この規格ページの目次
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K 6264-2 : 2005
b) 摩耗抵抗指数 摩耗抵抗指数は,次の式(4)によって算出する。
Vr
I 100 (4)
Vt
ここに, I : 摩耗抵抗指数
Vr : 基準試験片の3組について個々の本試験運転の結果から
求めた1 000回転当たりの摩耗体積の平均値 (mm3)
Vt : 試験用試験片3組について個々の本試験運転の結果から
求めた1 000回転当たりの摩耗体積の平均値 (mm3)
c) 仕事量当たりの摩耗体積 仕事量当たりの摩耗体積は,個々の試験片で次の式(5)によって算出し,平
均値で表す。
mt Vt
Q (5)
t A A
ここに, Q : 仕事量(MJ)当たりの摩耗体積 (mm3/MJ)
mt : 試験片一組の摩耗質量 (mg)
ρt : 試験片の密度 (g/cm3)
A : バケット質量とスプリングばかりの荷重 (7.4.3) か
ら求めた仕事量 (MJ)
Vt : 試験片一組の摩耗体積 (mm3)
備考 仕事量当たりの摩耗体積を求める場合,次の式(6)によってスプリングばかりの読み(1分間隔
で読み取った目盛の平均値)と仕事量との関係を計算し,表又はグラフ(換算グラフ)で表示
しておく。
6
A 2 πnt(WL WL ) 10 (6)
ここに, A : 仕事量 (MJ)
n : 摩耗材の回転速度(回/min)
t : 試験時間 (min)
L : 摩耗材の中心からスプリングばかりまでのレバーア
ームの距離 (m)
W′ : 金属球を含んだバケットの質量 (kg) ×重力加速度
(m/s2)
L′ : 摩耗材の中心からバケットまでの距離 (m)
W g (B C) D
ここに, g : 重力加速度 (g = 9.8 m/s2)
B : スプリングばかりの読み (kg)
C : スプリングばかりの質量 (kg)
D : レバーアームの保持点から距離Lの点での下向きの力 (N)
7.6 記録
試験結果には,次の事項を記録しなければならない。
a) 適用規格番号
b) 試料及び試験片の詳細
c) 試験片の採取・作製方法
d) 試験の詳細
1) 試験温度
2) 試験方法の種類(A法又はB法)
3) 基準配合の種類及び密度(配合C若しくはA,又は使用者指定の配合ゴム)
――――― [JIS K 6264-2 pdf 16] ―――――
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K 6264-2 : 2005
4) おもりの質量
5) なじみ運転時間及び試験運転時間(A法)
6) その他標準とは異なる試験条件
e) 試験結果
1) 回転数1 000回転当たりの摩耗体積
2) 摩耗抵抗指数
3) 仕事量当たりの摩耗体積
f) 試験年月日
g) その他必要事項
8. アクロン摩耗試験
8.1 目的
この試験は,加硫ゴムの摩耗試験のうち,アクロン摩耗試験機を用いて耐摩耗性を求めるた
めに行う。
8.2 アクロン摩耗試験機
アクロン摩耗試験機は,試験片を取り付ける試験片取付部分,試験片を摩耗
させる摩耗材としての研磨輪,試験片を回転させる駆動装置,試験片と研磨輪の接触面に与える傾角の指
示装置,研磨輪を試験片に規定の荷重(付加力)で押し付ける圧着装置,カウンタなどで構成する。
アクロン摩耗試験機は,円盤状試験片の円周面を,規定の荷重で摩耗材の円周面上に押し付け,両者の
回転軸に一定の角度を与え,回転する試験片と摩耗材との摩擦で試験片を摩耗させる。アクロン摩耗試験
機の一例を図6に示す。
単位 mm
――――― [JIS K 6264-2 pdf 17] ―――――
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単位 mm
図 6 アクロン摩耗試験機の一例
8.2.1 試験片取付部
a) 試験片の取付け 試験片の取付けは,直径12.7 mmのスピンドルに試験片を装着し,その両側を2枚
の円盤 (D1,D2) で挟み,クランプナットで固定する。
b) 円盤D1 円盤D1の直径は56 mmで,外周縁は試験片にきずを付けないよう縁を取る。
c) 円盤D2 円盤D2の直径は44 mmで,円周縁は幅4 mm及び厚さ0.5 mmだけ盛上げ部分が試験片に食
い込むようにする。
d) 回転ブラシ 回転ブラシは,試験中,試験片の摩耗面に回転しながら接触して,摩耗面を清掃するも
のとする。
8.2.2 駆動装置 駆動装置は,試験片を毎分75回又は毎分250回の速度で回転させるものとする。
8.2.3 研磨輪 研磨輪は,直径150 mm,厚さ25 mm又は38 mmの大きさとし,JIS R 6210に規定する,
と粒の材質 : A,粒度 : P36,結合度 : P,組織 : 7のビトリファイド研削といし(A36−P7−V)を用いる。
研磨輪の回転軸は,ボールベアリングで支持され,試験片によって接触回転する。研磨輪の回転軸にはカ
ウンタを取り付ける。
8.2.4 傾角支持部 試験片と研磨輪の接触面との間には,傾角を与えるものとし,530度に任意に変え
ることができるものとする。通常傾角は15度とする。
8.2.5 圧着装置 圧着装置は,研磨輪を27.0 N又は44.1 Nの付加力で試験片に押し付ける装置とする。
8.3 試験片
――――― [JIS K 6264-2 pdf 18] ―――――
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8.3.1 試験片の形状及び寸法
a) 円盤状試験片 円盤状試験片の寸法は,直径63.5±0.5 mm,厚さ12.7±0.5 mmで,中心孔12.7±0.1 mm
をもつものとする。
mm,厚さ2.0±0.5 mm又は
b) 短冊状試験片 短冊状試験片の寸法は,短冊状部分については幅11.0+0.10
4.5±0.5 mmとし,これを直径60+0.10 0 mm及び中心孔12.7+0.10 mmの円盤状アルミコ
mm,厚さ13+0.1
ア又は硬さA(65±5)/S (65±5 IRHD/S/N),若しくはA(85±5)/S(85±5 IRHD/S/N)相当のゴ
ム製円盤の円周上に接着剤ではり付けたものとする。製品から規定厚さの短冊状試験片が採取できな
い場合は,製品厚さとし,試験結果に記録しなければならない。
8.3.2 試験片の採取・作製 試験片は,型加硫又は製品から採取して作製する。
8.3.3 基準試験片 基準試験片は,附属書1表1に規定された配合Cを用いて作製する。ただし,用途
によって他の配合を用いてもよい。その場合は,試験結果に記録する。
8.3.4 試験片の数 試験片の数は,A法は1個,B法は3個とする。
8.4 試験方法
8.4.1 試験方法の種類 試験方法の種類は,次の2種類とする。
a) 法 円盤状試験片を用い,予備運転での試験片の摩耗程度によって,研磨輪の回転数を決める方法
b) 法 円盤状試験片又は短冊状試験片を用い,研磨輪の回転数を500回に規定する方法
8.4.2 試験条件 試験条件は,5.によるほか,次による。
a) 試験片の回転速度 試験片の回転速度は,毎分75±5回又は毎分250±5回とする。
b) 試験片の付加力 研磨輪を試験片に押し付ける付加力は,27.0 N又は44.1 Nのいずれかとする。
8.4.3 操作方法 操作方法は次による。
a) 法
1) 試験片の密度を,JIS K 6268によって測定する。
2) 試験片の質量を,1 mgの精度で測定する。
3) 試験片を試験機に取り付け,27.0 N又は44.1 Nの付加力を与えて,研磨輪を試験片に押し付ける。
4) 研磨輪の回転数で500回転予備運転する。
5) 試験片をはずし,予備運転後の試験片の質量を,1 mgの精度で測定する(13)。
6) 予備運転での摩耗質量から表2に規定した,なじみ運転及び本試験運転の回転数を求める。
7) 試験片を再度試験機に取り付け(14),求めたなじみ運転回数までなじみ運転を行う。
8) なじみ運転後の試験片の質量を,1 mgの精度で測定する(13)。
9) 本試験運転はなじみ運転を行った同一試験片で,表2で規定した本試験運転の回転数で5回行う。
各本試験運転の前後で,試験片の質量を1 mgの精度で測定し(13),摩耗質量を求める。
注(13) 試験片を外したとき,試験片及び研磨輪はブラシなどで清掃しなければならない。
(14) 試験片を試験機に再装着するとき,試験片の表裏が外す前と逆にならないように注意する。
表 2 なじみ運転及び本試験運転における研磨輪回転数
予備運転の摩耗質量 (mg) 研磨輪回転数(回)
なじみ運転 本試験運転
100未満 4 000 1 000
100 以上 200未満 2 000 500
200 以上 400未満 750 250
400 以上 125 125
b) 法
――――― [JIS K 6264-2 pdf 19] ―――――
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K 6264-2 : 2005
1) 試験片の密度を,JIS K 6268によって測定する。
2) 試験片を試験機に取り付け,27.0 N又は44.1 Nの付加力を与えて,研磨輪を試験片に押し付ける。
3) 研磨輪の回転数で,500回転なじみ運転する。
4) なじみ運転後の試験片の質量を,1 mgの精度で測定する(13)。
5) 本試験運転を行う。試験回転数は研磨輪の回転数で,500回転とする。
6) 本試験運転終了後,試験片の質量を1 mgの精度で測定し(13),摩耗質量を求める。
8.5 計算
計算は,次による。
A法では,あらかじめ個々の本試験運転での摩耗質量の平均を求め,個々の結果がその値から10 %以上
異なっている場合は,その試験結果は計算に用いてはならない。
a) 本試験運転での摩耗体積 本試験運転での摩耗体積は,次の式(7)によって算出する。
mt
Vt (7)
t
ここ Vt : 試験片の摩耗体積 (mm3)
に,
mt : 個々の本試験運転での試験片の摩耗質量の平均値 (mg)
ρt : 試験片の密度 (g/cm3)
b) 1 000回転当たりの摩耗体積 1 000回転当たりの摩耗体積は,次の式(8)によって算出する。
1 000
V1 000 Vt (8)
n
ここ V1 000 : 研磨輪1 000回転当たりの摩耗体積 (mm3)
に,
Vt : 式(7)で得られた摩耗体積 (mm3)
n : 研磨輪の本試験運転回転数(回)
c) 摩耗抵抗指数 摩耗抵抗指数は,次の式(9)によって算出する。
Vr
1 000
I 100 (9)
Vt 1 000
ここ I : 摩耗抵抗指数
に,
Vr1 000 : 基準試験片の研磨輪1 000回転転当たりの摩耗体積 (mm3)
Vt1 000 : 試験片の研磨輪1 000回転当たりの摩耗体積 (mm3)
8.6 記録
試験結果には,次の事項を記録しなければならない。
a) 適用規格番号
b) 試料及び試験片の詳細
c) 試験片の採取・作製方法
d) 試験の詳細
1) 試験温度
2) 試験方法の種類(A法又はB法)
3) 基準配合の種類
4) 試験片と研磨輪との傾角
5) 試験片の付加力
6) 試験片の回転速度
――――― [JIS K 6264-2 pdf 20] ―――――
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JIS K 6264-2:2005の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4649:2002(MOD)
JIS K 6264-2:2005の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
JIS K 6264-2:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK1410:1995
- 酸化亜鉛
- JISK3331:2009
- 工業用硬化油・脂肪酸
- JISK6200:2019
- ゴム―用語
- JISK6220-2:2018
- ゴム用配合剤―有機薬品―試験方法―第2部:スルフェンアミド促進剤
- JISK6220-3:2018
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- JISK6250:2019
- ゴム―物理試験方法通則
- JISK6264-1:2005
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―耐摩耗性の求め方―第1部:ガイド
- JISK6268:1998
- 加硫ゴム―密度測定
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- ゴム―試験用試料の作製方法
- JISR6111:2005
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- JISR6111:2020
- 人造研削研磨材
- JISR6210:2006
- ビトリファイド研削といし
- JISR6212:2006
- レジノイド研削といし
- JISR6251:2006
- 研磨布
- JISR6252:2006
- 研磨紙