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(3) 器具 器具は,次のとおりとする。
(a) 共通すり合わせ三角フラスコ 呼び容量300mlのもの。
(b) 蒸発皿 JIS R 1302に規定する化学分析用磁器蒸発ざらの丸底形,容量120mlのもの。
(c) 共通すり合わせ平底試験管 JIS K 8001の5.1(2)(b)に規定するもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料200gを共通すり合わせ三角フラスコ300mlにはかりとり,炭酸ナトリウム溶液 (100g/l) 0.5ml
を加えた後,数回に分けて丸底蒸発皿100mlに移し入れ,水浴上で加熱蒸発する。最後に,共通す
り合わせ三角フラスコ内を少量の水で洗い,洗液を蒸発皿に入れ,蒸発乾固する。
(b) 別に,4個の蒸発皿に炭酸ナトリウム溶液 (100g/l) 0.5ml及び硫酸塩標準液 (0.01mgSO4/ml) それぞ
れ0,2.0,4.0,6.0mlをとり,蒸発乾固する。
(c) (a)及び(b)の蒸発皿に塩酸 (2+1) 0.3mlを加え蒸発残留物を溶かし,少量の水とともに共通すり合わ
せ平底試験管に移し入れる。少量の水で蒸発皿を洗い,洗液を共通すり合わせ平底試験管に入れ,
水を20mlの標線まで加える。
(d) それぞれの溶液にエタノール (95) 3ml及び塩化バリウム溶液 (100g/l) 2mlを加えてよく振り混ぜ,
約1時間放置した後,その背後に黒い紙を置き,試料側の白濁と標準側の白濁とを共通すり合わせ
平底試験管の前面から目視によって比較し,硫酸塩の質量 (mg) を求める。
(5) 計算 硫酸塩の含有率 (ppm) は,次の式によって算出する。
A
C= 200 1 000
ここに, C : 硫酸塩の含有率 (ppm)
A : 比濁によって求めた硫酸塩の質量 (mg)
200 : 試料の質量 (g)
4.6 水銀 (Hg)
(1) 要旨 試料を水に溶かし,テトラヒドロほう酸ナトリウム溶液を加える。この溶液に通気して水銀蒸
気を発生させ,原子吸光分析装置に導入して指示値を読み取り,水銀の含有量を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) よう化カリウム溶液 (200g/l) JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(b) テトラヒドロほう酸ナトリウム溶液 (6g/l) テトラヒドロほう酸ナトリウム(純度96%以上のも
の)1.5gとJIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム1.25gを水に溶かし,水を加えて250mlとした
もの。
(c) 塩酸 JIS K 9902に規定する高純度試薬−塩酸を用いる。
(d) 塩酸 (1+19) JIS K 9902に規定するもの50mlに水を加えて1 lとしたもの。
(e) 硝酸 (1+1) IS K 9901に規定する高純度試薬−硝酸50mlに水を加えて100mlとしたもの。
(f) 水銀標準液(1 最 最一 JIS K 8001の4.3(2)に規定する水銀標準液 (0.001mgHg/ml)。
(g) 水銀標準液 (1ngHg/ml) (f)の水銀標準液(1 最 最一 1.0mlを全量フラスコ1 000mlにとり,硝酸
(1+1) 10mlを加え,水を標線まで加えたもの。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 原子吸光分析装置
(b) 水銀還元気化装置 図1に示す還元気化装置。
――――― [JIS K 9903 pdf 6] ―――――
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図1 還元気化装置の一例
(c) はかり瓶 JIS R 3503に規定する筒形はかり瓶45×60mm。
(d) 還元容器 呼び容量200mlのガラス瓶又は三角フラスコ(100mlの位置に印を付けておく)。
(4) 操作
(a) 還元気化装置を組み立てる。
(b) 試料20gをはかり瓶に0.1gのけたまではかりとり,水30mlを入れた還元容器に振り混ぜながら徐々
に加え,はかり瓶内を少量の水で洗い,洗液を還元容器に入れる。冷却しながら塩酸で中和し,水
を加えて100mlとする。
(c) この溶液に手早くよう化カリウム溶液 (200g/l) 5ml及び塩酸 (1+19) 4mlを加え,更にテトラヒドロ
ほう酸ナトリウム溶液 (6 g/l) 2mlを加えて還元容器を直ちに還元気化装置に取り付ける。あらかじ
め設定した最適流量で空気ポンプを作動させ,発生した水銀蒸気を吸収セルに導き,波長253.7 nm
の指示値を読み取る。
(d) バイパスコックを開いて指示値が元に戻るまで通気を続ける。
(e) 空試験は,還元容器に水100mlを入れ,同様に,(c)(d)の操作を行って指示値を読み取る。この指
示値を用いて(c)で得た指示値を補正する。
(f) 還元容器に水銀標準液 (1ngHg/ml) 020mlを段階的にとり,水を加えて100ml (1ngHg/ml) とした
後,(c)及び(d)の操作を行い,指示値を読み取る。この指示値を水銀標準液0mlについて得た指示値
で補正した後,水銀の質量 (ng) と指示値との関係線を作成し,検量線とする。検量線の作成は,
試料測定時に行う。
(5) 計算 水銀の含有率 (ppb) は,次の式によって算出する。
V
C= 1 000
S
ここに, C : 水銀の含有率 (ppb)
V : 検量線から求めた水銀の質量 ( 最
S : 試料の質量 (g)
4.7 けい素 (Si)
――――― [JIS K 9903 pdf 7] ―――――
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(1) 要旨 試料を蒸発乾固し,蒸発残留物に水酸化ナトリウム溶液を加えて溶かし,水で一定量に薄めた
後,誘導結合プラズマ発光分光分析装置に導入し,発光強度を測定してけい素の含有量を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 水酸化ナトリウム溶液 (0.1mol/l) IS K 8576に規定する水酸化ナトリウム4 gをとり,水に溶か
して1 lとする。使用時に調製する。
(b) けい素標準液 (0.01mgSi/ml) JIS K 8001の4.3(1)に規定するもの。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 誘導結合プラズマ発光分光分析装置
(b) 白金皿 JIS H 6202に規定する100番のもの。
(c) 加熱板 電熱ホットプレートなど。
(d) 目盛付試験管 容量20mlの合成樹脂製のもので,5mlの標線における体積を確認して用いる。
(4) 誘導結合プラズマ発光分光分析装置の操作条件 操作条件は,JIS K 8007の9.(3.2)による。
(5) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料100gを白金皿に1gのけたまではかりとり,加熱板上で蒸発乾固して冷却する。
(b) 蒸発残留物に,水酸化ナトリウム溶液 (0.1mol/l) 0.5mlを加えて加熱し,溶かす。
(c) 冷却した後,少量の水とともに目盛付試験管に移し入れる。白金皿を少量の水で洗い洗液も目盛付
試験管に入れる。水を5mlの標線まで加えて,よく振り混ぜる。
(d) この溶液を,誘導結合プラズマ発光分光分析装置に導入し,251.612nmにおける発光強度を測定す
る。
(e) 空試験は,同様に(b)(d)の操作を行って発光強度を測定する。この発光強度を用いて(d)で得た発
光強度を補正する(この場合,加熱操作は行わなくてよい)。
(f) けい素標準液 (0.01mgSi/ml) 02.0mlを段階的に数個の白金皿にとり,加熱板上で蒸発乾固後,(b)
(d)の操作を行って発光強度を測定する。この発光強度をけい素標準液 (0.01mgSi/ml) 0mlについ
て得た発光強度で補正した後,けい素の質量 (mg) と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。
検量線は,試料測定時に作成する。
(6) 計算 けい素の含有率 (ppm) は,次の式によって算出する。
V
C= 1000
S
ここに, C : けい素の含有率 (ppm)
V : 検量線から求めたけい素の質料 (mg)
S : 試料の質量 (g)
4.8 その他の金属元素
4.8.1 電気加熱方式原子吸光法
(1) 要旨 試料を蒸発乾固し,蒸発残留物に硝酸を加え加熱して溶かし,水で一定量に薄めて電気加熱方
式原子吸光分析装置に導入し,指示値を測定して各元素の含有量を求める。
測定する元素は,リチウム,ナトリウム,カリウム,銅,銀,金,ベリリウム,マグネシウム,カ
ルシウム,ストロンチウム,バリウム,亜鉛,カドミウム,アルミニウム,インジウム,タリウム,
鉛,バナジウム,クロム,モリブデン,マンガン,鉄,コバルト及びニッケルの24元素とする。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 硝酸 (1mol/l) IS K 9901に規定するものを用いて調製する。
――――― [JIS K 9903 pdf 8] ―――――
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(b) 王水 JIS K 9901に規定するものと,JIS K 9902に規定するものを使用時に体積比で1 : 3に混合し
て用いる。
(c) 標準液 JIS K 8001の4.3(2)に規定するもの又はJISに規定する金属標準液。市販のものを用いて
もよい。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 電気加熱方式原子吸光分析装置 バックグランド補正が可能なもの。発熱体は,黒鉛製(パイロコ
ーティングしたもの)又は耐熱金属製を用いる。
(b) 蒸発皿 呼び容量100mlの白金製又は四ふっ化エチレン樹脂製のもの。
(c) 加熱板 電熱ホットプレートなど。
(d) 目盛付試験管 容量20mlの合成樹脂製のもので,10mlの標線における体積を確認して用いる。
(e) プッシュボタン式液体用微量体積計 JIS K 0970に規定する容量10100
(4) 電気加熱方式原子吸光分析装置の操作条件 操作条件は,JIS K 0121によって次の項目について設定
するほか,取扱説明書による。
(a) 分析線波長 表2による。
表2 分析線波長
単位 nm
リチウム 670.8 カルシウム 422.7 鉛 283.3
ナトリウム 589.0 ストロンチウム 460.7 バナジウム 318.4
カリウム 766.5 バリウム 553.6 クロム 357.9
銅 324.8 亜鉛 213.9 モリブデン 313.3
銀 328.1 カドミウム 228.8 マンガン 279.5
金 242.8 アルミニウム 309.3 鉄 248.3
ベリリウム 234.9 インジウム 325.6 コバルト 240.7
マグネシウム 285.2 タリウム 276.8 ニッケル 232.0
(5) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料100gを蒸発皿(1)に1gのけたまではかりとり,加熱板上で蒸発乾固して冷却する。
(b) 冷却した後,硝酸 (1mo1/l) (1)5mlを加え,加熱して蒸発残留物を溶かす。
(c) 冷却後,少量の水とともに目盛付試験管に移し入れ,蒸発皿を少量の水で洗い,洗液も目盛付試験
管に入れる。水を10mlの標線まで加え,よく振り混ぜる(A液)(リチウム,カリウム,銅,銀,
金,ベリリウム,ストロンチウム,バリウム,亜鉛,カドミウム,アルミニウム,インジウム,タ
リウム,鉛,バナジウム,クロム,モリブデン,マンガン,鉄,コバルト及びニッケル測定用)。
(d) 液1mlを目盛付試験管に正確にとり,水を10mlの標線まで加え,よく振り混ぜる(B液)(ナト
リウム,マグネシウム及びカルシウム測定用)。
(e) 液,B液の一定量をプッシュボタン式液体微量体積計を用いて目的元素の条件に設定した電気加
熱方式原子吸光分析装置に導入し,各元素の分析線波長における指示値を読み取る。
(f) 空試験は,同様に(b)(e)の操作を行って指示値を読み取る。この指示値を用いて(e)で得た指示値を
補正する(この場合,加熱操作は行わなくてよい)。
(g) 各元素の標準液をプッシュボタン式液体微量体積形を用いて段階的に数個の目盛付試験管にとり,
電気加熱方式原子吸光分析装置に導入し,各元素と分析波長における指示値を読み取る。この指示
値を標準液0mlのもので得た指示値で補正した後,各元素の質量 (mg) と指示値との関係線を作成
し,検量線とする。検量線は,試料測定時に作成する。
――――― [JIS K 9903 pdf 9] ―――――
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注(1) 金の定量の場合には,四ふっ化エチレン樹脂製蒸発皿を用い,硝酸 (1mol/l) 5mlに代えて王水
1mlを用い,水で5mlとする。
(6) 計算 各元素の含有率 (ppb) は,次の式によって算出する。
V
C= 10 6
S
ここに, C : 元素の含有率 (ppb)
V : 検量線から求めた元素の質量 (mg)
S : 試料の質量 (g)
4.8.2 誘導結合プラズマ発光分光分析法
(1) 要旨 試料を蒸発乾固し,蒸発残留物に硝酸を加えて加熱して溶かし,水で一定量に薄めて誘導結合
プラズマ発光分光分析装置に導入し,発光強度を測定して,各元素の含有量を求める。測定する元素
は,リチウム,銅,ベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウム,亜鉛,カ
ドミウム,アルミニウム,チタン,バナジウム,モリブデン,マンガン,鉄及びコバルトの16元素と
する。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 硝酸 (1mol/l) IS K 9901に規定するものを用いて調製する。
(b) 塩酸 (1mol/l) IS K 9902に規定するものを用いて調製する。
(c) 標準液 JIS K 8001の4.2(2)に規定するもの又はJISに規定する金属標準液。市販のものでもよい。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 誘導結合プラズマ発光分光分析装置
(b) 共通すり合わせ三角フラスコ 呼び容量200mlのもの。
(c) 蒸発皿 呼び容量100mlの白金製又は四ふっ化エチレン樹脂製のもの。
(d) 加熱板 電熱ホットプレートなど。
(e) 目盛付試験管 容量20mlの合成樹脂製のもので,20mlの標線における体積を確認して用いる。
(f) プッシュボタン式液体用微量体積計 JIS K 0970に規定する容量10100
(4) 誘導結合プラズマ発光分光分析装置の操作条件 操作条件は,JIS K 8007の9.(3.2)によって次の項目
について設定するほか,取扱説明書による。
(a) 分析線波長 表3による。
表3 分析線波長
単位 nm
リチウム 670.784 バリウム 455.404 バナジウム 311.071
銅 324.754 亜鉛 213.856 モリブデン 379.825
ベリリウム 313.042 カドミウム 228.802 マンガン 257.610
マグネシウム 279.553 アルミニウム 396.153 鉄 259.940
カルシウム 393.367 チタン 334.941 コバルト 238.892
ストロンチウム 407.771
(5) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料100180gを共通すり合わせ三角フラスコ200mlに1gのけたまではかりとり,数回に分けて
蒸発皿に移し入れ,加熱板上で蒸発する。最後に,共通すり合わせ三角フラスコ内を少量の水で洗
い,洗液も蒸発皿に入れ,蒸発乾固して冷却する。
(b) 蒸発残留物に硝酸 (1mol/l) (2)5mlを加えて加熱し,溶かす。
(c) 冷却後,少量の水とともに目盛付試験管に移し入れ,蒸発皿を少量の水で洗い,洗液も目盛付試験
――――― [JIS K 9903 pdf 10] ―――――
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JIS K 9903:1994の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 9903:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH6202:1986
- 化学分析用白金皿
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK0970:2013
- ピストン式ピペット
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8007:1992
- 高純度試薬試験方法通則
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK9901:1994
- 高純度試薬―硝酸
- JISK9902:1994
- 高純度試薬―塩酸
- JISR1302:1980
- 化学分析用磁器蒸発ざら
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISR3505:1994
- ガラス製体積計
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方