JIS K 9904:1994 高純度試薬―過塩素酸

JIS K 9904:1994 規格概要

この規格 K9904は、高純度試薬として用いる過塩素酸について規定。

JISK9904 規格全文情報

規格番号
JIS K9904 
規格名称
高純度試薬―過塩素酸
規格名称英語訳
Highly purified perchloric acid
制定年月日
1994年3月1日
最新改正日
2016年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

71.040.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
試薬 II 2020
改訂:履歴
1994-03-01 制定日, 2002-09-20 確認日, 2006-11-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS K 9904:1994 PDF [12]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 9904-1994

高純度試薬−過塩素酸

Highly purified perchloric acid

                                   HClO4     FW : 100.46
1. 適用範囲 この規格は,高純度試薬として用いる過塩素酸について規定する。
備考 この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. 共通事項 この規格に共通する事項は,JIS K 0050,JIS K 8001及びJIS K 8007による。
3. 品質 品質は,4.によって試験し,表1に適合しなければならない。
表1 品質
項目 規格値
濃度 60.062.0%
塩素酸塩及び塩化物(Clとして)3ppm以下
りん酸塩 (PO4) 0.05ppm以下
硫酸塩 (SO4) 1ppm以下
リチウム (Li) 1ppb以下
ナトリウム (Na) 0.05ppm以下
カリウム (K) 0.01ppm以下
銅 (Cu) 1ppb以下
銀 (Ag) 1ppb以下
金 (Au) 1ppb以下
ベリリウム (Be) 1ppb以下
マグネシウム (Mg) 0.01ppm以下
カルシウム (Ca) 0.05ppm以下
ストロンチウム (Sr) 1ppb以下
バリウム (Ba) 1ppb以下
亜鉛 (Zn) 1ppb以下
カドミウム (Cd) 1ppb以下
水銀 (Hg) 1ppb以下
アルミニウム (Al) 0.01ppm以下
ガリウム (Ga) 1ppb以下
インジウム (In) 1ppb以下
タリウム (Tl) 1ppb以下
チタン (Ti) 0.01ppm以下
ジルコニウム (Zr) 1ppb以下
けい素 (Si) 0.05ppm以下
すず (Sn) 1ppb以下
鉛 (Pb) 1ppb以下

――――― [JIS K 9904 pdf 1] ―――――

2
K 9904-1994
項目 規格値
バナジウム (V) 1ppb以下
ひ素 (As) 1ppb以下
アンチモン (Sb) 1ppb以下
ビスマス (Bi) 1ppb以下
クロム (Cr) 0.01ppm以下
モリブデン (Mo) 1ppb以下
マンガン (Mn) 1ppb以下
鉄 (Fe) 0.01ppm以下
コバルト (Co) 1ppb以下
ニッケル (Ni) 1ppb以下
4. 試験方法
4.1 濃度
(1) 要旨 試料を水で薄め,指示薬としてフェノールフタレイン溶液を加え,1mol/l水酸化ナトリウム溶
液で滴定して過塩素酸の濃度を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 1mol/l水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001の4.5(19.1)に規定するもの。
(b) フェノールフタレイン溶液 JIS K 8001の4.4に規定するもの。
(3) 器具 器具は,次のとおりとする。
(a) 共通すり合わせ三角フラスコ 呼び容量200mlのもの。
(4) 操作 操作は,次のとおりとする。
(a) あらかじめ質量の分っている三角フラスコに試料3gをとり,その質量を0.1mgのけたまではかる。
(b) 水50ml及び指示薬としてフェノールフタレイン溶液0.2mlを加え,1mol/l水酸化ナトリウム溶液で
滴定する(終点は,液の色が無色から紅色に変わる点)。
(5) 計算 濃度は,次の式によって計算し,JIS Z 8401によって規格値のけたに丸める。
.0100 46b f
A 100
S
ここに, A : 濃度 (%)
b : 1mo1/l水酸化ナトリウム溶液の滴定量 (ml)
f : 1mol/l水酸化ナトリウム溶液のファクター
S : 試料の質量 (g)
0.100 46 : 1mol/l水酸化ナトリウム溶液1mlのHClO4相当量 (g)
4.2 塩素酸塩及び塩化物(Clとして)
(1) 要旨 試料に亜硝酸ナトリウム溶液を加えて還元した後,硝酸銀溶液を加え生じる塩化銀の白濁を,
塩化物標準液を同様に操作して生じる白濁と比較して塩素酸塩及び塩化物の含有量を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 硝酸 (1+2) JIS K 8001の4.1に規定するもの。
(b) 亜硝酸ナトリウム溶液 (100g/l) IS K 8001の4.2に規定するもの。
(c) 硝酸銀溶液 (20g/l) JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(d) アミド硫酸溶液 (100g/l) JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(e) 塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) JIS K 8001の4.3(1)に規定するもの。
(3) 器具 器具は,次のとおりとする。

――――― [JIS K 9904 pdf 2] ―――――

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K 9904-1994
(a) 共通すり合わせ平底試験管 JIS K 8001の5.1(2)(b)に規定するもの。
(b) ビーカー 呼び容量100mlのもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料2gをビーカーにはかりとり,水10mlを加えた後に硝酸 (1+2) 5mlを加える。
(b) 別に,4個のビーカーに塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 0, 0.4, 0.6, 0.8mlをとり,水10mlを加えた後に
硝酸 (1+2) 5mlを加える。
(c) それぞれの溶液に亜硝酸ナトリウム溶液 (100g/ml) 1mlを加えよくかきまぜた後,アミド硫酸溶液
(100g/l) 3mlを少量ずつ加えよくかき混ぜ,少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し入れ,水を
30mlの標線まで加える。
(d) それぞれの溶液に硝酸銀溶液 (20g/l) 1mlを加え,よく振り混ぜてから15分間暗所に放置した後,
その背後に黒い紙を置き,試料側の白濁と標準側の白濁とを,共通すり合わせ平底試験管の前面か
ら目視によって比較し,塩化物イオンの質量 (mg) を求める。
(5) 計算 塩素酸塩及び塩化物の含有率 (ppm) は,次の式によって算出する。
C 2 1 000
ここに, C : 塩素酸塩及び塩化物の含有率 (ppm)
A : 比濁によって塩化物イオンとして求めた塩素酸塩及び塩化物
の含有量 (mg)
2 : 試料の質量 (g)
4.3 りん酸塩 (PO4)
(1) 要旨 試料を蒸発乾固し蒸発残留物を希硫酸に溶かした後,七モリブデン酸六アンモニウム溶液及び
塩化すず(II)溶液を加え,生じるモリブデン青の吸光度を測定してりん酸塩の含有量を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 硫酸 (1+5) JIS K 8001の4.1に規定するもの。
(b) 七モリブデン酸六アンモニウム溶液(りん酸定量用) JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(c) 塩化すず(II)溶液(りん酸定量用) JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(d) りん酸塩標準液 (0.01mgPO4/ml) JIS K 8001の4.3(1)に規定するもの。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 光度計 分光光度計
(b) 平底蒸発皿 JIS R 1302に規定する呼び容量200mlのもの。
(c) 加熱板 電熱ホットプレートなど。
(d) 全量フラスコ JIS R 3505に規定する呼び容量25mlのもの。
(e) 吸収セル 光路長10mmのもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料120gを平底蒸発皿に1gのけたまではかりとり,加熱板上で蒸発乾固する。
(b) 硫酸 (1+5) 2.5mlを加えて蒸発残留物を溶かし,水約10mlを用いて全量フラスコ25mlに移し入れ
る。
(c) 別に,4個の全量フラスコ25mlに,りん酸塩標準液 (0.01mgPO4/ml) 0, 0.4, 0.6, 0.8mlをとり,硫酸 (1
+5) 2.5m1及び水10mlをそれぞれ加える。

――――― [JIS K 9904 pdf 3] ―――――

4
K 9904-1994
(d) (b)及び(c)の溶液それぞれに,七モリブデン酸六アンモニウム溶液(りん酸定量用)1mlを加えてよ
く振り混ぜ,約3分間対置した後,塩化すず(II)溶液(りん酸定量用)2mlを加え,水を標線まで加
えて約20分間放置する。
(e) それぞれの溶液の一部を吸収セルにとり,水を対照として波長700nm付近における吸光度を測定す
る。
(f) 試料を加えないで(a)(e)の操作を行い,吸光度を測定し,(e)で得た吸光度から差し引いて,試料に
ついての吸光度を求める。
(g) りん酸塩標準液0.2, 0.4ml及び0.6mlのものの吸光度から,りん酸塩標準液 (0.01mgPO4/ml) 0mlの
ものの吸光度を差し引いた後,りん酸塩の質量 (mg) と吸光度との関係線を作成し,検量線とする。
(5) 計算 りん酸塩の含有率 (ppm) は,次の式によって算出する。
C 120 1 000
ここに, C : りん酸塩の含有率 (ppm)
A : 検量線から求めたりん酸塩の含有量 (mg)
120 : 試料の質量 (g)
4.4 硫酸塩 (SO4)
(1) 要旨 試料に炭酸ナトリウム溶液を加え蒸発乾固した後,塩酸 (2+1) に溶かし,エタノールと塩化
バリウム溶液を加えて生じる硫酸バリウムの白濁を,硫酸塩標準液を同様に操作して生じる白濁と比
較して硫酸塩の含有量を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 炭酸ナトリウム溶液 (100g/l) IS K 8001の4.2に規定するもの。
(b) エタノール (95) JIS K 8102に規定するもの。
(c) 塩化バリウム溶液 (100g/l) IS K 8001の4.2に規定するもの。
(d) 塩酸 (2+1) JIS K 8001の4.1に規定するもの。
(e) 硫酸塩標準液 (0.01mgSO4/ml) JIS K 8001の4.3(1)に規定するもの。
(3) 器具 器具は,次のとおりとする。
(a) 平底蒸発皿 JIS R 1302に規定する呼び容量90mlのもの。
(b) 加熱板 電熱ホットプレートなど。
(c) 共通すり合わせ平底試験管 JIS K 8001の5.1(2)(b)に規定するもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料60gを平底蒸発皿に1gのけたまではかりとり,炭酸ナトリウム溶液 (100g/l) 0.1mlを加え加熱
板上で蒸発乾固する。塩酸 (2+1) 0.3mlと少量の水を加えて残留物を溶かし,少量の水とともに共
通すり合わせ平底試験管に移し入れ,平底蒸発皿を少量の水で洗い,洗液も共通すり合わせ平底試
験管に入れ,水を25mlの標線まで加える。
(b) 別に,4個の共通すり合わせ平底試験管に,それぞれ炭酸ナトリウム溶液 (100g/l) 0.1ml,塩酸 (2
+1) 0.3ml及び硫酸塩標準液 (0.01mgSO4/ml) 0, 4.0, 6.0, 8.0mlずつ加えて水で全量を25mlにする。
(c) それぞれの溶液にエタノール (95) 3mlと塩化バリウム溶液 (100g/l) 2mlとを加えよく振り混ぜる。
約1時間放置した後,それらの背後に黒い紙を置き,試料側の白濁と標準側の白濁とを,共通すり
合わせ平底試験管の前面から目視によって比較し,硫酸塩の含有量 (mg) を求める。
(5) 計算 硫酸塩の含有率 (ppm) は,次の式によって算出する。

――――― [JIS K 9904 pdf 4] ―――――

                                                                                              5
K 9904-1994
C 60 1 000
ここに, C : 硫酸塩の含有率 (ppm)
A : 比濁によって求めた硫酸塩の含有量 (mg)
60 : 試料の質量 (g)
4.5 水銀 (Hg)
(1) 要旨 試料を水に溶かし,テトラヒドロほう酸ナトリウム溶液を加える。この溶液に通気して水銀蒸
気を発生させ,原子吸光分析装置に導入して指示値を読み取り,水銀の含有量を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) よう化カリウム溶液 (200g/l) JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(b) テトラヒドロほう酸ナトリウム溶液 (6g/l) テトラヒドロほう酸ナトリウム(純度96%以上のも
の)1.5gとJIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム1.25gを水に溶かし,水を加えて250mlとした
もの。
(c) 塩酸 (1+19) IS K 9902に規定する高純度試薬−50mlに水を加えて1lとしたもの。
(d) 硝酸 (1+1) IS K 9901に規定する高純度試薬−硝酸50mlに水を加えて100mlとしたもの。
(e) 水銀標準液 (1 最 最一 2)に規定する水銀標準液 (0.001mg
(f) 水銀標準液 (1ngHg/ml) (e)の水銀標準液 (1 最 最一 フラスコ1 000mlにとり
(1+1) 10mlを加えた後,水を標線まで加えたもの (0.001FgHg/ml)。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 原子吸光分析装置
(b) 水銀還元気化装置 図1に示す還元気化装置。
(c) はかり瓶 JIS R 3503に規定する筒形はかり瓶45×60mm。
(d) 還元容器 呼び容量200mlのガラス瓶又は三角フラスコ(100mlの位置に印を付けておく)。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 還元気化装置を組み立てる。
(b) 試料20gをはかり瓶に0.1gのけたまではかりとり,あらかじめ水50mlを入れた還元容器に振り混
ぜながら徐々に加え,はかり瓶の内部を少量の水で洗い,洗液も還元容器に入れ,水を加えて100ml
とする。
(c) この溶液に手早くよう化カリウム溶液 (200g/l) 5mlと塩酸 (1+19) 4mlを加え,更にテトラヒドロほ
う酸ナトリウム溶液 (6g/l) 2mlを加えて還元容器を直ちに還元気化装置に取り付ける。あらかじめ
設定した最適流量で空気ポンプを作動させ,発生した水銀蒸気を吸収セルに導き,波長253.7nmに
おける指示値を読み取る。
(d) バイパスコックを開いて指示値が元に戻るまで通気を続ける。
(e) 空試験は還元容器に水100mlを入れ,同様に(c)(d)の操作を行って空試験の指示値を読み取る。こ
の指示値を用いて(c)で得た指示値を補正する。
(f) 還元容器に水銀標準液 (1ngHg/ml) 020mlを段階的にとり,水を加えて100mlとした後,(c)及び(d)
の操作を行って指示値を読み取る。この指示値を水銀標準液 (1ngHg/ml) 0mlについて得た空試験の
指示値で補正した後,水銀の質量 (ng) と指示値との関係線を作成し,検量線とする。検量線の作
成は,試料測定時に行う。
(5) 計算 水銀の含有率 (ppb) は,次の式によって算出する。

――――― [JIS K 9904 pdf 5] ―――――

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