JIS K 9905:1995 高純度試薬―硫酸

JIS K 9905:1995 規格概要

この規格 K9905は、高純度試薬として用いる硫酸について規定。

JISK9905 規格全文情報

規格番号
JIS K9905 
規格名称
高純度試薬―硫酸
規格名称英語訳
Highly purified sulfuric acid
制定年月日
1995年3月1日
最新改正日
2016年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

71.040.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
試薬 II 2020
改訂:履歴
1995-03-01 制定日, 2002-09-20 確認日, 2006-11-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS K 9905:1995 PDF [16]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 9905-1995

高純度試薬−硫酸

Highly purified sulfuric acid

                                    H2SO4      FW : 98.08
1. 適用範囲 この規格は,高純度試薬として用いる硫酸について規定する。
備考 この規格の引用規格は,付表1による。
2. 共通事項 この規格に共通する事項は,JIS K 0050,JIS K 8001及びJIS K 8007による。
3. 品質 品質は,4.によって試験し,表1に適合しなければならない。

――――― [JIS K 9905 pdf 1] ―――――

2
K 9905-1995
表1 品質
項目 規格値
純度 95.0%以上
過マンガン酸還元性物質(SO2として) 3ppm以下
塩化物 (Cl) 0.2ppm以下
硝酸塩 (NO3) 0.2ppm以下
りん酸塩 (PO4) 0.5ppm以下
リチウム (Li) 1ppb以下
ナトリウム (Na) 5ppb以下
カリウム (K) 1ppb以下
銅 (Cu) 1ppb以下
銀 (Ag) 1ppb以下
マグネシウム (Mg) 1ppb以下
カルシウム (Ca) 5ppb以下
ストロンチウム (Sr) 1ppb以下
バリウム (Ba) 1ppb以下
亜鉛 (Zn) 1ppb以下
カドミウム (Cd) 1ppb以下
水銀 (Hg) 1ppb以下
アルミニウム (Al) 1ppb以下
けい素 (Si) 0.05ppm以下
鉛 (Pb) 1ppb以下
バナジウム (V) 1ppb以下
ひ素 (As) 1ppb以下
クロム (Cr) 1ppb以下
マンガン (Mn) 1ppb以下
鉄 (Fe) 5ppb以下
コバルト (Co) 1ppb以下
ニッケル (Ni) 1ppb以下
アンモニウム (NH4) 1ppm以下
4. 試験方法
4.1 純度
(1) 要旨 試料を水で薄め,指示薬法又は電位差滴定法によって0.5mol/ ナトリウム溶液で滴定し
て硫酸の純度を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 0.5mol/ ナトリウム溶液 JIS K 8001の4.5(滴定用溶液)(19.2)に規定するもの。
(b) ブロモチモールブルー溶液 JIS K 8001の4.4(指示薬)に規定するもの。
(3) 器具 器具は,次のとおりとする。
(a) はかり瓶 小型のもの。
(b) 電位差滴定装置 JIS K 0113に規定するもの。指示電極にはガラス電極,参照電極には銀−塩化銀
電極を用いる。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料0.5gを質量既知のはかり瓶に0.1mgのけたまではかりとり,あらかじめ水約200mlを入れたビ
ーカー300mlに洗い移す。
(b) 液温が室温になるまで冷却した後,0.5mol/ ナトリウム溶液で滴定する。指示薬を用いる滴定

――――― [JIS K 9905 pdf 2] ―――――

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K 9905-1995
を行う場合は,ブロモチモールブルー溶液約0.2mlを加えて滴定する(終点は液の色が黄色から緑
に変わる点)。電位差滴定法による場合は,指示電極及び参照電極を挿入した後,JIS K 0113による。
(5) 計算 純度は,次の式によって計算し,JIS Z 8401によって規格値のけたに丸める。
.0024 52b f
A 100
S
ここに, A : 純度 (%)
b : 0.5mol/ ナトリウム溶液の滴定量 (ml)
f : 0.5mol/ ナトリウム溶液のファクター
S : 試料の質量 (g)
0.024 52 : 0.5mol/ ナトリウム溶液1mlのH2SO4相当量 (g)
4.2 過マンガン酸還元性物質(SO2として)
(1) 要旨 試料を水で薄め,0.02mol/ 沐 ンガン酸カリウム溶液の一定量を加え,溶液の着色保持時間か
ら過マンガン酸還元性物質の含有率を求める。
(2) 試薬
(a) 0.02mol/ 沐 ンガン酸カリウム溶液 JIS K 8001の4.5(7)に規定するもの。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 三角フラスコ 呼び容量100mlのもの。
(b) プッシュボタン式液体用微量体積計 JIS K 0970に規定する容量50
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 三角フラスコに水60mlを入れ,5℃以下に冷却する。
(b) 別に,試料55gを三角フラスコにはかりとり,5℃以下に冷却する。
(c) (a)の三角フラスコに(b)の試料を徐々に加える。このとき,温度が40℃を超えないように注意する。
(d) 溶液を約25℃に冷却しながら,0.02mol/ 沐 ンガン酸カリウム溶液50 ッシュボタン式液体
用微量体積計を用いて加える。
(5) 判定 (d)の溶液の色を目視によって調べ,5分間以上紅色を保つとき,適合すると判定する。
4.3 塩化物 (Cl)
(1) 要旨 試料を水で薄め,硝酸銀溶液を加えて生じる白濁を,塩化物標準液を同様に操作して生じる塩
化銀の白濁と比較して塩化物の含有率を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 硝酸 (1+2) JIS K 8001の4.1(希釈溶液)に規定するもの。
(b) 硝酸銀溶液 (20g/ 試薬溶液)に規定するもの。
(c) 塩化物標準液 (0.01mg Cl/ml) JIS K 8001の4.3(標準液)(1)(一般用)に規定するもの。
(3) 器具 器具は,次のとおりとする。
(a) 共通すり合わせ平底試験管 JIS K 8001の5.1(外観)(2)(液体試料の場合)(b)(操作)に規定す
るもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料25gを0.1gのけたまではかりとり,水20mlを入れた共通すり合わせ平底試験管に冷却しなが
ら徐々に加える。硝酸 (1+2) 3mlと水を加えて全量を50mlにする(試料側溶液)。
(b) 別に,4個の共通すり合わせ平底試験管に塩化物標準液 (0.01mg Cl/ml) 0,0.20,0.40及び0.60mlず
つをとり,水20mlを加える。試料5gを0.1gのけたまではかりとり,冷却しながら徐々に加えた後,
硝酸 (1+2) 3mlと水を加えて全量を50mlにする(標準側溶液)。

――――― [JIS K 9905 pdf 3] ―――――

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K 9905-1995
(c) 試料側溶液,標準側溶液それぞれに硝酸銀溶液 (20g/ え,15分間放置した後,共通すり
合わせ試験管の背後に黒い紙を置き,試料側の白濁と標準側の白濁を前面から目視によって比較し,
塩化物の質量 (mg) を求める。
(5) 計算 比濁で求めた塩化物の質量 (mg) を求め,塩化物の含有率 (ppm) を次の式によって算出する。
A
C 1 000
S1 S2
ここに, C : 塩化物の含有率 (ppm)
A : 比濁によって求めた塩化物の質量 (mg)
S1 : 試料側の試料の質量 (g)
S2 : 標準側の試料の質量 (g)
4.4 硝酸塩 (NO3)
(1) 要旨 試料を水で薄め,ジフェニルアミンを加えて発色させ,吸光度を測定して硝酸塩の含有率を求
める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
(b) 硫酸 (4+1) (a)の硫酸200mlを水50mlに徐々に加えて調製したもので,(4)操作の(e)の空試験の
吸光度が0.01以下のもの。
(c) ジフェニルアミン JIS K 8487に規定するもの。
(d) 硝酸塩標準液 (0.01mg NO3/ml) JIS K 8001の4.3(1)に規定するもの。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 分光光度計
(b) 共通すり合わせ平底試験管 4.4(3)(a)による。
(c) 吸収セル 光路長10mmのもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 共通すり合わせ平底試験管に水5mlを入れ,5℃以下に冷却する。
(b) 試料37gをビーカー50mlに1gのけたまではかりとり,(a)の共通すり合わせ平底試験管に激しく振
り混ぜながら徐々に加え,室温まで冷却する。
(c) ジフェニルアミン25mgを加え,振り混ぜて溶かした後,20分間放置する。
(d) 溶液の一部を光路長10mmの吸収セルにとり,水を対照液として波長605nmにおける吸光度を測定
する。
(e) 空試験は,共通すり合わせ平底試験管に硫酸 (4+1) 25mlをとり,同様に(c)(d)の操作を行い,吸
光度を測定する。この吸光度を用いて(d)で得た吸光度を補正する。
(f) 別に,4個の共通すり合わせ平底試験管に硝酸塩標準液 (0.01mg NO3/ml) 0,0.50,1.0及び2.0mlを
とり,水を加えて5mlとし,5℃以下に冷却する。硫酸37gをはかりとり,激しく振り混ぜながら
徐々に加え,室温まで冷却した後,(c)(d)の操作を行い,硝酸塩標準液 (0.01mg NO3/ml) 0.50,1.0
及び2.0mlの溶液の吸光度から硝酸塩標準液 (0.01mg NO3/ml) 0mlの溶液の吸光度を差し引いた後,
硝酸塩の質量 (mg) と吸光度の関係線を作成し,検量線とする。
(5) 計算 検量線から硝酸塩の質量 (mg) を求め,硝酸塩の含有率 (ppm) を次の式によって算出する。
C 1 000
ここに, C : 硝酸塩の含有率 (ppm)

――――― [JIS K 9905 pdf 4] ―――――

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K 9905-1995
A : 検量線から求めた硝酸塩の質量 (mg)
S : 試料の質量 (g)
4.5 りん酸塩 (PO4)
(1) 要旨 試料を蒸発乾固し,蒸発残留物を希硫酸に溶かした後,七モリブデン酸六アンモニウム溶液及
び塩化すず (II) 溶液を加え,生じるモリブデン青の吸光度を測定してりん酸塩の含有率を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 硫酸 (1+5) JIS K 8001の4.1に規定するもの。
(b) 七モリブデン酸六アンモニウム溶液(りん酸定量用) JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(c) 塩化すず (II) 溶液(りん酸定量用) JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(d) りん酸塩標準液 (0.01mg PO4/ml) JIS K 8001の4.3(1)に規定するもの。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 分光光度計
(b) 蒸発皿 JIS R 1302に規定する平底形蒸発ざらで容量120mlのもの。
(c) 加熱板 電熱式ホットプレートなど。
(d) 共通すり合わせ三角フラスコ 呼び容量300mlのもの。
(e) 全量フラスコ JIS R 3505に規定する呼び容量25mlのもの。
(f) 吸収セル 光路長10mmのもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料20gを共通すり合わせ三角フラスコに1gのけたまではかりとり,これを数回に分けて蒸発皿に
移し入れ,加熱板上で蒸発し,最後に少量の水で共通すり合わせ三角フラスコ内を洗い,洗液も蒸
発皿に入れ,蒸発乾固する。
(b) 蒸発残留物に硫酸 (1+5) 2.5mlに溶かし,水約10mlを用いて全量フラスコに移し入れる。
(c) 別に,4個の全量フラスコにりん酸塩標準液 (0.01mg PO4/ml) 0,0.50,1.0及び2.0mlをとり,硫酸 (1
+5) 2.5ml及び水10mlをそれぞれ加える。
(d) (b)及び(c)の溶液それぞれに七モリブデン酸六アンモニウム溶液(りん酸定量用)1mlを加えてよく
振り混ぜ,約3分間放置した後,塩化すず (II) 溶液(りん酸定量用)2mlを加え,水を標線まで加
えて20分間放置する。
(e) それぞれの溶液の一部を吸収セルにとり,水を対照液として波長700 nmにおける吸光度を測定する。
(f) (e)で得た吸光度からりん酸塩標準液 (0.01mg PO4/ml) 0mlの溶液の吸光度を差し引いて,試料につ
いての吸光度とする。
(g) りん酸塩標準液 (0.01mg PO4/ml) 0.50,1.0及び1.5mlの溶液の吸光度からりん酸塩標準液 (0.01mg
PO4/ml) 0mlの溶液の吸光度を差し引いた後,りん酸塩の質量 (mg) と吸光度の関係線を作成し,検
量線とする。
(5) 計算 検量線から求めたりん酸塩の質量 (mg) を求め,りん酸塩の含有率 (ppm) を次の式によって算
出する。
C 1 000
ここに, C : りん酸塩の含有率 (ppm)
A : 検量線から求めたりん酸塩の質量 (mg)
S : 試料の質量 (g)
4.6 水銀 (Hg)

――――― [JIS K 9905 pdf 5] ―――――

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JIS K 9905:1995の国際規格 ICS 分類一覧

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