JIS L 0801:2011 染色堅ろう度試験方法通則 | ページ 2

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字形にしたもの。)に平行に巻いて薄い層にする。
なお,乾式処理の場合には,糸を白厚紙に平行かつ密に巻いてもよい。また,湿式処理で添付白布を必
要としない場合などには,約0.5 gの糸を束にして,その両端をくくってもよい。
6.1.3 ばら繊維
ばら繊維の場合は,添付白布(2枚)の質量の1/2を取り,くしけずって押し付け,薄い層にする。特
に,乾式処理の場合には,これを白厚紙に取り付けてもよい。
6.1.4 試料が2種類以上の色を含む場合
試料が2種類以上の色を含み,試験片が全色を含むことができない場合には,所要数の試験片を準備す
る。

6.2 複合試験片の調製

6.2.1  縫糸
複合試験片の調製に用いる縫糸は,蛍光増白剤を含まないものを使用する。
6.2.2 2枚の単一繊維布を使用する複合試験片
2枚の単一繊維布を使用する複合試験片は,次による。
a) 試験片が布の場合 2枚の添付白布の間に挟み,短辺の一つに沿って縫い付ける。ただし,機械的作
用を伴う試験方法の場合は,4辺の全てを縫い合わせる。
b) 試験片が糸の場合 編んで布状にしてa) の場合のように調製するか,又は100 mm×40 mmの大きさ
の添付白布2枚の間に,長辺の方向に平行に薄い層にして並べ,4辺を縫い合わせる。
c) 試験片がばら繊維の場合 くしけずって押し付け,100 mm×40 mmの大きさの薄い層にして,同じ大
きさの添付白布2枚の間に挟んで縫い合わせる。
d) 試験片の表裏に違いがある場合 第1添付白布をよこ方向に半分に折り,約50 mm×40 mmの大きさ
とし,この間に試験片の半分を挟み,更に試験片の残り半分を第1添付白布と同様に折った第2添付
白布との間に挟んで,4辺及び中央部分を縫い合わせる。
e) 添付白布の繊維の種類 試験片に添付する2枚の添付白布は,通常,表1に示すように,1枚(第1
添付白布)は試験片と同じ種類,他の1枚(第2添付白布)は異なる種類の繊維によるものを用いる。
ただし,試験片が麻の場合は第1添付白布を綿とする。また,試験片がレーヨンの場合は第1添付白
布を綿,試験片がアセテートの場合は第1添付白布をポリエステル,試験片がアクリルの場合は第1
添付白布をナイロンとしてもよい。
なお,受渡当事者間の協定によって,添付白布の繊維の種類を変えてもよい。ただし,その場合に
は,試験報告書に記録する。

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表1−試験片及び添付白布の繊維の種類
試験片 第1添付白布 第2添付白布
毛 毛 綿
絹 絹 綿
綿 綿 毛又は絹
麻 綿 毛又は絹
レーヨン レーヨン又は綿 毛又は絹
キュプラ キュプラ 毛又は絹
アセテート アセテート又はポリエステル 綿
ナイロン ナイロン 毛,絹又は綿
ポリエステル ポリエステル 毛,絹又は綿
アクリル又はアクリル系 アクリル又はナイロン 毛,絹又は綿
6.2.3 多繊交織布を使用する複合試験片
多繊交織布を使用する複合試験片は,次による。
a) 試験片が布の場合 試験片の表側が多繊交織布と接するようにし,短辺の一つに沿って縫い合わせる。
ただし,機械的作用を伴う試験方法の場合は,4辺の全てを縫い合わせる。
b) 試験片が糸又はばら繊維の場合 多繊交織布の質量とほぼ同量の試験片を多繊交織布の上に広げ,多
繊交織布の各構成繊維が並ぶ方向と直角になるように並べる。次に,これを同じ大きさの汚染しにく
く,軽いポリプロピレン布で覆い,4辺の全てを縫い合わせ,かつ,多繊交織布の各構成繊維をポリ
プロピレン布に縫い付ける。
c) 試験片の表裏に違いがある場合 2枚の多繊交織布の間に挟んで,短辺の一つに沿って縫い合わせる。
ただし,機械的作用を伴う試験方法の場合は,4辺の全てを縫い合わせる。

6.3 テストコントロール試験片の調製

  テストコントロール試験片の調製方法の詳細は,それぞれの試験方法に記載してある方法による。

7 試験片,添付白布などの水分調整

  試験片,添付白布などの水分調整は,次による。
a) 染色堅ろう度試験を行うに当たり,試験片,添付白布,複合試験片及び縫糸の含有水分を調整する必
要はないが,湿っていたり,乾き過ぎていたりしてもいけない。
なお,試験片,添付白布などの水分率の差異が染色堅ろう度の等級に影響するような場合(例えば,
摩擦及び窒素酸化物堅ろう度試験)には,JIS L 0105の5.1.1(標準状態)に規定する温度20 ℃±2 ℃,
相対湿度(65±4)%の標準状態に4時間以上放置した後,試験を行う。
b) 試験は,常温で行う。ただし,温度及び湿度が試験の結果に影響する試験(例えば,摩擦試験)は,
個別の試験方法規格による。

8 試験操作

  試験操作は,次による。
a) ある種の試験では,試験操作が正確に行われたことを確認するためにテストコントロール試験片を使
用する。
b) 必要ならば,試験片の大きさ,処理温度,処理時間などについて,規定値及び許容差を示す。例えば,

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処理液の温度は,度(℃)で表し,その許容差は,±2 ℃とする。
なお,測定の精度が,通常の機器を使用して,特別の注意を払わなくても得られる程度のものであ
る場合は,許容差を示さなくてもよい。
c) 試験片を湿潤させるときは,均等に湿らせるように注意する。特に,毛又は湿りにくい試験片の場合
には,手又は先端を平らにしたガラス棒によって,試験片を丁寧に押し付ける。
d) 試験片に水又は試薬を滴下して,これをしみ込ませるためにガラス棒を使用するような場合には,試
験片の表面が毛羽立たないように注意する。毛羽立つと光線の反射に影響することがある。
e) 試験片に,例えば,その質量と同量の処理液を含ませる場合には,まず処理液をよく含ませた後に,
絞り用ローラ,遠心脱水器などで所要の液量まで絞る。
f) 処理後,試験片又は複合試験片を洗浄して乾燥する場合には,通常,試験液の調製に用いた水若しく
は流水又は両者によって洗浄した後,絞りロール,遠心脱水器などによるか,乾燥白綿布又はろ紙の
間に挟んで,おもり又はアイロンを載せて余分な水分を除く。次に,これを60 ℃以下の乾燥機中で
乾燥する。ただし,複合試験片については,余分な水分を除いた後,3辺の縫糸をほどいて,試験片
及び添付白布が一つの短辺の縫い目だけで接触するようにして上記のように乾燥する。

9 染料の染色堅ろう度試験

  染料の染色堅ろう度試験は,次による。
a) 染料の染色堅ろう度は,その染料で染色した布について,染色堅ろう度を試験し,判定する。ただし,
必要な場合には,糸又はばら繊維に染色して試験片を調製してもよい。
b) 染料の染色堅ろう度は,染色濃度に影響されるから,試験する場合には,通常,JIS L 0808の標準染
色濃度表に規定されている濃度に染色した布を調製し,通常の場合に準じて試験を行う。

10 染色堅ろう度の判定

  染色堅ろう度の判定は,試験片の変退色及び添付白布の汚染について別々に判定する3)。判定は常温で
行う。ただし,温度又は湿度の差異が染色堅ろう度の判定に影響するような場合には,JIS L 0105の5.1.1
(標準状態)に規定する温度20 ℃±2 ℃,相対湿度(65±4)%の標準状態に放置した後,判定を行う。
判定の方法は,次の視感法又は計器法のいずれかによる。
注3) 例えば,湿潤試験の操作などによって添付白布自体に着色などの視覚的変化がみられる場合に
は,あらかじめ添付白布だけを同一の試験条件で操作し,これを試験前の添付白布として判定
に用いる。
a) 視感法 視感法は,次による。
1) 観察及び照明条件 試験前後の試験片又は添付白布を灰色下敷の上に同一方向で隣り合わせて並
べ,その傍らに変退色用グレースケール(又は汚染用グレースケール)を置き,グレースケールに
附属している2枚の寸法の同じ窓のマスクを,それぞれ試験片又はグレースケールの上に載せる。
試験片及び添付白布が透けて灰色下敷が見え,これが表面に影響するおそれがある場合には,試
験前後の試験片及び添付白布の下に,これらと同じ大きさの試験前の試験片及び添付白布を重ねて
敷き,透けて見えないようにする。
試験片と変退色用グレースケールとの比較及び/又は添付白布と汚染用グレースケールとの比較
をする。照明光源は,JIS Z 8720に規定する常用光源D65とし,明るさは,600 lx2 150 lxの範囲
の照度で,通常,1 200 lxを用いる。明るい色のものは,600 lxに近い低照度で,また,暗い色のも

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のは,2 150 lxに近い高照度で見てもよい。
試験片及びグレースケールを観察する角度は,試験片を45°に保持し,上方から照明して,試料
に対し90°の方向から観察する。
なお,他の観察角度によってもよい。この場合には,用いた観察の角度及び光線の角度は,試験
報告書に記録する。
2) 変退色の判定 試験による変化は,色相,明度及び彩度の変化,又はこれらの複合したものである。
判定は,これらの変化の特徴とは関係なく,元の試料の試験片と試験後の試験片との間の視感によ
る色の違いの大きさに基づいて行う。この視感による色の違いの大きさを変退色用グレースケール
と比較して,色の違いの大きさに最も近い変退色用グレースケールの番号で等級付けを行う。
なお,耐光に関する染色堅ろう度の判定では,暴露した試験片を,同時に暴露したブルースケー
ルと比較する。この場合,変退色用グレースケールは,試験中の変退色の程度を判定する手段に使
用する。ある種の試験では,変退色に加えて,試験片の表面の外観(例えば,パイルの配列,構造,
光沢など)が変化する。このような場合は,試験片の表面をくしけずるなどして,元の状態に復元
させる。復元できない場合には,変退色の判定結果とともに外観の全体的な変化も試験報告書に記
載する。変退色の判定は,表2の判定基準による。
注記 繊維製品のある種のものには,湿潤しただけで見掛け上の色の違いを生じるものがある。
これは,本来の変退色ではなく,試料表面の何らかの変化か,仕上加工剤の移行などによ
るものと考えられる。この場合,判定は,元の試料を湿潤し,乾燥したものと比較しても
よい。この操作を行ったときは,その旨を試験報告書に記録する。
表2−変退色の判定基準
変退色等級(級) 判定基準
5 色の変化が変退色用グレースケールの5号程度のもの。
4-5 色の変化が変退色用グレースケールの4-5号程度のもの。
4 色の変化が変退色用グレースケールの4号程度のもの。
3-4 色の変化が変退色用グレースケールの3-4号程度のもの。
3 色の変化が変退色用グレースケールの3号程度のもの。
2-3 色の変化が変退色用グレースケールの2-3号程度のもの。
2 色の変化が変退色用グレースケールの2号程度のもの。
1-2 色の変化が変退色用グレースケールの1-2号程度のもの。
1 色の変化が変退色用グレースケールの1号又はその程度を超えるもの。
3) 汚染の判定 処理浴からの染料の吸収によるか,試験片の染料が直接移行するかのいずれかによっ
て汚染した添付白布の,試験片と接触した側を観察して判定する。汚染用グレースケールと比較す
る要領は,変退色の場合と同様である。ただし,汚染は,試験に用いた添付白布の全てについて判
定し,縫い目の汚染は無視する。
汚染の判定は,表3の判定基準による。

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表3−汚染の判定基準
汚染等級(級) 判定基準
5 汚染が汚染用グレースケールの5号程度のもの。
4-5 汚染が汚染用グレースケールの4-5号程度のもの。
4 汚染が汚染用グレースケールの4号程度のもの。
3-4 汚染が汚染用グレースケールの3-4号程度のもの。
3 汚染が汚染用グレースケールの3号程度のもの。
2-3 汚染が汚染用グレースケールの2-3号程度のもの。
2 汚染が汚染用グレースケールの2号程度のもの。
1-2 汚染が汚染用グレースケールの1-2号程度のもの。
1 汚染が汚染用グレースケールの1号又はその程度を超えるもの。
b) 計器法 計器法は,試験前後の試験片又は添付白布の三刺激値X10, D65,Y10, D65,Z10, D65又はX2, C,Y2, C,
Z2, Cを測定し,JIS L 0809によって,試験片の変退色の等級又は添付白布の汚染の等級を判定する4)。
判定の基準は,表4による。
注4) 三刺激値X10, D65,Y10, D65,Z10, D65又はX2, C,Y2, C,Z2, Cは,それぞれ標準の光D65,10°視野又
は標準の光C,2°視野によるものである。これらを求めるに当たり,正確を期するため,例
えば,国家機関が校正したパフォーマンスグラスによって,分光のずれ,波長のずれなどを
チェックし,十分に調整した分光光度計を用いるか,又はこの調整された分光光度計で校正
した測色計を用いる。
表4−等級対応値Nから変退色又は汚染等級への読替表
グレースケール等級対応値N 変退色等級又は
(NC#又はNS) 汚染等級(級)
5.00≦N ≦ 5.50 5
4.50≦N < 5.00 4-5
4.00≦N < 4.50 4
3.50≦N < 4.00 3-4
3.00≦N < 3.50 3
2.50≦N < 3.00 2-3
2.00≦N < 2.50 2
1.50≦N < 2.00 1-2
1.00≦N < 1.50 1
N < 1.00 1 (−)

11 試験報告書

  染色堅ろう度試験の試験報告書は,次による。ただし,耐光試験などの特別の場合の記録は,個々の試
験方法にこれを定める。
a) 試験方法の種類を明記し,箇条10の判定などの規定に従って,変退色若しくは汚染の等級又は両者の
等級を記録する。計器法によった場合は,後に“(計器法)”を付記する。
例1 洗濯試験 A-2号
変退色 3級,汚染 2級(綿),2級(絹),変退色 3級(計器法)
例2 酸滴下試験(硫酸)2級,洗濯試験 4級
b) 汚染の等級は,視感法の場合,添付白布の試験前後の色の変化に最も近い汚染用グレースケールの番

――――― [JIS L 0801 pdf 10] ―――――

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JIS L 0801:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 105-A01:2010(MOD)

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JIS L 0801:2011の関連規格と引用規格一覧