この規格ページの目次
4
P 8152 : 2005
備考 校正に誤差が入り込む前に,常用作業標準面の反射率係数の変化が発見できるように,常用作
業標準面を管理用作業標準面に対して頻繁に照合する。
5.2.3 作業標準面の洗浄 蛍光物質を含まない洗剤を使い,やわらかいブラシ(合成繊維の粗い毛がつい
たもの)でこすり,蒸留水ですすぐ。蒸留水中で完全にすすいでから,表面に何も接触しないように気を
つけ,清浄な大気中で乾燥する。安定するまでデシケータ中に置く。
5.3 光トラップ
測光するときに行うゼロ点校正のためのもので,装置の製造業者が定めた公称反射率
係数に対し,すべての波長において反射率係数の許容差は±0.2 %以内にあるもの。光トラップの反射率係
数基準値は通常,0である。
参考 JIS P 8148に規定している黒色筒とは,“光トラップ”のことである。
6. 試料の採取
試料の採取は,特別な場合を除いて,JIS P 8110に規定する方法による。
7. 試験片の採取方法
試験片の採取方法は,反射率係数測定に基づいて光学的性質を決定するための関
連規格に,規定する方法による。
8. 操作
反射率係数の決定は,反射率係数の測定に基づいて光学的性質を決定するための関連規格に規
定する方法による。
9. 試験結果の表し方及び報告
試験結果の表し方及び報告は,反射率係数測定に基づく光学的性質を決
定するための関連規格に規定する方法による。その関連規格は次のものがある。
JIS P 8148,JIS P 8149及びJIS P 8212。
――――― [JIS P 8152 pdf 6] ―――――
5
P 8152 : 2005
附属書A(規定)反射率係数測定装置
この規格で採用する装置(1)の幾何学的,測光的及び分光的特性は次による。
注(1) 対応国際規格が発行された時点で,適切な装置は,Technibriteの商標でTechnidyne Corp.,New
Albany(アメリカ),Elrepho 2000の商標でDatacolor AG,Zrich(スイス),Autoelrephoの商標
で,Color Sensors Oy,Helsinki(フィンランド),及び以前はElrephoの商標で,Carl Zeiss,
Oberkochen(ドイツ)によって製造されている。
なお,この情報は,ISO規格使用者の便宜のために提供しているものであり,それらの装置
をISOが推薦するものではない。このISO規格に準拠し,規定された幾何学的,測光的及び分
光的特性を備えた他の装置も使用できる(ISO 2469:1994 Technical Corrigendum 1,1998-07-15
参照)。
A.1 幾何学的特性 試験片及び標準面は,内径150 mmで,分光学的に特異性のない,白色拡散する塗料
を内部に塗布した積分球(IEC 60050-845:1987,term No.845-05-24参照)によって作られる拡散照明を受
光するような特性にしなくてはならない。積分球は,試験片の測定と,積分球内壁の小さな領域(参照域)
での参照光の測定が,視覚的又は物理的な測光器によって行われるように構成されなければならない。積
分球は,光源から直接試験片又は参照域を照明しないように遮へい板を備えていなければならない。積分
球内の開口及び他の非反射部分の面積は,積分球内壁の全面積の13 %を超えてはならない。受光器の開口
は,外径が80.2±1 mm(試験片開口の中心を頂点とし,半角15.5±0.5°に対する)の黒色環に囲まれて
いなければならない。この黒色環は,試験片からの正反射光が受光器に到達しないようにするためで,“グ
ロストラップ”の役割をする。試験片開口は,基本的に試験片自体が積分球の内壁の一部を連続して構成
するように設計しなくてはならない。試験片開口の周縁部は,厚さが1.5 mmを超えてはならない。試験
片の測定範囲は,直径30±1 mmの円形とする。試験片開口の直径は,周縁部から反射する光及び試験片
の面内で周縁部から1 mm以下の距離にある箇所から反射する光が受光器に到達することのないように,
測定範囲の直径より大きく(約34 mm)しなくてはならない。試験片は,法線方向から観測されなければ
ならない。試験片開口の中に頂点があり,半角が4°を超えないような円すい(錐)内に収まる反射光だ
けが受光器に入るようにしなくてはならない。
A.2 測光的特性 装置の測光的精度は,校正後にも残存する測光直線性からのずれが,0.3 %を超える反
射率係数の誤差を与えてはならない。直線性誤差を最小にするために,適切なIR3標準面(B.2参照)を
用いて,測定を行う領域付近で校正を行ってもよい。
――――― [JIS P 8152 pdf 7] ―――――
6
P 8152 : 2005
A.3 分光的特性 フィルタ方式の光電色彩計の場合,分光的特性は,光線に挿入されるフィルタのほか,
装置の受光器,積分球の内壁,光源,その他の光学部品などの特性によって決定される。フィルタは,装
置全体としての特性が特定の光学特性の試験方法の中で規定される分光分布関数と一致するように選択し
なければならない。分光測光計の場合,分光的特性は,個々の受光器の指定公称波長に対する精度,個々
の受光器の波長幅及び次段階の計算に用いられる数学的関数で使用する数値によって決定される。装置は,
少なくとも400700 nmの波長範囲をもち,その全域にわたって均等に分割された16個以上の受光器を
含んでいなければならない。CIE標準観測者関数(1931又は1964)で規定するような三刺激値を測定する
ときは,例えば10又は20 nm間隔での測定のためには,ASTM E 308に示される適切な数値表を使用しな
ければならない。三刺激値は,それらの表に掲げられている係数を使って,直接和を計算して求めなくて
はならない。スプライン関数を使うなどの補間を行ってはならない。分光的特性上の誤差を除去する手順
は,現在のところない。分光的特性は,IR3着色標準面を使って確認することができる。装置間の厳密な
一致が要求されるような特別な場合は,参照装置と関係付けるために,製品に応じたIR3着色標準面を使
って装置を校正してもよい。蛍光染料及び蛍光増白剤を含む材料の測定には,試験片に照射する照明光に
含まれる紫外線量が所定量となるように,分光強度分布を設定し,維持する手段が必要である。照明光か
ら紫外光を除去し,蛍光成分を含む測定と含まない測定とを可能にする適切なカットオフフィルタが組み
込まれていることが望ましい。
――――― [JIS P 8152 pdf 8] ―――――
7
P 8152 : 2005
附属書B(規定)校正要領
この規格では,連続した三つのレベルの参照標準面について規定しており,究極の参照標準面(IR1標
準面)は“完全拡散反射体”である。完全拡散反射体を究極の参照標準面として利用することは,光学特
性に関して最高権威であるCIEの推奨と完全に一致する。IR2標準面又はIR3標準面を媒介することによ
って,この究極の参照標準面に基づく反射率係数の測定が可能となるように装置を校正するために,次の
手順が決められた。
B.1 標準化試験所及び認定試験所 (Standardizing and authorized laboratories) 絶対反射率係数測定のた
めの装置を保有する試験所は,ISO/TC6から標準化試験所に認定される。必要とされる技術的能力があり,
附属書Aに規定する特性をもつ装置を保有する他の試験所は,ISO 4094の規定によって,ISO/TC6から認
定試験所(1)に認定される。標準化試験所は,IR2標準面を発行し,認定試験所はこのIR2標準面を使って
自己の保有する装置の校正を行う。認定試験所は,一般の試験所の需要に応じてIR3標準面を発行し,受
けとった試験所は,そのIR3標準面を使って装置の校正を定期的に行う。標準化試験所間では,IR2標準
面を5年以下の間隔で互いに交換し,反射率係数測定結果の一致を維持する必要がある。認定試験所間で
も,IR3標準面について同様の手順を求められるが,交換の間隔は2年以下とする。この手順によって,光
学特性の測定法を規定するこの規格の“結果の表し方”の項で示す精度を,実現することが期待できる。
注(1) R3標準面を発行する認定試験所は, 次の5機関である。
1) フランスのCentre Technique du Papier (CTP)
2) フィンランドのOy Keskuslaboratorio -Centrallaboratorium Ab (KCL)
3) カナダのPulp and Paper Research Institute of Canada (PAPRICAN)
4) スウェーデンのSkogsindustrins tekniska forskningsinstitut (STFI)
5) アメリカのTechnidyne Laboratory Services (TLS)
B.2 IR3標準面 参照装置を管理し,操作する責任は,ISOの会員団体が推薦し,ISO/TC6が承認した認
定試験所に委任しなければならない。認定試験所は,IR3標準面を交換することによって,参照装置の相
互の一致を確立するように努めなくてはならない。一致が確認されたら,認定試験所は,参照装置を使用
して正確に決定された反射率係数の値とともに,IR3標準面を頒布する。IR3標準面は次のような特性を備
えていなければならない。
a) 適切に保管されていれば,妥当な期間内では反射率係数の値は変化せず,装置の精度の範囲内にある。
b) 清浄で,かつ,不透明で反射率係数が面内で均一である。
c) 平たんな平滑面をもち,特別な場合を除いては,高い光沢度をもたない。
d) 蛍光の励起の程度を確認し,調整する目的で選んだ標準面を除いては,できる限り蛍光発光しない。
B.3 コメント 光学特性の測定法を規定する国際規格について,次の二つを示す。
a) “拡散”という用語は,試料に対する拡散照明のことを指し,積分球を使うことによって可能となる。
TAPPI 452 などの規格では,装置がこの規格と異なった幾何学的特性をもっているが,一般的に,装
置の幾何学的特性が異なれば,異なった反射率係数となることを理解することが重要である。
b) この規格で規定する装置は,正反射成分を除くために“グロストラップ”を備えている。光沢を呈す
る試料では,このグロストラップをはずすと,最大で1 %高い反射率係数が測定される可能性がある
ので,この条件を守ることは重要である。
――――― [JIS P 8152 pdf 9] ―――――
附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表
ISO 2469 : 1994,紙,板紙及びパルプ−拡散反射率
JIS P 8152 : 2005 紙,板紙及びパルプ−拡散反射率係数の測定
方法 係数の測定方法
(I) ISの規定 (II) 国際 (V) ISと国際規格
(III) 国際規格の規定 (IV) ISと国際規格との技術的差
規格番号 異の項目ごとの評価及びその内容
との技術的差異の
表示箇所 : 本体及び附属書 理由及び今後の対
表示方法 : 点線の下線 策
項目 内容 項目 内容 項目ごと 技術的差異の内容
番号 番号 の評価
1.適用範囲 紙,板紙及び ISO 2469 1 JISと同じ IDT −
パルプの拡散
反射率係数の
測定方法につ
いて規定。
2.引用規格 JIS P 0001 2 − MOD/追加 JIS 3規格を追加規
JIS P 8110 ISO186 IDT 定。
JIS P 8148 ISO2470 IDT TAPPI 1規格を追
JIS P 8149 ISO2471 IDT 加規定。
JIS P 8212 ISO3688 IDT
JIS Z 8105 − MOD/追加
JIS Z 8120 − MOD/追加
TAPPI 452 − MOD/追加 TAPPI 452はISO
に提案する。
3.定義 3 JISと同じ IDT
4.前提条件 4 JISと同じ
4.1 参照装 反射率計 MOD/追加 補足説明を加えた。実質的な技術的
置 差異はない。
4.2 IR2標準poly-tetra- MOD/追加 略語の定義を追加
面 fluoroethylene した。
5.装置 5 JISと同じ IDT −
6.試料の採 6 JISと同じ IDT −
取
7.試験片の 7 JISと同じ IDT −
採取方法
8.操作 8 JISと同じ IDT −
9.試験結果 9 JISと同じ IDT −
の表し方及
び報告
附属書A Annex JISと同じ IDT
(規定) A
(norm
ative)
附属書B Annex JISと同じ MOD/追加 機関名を入れた。 実質的な技術的
(規定) B 差異はない。
(norm
ative)
――――― [JIS P 8152 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS P 8152:2005の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 2469:1994(MOD)
JIS P 8152:2005の国際規格 ICS 分類一覧
JIS P 8152:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISP0001:1998
- 紙・板紙及びパルプ用語
- JISP8110:2006
- 紙及び板紙―平均品質を測定するためのサンプリング方法
- JISP8148:2018
- 紙,板紙及びパルプ―拡散青色光反射率の測定方法―室内昼光条件(ISO白色度)
- JISP8149:2000
- 紙及び板紙―不透明度試験方法(紙の裏当て)―拡散照明法
- JISP8212:1998
- パルプ―拡散青色光反射率(ISO白色度)の測定方法
- JISZ8105:2000
- 色に関する用語
- JISZ8120:2001
- 光学用語