JIS R 9301-3-9:1999 アルミナ粉末―第3部:化学分析方法―9:酸化ナトリウムの定量 | ページ 2

                                                                                              5
R 9301-3-9 : 1999 (ISO 1617 : 1973)
1) 予備測定 3.4.2c)に従い,検量線用溶液 [3.4.2b) ] の炎光光度を測定すると同時に,予備測定を行う。
2) 挟差測定 Na2O量(Al2O3100gに対し)が0.05g異なる高低2種類の検量線用溶液で挟み込むよう
に試料溶液の測定を行う。
ナトリウム標準液 [3.2 1) ] を3.4.2a)に規定する2種類のマトリックス溶液[3.4.2a)1)及び
3.4.2a)2)]を添加した検量線用溶液を調製する。これら2種類の量は,2.5ml以上異ならないよ
うにする。
3.4.4 空試験
a) 溶液の調製 試料溶液の調製 [3.4.3a) ] に使用した融剤量と同じ量の融剤をビーカー [3.3d) ] に入れ
る。水約50mlと塩酸 [3.2h) ] 3mlを加える。ビーカーを熱板上に置き,時々かき混ぜて融剤を完全に
溶かす。加熱とかき混ぜを続け,二酸化炭素を除去する。冷却後,液を全量フラスコ250mlに移し入
れる。この液はアルミニウム溶液 [3.4.2a)1) ] 100mlを含む。注意してビーカーを水洗し,洗液は,同
じフラスコに加えた後,水で標線まで薄め,振り混ぜる。
この溶液は,プラスチック製瓶に移しかえる。
b) 炎光光度の測定 3.4.3b)1)及び3.4.3b)2)に規定する試料溶液と検量線用溶液の測定と同時に,3.4.2c)
による測定を行う。
3.5 計算 溶液の酸化ナトリウム濃度は,次の式によって算出する。
E E1 E0 E3
C C1 (C2 C1 ) C3 (C4 C3 )
E2 E1 E4 E3
ここに, C : 溶液の酸化ナトリウム濃度 (g/l)
C1 : 試料溶液の測定に使用した低濃度側の検量線用溶液の濃度
(g/l)
E1 : 対応する炎光光度
C2 : 試料溶液の測定に使用した高濃度側の検量線用溶液の濃度
(g/l)
E2 : 対応する炎光光度
E : 試料溶液の炎光光度
C3 : 空試験溶液の測定に使用した低濃度側検量線用溶液の濃度
(g/l)
E3 : 対応する炎光光度
C4 : 空試験溶液の測定に使用した高濃度側の検量線用溶液の濃度
(g/l)
E4 : 対応する炎光光度
試料中の酸化ナトリウムの含有率は,次の式によって算出する。
Na2O=25×C
ここに, Na2O : 酸化ナトリウムの含有率 (mass%)
C : 溶液の酸化ナトリウム濃度 (g/l)
4. 定量方法の注意事項
4.1 炎光光度計の装置間に感度の相違があるので注意する。3.4.2b)に規定する検量線用溶液及び3.4.3a)
及び3.4.4a)に規定する溶液の濃度は,使用する装置の最高感度で測定するように変更してもよい。
4.2 ガラス容器からナトリウム汚染が起こらないように,溶液3.2j),3.2k),3.2l),3.4.2a)1),3.4.2a)2),
3.4.2b),3.4.3a),及び3.4.4a)それぞれは,ガラス容器と長時間の接触をさせない。

――――― [JIS R 9301-3-9 pdf 6] ―――――

6
R 9301-3-9 : 1999 (ISO 1617 : 1973)
5. 加圧硫酸分解−原子吸光分析法(B法)
5.1 原理 加圧硫酸分解によって得られた試料溶液 (B) の一部を原子吸光分析装置のアセチレン/空
気炎中に噴霧し,ナトリウム中空陰極ランプの波長589.0nmにおける吸光度を測定する。
5.2 試薬 試薬(1)は,次による。
a) 水 JIS K 0557に規定するA3による。
b) 硫酸 (1+180) IS K 8951に規定する硫酸と水を用いて調製する。
c) 塩化ナトリウム JIS K 8150に規定する塩化ナトリウムを用いる。
d) アルミニウム溶液 JIS R 9301-3-4の4.2e)によって調整したアルミニウム溶液
e) ナトリウム標準液(2) (0.1mgNa/ml) あらかじめ,600℃で加熱し,デシケーター中で冷却した塩化ナ
トリウム [5.2c) ] 1.271gをポリエチレン製ビーカー (300ml) に取り,適量の水を加えて溶かし,ポリ
エチレン製全量フラスコ500mlに移し入れ,水で標線まで薄め,振り混ぜる。
この溶液は,使用の都度,硫酸 (1+180) 5.2b) ] で正確に10倍に薄める。
注(1) この規格で使用する試薬は,入手できる市販の最高純度品とする。
(2) この規格に適合した市販の標準溶液を使用してもよい。
5.3 装置及び器具 通常の装置,器具及び次に示すもの。
5.3.1 原子吸光分析装置
5.3.2 容器類 各種操作に用いる容器類は,石英ガラス又はポリエチレン製品を使用する。ポリエチレン
製容器は,塩酸及びふつ化水素酸で,石英ガラス製品は,塩酸で洗浄して汚染物質を除去し,水で十分に
洗浄した後,水を満たしておく。
ガラス製品は,使用しない。
5.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
5.4.1 試料溶液 (B) の調製 JIS R 9301-3-4の4.に規定する加圧硫酸分解法(B法)による。
5.4.2 原子吸光の測定 試料溶液 (B) の一部を原子吸光分析装置のアセチレン/空気炎に噴霧し,ナト
リウム中空陰極ランプの波長589.0nmにおける吸光度を測定する。
5.4.3 空試験
a) 空試験溶液 (B−B) の調製 5.4.1による。ただし,試料は用いない。
b) 原子吸光の測定 5.4.2による。
5.4.4 検量線の作成 ポリエチレン製全量フラスコ100ml数個を一組とし,アルミニウム溶液 [5.2d) ]
50mlを全量ピペットを用いてそれぞれに採取する。これに,ナトリウム標準液 [5.2e) ] 05mlを段階的に
加え,硫酸 (1+180) 5.2b) ] で標線まで薄め,振り混ぜて,検量線用溶液(3)を調製する。
この検量線用溶液には,ナトリウム00.5mgが含まれる。
以降,5.4.2と同様に操作を行い,吸光度とナトリウム添加量との関係線を作成し,検量線とする。
注(3) 必要があれば,妨害しない限り,他の測定成分の標準液を加えて,2成分以上の混合検量線用溶
液を調製することができる。
5.5 計算 5.4.2,5.4.3で得た吸光度と5.4.4で得た検量線とから,試料中の酸化ナトリウムの含有率を,
次の式によって算出する。
(A1 A0 ).1348
Na2O 100
m
ここに, Na2O : 酸化ナトリウムの含有率 (mass%)
A1 : 試料溶液 (B) に含まれるナトリウムの量 (g)

――――― [JIS R 9301-3-9 pdf 7] ―――――

                                                                                              7
R 9301-3-9 : 1999 (ISO 1617 : 1973)
A0 : 空試験溶液 (B-B) に含まれるナトリウムの量 (g)
m : はかり取った試料の質量 (g)
1.348 : ナトリウムの原子量に対する,酸化ナトリウムとの分子量の

数値はJIS Z 8401によって小数点以下3位に丸める。
6. 加圧硫酸分解−ICP発光分光分析法(C法)
6.1 原理 加圧硫酸分解によって得られた試料溶液 (B) の一部をICP発光分光分析装置のアルゴンプラ
ズマ中に噴霧し,ナトリウムの発光強度を測定する。
6.2 試薬試薬は,次による。
a) 水 5.2a)による。
b) 硫酸 (1+180) 5.2b)による。
c) 塩化ナトリウム 5.2c)による。
d) アルミニウム溶液 5.2d)による。
e) ナトリウム標準液 (0.1mgNa/ml) 5.2e)による。
6.3 装置及び器具 通常の装置,器具及び次に示すもの。
6.3.1 ICP発光分光分析装置
6.3.2 容器類 5.3.2による。
6.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
6.4.1 試料溶液 (B) の調製 JIS R 9301-3-4に規定する加圧硫酸分解法(B法)による。
6.4.2 ICP発光強度の測定 試料溶液 (B) の一部をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧
し,例えば,588.99nmにおけるナトリウムの発光強度を測定する。
6.4.3 空試験 空試験は次による。
a) 空試験溶液 (B-B) の調製 6.4.1による。ただし,試料は,用いない。
b) CP発光強度の測定 6.4.2による。
6.4.4 検量線の作成 ポリエチレン製全量フラスコ100ml数個を一組とし,アルミニウム溶液 [6.2d) ]
50mlを全量ピペットを用いてそれぞれに採取する。これに,ナトリウム標準液 [6.2e) ] 010mlを正しく
段階的に加え,硫酸 (1+180) 6.2b) ] で標線まで薄め,振り混ぜて検量線用溶液(3)を調製する。
この検量線用溶液は,01.0mgのナトリウムを含む。
以降,6.4.2と同様に操作を行い,発光強度とナトリウム添加量との関係線を作成し,検量線とする。
6.5 計算 6.4.2,6.4.3で得た発光強度と6.4.4で得た検量線とから,試料中の酸化ナトリウム含有率を,
次の式によって算出する。
(A1 A0 ).1348
Na2O 100
m
ここに, Na2O : 酸化ナトリウムの含有率 (mass%)
A1 : 試料溶液 (B) に含まれるナトリウムの量 (g)
A0 : 空試験溶液 (B-B) に含まれるナトリウムの量 (g)
m : はかり取った試料の質量 (g)
1.348 : ナトリウムの厚子量に対する,酸化ナトリウムとの分子量の

数値はJIS Z 8401によって小数点以下3位に丸める。

――――― [JIS R 9301-3-9 pdf 8] ―――――

8
R 9301-3-9 : 1999 (ISO 1617 : 1973)
7. 試験報告 試験報告書には,次の事項を含む。
a) 使用した規格
b) 分析方法,結果及び計算方法
c) 定量中の特記事項
d) この規格又は引用規格に規定していない操作
アルミナ粉末改正原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員会) 岡 田 清 東京工業大学
伊 藤 敏 通商産業省生活産業局
大 嶋 清 治 工業技術院
橋 本 繁 晴 財団法人日本規格協会
芝 崎 靖 雄 名古屋工業技術研究所
多 田 格 三 元 株式会社東芝
船 戸 巳知雄 前 サンパウロ技術研究所
橋 本 邦 男 昭和電工株式会社
毛 利 正 英 住友化学工業株式会社
石 川 秀 徳 日本軽金属株式会社清水工場
金 野 正 幸 日本ガイシ株式会社
長 峯 義 展 東芝セラミックス株式会社開発研究所
篠 原 伸 広 旭硝子株式会社中央研究所
林 均 研削材工業協会
早 川 恭 弘 株式会社ノリタケカンパニーリミテド
和 田 弘 日立化成株式会社山崎工場
鈴 木 由 郎 社団法人日本セラミックス協会
分析分科会
氏名 所属
(主査) 船 戸 巳知雄 前 サンパウロ技術研究所
岡 本 英 俊 昭和電工株式会社横浜工場
野 網 靖 雄 住友化学工業株式会社基礎化学品研究所
榎 貴 志 日本軽金属株式会社清水工場
生 川 章 日本ガイシ株式会社
長 峯 義 展 東芝セラミックス株式会社開発研究所
竹 内 光 男 鳴海製陶株式会社
物性分科会
氏名 所属
(主査) 毛 利 正 英 住友化学工業株式会社
岡 本 英 俊 昭和電工株式会社横浜工場
榎 貴 志 日本軽金属株式会社清水工場
金 野 正 幸 日本ガイシ株式会社
篠 原 伸 広 旭硝子株式会社中央研究所
早 川 恭 弘 株式会社ノリタケカンパニーリミテド
和 田 弘 日立化成株式会社山崎工場

JIS R 9301-3-9:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/R 1617:1970(MOD)

JIS R 9301-3-9:1999の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 9301-3-9:1999の関連規格と引用規格一覧