JIS R 9301-3-9:1999 アルミナ粉末―第3部:化学分析方法―9:酸化ナトリウムの定量

JIS R 9301-3-9:1999 規格概要

この規格 R9301-3-9は、化学分析によるアルミナ粉末の酸化ナトリウムの定量方法[炭酸リチウムほう酸融解-炎光光度分析法(A法);加圧硫酸分解-原子吸光分析法(B法);加圧硫酸分解-ICP発光分光分析法(C法)]について規定。

JISR9301-3-9 規格全文情報

規格番号
JIS R9301-3-9 
規格名称
アルミナ粉末―第3部 : 化学分析方法―9 : 酸化ナトリウムの定量
規格名称英語訳
Alumina powder -- Part 3:Methods of chemical analysis -- 9:Determination of sodium oxide content
制定年月日
1999年4月20日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO/R 1617:1970(MOD)
国際規格分類

ICS

71.100.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1999-04-20 制定日, 2004-03-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS R 9301-3-9:1999 PDF [9]
R 9301-3-9 : 1999 (ISO 1617 : 1973)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
JIS R 9301は,次に示す部編成となっている。
第1部 : 試料−1 : サンプリング
第1部 : 試料−2 : 調製及び保存
第2部 : 物性測定方法−1 : ピクノメーター法による真密度
第2部 : 物性測定方法−2 : 安息角
第2部 : 物性測定方法−3 : 軽装かさ密度及び重装かさ密度
第3部 : 化学分析方法−1 : 乾燥減量の定量
第3部 : 化学分析方法−2 : 強熱減量の定量
第3部 : 化学分析方法−3 : アルカリ融解
第3部 : 化学分析方法−4 : 加圧酸分解
第3部 : 化学分析方法−5 : 酸化けい素 (IV) の定量
第3部 : 化学分析方法−6 : 酸化鉄 (III) の定量
第3部 : 化学分析方法−7 : 酸化チタン (IV) の定量
第3部 : 化学分析方法−8 : 酸化カルシウムの定量
第3部 : 化学分析方法−9 : 酸化ナトリウムの定量
第3部 : 化学分析方法−10 : 酸化ほう素の定量
第3部 : 化学分析方法−11 : ふつ素の定量

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS R 9301-3-9 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 9301-3-9 : 1999
(ISO 1617 : 1973)

アルミナ粉末−第3部 : 化学分析方法−9 : 酸化ナトリウムの定量

Alumina powder−Part 3 : Methods of chemical analysis-9 : Determination of sodium oxide content

序文 この規格は,1973年に第1版として発行されたISO 1617, Aluminium oxide primarily used for the
production of aluminium−Determination of sodium content−Flame emission spectrophotometric methodを基に対
応する部分については技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)であるが,対応国際規格に規
定されていない適用範囲の内容及び規定項目(加圧硫酸分解−原子吸光分析法及びICP発光分光分析法)
を日本工業規格(日本産業規格)として追加した。
なお,点線の下線を施してある箇所は対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,化学分析によるアルミナ粉末の酸化ナトリウムの定量方法について規定する。
1.1 炭酸リチウムほう酸融解−炎光光度分析法(A法) この方法は,酸化ナトリウムの含有率0.05mass%
以上に適用する。
1.2 加圧硫酸分解−原子吸光分析法(B法) この方法は,酸化ナトリウムの含有率0.001mass%以上に
適用する。
1.3 加圧硫酸分解−ICP発光分光分析法(C法) この方法は,酸化ナトリウムの含有率0.001mass%以
上に適用する。
備考 この規格の対応国際規格を次に示す。
ISO 1617 Aluminium oxide primarily used for the production of aluminium−Determination of
sodium content−Flame emission spectrophotometric method
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS R 9301-1-2 アルミナ粉末−第1部 : 試料−2 : 調製及び保存
備考 ISO 802, Aluminium oxide primarily used for the production of aluminium−Preparation and storage
of test samplesからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS R 9301-3-4, アルミナ粉末−第3部 : 化学分析方法−4 : 加圧酸分解
備考 ISO 2073, Aluminium oxide primarily used for the production of aluminium−Preparation of solution
for analysis−Method by hydrochloric acid attack under pressureからの引用事項は,この規格

――――― [JIS R 9301-3-9 pdf 2] ―――――

2
R 9301-3-9 : 1999 (ISO 1617 : 1973)
の該当事項と同等である。
JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水
JIS K 8034 アセトン(試薬)
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8863 ほう酸(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS Z 8401 数値の丸め方
3. 炭酸リチウムほう酸融解−炎光光度分析法(A法)
3.1 原理 温度を規定し,試料を炭酸リチウム及び酸化ほう素の混合物,又は炭酸リチウム及び四ほう
酸リチウムの混合物による融解法で,融成物は,塩酸に溶かす。
試料溶液を,炎中に噴霧し589nmにおける発光強度を測定する。
3.2 試薬 使用する試薬は,化学分析用とし,水は,JIS K 0557に規定するA3による。
a) 炭酸リチウム (Li2CO3)
b) 酸化ほう素 (B2O3)
c) ほう酸 (H3BO3) JIS K 8863による。
d) 四ほう酸リチウム (Li2B4O7)
備考 もし,四ほう酸リチウム五水和物 (Li2B4O7・5H2O) の結晶を使用する場合は,まず,白金皿に
入れて,徐々に加熱して脱水する。
e) アルミニウム 純度99.99mass%の切削片
f) 水銀 高純度品
g) アセトン JIS K 8034による。
h) 塩酸 JIS K 8180による。
i) 硝酸 JIS K 8541による。
j) ナトリウム標準第一原液 (2.00gNa2O/l) あらかじめ,110℃で約12時間乾燥し,デシケーター中で
放冷したJIS K 8150に規定する塩化ナトリウム3.774gを0.001gのけたまではかり,水に溶かす。そ
れを全量フラスコ100mlに移し入れ,水で標線まで薄め,振り混ぜる。この標準第一原液は,プラス
チック製瓶に移しかえる。
この標準第一原液1mlは,Na2Oを2.00mg含む。
k) ナトリウム標準第二原液 (0.200gNa2O/l) ナトリウム標準第一原液 [3.2j) ] 50.0mlを全量フラスコ
500mlに採取し,水で標線まで薄め,振り混ぜる。
この標準第一原液1mlは,Na2Oを0.200mg含む。
この標準第二原液は,使用の都度調製し,プラスチック製瓶に保存する。
l) ナトリウム標準液 (0.080mgNa2O/l) ナトリウム標準第一原液 [3.2j) ] 40.0mlを全量フラスコ1 000ml
に採取し,水で標線まで薄め,振り混ぜる。
このナトリウム標準液1mlは,Na2Oを0.080mg含む。
このナトリウム標準液は,使用の都度調製し,プラスチック製瓶に保存する。
3.3 装置及び器具 通常の装置,器具及び次に示すもの。

――――― [JIS R 9301-3-9 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
R 9301-3-9 : 1999 (ISO 1617 : 1973)
a) 白金るつぼ 上径約50mm,低径約35mm,深さ約40mmで,白金のふたが密着するもの又は
1) 金白金 (Au5%) るつぼ 白金るつぼ [3.3a) ] と同じ大きさのもの又は,
2) 黒鉛るつぼ 適切な品質で,白金るつぼ [3.3a) ] と同じ大きさのもの。
備考 Na2Oの含有率が分かっているAl2O3の試料を用いて,黒鉛るつぼの純度及び密度がNa2Oのば
らつきを起こさないことを確認する。この要求に合った黒鉛の密度は,1.7g/cm3であるか又は
それ以上である。
b) 開放形電気炉 500±20℃に調節可能なもの
c) 電気炉 1 000±50℃に調節可能なもの
d) ほうけい酸ガラスビーカー400ml
e) ほうけい酸ガラスビーカー600ml
f) 炎光光度計 589nmのナトリウム線を励起するのに適した噴霧バーナーをもつもの
3.4 操作
3.4.1 試料のはかり取り量 JIS R 9301-1-2の3.に規定するH法によって300℃での乾燥試料1gを0.001g
のけたまではかり取る。
3.4.2 検量線の作成
a) マトリックス溶液の調製
1) アルミニウム溶液 (10gAl2O3/l) アルミニウム [3.2e) ] 約6gを少量の硝酸 [3.2i) ] に浸して洗浄し,
水洗いし,更にアセトン [3.2g) ] で乾燥する。清浄な乾燥した金属アルミニウム5.294gを0.001gの
けたまではかり,ビーカー [3.3e) ] に入れ,水約100ml及び塩酸 [3.2h) ] 95mlを加え,溶解促進剤
として水銀1滴を滴下する。反応がおさまったなら,ビーカーを砂浴上に置き,穏やかに加熱して,
アルミニウムを完全に溶かす。
冷却後,全量フラスコ1 000mlに移し入れ,ビーカーの内壁を洗浄して,洗液を同じフラスコに
入れる。水で標線まで薄め,振り混ぜる。この溶液は,プラスチック製瓶に移しかえる。
2) 融剤を溶かした塩酸溶液の調製 ビーカー [3.3d) ] に次のものを加える。炭酸リチウム [3.2a) ] 14g
及び酸化ほう素 [3.2b) ] 17.5g又はほう酸 [3.2c) ] 31g,若しくは炭酸リチウム [3.2a) ] 7.5g及び四ほう
酸リチウム [3.2d) ] 21g,次に水約50mlを加え,さらに,塩酸 [3.2h) ] 30mlを少量ずつ加え,ガスの
発生がなくなったら,ビーカーを砂浴上に移し,ほう酸が完全に溶けるまで,時々ガラス棒でかき
混ぜる。熱水を加えて約200mlとし,放冷した後,全量フラスコ250mlに移し入れる。ビーカーの
内壁を水洗し,洗液を同じフラスコに加える。水で標線まで薄め,振り混ぜる。この溶液は,プラ
スチック製瓶に移しかえる。
b) 検量線用溶液の調製(4.1参照) 全量フラスコ100ml8個を一組とし,それぞれにアルミニウム溶液
[3.4.2a)1) ] 40mlと融剤を溶かした溶液 [3.4.2a)2) ] 10ml,次いで,ナトリウム標準第二原液 [3.2k) ] を
表1に示す量を加える。

――――― [JIS R 9301-3-9 pdf 4] ―――――

4
R 9301-3-9 : 1999 (ISO 1617 : 1973)
表1 検量線用溶液量と酸化ナトリウムとの質量の関係
Na2Oの質量
ナトリウム標準第二原液 [3.2k) ] Al2O3100g中のNa2Oの質量
ml mg g
0* 0 0
5.0 1.00 0.25
10.0 2.00 0.50
12.5 2.50 0.625
15.0 3.00 0.75
17.5 3.50 0.875
20.0 4.00 1.00
25.0 5.00 1.25
注* 検量線用溶液の空試験溶液
水で標線まで薄め,振り混ぜた後,プラスチック製瓶に移しかえる。
使用時には,新たに調製した標準マトリックス溶液を使用する。
c) 炎光光度の測定 炎光光度計のスイッチを入れ,装置が十分に安定するまで待機する。発光スペクト
ル線のピーク位置(理論値589nm)を選択する。使用する装置の特性に合わせて,感度及びスリット
幅などを設定する。炎中に検量線用溶液 [3.4.2b) ] を噴霧して,炎光光度を測定する。検量線を測定
する間は,吸引量などを一定にしておく。
d) 検量線の作成 例えば,横軸に,検量線用溶液100ml中に含まれるNa2Omg質量,縦軸に,対数目盛
で,検量線用溶液の空試験値を差し引いた対応する炎光光度をとり,検量線を作成する。
3.4.3 定量
a) 試料溶液の調製 るつぼ[3.3a),3.3a)1)又は3.3a)2)]に以下のいずれかをはかり入れる。
− 炭酸リチウム [3.2a) ] 1.40g及び酸化ほう素 [3.2b) ] 1.75g又はほう酸 [3.2c) ] 3.10g
− 炭酸リチウム [3.2a) ] 0.75g及び四ほう酸リチウム [3.2d) ] 2.10g
これらを注意して混合し,試料をるつぼ[3.3a),3.3a)1)又は3.3a)2)]にはかり入れ,白金へらで十
分に混合する。るつぼのふたをして,開放形電気炉 [3.3b) ] 中に入れ,500±20℃に調節して融剤の融
解が始まるまで,この温度を維持する。ふたをしたるつぼを,1 100±50℃に調節した電気炉 [3.3c) ] に
入れ1 150℃を超えないように調節して,酸化アルミニウムが完全に融解するまで,(約90分)静置す
る。
備考 あらかじめ,測定試料を微粉砕しておくと,溶融温度は,低めとなる。微粉砕する場合は,JIS
R 9301-1-2に規定するコランダム乳鉢を用いる。
電気炉からるつぼを取り出して,放冷する。ガラス化した物質にき裂を入れるため,ブンゼンバー
ナーで加熱し,直ちにるつぼの底を冷水中に漬ける。融成物片を白金棒ではがし,ビーカー [3.3d) ] に
集める。もし必要があれば,スパチュラでるつぼの外壁を軽くたたいてはがす。ビーカー [3.3d) ] に
塩酸 [3.2h) ] 7.5mlを入れ,るつぼには塩酸 [3.2h) ] 5mlを加える。
るつぼを砂浴上で穏やかに加熱し融成物を完全に溶かす。溶液を同じビーカー [3.3d) ] に移し入れ,
るつぼを熱水で数回洗浄し,洗液を同じビーカーに入れる。時計皿でふたをして,砂浴上に置く。融
成物が完全に溶けるまで穏やかに加熱する。
砂浴から降ろして放冷する。溶液を全量フラスコ250mlに移し入れ,注意してビーカーを水洗し,
洗液を同じフラスコに加える。水で標線まで薄め,振り混ぜる。
この溶液は,プラスチック製瓶に移しかえる。
b) 炎光光度の測定

――――― [JIS R 9301-3-9 pdf 5] ―――――

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