JIS T 8101:2020 安全靴 | ページ 4

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らない。
6.2.3.2 靴底の低温熱伝導性
靴底の低温熱伝導性は,JIS T 8107の5.9.2(靴底の低温熱伝導性の試験方法)によって試験したとき,
中底の上側表面の温度は,初期温度より10 ℃低下する時間が表15に適合しなければならない。
表15−靴底の低温熱伝導性
低温熱伝導性区分 記号 温度低下時間 min
1 CI1 20以上 30未満
2 CI2 30以上
中敷以外の断熱材は,安全靴を損傷しない限り取り出せないような方法で組み込まれなければならない。
6.2.4 かかと部の衝撃エネルギー吸収性
かかと部の衝撃エネルギー吸収性は,JIS T 8107の5.10(かかと部の衝撃エネルギー吸収性の試験方法)
によって試験したとき,表底の衝撃エネルギー吸収性が20 J以上でなければならない。
6.2.5 耐水性
クラスIの安全靴の耐水性は,JIS T 8107の5.11(耐水性の試験方法)によって試験したとき,80分後
に靴の中に目視で分かるような著しい水の浸透1) があってはならない。
注1) 著しい水の浸透とは,目視で湿った部分の総面積が3 cm2以上ある場合をいう。
6.2.6 足甲の保護性
6.2.6.1 足甲プロテクタの構造
足甲プロテクタは,衝撃を受けたとき,表底,先芯,及びできるだけ広い表面に衝撃を分散させるもの
でなければならない。足甲プロテクタは,安全靴を損傷しない限り取り出せないような方法で取り付けら
れなければならない。足甲プロテクタは,内側及び外側について,安全靴の形状と適合したものでなけれ
ばならない。
6.2.6.2 足甲プロテクタの耐衝撃性
足甲プロテクタの耐衝撃性は,JIS T 8107の5.12(足甲プロテクタの耐衝撃性の試験方法)によって試
験したとき,最低部の高さ(粘土の最低部の残厚+試験用靴型の切欠き部底厚)が25 mm以上なければな
らない。
6.2.7 耐切創性
6.2.7.1 デザイン
デザインAの安全靴は,耐切創性をもつ安全靴として選定してはならない(箇条4及び5.2.1参照)。
6.2.7.2 耐切創性をもつ靴の構造
耐切創性をもつ安全靴は,フェザーラインより上に30 mm以上で,先芯からかかとの端までにわたる範
囲の保護域をもたなければならない。この保護域は,先芯後端から10 mm以上先端側に入り込む。
先芯と保護材との間に隙間があってはならない。また,保護材は安全靴に恒久的に取り付けられていな
ければならない。切傷保護のために異なる素材が用いられる場合,それらの素材は,相互に取り付けるか,
又は重ねて取り付ける(図3参照)。

――――― [JIS T 8101 pdf 16] ―――――

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1 先芯上に10 mm重なる 2 保護域
3 先芯後端 4 フェザーラインより30 mm以上の高さ
図3−保護の範囲
6.2.7.3 耐切創性
安全靴の耐切創性は,JIS T 8107の5.13(耐切創性の試験方法)によって試験したとき,試験片にカッ
トスルーが生じてはならない。また,耐切創性をもつ安全靴については,耐踏抜き性についても6.2.1の
要件に適合しなければならない。
6.2.8 耐滑性
6.2.8.1 一般
安全靴の耐滑性は,グリセリンを塗布したステンレス鋼材床面において,安全靴を水平面に静置した状
態で前方向へ滑らせたときの動摩擦係数を測定する。これらの要件は,通常の表底をもつ安全靴に適用さ
れる。スパイク,金属製スタッド類などの特殊目的に用いる安全靴,また,軟弱地盤(砂,汚泥など)に
使用される特殊目的に用いる安全靴には適用されない。
6.2.8.2 グリセリンを塗布したステンレス鋼材床面における耐滑性能
安全靴の耐滑性は,JIS T 8107の5.14(耐滑性の試験方法)によって試験したとき,表16に適合しなけ
ればならない。
表16−グリセリンを塗布したステンレス鋼材床面における耐滑性能
試験条件 動摩擦係数 区分
2(記号 F2) 1(記号 F1)
前方向への水平な滑り 0.30以上 0.20以上 0.30未満

6.3 甲被の付加的性能

  クラスIIの安全靴の甲被の耐燃料油性は,JIS T 8107の6.6(耐燃料油性の試験方法)によって試験した
とき,体積変化率は−12 %+12 %でなければならない。

6.4 表底の付加的性能

6.4.1  耐高熱接触性
表底の耐高熱接触性は,JIS T 8107の7.8(耐高熱接触性の試験方法)によって試験したとき,溶融して
はならず,踏付け部周辺で曲げたときに,亀裂が生じてはならない。

――――― [JIS T 8101 pdf 17] ―――――

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6.4.2 耐燃料油性
表底の耐燃料油性は,JIS T 8107の7.7(耐燃料油性の試験方法)によって試験したとき,体積変化率は
−12 %+12 %でなければならない。

7 表示

  安全靴の製品には,次の項目について,明瞭な表示をしなければならない。d) 及びe) の記号は,互い
に隣接させる。
a) 靴のサイズ
b) 製造業者の名称又はその略号
c) 製造年月又はその略号
d) 規格名称
e) 表4及び表12の該当する保護の種類記号,及び/又は表17及び表18の該当する保護の適切なカテゴ
リー表示
表17−安全靴のカテゴリー表示
種類 該当する材料区分 基本要件又は付加的要件
PB クラスI及びII 表4の基本要件
P1 クラスI クラスIの基本要件に次の性能を付加する。
・ かかと部の衝撃エネルギー吸収性能
・ 表底の耐燃料油性
・ クリート付き表底
P2 クラスI P1に次の性能を付加する。
・ 耐踏抜き性
P3 クラスI P2に次の性能を付加する。
・ 表底の高温熱接触性
P4 クラスII クラスIIの基本要件に次の性能を付加する。
・ かかと部の衝撃エネルギー吸収性能
・ 表底の耐燃料油性
・ クリート付き表底
P5 クラスII P4に次の性能を付加する。
・ 耐踏抜き性
注記1 表示の簡便性を考慮して,この表は,最も広く使われている基本要件と付加的要件との
組合せによって安全靴の性能を区分している。
注記2 カテゴリー表示において,基本要件のPBは省略することができる。
表18−ハイブリッド安全靴の種類記号
種類 該当する材料区分 基本要件又は付加的要件
HV クラスII 附属書Aによる。
安全靴に安全に関する付加的性能を追加する場合,製造業者は着用者への注意事項に,その表示の
説明を提供しなければならない。表示例を次に示す。記号を用いての表示に当たっては,記号間はで
きるだけ /(スラッシュ)で区切るようにすることが望ましい。
例1 JIS T 8101安全靴 クラスII 普通作業用 種類PBの場合

――――― [JIS T 8101 pdf 18] ―――――

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安全靴CII/S
例2 JIS T 8101安全靴 クラスII 軽作業用 種類P4 HVの場合
安全靴CII/L/P4/HV
例3 JIS T 8101安全靴 クラスI 普通作業用 種類P1 高温熱伝導性HI2の場合
安全靴CI/S/P1/HI2

8 取扱説明書

8.1 一般

  安全靴には,次のような使用上及び保管上の注意を示した取扱説明書を添付又は一包装ごとに表示する。
なお,付加的性能及び材質に関わる事項で適合しないものは削除してもよい。
a) 甲被又は表底が著しく損傷した安全靴は,速やかに交換する。
b) 衝撃又は圧迫を受けた安全靴及び足甲プロテクタは,外観のいかんにかかわらず速やかに交換する。
c) 着脱式足甲プロテクタは,安全靴の先芯後端にプロテクタ本体が3 mm以上重なるように取り付ける。
d) 表底又は重層底の中間層がポリウレタンの場合は,熱,溶剤,酸,アルカリ性薬品などによって溶解・
分解を起こすことがあるので注意する。
なお,溶剤などの薬品が付着した場合は,速やかに拭き取る。
e) 表底がポリウレタンの場合は,加水分解性があるので,高温多湿及び直射日光を避け風通しの良い日
陰で乾燥させておく。

8.2 電気絶縁特性

  絶縁安全靴には,使用,保守,及び使用環境(例えば,機械的又は化学的な影響)によって電気絶縁性
が限定されるという潜在的な危険性についての情報を含む取扱説明書を添付しなければならない。取扱説
明書は,使用される国の公用語で記載しなければならず,全ての情報は,明確でなければならない。
取扱説明書には,8.1に記載した内容のほかに次の内容を含まなければならない。
a) 絶縁用保護具の電気的等級の記号
b) 絶縁安全靴は,着用環境によっては単独では用いずに他の適合する保護具との併用が必須であるとい
う情報
c) 経年,又は不適切な洗浄によって保護性能を喪失する潜在的な危険性,及び使用環境による絶縁効果
の限界に関する取扱い上の説明
d) 定期的な検査についての情報,及び絶縁安全靴の検査方法についての情報
e) 絶縁安全靴の保管,使用,洗浄及び点検についての情報,並びに最大点検間隔期間についての情報
f) 保管環境は,絶縁安全靴の電気的及び機械的性能を保持するための重要な要因である。絶縁安全靴は,
初回の使用前及び連続して使用する間において,適切な箱又は容器の中に保管することが望ましい。
絶縁安全靴は圧縮したり折ったりしてはならず,いかなる熱源の近くにも保管しない方がよい。絶縁
安全靴は,日光,人工光又は他のオゾン源に長期間暴露しない方がよい。保管温度は,(20±15)℃の
範囲に保たれることが望ましい。
g) 絶縁安全靴は,使用前には慎重に目視検査をしなければならない。機械的若しくは化学的な損傷,又
は僅かな亀裂が発見された場合は,絶縁安全靴は使用しない方がよい。疑わしい場合,絶縁安全靴は
必ず規定された電気試験に耐えることを確認しなければならない。
h) 甲被は乾燥していなければならない。
i) 使用者は,使用中に遭遇する可能性のある電圧に対して,絶縁安全靴の種類が一致するかどうかを使

――――― [JIS T 8101 pdf 19] ―――――

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用前に確認する。
j) 絶縁安全靴の絶縁性能を低減させるような切創,貫通,機械的又は化学的影響の危険性がある状況下
では,絶縁安全靴を使用しない方がよい。
k) ぬ(濡)れた環境で絶縁安全靴を使用する場合は,特別な注意を払うことが望ましい。
l) 絶縁安全靴の甲被上部(約10 cm以内)がぬれている,又は湿っている条件下で絶縁安全靴を使用す
る場合,その絶縁性能は部分的又は完全に機能しなくなるので使用しない。
m) 絶縁安全靴が汚れたり,(油,タール,ペンキなどで)汚染された場合,特に甲被については,製造業
者の推奨方法に従って慎重に汚れを落とし,外側を乾燥させる。
n) 定期検査は,徹底的な目視検査,及び必要に応じてJIS T 8107の5.8(電気絶縁特性の試験方法)に
よる電気絶縁特性の試験から構成され,製造業者の推奨する間隔,又は該当する場合は国内法に従っ
た間隔で実施される。

8.3 中敷

  安全靴が取り外し可能な中敷と一緒に供給される場合,性能試験が中敷を入れた状態で実施されたこと
を取扱説明書に明記し,安全靴は中敷を入れた状態で使用されなければならず,中敷の交換は,当該安全
靴と同じ靴メーカが供給する同等のものに限られることを,警告しなければならない。
安全靴が中敷なしで供給された場合には,性能試験が中敷を入れない状態で実施されたことを取扱説明
書に明記し,中敷を装着した場合は,導電靴,静電気帯電防止靴などの電気特性及び靴のつま先の防護性
能に影響を与えるおそれがあることを,警告しなければならない。

――――― [JIS T 8101 pdf 20] ―――――

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JIS T 8101:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 20345:2011(MOD)
  • ISO 20346:2014(MOD)

JIS T 8101:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 8101:2020の関連規格と引用規格一覧