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11 製品の呼び方
製品の呼び方は,規格の名称又は種類及び記号による。その例を次に示す。
a) 一般革製静電安全靴の場合(一般静電靴を呼ぶ場合には,“一般”を省略することができる。)
例1 静電安全靴 : 環境区分3・革製普通作業用・かかと部の衝撃吸収性・耐滑性
例2 ED−P/C 3/革製/SEF
b) 特種耐油性ゴム製静電安全靴の場合
例1 特種静電安全靴 : 環境区分3・耐油性ゴム製・軽作業用・耐踏抜き性
例2 EDX−P/C 3/耐油性ゴム製/LP
c) 一般人工皮革製静電保護靴の場合
例1 静電保護靴 : 環境区分3・人工皮革製・普通作業用・かかと部の衝撃吸収性
例2 ED−O/C 3/人工皮革製/SE
d) 特種ビニルレザー製静電作業靴の場合
例1 特種静電作業靴 : ビニルレザー製,環境区分2
例2 EDX−W/C 2/ビニルレザー製
e) 導電安全靴の場合
例1 導電安全靴 : 環境区分1,革製・普通作業用
例2 EC−P/C 1/革製/S
12 保守及び点検
使用者は,静電靴等を使用する区域へ入る直前又は定期的に人体と靴との合成電気抵抗値を測定し,確
認することが望ましい。この場合の電気抵抗値の測定方法の例を附属書Cに示す。
13 表示
静電靴等には,次の事項を表示しなければならない。
a) この規格の番号及び名称(JIS T 8103 静電気帯電防止靴)
b) 種類又はその記号
c) 環境区分又はその記号
d) 靴のサイズ
e) 製造業者名又はその略号
f) 製造年月又はその略号
静電靴等には,静電気帯電防止性能のあることを適切な方法(例えば,静電靴の靴ひもを黄色,導電靴
の靴ひもを黄色以外のカラーに着色する,又は“静電”若しくは“導電”と表示するなど)で明示するこ
とが望ましい。
14 取扱説明書
静電靴等には,次に示す各項の主旨の注意事項を記載した取扱説明書を添付するか,又は一包装ごとに
表示しなければならない。
a) 感電防止を目的とした靴ではないので,電気機器,配線などの充電部に触れてはならない。特に,導
電靴は,充電部が露出している又は露出するおそれのある作業場で使用しない。
b) 一般静電靴は,爆発危険区域での使用を推奨し,特種静電靴及び導電靴は,爆発危険区域,爆発高危
――――― [JIS T 8103 pdf 16] ―――――
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険区域のどちらも使用できる。
c) 導電靴は,交流100 V以下の低電圧路でも感電事故の危険性があるので,その使用に当たっては十分
注意する。
d) 火薬類又は火工品の製造所においては,基本的に,取り扱う物質の着火エネルギーが0.1 mJ以上であ
れば一般静電靴,0.1 mJ未満であれば特種静電靴又は導電靴を使用する。
e) 静電靴等の帯電防止性能を維持することができなくなるので,絶縁性の中敷を使用しない。
f) 絶縁性のプラスチック系張り床,塗り床などでは帯電防止が期待できない。また,屋外環境等におい
て床の漏れ抵抗が一定でないと考えられる場合,事前に床の漏れ抵抗をJIS C 61340-4-1に従って測定
し,必要な対策を講じる。
g) 寒冷な環境下において厚手の靴下を着用する場合は,発汗によって足裏と靴との導通が確保されるま
での間,爆発危険区域又は爆発高危険区域へ立ち入らない。
h) 靴底に絶縁性塗料,樹脂などの物質が付着した場合には,帯電防止性能が低下するので注意する。
i) 表底の材料特性に留意して使用し,損傷した場合は速やかに廃棄する。
j) HBM(JIS C 61340-3-1)で,100 Vで損傷を受けるおそれのある電子デバイスなどの保護のために使
用する場合は,事前の性能試験,専門家のアドバイスなどによって適切な区分の靴を選択する。
k) 帯電防止性能(靴の抵抗)を適宜確認し,電気抵抗の規定値を満たさない場合は速やかに廃棄する。
――――― [JIS T 8103 pdf 17] ―――――
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附属書A
(参考)
静電靴等の選択
A.1 静電靴等の選択
静電靴等は,この規格の適用範囲に規定した区域ごとに次に示すものを選択する。
注記1 人体の帯電防止性能は,靴の電気抵抗と床の漏れ抵抗とを合成した電気抵抗によって決まる。
したがって,床の漏れ抵抗が指定された値よりも大きい場合は,十分な帯電防止性能が得ら
れない可能性がある。床の漏れ抵抗とは,床と接地端子との間の電気抵抗をいい,JIS C
61340-4-1に規定する方法で測定する。
ただし,爆発危険区域又は爆発高危険区域においては,この測定は,可燃性物質が十分に
除去され,爆発の危険性がないことを確認した上で実施する。
注記2 導電靴を選択する場合は,感電のおそれがないと判断される条件下での作業に限定して使用
する。
a) 爆発危険区域 一般静電靴,特種静電靴又は導電靴を選択する。ただし,区域内の床の漏れ抵抗は1
×108 Ω未満とする。
なお,環境区分はどの区分であってもよい。
注記 次の床は,床の漏れ抵抗が1×108 Ω未満であるとみなしてよい(ただし,絶縁性の塗装,敷
物などを施してある場合を除く。)。
1) 金属,土,コンクリート,又は木製の床。ただし,金属以外については,低温・低湿度
においては,加湿・散水などを行うことが望ましい。
2) 金属板[しま(縞)鋼板など]又は他の規格などによって1×108 Ω未満の漏れ抵抗があ
ることを保証された敷物等を敷き,接地している場合。
b) 爆発高危険区域 特種静電靴又は導電靴を選択する。また,一般静電靴であっても,箇条9に従って
試験したとき[電気抵抗測定装置は,JIS C 61340-4-3の6.4(抵抗測定装置)に規定するものを使用
する],その電気抵抗値が5.1に示す特種静電靴の性能を満たすときは,これを選択することができる。
ただし,区域内の床の漏れ抵抗は1×107 Ω未満とする。
なお,環境区分はどの区分であってもよい。
注記 次の床は,床の漏れ抵抗が1×107 Ω未満であるとみなしてよい(ただし,絶縁性の塗装,敷
物などを施してある場合を除く。)。
1) 金属の床。
2) 金属板[しま(縞)鋼板など]又は他の規格などによって1×107 Ω未満の漏れ抵抗があ
ることを保証された敷物などを敷き,接地している場合。
c) 静電気放電保護区域 使用する区域の環境区分に適合した一般静電靴,特種静電靴又は導電靴を選択
する。ただし,総合漏れ抵抗が1×109 Ω未満,かつ,人体電位100 V未満,又は総合漏れ抵抗3.5×
107 Ω未満でなければならない。
注記 総合漏れ抵抗とは,人体から靴及び床を介して接地端子までの電気抵抗をいい,IEC
61340-5-1に規定する方法で測定する。
d) その他生産障害発生区域 生産障害を防止する上で要求される帯電防止のレベルに従って,適切な靴
――――― [JIS T 8103 pdf 18] ―――――
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を選択する。
注記 当該区域において,人体の帯電によってどのような生産障害が生じるか,また,生産障害が
生じるときの帯電防止対策などについては,専門家によるリスクアセスメントをもとに決定
することが望ましい。
――――― [JIS T 8103 pdf 19] ―――――
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附属書B
(参考)
ゾーン及びグループの定義について
B.1 ゾーンの定義
ゾーンの定義については,JIS C 60079-10及びIEC 60079-10-2の規定に基づき,次のとおり区分する。
JIS C 60079-10による分類
分類 定義
ゾーン0 ガス,蒸気又はミスト状の可燃性物質と空気との混合物質で構成する爆発性雰囲気が,連続的に,
長時間又は頻繁に存在する区域。
ゾーン1 ガス,蒸気又はミスト状の可燃性物質と空気との混合物質で構成する爆発性雰囲気が,通常運転中
でもときどき生成する可能性のある区域。
ゾーン2 ガス,蒸気又はミスト状の可燃性物質と空気との混合物質で構成する爆発性雰囲気が,通常運転中
に生成する可能性がなく,生成しても短時間しか持続しない区域。
IEC 60079-10-2による分類
分類 可燃性ダストの存在 定義
ゾーン20 空気中に可燃性粉じんが雲状に存在し,爆発性雰囲気が,連続
もうもうとした可燃性粉じんが,連
続して存在する。 して若しくは長時間にわたって,又は頻繁に存在する場所。
ゾーン21 放出された可燃性粉じんが最も重空気中に可燃性粉じんが雲状に存在し,爆発性雰囲気が,通常
要な影響を及ぼす程度。 操作中に,しばしば発生する可能性のある場所。
ゾーン22 放出された可燃性粉じんが副次的空気中に可燃性粉じんが雲状に存在し,爆発性雰囲気が,通常
に影響を及ぼす程度。 操作中に発生しそうにないか,発生した場合でも,短時間しか
持続しない場所。
ゾーンとは,ガス,蒸気,ミスト状の可燃性物質及び可燃性ダストがその発生区域において爆発性雰囲
気がどの程度生じやすい(爆発の危険度が高い)のかを区分したものであり,爆発の危険度でいうと,ゾ
ーン0>1>2,ゾーン20>21>22となる。
B.2 グループの定義
グループの定義については,IEC/TR 60079-12の規定に基づき,次のとおり区分する。
――――― [JIS T 8103 pdf 20] ―――――
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JIS T 8103:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.340 : 防護設備 > 13.340.50 : 足の保護
JIS T 8103:2010の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60079-10:2008
- 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第10部:危険区域の分類
- JISC61340-3-1:2010
- 静電気―第3-1部:静電気の影響をシミュレーションする方法―人体モデル(HBM)の静電気放電試験波形
- JISC61340-4-1:2008
- 静電気―第4-1部:特定応用のための標準的な試験方法―床仕上げ材及び施工床の電気抵抗
- JISC61340-4-3:2009
- 静電気―第4-3部:特定応用のための標準的試験方法―履物
- JISK6404-11:1999
- ゴム引布・プラスチック引布試験方法―第11部:破裂強さ試験
- JISK6550:1994
- 革試験方法
- JISK6772:1994
- ビニルレザークロス
- JISS5037:1998
- 靴のサイズ
- JIST8101:2020
- 安全靴