この規格ページの目次
3
T 8112 : 2014
3.13
手首(wrist)
胴の中で最も狭あい(隘)な部分。
3.14
最大使用電圧(maximum use voltage)
手袋が使用できる電路の電圧であって,通常の使用状態で,その電路に加わる最大の線間電圧。
3.15
耐電圧(proof test voltage)
絶縁物の絶縁耐力が規定値以上であることを保証するために,決められた条件の下で一定時間,絶縁物
に印加される試験電圧。
3.16
形式検査(type test)
製品の品質が,この規格の全ての特性を満足するかどうかを判定するために,製品の形式ごとに行われ
る検査。
3.17
受渡検査(acceptance test)
既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造に関わる製品の受渡しに際して,必要と認められる特性
を満足するものであるかどうかを判定する検査。
3.18
抜取検査(sampling test)
既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造に関わる製品の中から,定められた方式に従って抜き取
った製品について,必要な特性を満足するものであるかどうかを判定する検査。
4 種類及び分類
4.1 最大使用電圧による手袋の種類
手袋は,最大使用電圧によって,表1に示す種類に分類される。
表1−最大使用電圧による手袋の種類
手袋の種類(クラス) 最大使用電圧 V
J00 交流又は直流300
J0 交流600又は直流750
J01 交流又は直流3 500
J1 交流又は直流7 000
4.2 特殊物性による手袋の種類
手袋には,表2に示す特性を特別に付加した種類がある。これらの特性を付加した場合は,箇条9に示
す方法で,手袋にその旨を明記する。
――――― [JIS T 8112 pdf 6] ―――――
4
T 8112 : 2014
表2−特殊物性による手袋の種類
手袋の種類(記号) 特性
A 耐酸性
H 耐油性
Z 耐オゾン性
R 耐酸性,耐油性,耐オゾン性
C 超低温性
注記1 種類Rは種類A,種類H及び種類Zの特性を組み合わ
せたもの。
注記2 種類には,どのような組合せがあってもよい。
5 形状,寸法及び外観
5.1 形状
手袋の形状を図1に示す。図1 a)は湾曲形手袋の形状の一例を,図1 b)は袖ぐり形手袋の形状の一例を,
図1 c)は胴太形手袋の形状の一例を示す。袖口の補強はあってもなくてもよい。
a) 湾曲形 b) 袖ぐり形 c) 胴太形
ここで, L : 手袋の長さ
P : 袖ぐりの長さ
m : 掌の幅
n : 手首の幅
図1−形状
5.2 寸法
a) 手袋の標準的長さを表3に示す(附属書E参照)。
表3−手袋の標準的長さ
手袋の種類(クラス) 手袋の長さ(L)a) m
J00 270 360 − − −
J0 270 360 − − −
J01 − 360 380 410 460
J1 − 360 380 410 460
注a) 長さの許容差は,全種類で±15 mmとする。
――――― [JIS T 8112 pdf 7] ―――――
5
T 8112 : 2014
b) 袖ぐりの長さは,手袋の長さが460 mmの場合80 mm以内,手袋の長さが410 mmの場合60 mm以内
でなければならない。
c) 手袋の厚さは,表4に示す範囲内になければならない。
表4−手袋の厚さ
手袋の種類 厚さ mm
(クラス) 図1で斜線のない部分 図1で斜線の部分
J00 0.22.0
J0 0.42.0
J01 1.01.7 1.01.9
J1 1.12.3 1.12.7
注記 4.2の特殊物性をもつ手袋は,0.6 mmを超えない範囲で厚さを追加してもよい。
5.3 外観及び仕上がり
手袋は,材料の内部及び表面に,目視による検査で検知できるような有害な物理的不具合があってはな
らない。
なお,握りやすいように設計された掌部等の加工は不具合とはみなさない。また,クラスJ00の手袋に
ついて,縫合せ部分は異常膨れとはみなさない。
注記 有害な物理的不具合とは,ピンホール,亀裂,火膨れ,切りきず,埋没異物,折れ目,ピンチ
痕,気泡,顕著な金型痕など,均一で滑らかな表面形状を阻害するような特徴をいう。
6 性能
6.1 機械的性能
完成品の手袋から採取した試験片に適用する。
6.1.1 引張強さ及び切断時の伸び
7.3.1の試験を実施したとき,表5に示す値でなければならない。
表5−引張強さ及び切断時の伸び
材質 手袋の種類 引張強さ又は 切断時の伸び
(クラス) 最大引張力 %
J00
J0
加硫ゴム 16 MPa以上 600以上
J01
J1
J00
熱可塑性エラストマー 12 MPa以上 400以上
J0
J00
布張り 30 N以上 70以上
J0
6.1.2 引張永久ひずみ
7.3.2の試験を実施したとき,表6に示す値でなければならない。
――――― [JIS T 8112 pdf 8] ―――――
6
T 8112 : 2014
表6−引張永久ひずみ1)
材質 手袋の種類 引張永久ひずみ
(クラス) %
J00
J0
加硫ゴム 2.5以下
J01
J1
J00
熱可塑性エラストマー 20以下
J0
J00
布張り 規定せず
J0
注1) 試験片を引き伸ばし,自由に収縮させた後の残留する
伸び(JIS K 6200参照)
6.1.3 耐貫通性
7.3.3の試験を実施したとき,表7に示す値でなければならない。
表7−貫通力
材質 手袋の種類(クラス) 貫通力
J00
J0
加硫ゴム
J01
18 N/mm以上
J1
J00
熱可塑性エラストマー
J0
J00
布張り 30 N以上
J0
6.2 電気的性能
完成品の手袋に適用する。
6.2.1 耐電圧性能
7.4.2に定める耐電圧試験を実施したとき,表8に定める耐電圧値に1分間耐えなければならない。
6.2.2 充電電流
7.4.3に定める充電電流の測定を行ったとき,表8に定める電流値以下でなければならない。
表8−耐電圧値及び充電電流値
手袋の種類 耐電圧値 充電電流値 mA rms
(クラス) kV rms 手袋の長さmm
270 360 380 410 460
J00 1.0 5 9 − − −
J0 3.0 5(7) 9(10) − − −
J01 12.0 − 9(10) 9(10) 10(11) 12(13)
J1 20.0 − 14(16) 15(17) 16(18) 18(20)
− 充電電流値は60 Hzの場合を示す[50 Hzの場合は,7.4.3 充電電流の測定 c)を参照。]。
− ( )内の数値は,浸水6時間後の充電電流を示す。
注記 掌の幅及び手首の幅が145 mmを超える手袋にあっては,充電電流値を2 mAだけ増加して
もよい。
――――― [JIS T 8112 pdf 9] ―――――
7
T 8112 : 2014
6.3 老化性能
完成品の手袋から採取した試験片に適用する。
7.5に定める老化試験を実施した試験片について,引張強さの保持率は6.1.1で得られた数値の80 %以上,
伸びの保持率は6.1.1で得られた数値の75 %以上でなければならない。
6.4 低温耐久性能
完成品の手袋に適用する。
7.6に定める低温試験後の手袋を目視で検査し,引裂き,破断,亀裂などを生じず,6.2.1に定める耐電
圧性能を満足しなければならない。
6.5 特殊物性をもつ手袋の性能
6.5.1 耐酸性
7.7.1に定める耐酸性試験を実施し,6.2に定める電気的性能を満足しなければならない。ただし,充電
電流の測定は,浸水6時間後の測定は必要ない。また,耐酸性試験を実施した手袋から採取したダンベル
形試験片で測定した引張強さ及び伸びの各残留率は,6.1.1で得られた数値の75 %以上でなければならな
い。
6.5.2 耐油性
7.7.2に定める耐油性試験を実施し,6.2に定める電気的性能を満足しなければならない。ただし,充電
電流の測定は,浸水6時間後の測定は必要ない。また,耐油性試験を実施した手袋から採取したダンベル
形試験片で測定した引張強さ及び伸びの各残留率は,6.1.1で得られた数値の50 %以上でなければならな
い。
6.5.3 耐オゾン性
7.7.3に規定する耐オゾン性試験を実施し,目視による検査で亀裂があってはならない。また,6.2に定
める電気的性能を満足しなければならない。ただし,充電電流の測定は,浸水6時間後の測定は必要ない。
6.5.4 超低温耐久性
7.7.4に規定する超低温試験を実施し,目視による検査で裂傷,破断,亀裂などがあってはならない。ま
た,6.2に定める電気的性能を満足しなければならない。ただし,充電電流の測定は,浸水6時間後の測定
は必要ない。
7 試験
形式検査又は抜取検査に使用された手袋は,破損していなくても実使用してはならない。また,目視検
査に使用した手袋は,他のいずれかの試験に使用できる。
7.1 試験の一般条件
a) 手袋の前処理 検査に用いる手袋は,試験前1時間以上,標準状態の試験室内に置き,十分に乾燥さ
せておく。
なお,材質が加硫ゴムで作られた手袋は,加硫後24時間以上経過させる。
b) 試験室の標準状態 次の各試験は,JIS Z 8703に規定する温度20±15 ℃,相対湿度65±20 %の室内
で行う。
7.2 目視検査及び測定
目視検査は,原則として裸眼視力又は矯正視力で正常な者が拡大鏡などを使用せずに実施する。
7.2.1 形状
手袋の形状を目視検査で確認する。
――――― [JIS T 8112 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS T 8112:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60903:2002(MOD)
JIS T 8112:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.340 : 防護設備 > 13.340.40 : 手及び腕の保護
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.260 : 電気衝撃に対する防御.活線作業
JIS T 8112:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7503:2017
- ダイヤルゲージ
- JISK6251:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方
- JISK6257:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―熱老化特性の求め方
- JISK6258:2016
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―耐液性の求め方
- JISK6772:1994
- ビニルレザークロス
- JIST8010:2017
- 絶縁用保護具・防具類の耐電圧試験方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態