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7.4.1.2 駆動装置
駆動装置は,次による。
a) 圧子を引っ張る方向は,摩擦面に対して平行でなければならない。
b) 摩擦を引き起こす運動には顕著な振動があってはならず,速度は100 mm/分±10 mm/分とし,50 mm
以上の移動が可能でなければならない。
7.4.1.3 試験テーブル
試験テーブルは,滑らか又は磨いた表面をもち,長さは試験において圧子の移動が可能な長さをもち,
幅は圧子の縁と障害となるどの縁との間にも約50 mmの余裕のある幅とする。
7.4.1.4 摩擦力測定システム
摩擦力測定システムは,次による。
a) 摩擦力測定システムは,記録装置とロードセルとによって構成する。
b) 記録装置を含めた摩擦力測定システムは,誤差が±5 %を超えず,また,応答時間は0.1秒を超えては
ならない。
7.4.2 試験荷重
試験テーブルに垂直な力として使う試験荷重は,6 kg又は3 kgのおもりを組み合わせて,そりと合わせ
た圧子の質量が28 kg±0.3 kgとする。
7.4.3 試料の固定
手順は,次による。
a) 試料を取り扱うには,特別な注意が必要である。試験表面は,ほこり,指紋,又は表面の特性を変え
るような異物がついていてはならない。
なお,試料は,使用状態にした製品とし,製品を切断せずに使用する。ただし,試料の滑らせる方
向と直行する方向の長さが500 mmより大きく,滑り面からの引張荷重以外の反力が無視できない場
合は,500 mm程度に切断してもよい。
b) 試料を試験テーブルの上に,試料を滑らせる方向と圧子を引っ張る方向とが一致するように置く。
c) 試料は,しわを除くか他の一時的な変形を取り除くために必要な最小限以上の伸ばしをせずに試験テ
ーブルに固定する。
d) 試料の固定は,両面接着テープなどによって行い,圧子が移動する間に圧子が試料と接触する範囲に
おいて,試験テーブルと試験テーブルに接触する試料との間は確実に固定し,滑りを生じてはならな
い。
7.4.4 標準シート
a) シート形の試験で使用する標準シートは,綿単一繊維布とし,JIS L 0803に規定する綿(3-1号)又は
相当品とする。
注記 相当品とは,ISO 105-F02[1]に規定する綿単一繊維布を含む。
b) 標準シートの表面は,試験を進める間に滑って状態が変化するため,標準シートは試験に先立ち,標
準シート同士を10回程度擦り合わせて標準シートの慣らしを行い,標準シート表面同士の滑りやすさ
が7.4.6.3.1の試験方法によって試験を行ったとき,おおよそ120 Nに収まることを確認する。
c) 標準シートの慣らしは,1枚の標準シートを試験テーブルに固定し,他の1枚を圧子のそりに巻き付
け,試験テーブルの上に置いた標準シートの中央に圧子を置き,圧子を引っ張る操作によって行う。
d) そりに巻き付ける標準シートの寸法は,縦糸方向(耳に平行な方向)に長さ約500 mm,幅約280 mm
とする。
――――― [JIS T 9275 pdf 11] ―――――
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e) 標準シートは,縦糸方向をそりの縦(長手方向)に平行に巻き付ける。
7.4.5 試験回数
試験は,5回行う。
7.4.6 試験手順
7.4.6.1 最大引張荷重の記録
最大引張荷重の記録は,附属書Bによる。ただし,測定結果の曲線にピークが記録されない場合は,記
録開始後30秒経過した時点の引張荷重とする。
7.4.6.2 筒形の試験
筒形の試験は,次による(図8参照)。
a) 試料は,7.4.3によって試験テーブルに固定する。
b) 試験テーブルの上に固定した試料の中央に,上面にショックを与えないように静かにそりを置く。そ
りの方向は,そりの長辺が試料を滑らせる方向と一致するように置く。
c) そりの短辺に取り付けてあるフックに伸びの生じにくいワイヤを取り付け,ロードセルに接続する。
d) そりの上に,試験荷重に相当するおもりをそりの上面にショックを与えないように静かに置く。
e) 試験を始める前に,ワイヤにかかる力は取り除いておく。おもりを載荷した後,速やかに圧子の運動
を開始し,記録をスタートさせる。
f) 圧子と試料との間は,薄い粘着テープなどで確実に固定し,滑りが生じてはならない。
g) 圧子を駆動装置によって引っ張り,附属書Bによって最大引張荷重を記録する。
図8−筒形の試験
7.4.6.3 シート形の試験
7.4.6.3.1 体位変換用シートと被介助者との間で滑らせるときの試験
試験は,標準シートと試料との間の摩擦力を試験し,次による(図9参照)。
a) 慣らしが終わった標準シートを巻き付けたそりを使用する。
b) 試料は,7.4.3によって試験テーブルに固定する。
c) 試験テーブルの上に固定した試料の中央に,上面にショックを与えないように静かにそりを置く。そ
りの方向は,そりの長辺が試料を滑らせる方向と一致するように置く。
d) そりの短辺に取り付けてあるフックに伸びの生じにくいワイヤを取り付け,ロードセルに接続する。
e) そりの上に,試験荷重に相当するおもりをそりの上面にショックを与えないように静かに置く。
f) 試験を始める前に,ワイヤにかかる力は取り除いておく。おもりを載荷した後,速やかに圧子の運動
を開始し,記録をスタートさせる。
――――― [JIS T 9275 pdf 12] ―――――
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g) 圧子と標準シートとの間は,粘着テープなどで確実に固定し,滑りが生じてはならない。
h) 圧子を駆動装置によって引っ張り,附属書Bによって最大引張荷重を記録する。
図9−体位変換用シートと被介助者との間で滑らせる試験
7.4.6.3.2 体位変換用シート間で滑らせるときの試験
滑り面と滑り面とを滑らせるときの試験は,体位変換用シートを二つ折りにするなどして,筒形と同様
に滑り面と滑り面との摩擦力を次によって試験する。
ただし,二つ折りをする使い方を想定しない試料は,この試験は行わない。
a) 図10に示すとおり,試料を二つ折りにして,折り畳んだ折り目が滑らせる方向と直行し,かつ,ロー
ドセルから遠い側にくるように,試験テーブルの上に置く。
b) 試料は,7.4.3によって試験テーブルに固定する。
c) 試験テーブルの上に固定した試料の中央に,上面にショックを与えないように静かにそりを置く。そ
りの方向は,そりの長辺が試料を滑らせる方向と一致するように置く。
d) そりの短辺に取り付けてあるフックに伸びの生じにくいワイヤを取り付け,ロードセルに接続する。
e) そりの上に,試験荷重に相当するおもりをそりの上面にショックを与えないように静かに置く。
f) 試験を始める前に,ワイヤにかかる力は取り除いておく。おもりを載荷した後,速やかに圧子の運動
を開始し,記録をスタートさせる。
g) 圧子と試料との間は,薄い粘着テープなどで確実に固定し,滑りが生じてはならない。
h) 圧子を駆動装置によって引っ張り,附属書Bによって最大引張荷重を記録する。
――――― [JIS T 9275 pdf 13] ―――――
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図10−シートとシートとの間で滑らせる試験
7.4.7 試験結果の表し方
5回の試験で得られた結果の最大値を滑りやすさとし,表4によって区分する。
ただし,シート形では,体位変換用シートと被介助者との間で滑らせる試験及び体位変換用シート間で
滑らせる試験の両方の試験についてそれぞれ結果を求める。
表4−滑りやすさの区分
滑りやすさ(N) 区分記号
0以上30未満 A
30以上60未満 B
60以上90未満 C
90以上 不合格
7.5 体位変換用クッションの強度
7.5.1 装置
装置は,加圧子とする。加圧子は,底面のエッジ部に曲率半径2.5 cm±0.1 cmをもつ,直径25 cm±1 cm
の円形とする。加圧子の下部は平らで平滑な表面とする(図11参照)。
単位 cm
図11−加圧子
――――― [JIS T 9275 pdf 14] ―――――
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7.5.2 手順
手順は,次による。
a) 試料の置き方 試料の置き方は,次による。
なお,試験中に試料が動く場合は,両端をテープなどでとめてもよい。
1) 自由成形形は,平らな台の上に縫い目がある場合は縫い目が水平になるように置き,上面を軽く押
して平らに慣らす。
2) 形状固定形及び空気圧形は,平らな台の上に取扱説明書に記載された通常使用する状態に置くが,
特に指示がない場合は,最も安定する状態に置く。
b) 加圧方法 加圧子の中心は,試料の中央とし,加圧子と合わせて100 kgとなる質量を試料の上に載せ,
1分後に除荷し,破損の有無を確認する。
7.6 体位変換用クッションの耐久性
7.6.1 装置
装置は,7.5.1に規定する加圧子とする。
7.6.2 手順
手順は,次による。
a) 試料の置き方は,7.5.2 a) による。
b) 加圧子の中心は,試料の中央とし,加圧子と合わせて20 kg±0.5 kgとなる質量を試料の上に載せ,静
的に2秒5秒加圧する。又は,加圧子を介して196 N±4.9 Nの力を試料に加える。
注記 加圧装置には,サンドバック式繰返し試験機,繰返し圧縮試験機などがある。
c) 次に,荷重を15秒30秒取り除き,試料の復元を待つ。この操作を5 500回繰り返す。
d) 破損の有無を確認する。
7.7 体位変換用クッションの持ち手の強度
7.7.1 装置
装置は,フックとする。フックは,持ち手に取り付ける箇所の長さが5 cm±1 cm,幅は持ち手に完全に
かかる大きさとし,持ち手と接触する箇所は滑らかなものとする。ただし,フックが持ち手に入らないと
きは,持ち手に入る最大の長さとする。
7.7.2 手順
持ち手にフックを取り付け,フックとおもりとを合わせた質量が23 kgの負荷をフックに取り付けて静
かに試料を持ち上げ,1分間保持し,破損の有無を確認する。
なお,持ち上げるときに持ち手に荷重のかかる方向は,使用時に想定される最も弱い方向になるように
する。
7.8 体位変換用クッションの底着き性能
7.8.1 装置
装置は,次による。
a) 加圧装置は,加圧子を介し,単位時間の試料の圧縮量が一定となる方法で,力を負荷できる装置とす
る。
b) 加圧子は,直径 (6 cm±0.1 cm)×(6 cm±0.1 cm) の円柱状のものとする。
7.8.2 手順
手順は,次による。
a) 使用状態で最高の高さの位置に加圧子の曲面の中心がくるように試料を置く。
――――― [JIS T 9275 pdf 15] ―――――
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JIS T 9275:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.180 : 心身障害者用の介護用具 > 11.180.10 : 移動用介護用具
JIS T 9275:2015の関連規格と引用規格一覧
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- 規格名称
- JISB7512:2018
- 鋼製巻尺
- JISB7516:2005
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- JISL1096:2010
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- JIST0102:2011
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