JIS Z 3608:2016 摩擦かくはん接合―アルミニウム | ページ 4

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重ね継手へのプローブの押込み深さは,WPSで規定しなければならない。
FSWは非対称プロセスのため,その重ね接合は他のあらゆる重ね接合と区別する必要がある。例えば,
接合部の片側は他方に比べて一層加熱される。その非対称性の他の例は,接合部の前進側又は後退側にお
ける強度差である。前進側又は後退側のいずれかが板の端部にあるかによって(図12参照),図13に示
すように,継手の高強度側又は低強度側を応力負荷側に設定できる。通常,後退側を継手上板の端部側(図
13のB-B図)とする。

4.2 特別要求事項

4.2.1  必須事項
次の項目を,各接合部に対して規定しなければならない。
a) 被接合材の仕様,化学成分及び熱処理
b) 接合前の表面状態(表面処理を含む。)
c) 接合の位置及び範囲
d) 最終接合形状及び仕上げ要求項目(接合のまま,又は接合後の仕上げ)
e) 後熱処理
4.2.2 接合物の寸法
図面に示される接合物の寸法は,要求寸法でなければならない。
4.2.3 FSWオペレータの認証
全ての製品用のFSWは,この規格に従って認証されたFSWオペレータが実施しなければならない。
4.2.4 FSW施工法の承認
全ての製品用のFSWは,この規格に従って承認されたFSW施工法に合致しなければならない。
4.2.5 検査
接合部の要求検査項目,その方法及び許容判定基準は,文書で定義しなければならない。接合部は,こ
の規格に従って非破壊検査及び破壊試験を実施しなければならない。
表1−摩擦かくはん接合前後を示す接合継手の例
接合継手 接合前 接合後
突合せ継手
重ね継手
重ねと突合せとの
組合せ継手
重ね継手と突合せ
継手との組合せ

――――― [JIS Z 3608 pdf 16] ―――――

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表1−摩擦かくはん接合前後を示す接合継手の例(続き)
接合継手 接合前 接合後
T継手
角継手
円周突合せ継手
1 後退側 a 押付け力
2 板端部近傍の接合部の前進側 b ツールの回転方向
3 ツール c 接合方向
4 被接合材
5 板端部近傍の接合部の後退側
6 前進側
図12−重ね継手の前進側及び後退側の位置

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1 後退側 a ツールの回転方向
2 前進側 b 接合方向
3 ツール c 押付け力
4 上板 d 引張荷重
5 下板 e 継手の変形
6 上板の引張応力負荷側
7 下板の引張応力負荷側
図13−重ね継手におけるストレスフロー

5 FSWオペレータの認証

5.1 要求事項

  FSWオペレータの認証のため,次の試験のいずれか一つによってオペレータの適格性を確認しなければ
ならない。
a) 標準接合試験
b) SW施工法試験
c) 量産試作接合試験又は量産接合試験
d) モックアップ接合試験
FSWオペレータの適格性確認の試験方法の詳細を,5.3に示す。適格性確認試験の接合は,a) 標準接合
試験を除き,承認前のFSW施工要領書(pWPS)又はWPSに従って行わなければならない。また,接合
継手の試験(5.4)には,検査員又は検査機関が立ち会わなければならない。
適格性確認試験ではさらに,附属書Aに規定する,使用するFSW装置の知識について試験しなければ

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ならない。
適格性確認試験では,附属書Bに示す,FSW接合技術に関連する学科試験を課すことができる。学科試
験は推奨されるが,必須ではない。
適格性確認のための必須確認項目及び認証範囲を5.2に規定し,その有効性を5.5.2に規定する。FSWオ
ペレータがpWPS又はWPSに従って受験する場合は,適格性の認証範囲は5.2に規定された範囲に限定す
ることが望ましい。
適格性確認試験に合格し,FSWオペレータとして認証されたことを証明するFSWオペレータの適格性
証明書の推奨形式を,附属書Cに示す。

5.2 必須確認項目及び認証範囲

5.2.1  一般
FSWオペレータの認証は,5.2.25.2.5に規定する必須確認項目による。各必須確認項目に対して,認
証の範囲が規定される。FSWオペレータが認証範囲を超える接合を要求された場合は,新たな適格性確認
試験を必要とする。
注記 FSWは,機械で行う自動接合方法である。さらに,固相接合方法であるので,必須確認項目は
溶融溶接方法の必須確認項目とは異なる。
5.2.2 FSWの方法
あるFSW接合法を用いてなされる一連のFSWオペレータの適格性確認試験は,その接合方法に対して
だけ有効である。この細分箇条は,ロボットFSW,シングルヘッドFSW,マルチヘッドFSW,ボビンツ
ール若しくは可動プローブツールを用いるFSW,又はその適格性確認試験に使用するWPSで規定される
FSW法に適用するが,限定はしない。
5.2.3 FSW装置
次の変更には,新たにFSWオペレータの適格性確認試験が必要である。
a) 継手のセンサを使用する接合からセンサを使わない接合への変更。
b) あるタイプのFSW装置から別のFSW装置へ変更する場合。
c) 制御システムの取り付け,取り外し又は変更。
5.2.4 被接合材
ある種類のアルミニウム合金を用いて,一連の接合継手の試験によってFSWオペレータの適格性確認
を行えば,全てのアルミニウム及びアルミニウム合金に対して適格性が確認されたとみなす。
ある板厚の被接合材を用いて,一連の接合継手の試験によってFSWオペレータの適格性確認を行えば,
全ての板厚に対して適格性が確認されたとみなす。
ある形態の被接合材(板,管,鋳物,鍛造及び押出し形材を含むが限定はしない。)を用いて,一連の接
合継手の試験によってFSWオペレータの適格性確認を行えば,全ての形態及び全ての管径に対して適格
性が確認されたとみなす。
5.2.5 継手形状
ある継手形状について,一連の接合継手の試験によってFSWオペレータの適格性確認を行えば,全て
の継手形状に対して適格性が確認されたとみなす。

5.3 適格性確認の試験方法

5.3.1  標準接合試験による適格性確認
FSWオペレータは5.4に従って標準接合試験を受け,接合方法及び使用するFSW装置のタイプに対す
る適格性が確認されなければならない。標準接合試験には,図14に示す試験片を使用しなければならな

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い。
なお,試験材の幅は,曲げ試験用試験片を採取するために十分な大きさをもっていなければならない。
単位 mm
1 接合部 l1 削除部の長さ
2 裏曲げ試験片 l2 一対の表曲げ試験片及び裏曲げ試験片と次の一対の
3 表曲げ試験片 表曲げ試験片及び裏曲げ試験片との最小間隔
4 断面マクロ検査用試験片 l3 接合部の最小長さ
a 接合方向
図14−破壊試験用試験片の採取位置
5.3.2 FSW施工法試験による適格性確認
FSWオペレータは,箇条7に従ってFSW施工法試験を受け,接合方法及び使用するFSW装置のタイプ
に対する適格性が確認されなければならない。
5.3.3 量産試作接合試験又は量産接合試験による適格性確認
FSWオペレータは,箇条8に従って量産試作接合試験,又は量産に適した設備による量産接合試験を受
け,接合方法及び使用するFSW装置のタイプに対する適格性が確認されなければならない。
5.3.4 モックアップ接合試験による適格性確認
生産部門を受けもつFSWオペレータは,検査員又は検査機関が製品の代表例を認定するならば,適格
性が確認されたとみなす。このモックアップ接合試験は,5.4又は契約者間の要求のいずれか厳しい方に
従わなければならない。

5.4 接合継手の試験

5.4.1  一般
FSWオペレータの適格性確認に適用される試験接合の長さは,少なくとも500 mm以上でなければなら
ない。ただし,適格性確認が量産試作接合試験,量産接合試験,モックアップ接合試験,又は使用される
製品の接合長が500 mm未満のものを用いてなされる場合,試験体は要求される接合長に合致するもので
なければならない。接合長が500 mm未満の場合,試験体数は3を超えてはならない。
試験材及び試験片には,接合前に,検査員又は検査機関,及びFSWオペレータの識別記号を刻印しな
ければならない。
検査員は,接合条件が不適正か,又はFSWオペレータがこの規格の要求項目を満たすような技量をも
たないと判断した場合には,試験を中止してもよい。

――――― [JIS Z 3608 pdf 20] ―――――

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JIS Z 3608:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 25239-1:2011(MOD)
  • ISO 25239-2:2011(MOD)
  • ISO 25239-3:2011(MOD)
  • ISO 25239-4:2011(MOD)
  • ISO 25239-5:2011(MOD)

JIS Z 3608:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 3608:2016の関連規格と引用規格一覧