JIS A 1171:2016 ポリマーセメントモルタルの試験方法 | ページ 2

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ルをさじでかき落として3回練り混ぜてから練り鉢の中央に集める。休止が終わったら,再び練混
ぜ機を始動させて2分間練り混ぜる。練混ぜが終わったら,練り鉢を練混ぜ機から取り外し,さじ
で10回かき混ぜる。
b) 手練りによる方法 手練りによる方法は,次による。
1) ディスパージョンを混入する場合 計量したセメント及び細骨材を鉢に入れて,さじで2分間練り
混ぜ,更に,計量したディスパージョン及び水を加えて,直ちに3分間よく練り混ぜる。
2) 粉末樹脂を混入する場合 計量したセメント,細骨材及び粉末樹脂を鉢に入れて,さじで2分間練
り混ぜ,更に,計量した水を加えて,直ちに3分間よく練り混ぜる。

6 フレッシュポリマーセメントモルタルの試験

6.1 一般

  フレッシュポリマーセメントモルタルに関する試験の種類及び適用箇条は,表1による。
表1−フレッシュポリマーセメントモルタルに関する試験の種類及び適用箇条
試験の種類 適用箇条
フロー試験 6.2
スランプ試験 6.3
単位容積質量試験 6.4
空気量試験 6.5
硬化時間試験 6.6

6.2 フロー試験

  フロー試験は,JIS R 5201の箇条12(フロー試験)による。

6.3 スランプ試験

6.3.1  試験用機械器具
試験用機械器具は,次による。
a) スランプコーンは,上端内径50±0.5 mm,下端内径100±0.5 mm及び高さ150±0.5 mmの鋼製とし,
内面は機械仕上げとする。
なお,スランプコーンは,適切な位置に取っ手を付けて,総質量を約2 kgとする(図1参照)。
b) 突き棒は,直径9 mm,長さ約30 cmの鋼製で,その先端は半球状とする。

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単位 mm
図1−スランプコーン(例)
6.3.2 試験方法
試験方法は,次による。
a) スランプコーンを水平に設置した水密性鋼製平板の上に置き,ポリマーセメントモルタルをほぼ等し
い量の2層に分けて詰める。その各層は,突き棒でならした後,15回一様に突く。この割合で突いて
材料の分離が生じるおそれのあるときは,分離が生じない程度に突き数を減らす。2層目を突く際,
突き入れは,その先端がほぼ前層に達する程度とする。
なお,スランプコーンの内面及び鋼製平板の表面は,あらかじめよく絞った湿布などで拭いておく。
b) スランプコーンにポリマーセメントモルタルを詰め始めてから,詰め終わるまでの時間は,3分以内
とする。
c) スランプコーンに詰めたポリマーセメントモルタルの上面をスランプコーンの上端に合わせてならし
た後,直ちにスランプコーンを静かに鉛直に23秒かけて引き上げる。次に,ポリマーセメントモル
タルの中央部の下がりを1 mm単位で測定し,これをスランプとする。スランプは,2回の試験の平
均値を整数に丸めて示す。
d) ポリマーセメントモルタルがスランプコーンの中心軸に対して偏ったり,崩れたりして,形が不均衡
になった場合は,別の試料によって再試験する。

6.4 単位容積質量試験

6.4.1  試験用機械器具
試験用機械器具は,次による。
a) 容器は,内面を機械仕上げした金属製の円筒状で,水密性で十分強固なものとし,内径約75 mm,深
さ約115 mm,厚さ約5 mm,その容積は20 ℃で500±1 cm3になるようにし,その質量は約900 gと
する。容器の容積は,これを満たすために必要な水の質量を正確に量って算出する。水を容器に満た
すには,僅かにあふれるまで入れた後,容器の上に磨きガラス板を載せて余分な水を除く。このとき,
ガラス板の裏側に空気の泡が入ってはならない。容器の容積は,容器を満たすのに必要な水の質量を

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水の密度(例えば,温度20 ℃のとき0.998 2 g/cm3)で除して求める。
b) はかりは,ひょう量2.5 kg以上で,1 g以上の精度をもつものとする。
c) へらは,軟鋼製で,長さ約150 mm,幅25 mm及び厚さ1 mmとし,木の柄を付けたものを標準とす
る。
6.4.2 試験方法
試験方法は,次による。
a) ポリマーセメントモルタルを容器の深さ約1/3まで入れ,その上面をへらでならした後,へらの面が
容器の内側面に直角になるようにして,へらをポリマーセメントモルタルの数箇所に差し込む。容器
を手で回しながら,へらの差込み穴がなくなるように,容器の円周のほぼ6等分点をへらの柄で均等
に軽くたたく。へらの柄でたたいた程度では穴がなくならない場合は,木づち(槌)などでたたく。
b) 次に,容器の深さ約2/3までポリマーセメントモルタルを入れ,a) と同様な操作を繰り返す。最後に,
容器に少しあふれる程度にポリマーセメントモルタルを入れ,a) の操作を繰り返した後,へらの面を
容器の上縁に直角に当て,左右に動かしながら静かに手前に引いて,余分なポリマーセメントモルタ
ルをかき取る。次に,容器を90度回転させ,同様の操作を繰り返してポリマーセメントモルタルの表
面を平らにならす。
なお,へらの差し込みは,へらの先端が前層に達する程度とし,一連の操作は,3分以内に終える
ようにする。
c) ポリマーセメントモルタルを詰めた容器の外側に付いたポリマーセメントモルタルをきれいに拭き取
った後,その質量を量り,容器の質量を差し引いて,ポリマーセメントモルタルの質量を算出する。
d) 試験ごとの単位容積質量は,次の式によって求め,小数点以下2桁に丸めて表す。単位容積質量は,2
回の試験の平均値を小数点以下2桁に丸めて示す。
W
M
V
ここに, M : 単位容積質量(kg/L)
W : ポリマーセメントモルタルの質量(kg)
V : 容器の容積(L)

6.5 空気量試験

  空気量試験は,JIS A 1128による。ただし,空気量測定器の容器の容積は,500 mL以上とする。空気量
は,2回の試験の平均値を小数点以下1桁に丸めて示す。

6.6 硬化時間試験

6.6.1  試験用機械器具
硬化時間試験には,JIS R 5201の9.2(試験用機械器具)に規定するビカー針装置,始発用標準針(以下,
φ1 mm針という。)及びこれと同様に作製し,直径だけを3.13±0.05 mmとした針(以下,φ3 mm針とい
う。)を用いる。φ1 mm針及びφ3 mm針の質量は,7.0±0.2 gとする。
6.6.2 試験方法
試験方法は,次による。
a) 硬化時間試験は,一般養生室内で行う。フレッシュポリマーセメントモルタルを詰めた容器を貯蔵す
る湿気箱内の温度は20±2 ℃,相対湿度は90 %以上とする。
b) 練混ぜ終了後60秒間以内にポリマーセメントモルタルを容器の中に入れ,過剰のポリマーセメントモ
ルタルを除き,表面を平滑にする。このポリマーセメントモルタルについて,ビカー針装置を用いて

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φ3 mm針を針入させ,ポリマーセメントモルタルの調製において練混ぜ水を加えた時点からφ3 mm
針が針入しなくなるまでの時間を,φ3 mm針硬化時間として測定する。更に,φ1 mm針を用い,こ
の針が針入しなくなるまでの時間を,φ1 mm針硬化時間として測定する。φ1 mm針硬化時間及びφ
3 mm針硬化時間は分単位で測定する。φ1 mm針及びφ3 mm針硬化時間は,2回の試験の平均値を整
数に丸め,時間−分に換算して示す。
なお,φ1 mm針硬化時間及びφ3 mm針硬化時間を,それぞれ間隔をおいて測定する場合には,測
定までの間,フレッシュポリマーセメントモルタルを詰めた容器は湿気箱内に貯蔵する。

7 硬化したポリマーセメントモルタルの試験

7.1 一般

  硬化したポリマーセメントモルタルに関する試験の種類,適用箇条などは,表2による。
表2−硬化したポリマーセメントモルタルに関する試験の種類,適用箇条,
供試体の形状,寸法及び個数
試験の種類 適用箇条 供試体の形状及び寸法 供試体の個数
mm
曲げ強さ及び圧縮強さ試験 7.3 40×40×160 3
接着強さ試験 7.4 モルタル製基板の上に40×40×10の 5
形状にポリマーセメントモルタルを
接着耐久性試験 7.5 5
充し,成形したもの
吸水率試験 7.6 40×40×160 3
透水量試験 7.7 φ150×40 3
長さ変化率試験 7.8 40×40×160 3
促進中性化試験 7.9 100×100×100 3
塩化物イオン浸透試験 7.10 100×100×100 3
凍結融解に対する抵抗性試験 7.11 40×40×160 3
透湿度試験 7.12 φ68×10 3

7.2 供試体の作製

7.2.1  試験用機械器具
試験用機械器具は,次による。
a) 試験に用いる基板用型枠及び4種類の供試体成形用型枠は,次によるものとし,接合部にグリースな
どを薄く付けて組み立てる。型枠の内面には,シリコーンワックス,シリコーングリースなどの適切
な離型剤を塗布する。
1) 寸法70 mm×70 mm×20 mmの接着強さ及び接着耐久性試験用基板の成形用型枠は,内のり寸法70
mm×70 mm×20 mmの金属製とし,その内面は磨き仕上げとする。
2) 寸法40 mm×40 mm×160 mmの供試体成形用型枠は,JIS R 5201の11.2.2(モルタル供試体成形用
型)に規定するものとする。
3) 寸法φ150 mm×40 mmの供試体成形用型枠は,内のり寸法φ150 mm×40 mmの金属製とし,その
内面は磨き仕上げとする。
4) 寸法100 mm×100 mm×100 mmの供試体成形用型枠は,内のり寸法100 mm×100 mm×100 mmの
金属製とし,その内面は磨き仕上げとする。

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5) 寸法φ68 mm×10 mmの供試体成形用型枠は,内のり寸法φ68 mm×10 mmの金属製又はプラスチ
ック製とする。
b) 試験に用いる供試体成形用突き棒は,次による。
1) 寸法40 mm×40 mm×160 mmの供試体成形用型枠に用いる突き棒は,図2に示す形状及び寸法,質
量1 000±5 gの軟鋼製とし,その突き部分は立方体で磨き仕上げ,その握り部分は滑り止め仕上げ
とする。
2) 寸法φ150 mm×40 mmの供試体成形用型枠に用いる突き棒は,JIS R 5201の12.1(フロー試験用機
械器具)に規定するものとする。
単位 mm
図2−突き棒(例)
3) 寸法100 mm×100 mm×100 mmの供試体成形用型枠に用いる突き棒は,JIS A 1132の4.2(器具)
に規定する直径16 mm,長さ約500600 mmの丸鋼とする。
7.2.2 接着強さ及び接着耐久性試験用基板の作製
JIS R 5201の11.5(供試体の作り方)に規定する方法によって調製したモルタルを,7.2.1 a) 1) に示す
型枠に1層で詰める。このとき,型枠から5 mm程度盛り上げて詰め,型枠を振動させて,モルタルを締
め固める。締固め終了後に,余分なモルタルを取り除く。成形後,温度20±2 ℃,相対湿度90 %以上で
48時間経過した後,脱型してから,温度20±2 ℃の水中で5日間養生し,更に,温度20±2 ℃,相対湿
度(60±10)%で7日間以上養生する。その後,JIS R 6252に規定するP180の研磨紙を用いて,モルタル
打込み時の底面を研磨してから清掃し,基板とする。
7.2.3 供試体の形状,寸法及び個数
試験に用いる供試体の形状,寸法及び個数は,表2による。
7.2.4 供試体の成形及び養生
供試体の成形及び養生は,次による。
a) 成形 供試体の成形は,次による。
1) 曲げ強さ試験,圧縮強さ試験,吸水率試験,透水量試験及び長さ変化率試験,並びに凍結融解に対
する抵抗性試験に用いる供試体は,5.4で調製したポリマーセメントモルタルを,表2に示す寸法の
供試体が得られる型枠に2層に詰めて成形する。ポリマーセメントモルタルを型枠の高さの約1/2
まで詰め,突き棒を用いて,その先端がポリマーセメントモルタル中に約4 mm入る程度に,全面
にわたって突く。突き棒は,7.2.1 b) に示すものを試験に応じて用いる。

――――― [JIS A 1171 pdf 10] ―――――

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