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c) 電動機の運転状態は,異音,振動及び発熱がなく,無負荷及び全負荷時において良好であることとす
る。
d) 制動機は,ブレーキドラム及び制動片に摩耗,偏摩耗,きずなどがなく,動力が遮断したとき,電動
機を安全に停止させることができることとする。
5.3.2 軸継手 軸継手は,次による。
a) 取付状態は良好であり,運転状態は,異音,振動及び間欠運動がないこととする。
b) 油又は粉体により動力を伝達する軸継手にあっては,その油又は粉体の量は適切であり,甚だしい油
の劣化又は粉体の摩耗,さび(錆),固着などがないこととする。
c) 歯車,ローラチェーン,ゴムなどにより動力を伝達する軸継手にあっては,取付けが良好で,各部品
に甚だしい摩耗,変形,劣化などがないこととする。
d) クラッチの取付けは良好であり,摩擦板に甚だしい摩耗及び損傷がなく,動力の伝達及び遮断が確実
であることとする。
5.3.3 減速機 減速機は,次による。
a) 取付状態は強固であることとする。
b) 歯車の歯面は,片当たり及び偏摩耗がなく,かつ,歯の厚さは当初厚さの7/8以上とする。
c) 回転は正常であり,異音がないこととする。
d) 軸受部に異常な発熱がないこととする。
e) 使用する油の量及び成分は,適切であることとする。
5.3.4 伝動装置 伝動装置は,次による。
a) 取付状態は良好であり,かつ,給油が適切であることとする。
b) 伝動用ローラチェーン,Vベルトなどの摩耗が少なく,かつ,緊張は適切であることとする。
c) 可動部分は,摩耗が少なく損傷がないこととする。
5.3.5 軸及び軸受装置 軸及び軸受装置は,次による。
a) 取付けは確実で,ボルト及びナットは腐食及び破損がなく,かつ,著しいさび(錆)のないこととする。
b) 回転が良好であり,かつ,給油が適切であることとする。
c) 損傷及び甚だしい摩耗がないこととする。
5.3.6 駆動用歯車装置 駆動用歯車装置は,次による。
a) 取付状態は強固で,著しいさび(錆)及び腐食がないこととする。
b) 歯車の歯面は,片当たり及び偏摩耗がなく,かつ,歯の厚さは当初厚さの7/8以上とする。
c) 回転は正常であり,給油が適切で,異音及び異常発熱がないこととする。
5.3.7 駆動車輪装置 駆動車輪装置は,次による。
a) 車輪装置は回転状態が良好であり,かつ,軸受部の給油は適切であることとする。
b) 車輪の軸受は,損傷及び甚だしい摩耗がないこととする。
c) 車輪には,甚だしいきず,摩耗及び偏摩耗がなく,スリップあと(痕)がないこととする。
d) 車輪が空気入りタイヤの場合には,その空気圧が適切であることとする。
e) 車輪の取付金具及び接合ボルト類には,き裂,破損及び著しいさび(錆)がないこととする。
f) 車軸には,き裂及び甚だしい摩耗がないこととする。
5.4 巻上装置
5.4.1 チェーンコンベア巻上装置 チェーンコンベア巻上装置は,次による。
a) 巻上用チェーン及びスプロケットには,さび(錆)及び腐食がなく,給油状態が良好であることとす
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る。
b) 巻上用チェーンの伸び率及び摩耗状態は,最も甚だしい部分で表3の規定に適合していることとする。
表 3 巻上用チェーンの伸び率及び摩耗量
状態 基準 備考
チェーンの伸び量 当初チェーンの取付け長さの毎年1回以上測定を行う。
1.5 %以下
当初直径の10 %以下
リンク,軸,孔などの直 a) 毎年1回以上抜取検査を
径の摩耗量 行う。
当初厚さ及び幅の10 %以下
リンク板の厚さ及び幅の b) 抜取りは2リンク以上と
摩耗量 する。
c) スプロケットと軸の取付けは確実であることとする。また,スプロケットの歯面は,片当たり及び偏
摩耗がないこととする。
d) 軸受金具の取付けは,強固であることとする。
e) 軸受の給油は良好で,回転が円滑であることとする。
f) チェーンガイドは取付けが強固で,甚だしい摩耗及び変形がないこととする。
5.4.2 ベルトコンベア巻上装置 ベルトコンベア巻上装置は,次による。
a) 巻上用ベルトの張り具合は適切であり,駆動用プーリとの間に滑りがないこととする。
b) 巻上用ベルトの表面及び耳部に破損,劣化及び摩耗がないこととする。
c) 巻上用ベルトの接合部は,き裂及びはく離がないこととする。
d) 駆動用プーリは,き裂及び腐食がなく,ベルト摩擦面には,甚だしい摩耗がないこととする。
e) 駆動用プーリと軸の取付けは,強固であることとする。
f) 軸受金具の取付けは,強固であることとする。
g) 軸受の給油は良好であり,回転が円滑であることとする。
h) キャリヤローラ,リターンローラ,サイドローラなどは回転が円滑であり,著しい腐食及び甚だしい
摩耗がないこととする。また,各ローラなどの受け金具との結合は確実であり,かつ,受け金具の取
付けは強固であることとする。
5.4.3 ワイヤロープ巻上装置 ワイヤロープ巻上装置は,次による。
a) 巻上機の取付けは強固で,駆動ドラムには,著しいさび(錆)及び腐食がなく,ロープ溝に摩耗及び
偏摩耗がないこととする。
b) 主索は,さび(錆)がなく給油状態が良好であることとする。
c) 主索には,形崩れ,よりの狂い,キンク,より戻りなどの異常がないこととする。
d) 主索端部の止め金具は緩みがなく,著しいさび(錆)及び腐食がないこととする。
e) 主索の引止め金具は,異常がなく,かつ,取付部に緩みがないこととする。
f) 主索の疲労破壊及び摩損の状態は,次の規定に適合していることとする。
1) 疲労破壊については,素線の破断が表4の規定に適合していることとする。
2) 摩損については,摩耗部分の鋼索の直径は,摩耗していない部分の直径の90 %以上であり,かつ,
素線の摩耗長さが表5の数値以下とする。
なお,ロープ心入りワイヤロープ(鋼心ロープ)で鋼心部分を設計強度に含む場合は,ロープ損傷検出
器(ロープテスタ)を併用して検査する。
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表 4 素線の破断数
素線の破断 破断数
素線の破断が平均に分布している場合 1構成より(ストランド)の1よりピッチ
内での破断数3以下
1構成より(ストランド)の1よりピッチ
破断素線の断面積が,元の素線の断面積の
内での破断数2以下
80 %以下となっているか,又はさび(錆)
が甚だしい場合
素線の破断総数が1よりピッチ内で6より
素線の破断が1か所又は特定のよりに集中
している場合 鋼索では10以下,8より鋼索では12以下
備考 破断素線の断面積が80 %以下かどうかは,図1 lの摩耗面の長さを測定し表5
の数値以上であることで判定できる。
表 5 素線の摩耗長さ
単位 mm
主索直径 ロープの構成記号及び摩耗長さ(l)
8×S(19) 8×Fi(25)
10 3.5 3.1
12 4.3 3.8
14 4.9 4.4
16 5.6 5.1
18 6.3 5.6
20 7.1 6.2 図 1 摩耗長さ
22.4 7.8 6.9
25 8.8 7.8
備考 ロープの構成記号は,JIS G 3525による。
g) 主索が複数本ある場合,各主索はほぼ均等な張力を受けていることとする。
h) 綱車の配列は,鋼索中心との甚だしいずれがないこととする。
i) 綱車には,欠損,き裂及び甚だしい摩耗がなく,主索との間に滑りがないこととする。
j) 綱車の脱索防止装置は,取付けが確実で,その機能は良好であることとする。
k) 綱車の軸受装置は,損傷及び甚だしい摩耗がないこととする。
l) 綱車の回転状態は良好であり,かつ,給油が適切であることとする。
m) 綱車の取付けは確実で,取付金具(ピン,ボルト,ナット類など)は,さび(錆),腐食,き裂及び破
損がないこととする。
5.4.4 緊張装置 緊張装置は,次による。
a) 著しいさび(錆)及び腐食がなく,変形,偏位,き裂及び破損がないこととする。
b) 取付けは確実で,作動状態は良好であり,かつ,張りすぎ又は甚だしい緩みがないこととする。
5.5 安全装置
5.5.1 非常止め装置 非常止め装置の取付けは確実で,さび(錆),腐食などがなく,作動は確実で,機
能は良好に維持されていることとする。
5.5.2 緩衝装置 緩衝装置は,次による。
a) 緩衝材及び緩衝器の取付けは強固で,かつ,作動は確実で,機能は良好に維持されていることとする。
b) ばね緩衝器はさび(錆),腐食などがなく,かつ,油入緩衝器にあっては,油量も適切であることと
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する。
5.5.3 乗物逆行防止装置 乗物逆行防止装置は,次による。
a) 乗物の逆行を防止する装置の取付けは強固で,著しいさび(錆),腐食,変形などがなく,作動は確実
であることとする。
b) 逆行防止装置の可動部分は,取付けが確実で,き裂及び変形がなく,かつ,甚だしい摩耗,腐食など
がないこととする。
5.5.4 乗物急激降下防止装置 配管,ゴムホースその他機器類が破損した場合には,乗物の急激な降下を
防止する装置(流量調整弁,落下防止弁など)は,取付けが強固で,さび(錆)及び腐食がなく,作動は
確実で,その機能は良好に維持されていることとする。
5.5.5 制動装置 制動装置は,次による。
a) 制動装置の取付けは,確実で,本体及び制動片などに著しいさび(錆),腐食,変形などがないことと
する。
b) 制動装置は,急激な制動作用及び不確実な制動作用のないよう十分調整されていることとする。
c) 制動体に使用するブレーキライニング,乗物取付制動板の摩耗量は,設計図書などに記載された数値
とする。
d) ブレーキライニングの制動体への取付けは確実で,制動面に異常がなく,取付用リベット又はねじ類
の頭部は,甚だしい摩耗がないこととする。
e) 制動用ばねを固定するボルト及びナットの締付けは強固で,かつ,緩み止めがなされており,その制
動力は適切であることとする。
f) 制動装置の可動部の軸,軸受などの給油は適切で,かつ,摩耗が少なく作動状態が良好であることと
する。
g) 制動装置に使用するセンサーは取付けが強固で,破損がなく,作動が良好であることとする。
h) 制動のための作動装置は取付けが強固で,変形及び破損がなく,著しいさび(錆),腐食などがなく,
作動が良好であることとする。
5.5.6 速度制御装置 速度制御装置は,次による。
a) 速度制御装置は取付けが強固で,変形及び破損がなく,著しいさび(錆)及び腐食がないこととする。
b) 速度制御装置は,作動が良好であることとする。
5.5.7 追突防止装置 追突防止装置は,次による。
a) 一つの走路(又は水路)に二台以上の乗物が走行する施設における乗物の追突を防止する装置は,確
実に作動するよう十分に調整がなされていることとする。
b) 追突防止に使用するセンサーの取付けは強固で,破損がなく,作動が良好であることとする。
5.5.8 水位検出装置 ウォーターシュートのシュート部などの水位を一定に保つための,水位検出装置の
取付けは確実であり,破損,腐食などがなく,作動が良好であることとする。
5.6 乗物
5.6.1 乗物 乗物は,次による。
a) 乗物の座席部の構造及び寸法は適切であり,骨組み,外板,床などには変形がなく,き裂及び破損並
びに著しいさび(錆)及び腐食がないこととする。
b) 乗物の組立状態は確実であり,結合部に緩み,著しいさび(錆),腐食及び破損がないこととする。
c) 乗物の座席,手すり,握り棒,安全棒などには破損がなく,取付けは確実であることとする。
d) 座席部の身体保持装置(ひざ押さえ,ハーネス,シートベルトなど)の取付けは強固で,損傷及び破
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損がなく,作動状態は良好で,かつ,ロック状態は確実であることとする。
e) 乗物の扉及び窓は破損がなく,取付けは確実で,作動状能は良好であり,かつ,施錠及び掛金は確実
であることとする。
f) 乗物には見やすい場所に,定員その他使用の制限に関する事項が掲示してあることとする。
5.6.2 乗物取付装置 乗物取付装置は,次による。
a) 乗物と取付台の固定は強固で,取付部に著しいさび(錆),腐食などがないこととする。
b) 乗物を回転させる軸及び軸受に損傷及び甚だしい摩耗がなく,回転状態が良好であり,かつ,給油が
適切であることとする。
c) 乗物をつる丸鋼,リンクチェーンには,著しいさび(錆),腐食及び摩損がないこととする。
d) 乗物をつるワイヤロープは,著しいさび(錆),腐食,素線切れなどがなく,損傷の最も甚だしい部分
で表4の規定に適合していることとする。
5.6.3 車輪装置など 車輪装置などは,次による。
a) 車輪装置は,回転状態が良好であり,取付部に緩み及び著しいさび(錆),腐食がないこととする。
b) 車輪の軸受(ベアリング)は,給油が適切で,損傷又は甚だしい摩耗がないこととする。
c) 車輪軸は,き裂及び甚だしい摩耗がないこととする。
d) 車輪軸は,一年に一回以上の探傷試験を行うこととする。
e) 車輪には,欠損及びき裂がなく,その摩耗量は設計図書などに記載の数値とする。
f) 空気入タイヤの空気圧は,適切であることとする。
g) 車輪を取り付けるピン,ボルト,ナットなどの締付けは適正で,かつ,緩み止めが施してあることと
する。
h) 走行台車及びその取付部は,腐食,き裂,破損及び著しいさび(錆)がないこととする。
5.6.4 その他の諸装置 その他の諸装置は,次による。
a) 乗物の引上げ金具などの取付けは強固で,その作動は確実であり,取付けのピン,ボルト,ナットに
緩み止めが施してあることとする。
b) 車両連結器の取付状態は強固であり,給油は適切であることとする。
c) 車両連結器の連結軸,軸受金具,補助ワイヤなどは,さび(錆),摩耗,欠損及びき裂がないこととす
る。
d) 乗物を巻上用ベルト表面の摩擦力で引上げるものにあっては,乗物の滑りがないこととする。
e) 乗物の駆動装置について,検査方法の詳細は5.3に準じるものとする。
f) 乗物の安全装置について,検査方法の詳細は5.5に準じるものとする。
5.7 油圧装置・空圧装置・揚水装置など
5.7.1 油圧装置 油圧装置は,次による。
a) 油圧パワーユニットは取付けが確実で,各部に油漏れがなく,運転状態が良好であることとする。
b) 運転中に圧力が異常に増大した場合,定格圧力の1.25倍を超えないように,自動的に安全弁が作動す
ることとする。
c) 運転中の油圧作動油の温度は,5 ℃以上で60 ℃以下に保たれることとする。5 ℃未満又は60 ℃を超え
ることが予測される場合は,これを抑制する装置が設けられており,冷却装置に水を使用する場合に
は,配管を飲料水系統に直結していないこととする。
d) 油圧作動油は,その量及び質が適切であることとする。
e) 油タンクは,著しいさび(錆)及び腐食がなく,容易に水,異物などが浸入しない構造とする。
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