JIS A 1902-4:2015 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第4部:断熱材 | ページ 2

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A 1902-4 : 2015
単位 mm
図1−吹込み材用シールボックスの例(20 Lチャンバー用,試料負荷率2.2m2/m3の場合)

5.3 試験片の作製数量

  試験に必要な試験片数量は,試料負荷率,チャンバーへの設置方法(シールボックスの使用の有無)な
どによって変わるので,それらを考慮して決定する。
必要に応じ,予備として試験片の必要な作製数量と同数の試験片とを作製する。

5.4 試験片の包装

  試験片作製後,直ちに試験が開始できない場合は,試験片の放散特性に影響を与えないように包装して
保護する。
試験片の包装の方法は,4.5と同様とする。包装の表面には,試験片が識別できるように4.4と同様な表
示をする。

5.5 試験片の保管

  試験片の保管期間中は,密閉した状態で,4.6と同様な室内で保管する。
なお,試験片の移送のときも保管と同様な条件にする。

5.6 試験片の作製時間

  試験片の作製は,できるだけ短時間で行う。
試験片の作製時間は,4.5箇条6までの時間で,少なくとも1時間以内に作業を行うものとする。

5.7 試験片の作製作業環境

  試験片を作製する場合,試験片が化学物質に汚染されないようにできるだけ清浄な状態の環境で行う。
室内に汚染化学物質の発生源がないことを確認したうえで,換気のある恒温恒湿室又は空調された室が
望ましい。

5.8 試験開始までの期間(保管期間)

  サンプルの採取から試験開始までの期間(主に保管期間)は,放散特性に影響することがあるので,で
きるだけ短くする。
注記 サンプルの採取から試験開始までの期間は,個別製品規格で規定することができる。ただし,
その期間は4週間以内とすることが望ましい。

――――― [JIS A 1902-4 pdf 6] ―――――

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6 試験片のシール

  試験片の表面から化学物質の放散を測定する場合は,その製品が使用される状況を最も反映した条件で
測定する。放散面以外をシールするときの,試験片のシールは,次による。
a) 試験片の小口(端部)及び裏面は,アルミニウムはく,アルミニウムテープなどのシール材でシール
するか,又はJIS A 1901のJA.2.2(シールボックス)に示すようなシールボックスを用いてシールす
る。
粘着剤付きのアルミテープを使用する場合は,粘着剤が試験に影響しないことをあらかじめ確認す
る必要がある。また,シールボックスを使用する場合には,シール材の気密度に注意する。
なお,この場合は試験片の小口又は裏面を同様にアルミニウムはくでシールしてもよい。
b) 裏面のシールの代わりに,2枚の試験片を背中合わせにすることもできる。この場合は,背中合わせ
にした小口をシールする。サンプルの両表面とも同じ仕様になっている場合は,両側の表面を放散面
とすることができる。

7 測定条件

  断熱材の標準的な測定条件は,次のとおりとする。
a) 温度 (28±1.0)℃
b) 相対湿度 (50±5)%
c) チャンバー出口濃度 通常,チャンバー出口濃度は,厚生労働省のガイドライン値以下とする。
注記 厚生労働省のガイドライン値は,次のとおり。ホルムアルデヒドは100 μg/m3,トルエンは
260 μg/m3,キシレンは870 μg/m3,p-ジクロロベンゼンは240 μg/m3,エチルベンゼンは3 800
μg/m3及びスチレンは220 μg/m3である。
d) 換気回数 (0.5±0.05)回/h
e) 試料負荷率 0.42.2 m2/m3
注記 個別製品規格において規定される場合には,この標準条件範囲を超えて測定を行ってもよい。
f) 空気捕集間隔 チャンバー出口濃度の捕集間隔は,測定開始後1日,3日及び7日とする。7日目の値
を放散速度として採用する。ただし,定量下限以下となった時点で試験を終了することができる。
g) 空気捕集回数 ある空気捕集時の空気捕集回数は,通常,2回以上とする。
注記 チャンバー出口濃度の測定系の精度が確保されていることを確認している場合は,2回捕集
して,1回分を測定し,もう1回分は予備とすることができる。

8 試験片の設置

  試験片は,チャンバー内の気流に沿うように設置する。ただし,試験片が自立することができない場合
は,適切なジグにクリップなどで挟んでつり下げるなどの工夫をする。

9 測定方法

  測定方法は,JIS A 1901による。

10 報告

  報告事項には,サンプル採取,試験片作製,試験条件に関わる次の事項を主として記載し,その他の項
目に関するものはJIS A 1901に規定する報告事項による。

――――― [JIS A 1902-4 pdf 7] ―――――

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a) サンプル
・ 一般名称
・ 製造業者名又は申請者
・ 製品名
・ 種類及び/又は形式
・ ロット番号又は製造年月日
・ 採取年月日
・ 採取場所
・ 形状,寸法(大きさ,厚さ)
・ 包装,保管の方法
b) 試験片
・ 大きさ(寸法)
・ 厚さ
・ 数量
・ シール方法,シール材
・ 試験片作製年月日
・ 包装及び保管
c) 試験片の設置方法
・ シールボックス使用の有無
・ 自立又はつり下げ
d) 試験条件
・ チャンバー条件(温度,湿度,換気回数,物質伝達率)
・ 試料負荷率,放散面積
・ 対象化学物質の空気捕集に関する情報(使用した捕集管,空気捕集量,チャンバーに入れてからの
空気捕集時間の長さ及び回数など)
e) その他
・ 試験の結果に影響を及ぼす可能性のあるその他の事項

――――― [JIS A 1902-4 pdf 8] ―――――

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附属書A
(参考)
技術上重要な改正に関する新旧対照表
現行規格(JIS A 1902-4:2015) 旧規格(JIS A 1902-4:2006) 改正理由
箇条番号 内容 箇条番号 内容
及び題名 及び題名
3 用語及 3. 定義
JIS A 1901を引用することとし,JIS A 1901と重複す この規格で用いる用語全てについて規定。 室内空気関係のJISの中には
び定義 る用語は削除した。 同一の用語が異なった定義
で使用されている箇所があ
ったため,用語の統一化を行
ったJISを引用することとし
た。
3 用語及 3. 定義
断熱・保温の用途に用いられる材料をいい,おおむ 3. a)の備考はJIS Z 8301(規
断熱・保温の用途に用いられる材料をいい,おおむ
び定義 a) 断熱材
ね熱伝導率が,0.065 W/(m・K) 以下の場合をいう。 ね熱伝導率が,0.065 W/(m・K) 以下の場合をいう。
格票の様式及び作成方法)に
3.1 断熱 なお,建築材料としての断熱材には,材料規格とし よって本文とした。
備考 建築材料としての断熱材には,材料規格と
材 てJIS A 6301,JIS A 9504,JIS A 9511,JIS A 9521,JIS して次のような日本工業規格(日本産業規格)があり,建築
A 9523,JIS A 9526などの日本工業規格(日本産業規格)があり,建築 物の天井,壁,床などのほか建築物関連の
物の天井,壁,床などのほか建築物関連の断熱・保温 断熱・保温材以外に吸音材などの目的で用
材以外に吸音材などの目的で用いられる材料も含む。 いられる材料も含む。
JIS A 6301
JIS A 9504
JIS A 9511
JIS A 9521
JIS A 9523
JIS A 9526
A1 902-
4 : 2015
3

――――― [JIS A 1902-4 pdf 9] ―――――

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A 1902-4 : 2015
A1
3
現行規格(JIS A 1902-4:2015) 旧規格(JIS A 1902-4:2006) 改正理由
9
箇条番号 内容 箇条番号 内容
02
及び題名 及び題名
-
4 : 2
4.1 サン 4.1 サン
サンプルは,一般に通常の生産工程から採取する。 4.1の備考1.はJIS Z 8301に
サンプルは,一般に通常の生産工程から採取する。
0
プルの採 目的によっては,採取場所が倉庫,販売店又は現場に
プルの採 備考1. 目的によっては,採取場所が倉庫,販売
よって本文とした。また,備
15
取場所 搬入した製品から採取することができる。 取場所 考2.は採取場所の規定では
店又は現場に搬入した製品から採取する
ことができる。 ないため,4.3の採取方法に
移動した上でJIS Z 8301に
2. 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材の場
よって本文とした。
合は,JIS Z 8703に規定する常温常湿の室
内において,発泡装置を用いて,原液の
温度及び混合比(吐出比)を確認した後,
試し吹きを行う。次に,大きさが300 mm
×300 mm以上の鉄板など化学物質の発
生のない下地材に5 mm以下の厚さで下
吹きし,これが硬化した後,ワイヤゲー
ジなどを用いて厚さを測定しながら一層
当たり30 mm以下の厚さで積層して約50
mmに平滑に吹き付けて作成したものを
サンプルとする。
4.3 サン 4.3 サン
サンプルは,個別製品規格で規定する合理的な抜取 4.3の備考はJIS Z 8301によ
サンプルは,個別製品規格で規定する合理的な抜取
プルの採 プルの採
検査方式によって,規定する位置から規定のサンプル って本文とした(なお書き以
検査方式によって,規定する位置から規定のサンプル
取方法及 取方法及
数量を抜き取る。合理的な抜取検査方式が示されてい 数量を抜き取る。 降は4.1の備考2.から転
び数量 び数量
ない場合は,製品の品質又はその生産管理状況が把握 記。)。
備考 合理的な抜取検査方式が示されていない場
できるような方法でサンプルの採取位置及び数量を 合は,製品の品質又はその生産管理状況が
決める。 把握できるような方法でサンプルの採取位
なお,吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材の場合は, 置及び数量を決める。
JIS Z 8703に規定する常温常湿の室内において,発泡
装置を用いて,原液の温度及び混合比(吐出比)を確
認した後,試し吹きを行う。次に,大きさが300 mm
×300 mm以上の鉄板など化学物質の発生のない下地
材に5 mm以下の厚さで下吹きし,これが硬化した後,
ワイヤゲージなどを用いて厚さを測定しながら一層
当たり30 mm以下の厚さで積層して約50 mmに平滑
に吹き付けて作成したものをサンプルとする。

――――― [JIS A 1902-4 pdf 10] ―――――

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JIS A 1902-4:2015の関連規格と引用規格一覧