JIS A 1912:2015 建築材料などからの揮発性有機化合物(VOC),及びホルムアルデヒドを除く他のカルボニル化合物放散測定方法―大形チャンバー法 | ページ 6

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A 1912 : 2015
附属書D
(参考)
試験体・試験片の保存及び準備に関する手順
この附属書は,サンプルの採取,試験体・試験片の準備に関する手順について記載するものであり,規
定の一部ではない。これらは,今後,集積される新たな知見及びそれらに基づく国際的な評価作業の進捗
に伴い,将来,必要があれば変更されるものである。
D.1 製品のサンプリング方法及び準備
D.1.1 一般
放散試験チャンバーを用いた家具,建築材料などから放散される対象化学物質の放散試験を行う場合に
は,試験前及び試験中において,その製品を正しく取り扱う。
この手順は,新しく製造された出荷/施工前の家具,建築材料などに限り適用する。この規格で試験対
象となる製品のサンプリング方法,運搬方法,運搬条件及び試験体・試験片の準備方法は,次による。
D.1.2 製品のサンプリング方法
試験対象となる製品は,通常の手順で製造,包装及び取り扱われるものとする。サンプリングした家具,
建築材料などは直ちに包装し,速やかに試験機関に送付する。
D.1.3 サンプルの包装及び運搬
サンプルは,化学物質による汚染,又は熱,湿気などに影響されないよう保護する。ただし,家具など
のようにその大きさのため密封することが困難な場合は,製品の標準的なこん包方法でもよい。
採取したサンプルは,運搬の条件によってその材料の放散特性に影響を及ぼす可能性がある。特に,温
度による影響の可能性を考慮する。
D.1.4 板,パネル,ボードなどの製品のサンプルの選択
板,パネル,ボードなどの製品のサンプルの選択は,次による。
a) 通常,未開封の標準パッケージをサンプルとする。ただし,試験機関で試験体・試験片の切出しが難
しい場合は,10.1に従って用意した試験体・試験片を試験機関に送付してもよい。
b) サンプルごとにアルミニウムはくで包み,一つの袋に対してサンプルは1個として,未印刷のポリエ
チレン袋に入れて密封することが望ましい。ただし,複数個の同じ製品のサンプルを用意するときは,
サンプルを全て重ね,上下を保護用の製品で挟んだ状態としたものを,まとめて一つのポリエチレン
袋に入れてもよい。
D.1.5 ロール状製品のサンプルの選択
ロール状製品のサンプルの選択は,次による。
a) ロールの2 m以上内側の位置でサンプルを採取する。
b) サンプルは,ロールの幅なりで長さ1 mのものを採取する。
サンプルを採取した後,通常の生産方向へロール状に丸める。ロールをステープラで留め,アルミニウ
ムはくで包み,未印刷のポリエチレン袋に入れて密封する。一つの袋に対してサンプルは1個とする。
サンプルを採取してからポリエチレン袋に入れるまでの作業を1時間以内に行う。
D.1.6 家具など立体的な製品でのサンプルの選択
家具など立体的な製品でのサンプルの選択は,次による。

――――― [JIS A 1912 pdf 26] ―――――

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A 1912 : 2015
a) 実際に使用するときに附属する部材/部品の全てをもって,試験体とする。
b) こん包は,通常の製品と同等とする。ただし,簡易こん包などのために表面が外気に露出する場合は,
ポリエチレン袋でこん包・密封する。
D.2 サンプルのラベル表示
サンプルを入れたポリエチレン袋などの包装材に製品の種類,製造年月日及びロット番号を記載したラ
ベルを表示する。ラベルの表示に当たっては,サンプルに影響がないように注意する。
D.3 試験を開始するまでのサンプルの保存
製品の放散試験は,試験機関に送付してから直ちに開始する。測定の開始まで試験機関でサンプルを保
存する場合,製品の劣化を防ぐためサンプルを保存する期間中は,前記の包装材料で密封状態に保つ。た
だし,保存する期間は,4週間を限度とする。

――――― [JIS A 1912 pdf 27] ―――――

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附属書E
(参考)
揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒドを除く
他のカルボニル化合物のガイドライン値
この附属書は,厚生労働省によって定められた室内空気汚染に係るガイドラインに基づいて参考のため
に記載するものであり,規定の一部ではない。
E.1 ガイドライン値
このガイドライン値は,現状において入手可能な科学的知見に基づき,人がその化学物質の示された濃
度以下のばく(曝)露を一生涯受けたとしても,健康への有害な影響を受けないであろうとの判断によっ
て設定された値である。これらは,今後,集積される新たな知見及びそれらに基づく国際的な評価作業の
進捗に伴い,将来必要があれば変更されるものである。
対象VOCの例を,表E.1に,ホルムアルデヒドを除く他のカルボニル化合物の例を,表E.2に示す。
表E.1−対象VOCの例
化学物質名 CAS-No. ガイドライン値
トルエン 108-88-3 260 μg/m3
キシレン o-キシレン 95-47-6
m-キシレン 108-38-3 870 μg/m3
p-キシレン 106-42-3
p-ジクロロベンゼン 106-46-7 240 μg/m3
エチルベンゼン 100-41-4 3800 μg/m3
スチレン 100-42-5 220 μg/m3
表E.2−ホルムアルデヒドを除く他のカルボニル化合物の例
化学物質名 CAS-No. ガイドライン値
アセトアルデヒド 75-07-0 48 μg/m3

――――― [JIS A 1912 pdf 28] ―――――

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参考文献 JIS A 1460 建築用ボード類のホルムアルデヒド放散量の試験方法−デシケーター法
JIS A 6921 壁紙
ISO 16000-9:2006,Indoor air−Part 9: Determination of the emission of volatile organic compounds
from building products and furnishing−Emission test chamber method
ISO 16000-11:2006,Indoor air−Part 11: Determination of the emission of volatile organic compounds
from building products and furnishing−Sampling, storage of samples and preparation of test
specimens
EN 717-1:2004,Wood-based panels. Determination of formaldehyde release. Formaldehyde emission
by the chamber method
ASTM E 1333:2002,Standard Test Method for Determining Formaldehyde Concentrations in Air and
Emission Rates from Wood Products Using a Large Chamber
ASTM D 6670:2001,Standard Practice for Full-Scale Chamber Determination of Volatile Organic
Emissions from Indoor Materials/Products
ECA Report No.19:1997,Total volatile organic compounds (TVOC) n indoor air quality investigations
Technical Note AIVC 28:1990,A Guide to air change efficiency, Air Infiltration and Ventilation Centre

――――― [JIS A 1912 pdf 29] ―――――

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附属書F
(参考)
技術上重要な改正に関する新旧対照表
現行規格(JIS A 1912:2015) 旧規格(JIS A 1912:2008) 改正理由
箇条番号 内容 箇条番号 内容
及び題名 及び題名
3 用語及 3. 用語,
JIS A 1901及びJIS A 1911を引用することとし, この規格で用いる用語全てについて規定。 室内空気関係のJISの
び定義 JIS A 1901及びJIS A 1911と重複する用語は,削除
定義,記号 規格中には同一の用語
した。 及び単位 が異なった定義で使用
されている箇所があっ
たため,用語の統一化を
行ったJISを引用する
こととした。
11.4 空気 通常,捕集管として,VOCの捕集にはTenax TA 10.4 空気 通常,捕集管として,VOCの捕集にはTenax TA吸着管を,
捕集方法の詳細は,JIS
捕集 捕集
吸着管を,ホルムアルデヒドを除く他のカルボニル カルボニル化合物の捕集にはDNPHカートリッジを使用す A 1901参照として記載
化合物の捕集にはDNPHカートリッジを使用する。 を省略した。
る。試験空気を供給して8時間以上が経過した大形チャンバ
空気捕集の方法は,JIS A 1901に準じる。ただし, ー内の温度及び相対湿度が定常状態であることを確認した
VOC用捕集管は,JIS A 1962,JIS A 1965,JIS A 1966 後,捕集管を接続して1日後の大形チャンバー濃度を測定す
による。 ると同時に,トラベルブランク値も測定する。
以降,経過時間ごとの大形チャンバー濃度及びトラベルブ
ランク値を測定する。
事前に大形チャンバー内の濃度を予測することが難しい
場合は,破過確認のため捕集管を二つ連結させる。捕集管の
破過の有無は,式(5)によって判断する。求めた値が95 %以
上の場合は,試験対象化学物質は実質的に前方の捕集管だけ
に吸着されたことになるので,破過していないと判断でき
る。
C1
100 ≧ 95(%) (5)
C1+ C2
A1
VOC用捕集管はJIS A 1962の6.1.1,JIS A 1965の6.1及び
912
JIS A 1966の6.1を参照するとよい。
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JIS A 1912:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 1912:2015の関連規格と引用規格一覧