JIS A 1912:2015 建築材料などからの揮発性有機化合物(VOC),及びホルムアルデヒドを除く他のカルボニル化合物放散測定方法―大形チャンバー法 | ページ 5

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B.3 機能
14 m3大形チャンバーは,次の機能をもつものとする。
B.3.1 ベイクアウト機能
大形チャンバー内の温度を80 ℃に維持する高温運転機能。

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附属書C
(参考)
24 m3大形チャンバーの例
この附属書は,本体に基づく装置の参考として記載したものであり,規定の一部ではない。
C.1 24 m3大形チャンバーシステムの構成
例示した24 m3大形チャンバーは,一般住宅の6畳間を想定した容積をもつチャンバーである。装置は,
温度制御のためアウターチャンバーとインナーチャンバーとで構成する二重槽構造である。インナーチャ
ンバーの容量は,24 m3である。装置は,試験温度維持機能に加え,100 ℃までの加熱機能,かくはん機
能,清浄空気供給機能,温度・湿度制御機能,流量制御機能,空気捕集機能(サンプリングポンプ),空気
圧縮機能などをもつ機器で構成する。
C.2 構成機器
C.2.1 一般
図C.1に24 m3大形チャンバーシステム構成図を,図C.2に24 m3大形チャンバー装置外観図の例を,図
C.3に24 m3大形チャンバー装置立体図の例を示す。主な構成機器は,次による。
− 24 m3大形チャンバー
− かくはん装置
− 清浄空気供給装置
− 温度・湿度制御/測定装置
− 流量制御/測定装置
− 空気捕集装置(サンプリングポンプ)
− 分析装置
− 空気圧縮機
C.2.2 24 m3大形チャンバー
インナーチャンバーは,対象化学物質の吸着/再放散の低減及び気密性確保のため,ステンレス鋼板の
全溶接構造とする。試験体・試験片の出入れに使用する扉開口部には,低放散性のパッキン材料を用いる。
C.2.3 かくはん装置
インナーチャンバー内の物質伝達率を制御するため,かくはんファンを装備する。かくはんファンへの
吸着,かくはんファン自体からの対象化学物質の放散が起こらないように,使用する素材に留意する。ま
た,気密性を確保する構造とする。
C.2.4 清浄空気供給装置
インナーチャンバーには,化学物質の混入の極めて少ない空気を供給する必要があるため,インナーチ
ャンバーに供給する空気は,清浄空気供給装置で,化学物質を除去したものを供給する。清浄空気供給装
置は,複数のフィルタから構成し,除去対象物質ごとに適切なフィルタを組み合わせる。これらのフィル
タを,気密性の高いケースに収めることによって外部からの影響を排除し,清浄度の高い空気を供給する。
C.2.5 温度・湿度制御/測定装置
インナーチャンバー内の温度は,供給する空気そのものではなく,インナーチャンバーの周辺温度を制

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御することで間接的にインナーチャンバー内の温度を制御するエアジャケット方式を採用する。インナー
チャンバー内に設置された温度検出端の出力によって,恒温槽の制御温度を調整し,インナーチャンバー
内の温度を制御する。
湿度は,インナーチャンバー内に設置した湿度検出端の出力値に連動した電熱式蒸気加湿器の出力を調
整して自動制御する。加湿に使用する純水は,7.3で規定された水を使用する。
C.2.6 流量制御/測定装置
インナーチャンバーに供給する清浄空気は,規定の換気回数に応じた量を,入口に設置したマスフロー
コントローラで調整して供給する。排気空気は,インバータ制御のファンを用いて制御する。
C.2.7 空気捕集装置(サンプリングポンプ)
インナーチャンバーの排気管に設けられたサンプリングポートから,空気を捕集できる構造とする。サ
ンプリングポンプは,マスフローコントローラを内蔵し,規定の捕集流速で捕集する。捕集流量又は捕集
時間のいずれかによって自動停止する機能をもつ。
C.2.8 分析装置
分析は,Tenax TA 1)でサンプリングし,加熱脱着装置を用いて脱離し,水素炎イオン化検出器付きガス
クロマトグラフ(GC/FID),又は質量分析計付きガスクロマトグラフ(GC/MS)で分析する。また,ホル
ムアルデヒドを除く他のカルボニル化合物の分析は,DNPH捕集管でサンプリングし,アセトニトリルで
溶媒抽出し,高速液体クロマトグラフ装置(HPLC)で分析する。詳細は,6.10による。
C.2.9 空気圧縮機
インナーチャンバーに供給する空気は,清浄空気供給装置を通して清浄度を高め,空気圧縮機で空気を
供給する。さらに,空気圧縮の場合の除湿効果とドライヤーユニット,電熱式蒸気加湿器との組合せによ
って,周囲空気の条件によらず,広範な湿度制御が可能となる。
C.3 機能
24 m3大形チャンバーは,次の機能をもつものとする。
a) 高温運転機能 インナーチャンバー内の温度を100 ℃に維持する高温運転機能をもつ。この場合,多
量の清浄空気を供給し,槽内の有機物をパージすることが可能なもの。
b) 自動運転機能 インナーチャンバーに装備したセンサーからの入力に従い,機器の自動制御,自動運
転が可能なもの。
c) 保安設備 インナーチャンバーには作業員の入室が想定されるため,閉じ込め防止のための脱出口を
設けるなど,作業者の安全確保のための設備を装備する。

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図C.1−24 m3大形チャンバーシステム構成図

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単位 mm
図C.2−24 m3大形チャンバー装置外観図の例
図C.3−24 m3大形チャンバー装置立体図の例

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