JIS A 5404:2019 木質系セメント板 | ページ 3

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附属書A
(規定)
発熱性試験及びその評価方法
A.1 一般
この附属書は,発熱性試験及びその評価方法について規定したものである。
発熱性試験は,A.2に規定する試験体について,A.3に規定する試験装置を用いて,A.4に規定する条件
を与え,A.5に規定する測定を行う。
なお,合格の判定はA.6に示す判定基準に沿って行う。
A.2 試験体
a) 試験体の材料及び構成は,製品と同一とする。
b) 試験体は,製品から採取する。ただし,製品から試験体を切り出して作製することが技術的に困難な
場合は,実際の製品の性能を適切に評価できるように材料構成,組成,密度などを製品と同一にして
試験体を作製する。
c) 試験体の個数は3個とする。
d) 試験体の形状及び寸法は,1辺の大きさが99 mm±1 mmの正方形で厚さを50 mm以下とする。
e) 製品の厚さ,形状,試験体の高さの調整方法は,次による。
1) 製品の厚さが数種類ある場合は,試験は製品の最小厚さを対象として行う。
2) 製品の最小厚さが50 mm以下の場合は,最小厚さの製品とする。
3) 製品の最小厚さが50 mmを超える場合は,試験体に含まれる有機化合物の合計質量が最大となるよ
うにする等,防火上有利とならないように考慮し,火炎にさらされるおそれのない裏面側を切削し
て厚さを調整する。
4) 製品の表面が凹凸加工等によって平滑でないものは,厚さが最も小さい部分が試験体の中心になる
ように作製する。
f) 試験体は,試験前に,試験体を温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±5)%で一定質量になるように養生
する。
A.3 試験装置
a) 試験装置は,円すい(錐)状に形作られたふく(輻)射電気ヒータ,点火用プラグ,ふく(輻)射熱
遮蔽板,試験体ホルダー,ガス濃度分析装置及びガス流量の測定のできる排気システム,熱流計など
で構成する(図A.1参照)。
b) ふく(輻)射電気ヒータは,50 kW/m2のふく(輻)射熱を試験体表面に均一な照射が安定してできる
ものとする。
c) ふく(輻)射熱遮蔽板は,試験開始前のふく(輻)射熱から試験体を保護できるものとする。
d) 試験体ホルダーは,外寸で1辺106 mm±1 mmの正方形で,深さが25 mm±1 mmの大きさで,厚さ
が2.15 mm±0.25 mmのステンレス鋼製で,上部には1辺94.0 mm±0.5 mmの正方形の開口を中央部
に設けるものとする[図A.2 a) 参照]。押さえ枠は,内寸で1辺111 mm±1 mmの正方形で,深さが
54 mm±1 mmのステンレス鋼製とする[図A.2 b) 参照]。

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e) 排気システムは,試験温度で有効に機能する遠心式排気ファン,フード,通風口,排気ダクト,オリ
フィスプレート流量メータなどを備えているものとする。フード下端部と試験体表面との距離は,210
mm±50 mmとし,その状態での排気システムの排気装置は,標準温度及び標準圧力に換算した流量
が0.024 m3/s以上とする。排気流量の測定のために,内径57 mm±3 mmのオリフィスをフードとダク
トとの間に設ける。排気ガス採取を目的として,12個の直径2.2 mm±0.1 mmの穴のあるリングサン
プラーをフードから685 mm±15 mmの位置に,穴が流れと反対の方向に向くように取り付ける。ま
た,排気ガスの温度を,オリフィスから上流100 mm±5 mmの位置の排気ダクトの中心部で測定する。
オリフィスは,流量の測定に影響を及ぼさない位置に設置する。
f) ガス分析装置は,排気ガス中の酸素,一酸化炭素,二酸化炭素の濃度を連続的に正確に測定できるも
のとする。
g) 点火用プラグは,10 kVの変圧器,誘導式コイルシステムなどから電力を供給できるものとする。ス
パークの電極間距離は,3 mm±0.5 mmとし,電極の位置は,通常,試験体の中心軸上13 mm±2 mm
とする。
h) 熱流計は,100 kW/m2±10 kW/m2まで測定可能なシュミット・ボルダー形を用いる。熱流計の熱感知部
は,直径12.5 mmの円形で,表面のふく(輻)射率は0.95±0.05とする。
図A.1−試験装置概要

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単位 mm
a) 試験体ホルダー
b) 押さえ枠の詳細図
図A.2−試験体ホルダー及び押さえ枠
A.4 試験条件
a) 試験時間は,試験体表面にふく(輻)射熱が照射され,同時に電気スパークが作動してからとする。
ただし,明らかに燃焼が持続しなくなったときには,測定を終了することができるものとする。

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b) 試験体は,側面及び裏面を厚さ0.025 mm以上,0.04 mm以下のアルミニウムはくで包んで押さえ枠に
入れ,更に裏面側に無機繊維(密度64128 kg/m3)を充してから,試験体ホルダーに押し込む。
c) 試験中は,ふく(輻)射電気ヒータから試験体の表面に50 kW/m2のふく(輻)射熱を照射する。
d) 排気ガス流量を0.024 m3/s±0.002 m3/sに調節する。
e) 試験開始までは,ふく(輻)射熱遮蔽板によって,試験体がふく(輻)射熱を受けないようにする。
f) ふく(輻)射熱遮蔽板を移動する前に,点火用プラグを所定の位置に設定する。
A.5 測定
a) 酸素,一酸化炭素及び二酸化炭素の濃度を5秒以内の間隔で測定する。
b) 発熱速度(q は,次の式によって算出する。
.110E XO0 2XO 2
q V298
.1105 5.1XO 2
ここに, q 発熱速度(kW)
V298 : 25 ℃におけるダクト内流量(m3/s)
E : 単位体積酸素消費量当たりの発熱量(kJ/m3)(17.2×103
kJ/m3を用いる。)
X0O2 : 1分間のベースライン測定による酸素濃度の平均値
(ppm)
XO2 : 酸素分析装置からの実測値(ppm)
25 ℃におけるダクト内流量(V298)は,次の式によって算出する。
5.0
C p Te
V298
350
ここに, V298 : 25 ℃におけるダクト内流量(m3/s)
C : オリフィス係数(m1/2・g1/2・K1/2)
オリフィス流量差圧(Pa)
Te : オリフィス流量計でのガスの絶対温度(K)
単位面積当たりの発熱速度(”
q は,次の式によって算出する。
q
q”
As
ここに, q” 単位面積当たりの発熱速度(kW/m2)
As : 試験体の初期の暴露面積(0.008 8 m2)
C(オリフィス係数)は,規定の排気流速の下で,この箇条で規定する測定で発熱速度がqb=5 kW
±0.5 kWに相当する流量のメタンを燃焼させたときの酸素濃度(XO2)及び差圧(Δp)から次の式に
よって算出する。
5.0
qb Te .1105 5.1XO 2
C
hc r0 .110 p .0209 5XO 2
ここに, C : オリフィス係数(m1/2・g1/2・K1/2)
qb : 供給されるメタンの発熱速度(kW)
Δhc/r0 : 酸素消費量当たりの発熱量(メタンの場合は12.54×103
kJ/kg)

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Te : オリフィス流量計でのガスの絶対温度(K)
c) 総発熱量は,発熱速度の経時変化(発熱速度曲線)から台形積分法によって算出する。
A.6 判定
加熱試験の結果,各試験体が表A.1の判定基準を満足する場合に合格とする。
なお,発熱性は,各加熱時間での合格時間で発熱性1級及び発熱性2級に区分する。
表A.1−発熱性判定基準
発熱性 加熱時間 判定基準
発熱性1級 20分 加熱時間内に防火上有害な
加熱時間終了時までの総 加熱時間内に最高発熱速度が
発熱量が8.0 MJ/m2以下裏面まで貫通する亀裂,穴10秒以上継続して200 kW/m2
発熱性2級 10分
とする。 などがない。 を超えない。

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