JIS A 8921-2:2011 土工機械―ショベル系掘削機保護構造の台上試験及び性能要求事項―第2部:6トンを超える油圧ショベルの転倒時保護構造(ROPS) | ページ 2

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A 8921-2 : 2011 (ISO 12117-2 : 2008)
3.11
側方仮想地面,LSGP(lateral simulated ground plane)
機械が(回転して)その面で止まると設定した面(図2参照)。
注記1 この平面は,機械の前後方向中心線に平行な垂直面を回転させて,ROPSの横負荷を受ける
頂部構造部材の最外端点と機械の2番目に低い点とを通る新規の平面として創成される。
注記2 図2にb及びeとして示す堅固な2点は,機械質量の半分を支えることができる。
注記3 LSGPは,負荷前のROPSに対して設定し,負荷によって当初の垂直面に対する傾斜を維持
しつつROPS部材とともに動く。
注記4 LSGPは,機械が(転倒状態で)2か所の堅固な点で止まる条件で適用する。第3の堅固な点
(の存在)が考えられる場合は,LBSGPを適用することができる。
1 横負荷が負荷されるROPSの頂部部材
a 部材を端から見たときの最外端点
b 部材を端から見たときの最外端点を通る垂線
c 上記の垂線bを含み,機械の前後方向中心線に平行な垂直面
d 側方仮想地面
e LSGP設定の際に参照される機械の剛性の高い部分
図2−側方仮想地面(LSGP)
3.12
着力点,LAP(load application point)
ROPSに対し試験荷重Fを負荷する点。

――――― [JIS A 8921-2 pdf 6] ―――――

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A 8921-2 : 2011 (ISO 12117-2 : 2008)
3.13
負荷分散器具,LDD(load distribution device)
着力点におけるROPS部材の局部的な貫入を防止するために用いる器具。
3.14
1柱式又は2柱式ROPS(one or two post ROPS)
片持ちはり式の耐負荷構造部材をもつように成形又は構成した1柱式又は2柱式ROPS。
3.15
運転質量,OM(operating mass)
運転員(75 kg),燃料タンク,潤滑系統,油圧系統及び冷却系統の油,水などを規定量とし,散水タン
クがある場合はそれを半量とした本体に,製造業者の指定する最も標準的な仕様の空荷の作業装置を取り
付けたときの質量。
注記1 非搭乗式の機械では,運転員の質量は含まない。
注記2 出荷時のバラスト質量は,製造業者の規定によっては含めることができる(JIS A 8320参照)。
注記3 使用中の機械に付着した土,岩石,枝,破片などは,機械の質量から除外する。掘削,運搬
又は持ち上げた物質は,試験条件を決定する際には機械の質量には含めない。
3.16
運転員保護ガード,OPG(operator protective guards)
(落下物に対する保護のため)油圧ショベルの運転席に取り付けるトップガード及びフロントガードを
組み合わせた装置(JIS A 8922参照)。
3.17
代表的供試品(representative specimen)
材質及び製造品質が製造業者の量産仕様の範囲内にある,試験の目的で使用するROPS及びその取付金
具並びに機械フレーム(完成品又は部品)。
注記 この規格に基づく仕様で製造した全てのROPSが所要の性能水準を満足するか上回ることを意
図している。
3.18
ロールバーROPS(rollbar ROPS)
FOPS又は載荷用の片持ちはり式耐負荷構造部材をもたない,1柱式又は2柱式のROPS(JIS A 8910参
照)。
3.19
転倒時保護構造,ROPS(roll-over protective structure)
機械が,転倒したときに,シートベルトシステムで支えた運転員に適切な保護を与えることを主要な目
的とした主として金属製の構造部材。
注記 この構造部材には,これを旋回フレームに取り付けるためのサブフレーム,ブラケット,マウ
ンティング,ソケット,ボルト,ピン,サスペンション又は可とう(撓)性のショックアブソ
ーバなどを含むが,旋回フレームと一体構造の取付座は含まない。
3.20
ROPS構造部材(ROPS structural member)
ROPSの負荷に耐え,又は負荷エネルギーを吸収するように設計した構造部材。
例 サブフレーム,ブラケット,マウント,ソケット,ボルト,ピン,サスペンション,可とう(撓)

――――― [JIS A 8921-2 pdf 7] ―――――

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A 8921-2 : 2011 (ISO 12117-2 : 2008)
性のショックアブソーバ
3.21
シートベルトシステム(seat belt system)
シートベルト及びシートベルト取付部(JIS A 8911参照)。
3.22
ソケット,S(socket)
負荷分散器具(LDD)の局部的な負荷を軽減するための部材。
3.23
剛性の高い箇所(stiff point)
固定された構造部材上の部位で,転倒時に予測される変形をもたらす負荷を支える適切な強度をもつ箇
所。
注記 剛性の高い箇所は,次の方法で設定する。
a) 各箇所に対して標準の機械質量と同等の荷重をBSGPに垂直に負荷する。
b) 各剛性の高い箇所でのたわみを測定し,その状態でBSGPを再設定する(各箇所で測定さ
れたたわみは,部材の地面への侵入と部材そのものの変形を加えたものとして計算でき
る。)。
c) 上記の方法で設定したBSGPを使用して実際の試験を行う。
3.24
旋回フレーム(revolving frame)
機械の主要構造部材で,通常の運転状態では,その上にROPSを直接取り付けることができるフレーム。
注記 この規格では,通常取り外し可能な構成部品は機械フレームから除いてもよい。このフレーム
は,旋回ベアリングの上部に取り付けることができる機械フレームを再現した構成だけが必要
である。
3.25
天頂境界仮想地面,VBSGP(vertical boundary simulated ground plane)
上下逆さまに転倒した姿勢で静止した機械のROPS上部構造部材によって設定した平面。
注記1 この平面は,機械上部の剛性の高い箇所によっても設定できる。例えば,作業装置が機械の
製造業者が規定する床面最大掘削半径の状態で転倒し,上下逆さまの姿勢で静止したとき,
ブームの頂部及びカウンタウェイト頂部によって設定できる。
注記2 VBSGPは,例えば作業装置が床面最大掘削半径の状態のブームの頂部及びカウンタウェイト
頂部のりょう(稜)線のような,剛性の高い3か所を含む。
3.26
DLVの垂直投影(vertical projection of the DLV)
DLVの脚部を除く4隅の垂直投影で形成する範囲。

4 記号及び略語

  この規格で用いる記号及び略語は,次による。
U 保護構造物によって吸収されるエネルギーで,機械の質量に関係し,Jで表示する。
F ROPSにかけられる力で,Nで表示する。
M 製造業者が指定する最大運転質量で,作業に必要なアタッチメント,規定量の燃料,潤滑油,作動油

――――― [JIS A 8921-2 pdf 8] ―――――

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A 8921-2 : 2011 (ISO 12117-2 : 2008)
など,携行工具及びROPSを含み,kgで表示する。
L 次のように定義されるROPSの長さで,mmで表示する。
a) 1柱式又は2柱式ROPSにあっては,LはROPSの頂部において,ROPS支柱の端面から片持ちはり
式耐負荷構造部材の他端までの距離とする(図3参照)。
E ROPS上部構造部材の上下方向中央
F 負荷荷重
H ROPS上部構造部材の高さ
L ROPSの長さ
W ROPSの幅
LDD 負荷分散器具
LAP 着力点
BP DLVの境界面
S ソケット
負荷分散器具(LDD)は,寸法Hの範囲を超えて延長してもよい。
図3−2柱式ROPSの側方着力点
b) 多柱式長方形のROPSについては,長さLは(ROPSの頂部において)前後の支柱の外端面間の前
後方向の最大距離とする(図4参照)。
注記 ROPSの主要構造部材がDLVの垂直投影を完全に覆うことは,必ずしも必要としない。
c) カーブした形状の構造部材をもつROPSでは,Lはカーブ部分の中点での柱とはりとの接線の交差

――――― [JIS A 8921-2 pdf 9] ―――――

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A 8921-2 : 2011 (ISO 12117-2 : 2008)
部で設定する。
d) ロールバー式のROPSでは,Lは適用しない。
e) 折れ曲がり形状の構造部材のROPSでは,Lは図5 c)に示すように定める。すなわち,上部構造部
材の高さの3倍をHとし,その上部構造部材の頂点を通る平面をHだけ下げた平面を定義し,その
平面と前及び後ろの部材との交差部間(端部間)の距離をLとする。
BP DLVの境界面
E ROPS上部構造部材の上下方向中央
F 負荷荷重
L[W] ROPSの長さ又は幅
LDD 負荷分散器具
S ソケット
注記 LAP及びLDDの詳細については,図3の例を参照。この図4では,所要の負荷を同時にかける
ために,2か所以上のソケットを使用する例として,2か所のソケットを図示している。ROPS
が負荷時に回転するのを制限しないよう,両者に同レベルの負荷をかけなければならない。
図4−4柱式ROPSの側方着力点
a) カーブ形状の構造部材(カーブ形状の柱)の場合のL又はW及びH寸法の例
図5−カーブ形状又は折れ曲がり形状の構造部材の例

――――― [JIS A 8921-2 pdf 10] ―――――

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  • ISO 12117-2:2008(IDT)

JIS A 8921-2:2011の国際規格 ICS 分類一覧

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