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A 8921-2 : 2011 (ISO 12117-2 : 2008)
b) カーブ形状の構造部材(カーブ形状の柱)の場合の着力点の例
c) 折れ曲がり形状の構造部材の場合のH及びL又はW,並びに寸法取りの例
d) 折れ曲がり形状の構造部材の場合の着力点の例
A 二つの接線B及びCがなす角の二等分線
B Dに平行でカーブしたROPS構造部材の外側の面を通る接線
C ROPS上部構造部材の頂部の投影
D カーブ形状のROPS構造部材の隣接する部材との端部を結ぶ交線
F 負荷荷重
I カーブ形状の部材と平面との交差部
H 負荷領域の高さ(深さ)
LDD 負荷分散器具
L[W] LAPを決定するためのROPSの長さ又は幅
S ソケット
LAP 着力点
Y LAPから下ろした垂線と柱の内側の面との交差部
注記1 AとBとのなす角は,AとCとのなす角と等しい。
注記2 LAP及びLDDの詳細については,図3の例を参照。
図5−カーブ形状又は折れ曲がり形状の構造部材の例(続き)
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A 8921-2 : 2011 (ISO 12117-2 : 2008)
A 二つの接線B及びCがなす角の二等分線
B ROPS上部構造部材の(左側及び右側)側面の投影
C ROPS側面(左側を図示)の弧の部分の中点を通る接線
L 負荷位置決定のためのROPSの長さ
図6−カーブ形状の構造部材の別の例(平面図)
W 次に示すROPSの幅で,mmで表す。
a) ロールバー式ROPSでは,構造部材の外端面部の最大幅とする。
b) 片持ちはり式の1柱式又は2柱式ROPSにあっては,幅WはDLVの幅の垂直投影を覆っている耐
負荷構造部材(図1,図4及び図5参照)の部分をいい,ROPSの頂部において片持ちはり耐負荷構
造部材の最外側から他の最外側までの距離とする。
c) 他の全てのROPSについては,幅WはROPSの頂部において左右のROPS支柱の外端面部の最大幅
とする(図5参照)。
d) 折れ曲がった構造部材のROPSでは,幅WはHでの構造部材の最外側の垂直投影とする[図5 c)
参照)]。
e) カーブ形状の構造部材のROPSでは,ROPSのカーブした部材が隣接部材と交差する点を結んだ面
を平面Dとし,そのDに平行でカーブした部材の外側面に接する面を平面Bとし,ROPSの頂部構
造部材の上表面の投影を平面Cとし,平面Bと平面Cを二等分する平面Aと,柱の外側面の交差
点をXとしたときに,Wは,その二点間の距離として定義する[図5 a)参照]。
Δ ROPSのたわみで,mmで表す。
H 次に示す負荷領域の高さで,mmで表示する。
a) 直線部材では,Hは図3に示す部材の頂部から底部までの距離。
b) カーブ形状の部材では,Hは,図5 a)に示すように部材の頂部から長さLの端から下ろした垂直面
がカーブ形状の部材の内面と交差する部位までの高さ。
c) 折れ曲がった形状の部材では,Hは,図5 c)に示すように頂部部材の桁の高さの3倍。
d) 構造上分離した部材で構成されるROPSでは,Hは,長さL又はWの範囲内で,下側の構造物の頂
部部材の最下部から,上側の構造物の最高位置までの高さである(図7参照)。各構造部材は箇条7
の材料要求を満足しなければならない。
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注記 HはROPSの頂部構造部材の全高で,負荷分散器具LDDの高さを決めるときに参照する。
図7−構造部材が分離したROPSの負荷分布領域の高さ
5 試験方法及び設備
5.1 一般事項
(ROPSは,)側方荷重及び垂直荷重に耐え,かつ,側方エネルギー及び前後方向エネルギーも吸収する
ことが要求される。側方,前後方向及び垂直方向の負荷のもとでROPSのたわみ量には制限が設けられて
いる。荷重要求及びエネルギー要求に加えて,これらの負荷の下でのたわみ制限は,ROPSが転倒時の衝
撃によって著しく変形しないことを保証することを意図している。
この評価手順は,必ずしも実際の転倒による構造物の変形を再現するものではない。しかし,特定の要
求事項は作業装置及び機械フレームを加味したROPSの適合性に基づく解析的な考察だけでなく,多様な
実際の転倒事故において意図した機能を発揮したROPSに関する検討から導き出されたものである。した
がって,少なくとも作業装置が製造業者の規定した5.4.4に規定する状態にある機械が最大傾斜30°の堅
い粘土表面上を,地面との接触を失うことなく,旋回フレームの前後方向軸の回りに360°回転する条件
の下で,シートベルトを付けた運転員が押しつぶされるのを防ぐことが期待される。
5.2 計測装置
質量,力及びたわみ量の計測システムは,JIS A 8322に規定する正確さをもつものとする。ただし,力
及びたわみ量の測定精度は,最大値の±5 %とする。
5.3 試験設備
試験設備は,ROPSと旋回フレームとを結合した供試品及び作業装置を床面最大掘削半径の状態として
ベッドプレートに固定し,表2又は表3に示す数式によって決まる又は推奨する側方負荷,前後方向負荷
及び垂直負荷をかけるのに適したものとする。
5.4 ROPSと旋回フレームとの組立品及びベッドプレートへの取付け
5.4.1 ROPSは,実機と同様に旋回フレームに取り付けなければならない(図8参照)。この評価には旋
回フレームの完成品は必要としない。しかし,旋回フレームとこれに取り付けられたROPSの供試品は,
実機の構造様式を代表するものでなければならない。窓,パネル,扉,その他の通常取り外しできる全て
の非構造部品は,ROPSの評価結果に影響を与えないよう取り除いておく。ROPS以外の要素(例えば,懸
架装置,ベアリング)でROPS構造の性能に構造上貢献するようなものは,それらを装着するか,又は模
擬してもよい。
――――― [JIS A 8921-2 pdf 13] ―――――
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A 8921-2 : 2011 (ISO 12117-2 : 2008)
5.4.2 ROPSと旋回フレームとを結合した供試品は,試験中におけるベッドプレートにつなぐ部材の変形
が経験的に最小に止まるように,ベッドプレートに固定しなければならない。また,ROPSと旋回フレー
ムとを結合した供試品は,最初の取付けによる以外は,ベッドプレートからいかなる支持もしてはならな
い。
5.4.3 機械と地上間の全ての緩衝装置は,供試品の荷重−たわみ特性に影響しないよう,外部から確実に
固定して試験を行わなくてはならない。ただし,ROPSを旋回フレームに取り付け,かつ負荷の伝達路と
して働く緩衝部品はそのままとし,試験開始時には機能しているようにする。
5.4.4 作業装置は,シリンダのようなアクチュエータを含め,機械の製造業者が指定する床面最大掘削半
径の位置でブームが最も低い状態とする。
作業装置又は他の機器(例えば,ブーム及びアームシリンダ)が,負荷時にたわんだROPSと干渉し得
る場合は,それらがROPS構造の変形に及ぼす影響を判定するため取り付けておくか模擬する。
作業装置は現物でもよく,又は現物と寸法,剛性及び姿勢が同等のものでもよい。
1 ROPS
2 旋回フレーム
3 ブーム
4 ブームシリンダ
5 ベッドプレート
図8−旋回フレームの取付け
6 試験負荷手順
6.1 一般事項
6.1.1 試験の負荷順序は,最初に側方,次に前後方向,三番目に垂直方向とする。全ての試験は同一の代
表的供試品を使用して実施する(エネルギー及び荷重の要求値の決定に使用する数式は,表2及び表3を
参照)。何らかの理由で負荷を一旦停止し,再度負荷する場合は,除荷すると最初の負荷時の最大たわみか
ら少し戻ることがあるが,そこから再度負荷して最初の負荷時の最大たわみに達するときまでのエネルギ
ーは無視し,その後に負荷されたエネルギーの追加分だけを最初の負荷時のエネルギーに加えた和で評価
する。
6.1.2 負荷試験に先立って,全ての着力点及び面,並びに前後方向中心線を確認し,構造物上にマークす
る。
6.1.3 負荷試験の途中又は負荷試験と負荷試験との間に,部材の曲がりを直したり,修理してはならない。
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6.1.4 局部的陥没(又は変形)を防ぐため負荷分散器具を使用してもよいが,ROPSの垂直軸回りの回転
を拘束してはならない。
6.1.5 6.2及び/又は6.4に規定する負荷は,表2及び表3に規定するエネルギー又は力のレベルが達成
される前に,LBSGP又はVBSGPに到達した場合は,打ち切ってもよい。試験の際にこの条件を使用する
ときは,機械の剛性の高い箇所をあらかじめ設定しておかなければならない。剛性の高い箇所のたわみは,
次によって確認する。
a) 各箇所においてLBSGP及び/又はVBSGPに機械の標準的な質量と同等な荷重を垂直に負荷する
(ROPSのはり及び柱の地面へのめりこみだけでなく,剛性の高い箇所のたわみも考慮する。)。
b) 各剛性の高い箇所でのたわみを測定し,たわんだときのLBSGP及び/又はVBSGPを設定する。
c) 上記の方法で設定したLBSGP及び/又はVBSGPを使って全ての実地の試験を行う。
注記 6.2及び/又は6.4でLBSGP及び/又はVBSGPを適用するか否かは製造業者の選択であり,
適用しない場合は上記a) c)に規定する確認は不必要である。
6.1.6 試験の対象であり,負荷に耐え,及び/又はエネルギーを吸収する部材として設計された全ての構
造部材は,箇条7の材料規定に適合しなければならない。
6.2 ROPSの側方負荷試験
6.2.1 側方負荷は,ROPSの頂部構造部材にかける。
負荷分散器具が構造部材に接する高さは,Hを超えてはならない。
負荷分散器具は,ROPSの構造部材の輪郭に接するよう整形した形状としてもよい。
6.2.2 着力点は,長さLとDLVの前後の面の垂直投影線によって決定する。すなわち,着力点は1柱式
又は2柱式ROPSの支柱からL/3以内にあってはならない。L/3の点がDLVの垂直投影線と1柱式又は2
柱式ROPSの支柱との間にあるときは,それがDLVの垂直投影内に入るまで,着力点をROPS支柱から離
れる方向に動かさなければならない(図3参照)。
負荷は,DLVの中心線が機械の中心線から最大の距離にある側のROPSの側面から負荷しなければなら
ない。
6.2.3 3柱式以上のROPSの場合は,着力点はDLVの前後の境界面の垂直投影線の間に置かなければな
らない(図4参照)。
6.2.4 運転席が旋回フレームの前後方向の中心線上より外れている場合,負荷は運転席に近い側の最外端
から加えなければならない。
6.2.5 側方負荷は運転席に近い側の最外端で,作業装置から最も離れた位置から加えなければならない。
6.2.6 側方負荷の最初の方向は,水平で,かつ,旋回フレームの前後方向中心線を通る垂直面に対して垂
直でなければならない。負荷の継続とともにROPS又は旋回フレームに変形が生じ,負荷の方向が変化す
ることがあるが,これは許容される。
6.2.7 たわみの速度は,負荷が静的であると考えられる程度とする。着力点(LAP)におけるたわみ速度
が5 mm/s以下の場合は,静的負荷とみなされる。15 mm以下の変位量ごとに,着力点で測定した荷重と
たわみ量を記録しなければならない。この負荷はROPSが荷重及びエネルギーの両要求レベルを達成する
か,又はROPSの着力点(LAP)が機械側面の剛性の高い箇所によって規定されたLBSGPに達するまで続
けなければならない。エネルギーUの計算方法については,図9を参照。ただし,エネルギーUの計算に
用いるたわみ量は,負荷の作用方向に沿ったROPSのたわみ量とする。負荷装置を支えるいかなる部材の
たわみも,全たわみ量に含めてはならない。
――――― [JIS A 8921-2 pdf 15] ―――――
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