JIS B 0031:2003 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状の図示方法 | ページ 4

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B 0031 : 2003 (ISO 1302 : 2002)
表 2 筋目方向の記号
記号 説明図及び解釈
筋目の方向が,記号を指示した図の投影面に平行
例 形削り面,旋削面,研削面
=
筋目の方向が,記号を指示した図の投影面に直角
例 形削り面,旋削面,研削面

筋目の方向が,記号を指示した図の投影面に斜めで
2 方向に交差
例 ホーニング面
X
筋目の方向が,多方向に交差
例 正面フライス削り面,エンドミル削り面
M
筋目の方向が,記号を指示した面の中心に対してほ
ぼ同心円状
例 正面旋削面
C
筋目の方向が,記号を指示した面の中心に対してほ
ぼ放射状
例 端面研削面
R
筋目が,粒子状のくぼみ,無方向又は粒子状の突起
例 放電加工面,超仕上げ面,ブラスチング面
P
備考 これらの記号によって明確に表すことのできない筋目模様が必要な場合には,図面に“注記”としてそれを指
示する。

――――― [JIS B 0031 pdf 16] ―――――

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9. 削り代の指示 一般に,削り代は,同一図面に後加工の状態が指示されている場合にだけ指示され,
鋳造品,鍛造品などの素形材の形状に最終形状が表されている図面に用いる。削り代に対する要求事項の
規定及び適用については,ISO 10135 を参照する。
参考 鋳放し鋳造品については,JIS B 0403 に規定されている。
図示記号に付けた削り代の指示は,文書表現には適用しない。
削り代の指示は,表面性状の図示記号だけに付けられる要求事項である。削り代は,通常の表面性状の
要求事項に加えて指示してもよい(図 15 参照)

参考 対象面は,円筒面及び両端面である。
図 15 全表面に削り代 3 mm を要求する部品の最終形状における表面性状要求事項の指示
10. 表面性状の要求事項の指示及び指示値の解釈 図面における表面性状の指示は,図 1図 5 に示す記
号の少なくとも一つ,及び 5.9.の表面性状の要求事項によって指示する。
単独で用いる図示記号は,次の場合,表面性状の要求事項としての意味をもつ。
11.3 に従って用いる場合
又は,加工プロセスに関連する図面で図 3 に示す図示記号を用いる場合
後者の場合の解釈は,次による。
“対象面は,前加工が除去加工であっても他の方法であっても,それには関係なく前加工で得られたま

まにする。
対象面が表面性状の要求事項に一致しているかどうかの検証は,JIS B 0641-1 の規定に従って行う。さ
らに,この規格での解釈及び関連する表面性状の規格も考慮する。
11. 図面及びその他の製品技術文書における指示
11.1 一般事項 表面性状の要求事項(図示記号)を対象面に,もし可能ならばサイズ又は位置度の一方
か両方が図示されている対象面に,1 回だけ指示する。
特別な指示がなければ,指示された表面性状の要求事項(図示記号)は,機械加工,表面処理などを施
した後の表面に適用される(附属書 C 参照)

11.2 図記号及び表面性状の要求事項の指示位置及び向き
11.2.1 一般事項 一般ルールとして,JIS Z 8317 の規定に従い,表面性状の要求事項の付いた図示記号が
図面の下辺又は右辺から読めるように指示する(図 16 参照)

――――― [JIS B 0031 pdf 17] ―――――

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B 0031 : 2003 (ISO 1302 : 2002)
図 16 表面性状の要求事項の向き
11.2.2 外形線又は引出線・引出補助線に指示する場合 表面性状の要求事項(図示記号)は,対象面に接
するか,又は対象面に矢印で接する引出線につながった引出補助線,又は引出補助線が適用できない場合
には引出線に接するように指示する。
一般ルールとして,図示記号又は矢印(又は他の端末記号)付きの引出線は,部品の実体の外側から(表
面を表す)外形線又は外形線の延長線に接するように指示する(図 17 及び図 18 参照)

図 17 表面を表す外形線上に指示した表面性状の要求事項
a) b)
図 18 引出線の二つの使い方
11.2.3 寸法線に指示する場合 誤った解釈がされるおそれがない場合には,表面性状の要求事項は,図
19 のように寸法に並べて指示してもよい。
参考 図 19 の対象面は,明らかに円筒面であることが分かる。円筒面以外では,設計者の意図とは異
なった解釈がされる場合がある。

――――― [JIS B 0031 pdf 18] ―――――

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図 19 サイズ形体の寸法と併記した表面性状の要求事項
11.2.4 幾何公差の公差記入枠に指示する場合 誤った解釈がされるおそれがない場合には,表面性状の要
求事項は,図 20 のように(JIS B 0021 による)幾何公差の公差記入枠の上側に付けてもよい。
参考 図 20 の対象面は,明らかに矢印で指示された平面であることが分かる。
図 20 公差記入枠に付けた表面性状の要求事項
11.2.5 寸法補助線に指示する場合 表面性状の要求事項は,図 17 及び図 21 のように,寸法補助線に接す
るか,寸法補助線に矢印で接する引出線につながった引出補助線,又は引出補助線が適用できない場合に
は引出線に接するように指示する。
図 21 円筒形体の寸法補助線に指示した表面性状の要求事項
11.2.6 円筒表面及び角柱表面に指示する場合 中心線によって表された円筒表面及び角柱表面(角柱の各
表面が同じ表面性状である場合)では,表面性状の要求事項を 1 回だけ指示する(図 21 参照)

角柱の各表面に異なった表面性状が要求される場合には,角柱の各表面に対して個々に指示する(図 22

参照)

――――― [JIS B 0031 pdf 19] ―――――

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B 0031 : 2003 (ISO 1302 : 2002)
参考 国際規格の図 22 は理解し難いので,側面からの図を追加した。
図 22 円筒及び角柱の表面の表面性状の要求事項
11.3 表面性状の要求事項の簡略図示
11.3.1 大部分の表面が同じ表面性状の要求事項をもつ場合 部品の大部分に同じ表面性状が要求される
場合には,表面性状の要求事項を図面の表題欄の傍ら,主投影図の傍ら又は参照番号の傍らに置く。
このような表面に対する図示記号は,大部分の表面が同じ表面性状をもつ場合に対して部分的に異なっ
た表面性状の要求事項があることを示すために,次による。
括弧で囲んだ何も付けない基本図示記号(図 23 参照)

又は,括弧で囲んだ部分的に異なった表面性状の要求事項(図 24 参照)

部分的に異なった表面性状の要求事項は,該当する表面の主投影図に指示する(図 23 及び図 24 参照)

図 23 大部分が同じ表面性状である場合の簡略図示(何も付けない)
図 24 大部分が同じ表面性状である場合の簡略図示(一部異なった表面性状を付ける)
11.3.2 繰返し指示又は限られたスペースに対応する参照指示
11.3.2.1一般事項 表面性状の要求事項を繰返し指示することを避けたい場合,指示スペースが限られて
いる場合,又は同じ表面性状の要求事項が部品の大部分で用いられる場合には,簡略図示によって参照指
示してもよい。

――――― [JIS B 0031 pdf 20] ―――――

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JIS B 0031:2003の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1302:2002(IDT)

JIS B 0031:2003の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 0031:2003の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB0021:1998
製品の幾何特性仕様(GPS)―幾何公差表示方式―形状,姿勢,位置及び振れの公差表示方式
JISB0601:2013
製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
JISB0631:2000
製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―モチーフパラメータ
JISB0632:2001
製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―位相補償フィルタの特性
JISB0633:2001
製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―表面性状評価の方式及び手順
JISB0641-1:2020
製品の幾何特性仕様(GPS)―製品及び測定装置の測定による検査―第1部:仕様に対する合否判定基準
JISB0651:2001
製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―触針式表面粗さ測定機の特性
JISB0671-1:2002
製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式;プラトー構造表面の特性評価―第1部:フィルタ処理及び測定条件
JISB0671-2:2002
製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式;プラトー構造表面の特性評価―第2部:線形表現の負荷曲線による高さの特性評価
JISB0671-3:2002
製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式;プラトー構造表面の特性評価―第3部:正規確率紙上の負荷曲線による高さの特性評価
JISB0672-1:2002
製品の幾何特性仕様(GPS)―形体―第1部:一般用語及び定義
JISZ8114:1999
製図―製図用語
JISZ8313-1:1998
製図―文字―第1部:ローマ字,数字及び記号
JISZ8317:1999
製図 ― 寸法記入方法 ― 一般原則,定義,記入方法及び特殊な指示方法