JIS B 0251:2008 メートルねじ用限界ゲージ | ページ 2

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表1−記号(量記号を含む。)及び略号(続き)
記号(量
記号を含
意味
む。)及び
略号
Tcp 通り側ねじ点検プラグ,止り側ねじ点検プラグ,摩耗点検プラグ及び調整プラグの有効径公差
Td おねじの外径公差
Td2 おねじの有効径公差
TD1 めねじの内径公差
TD2 めねじの有効径公差
TP ねじゲージのピッチの最大許容偏差
TPL 通り側及び止り側ねじプラグゲージの有効径公差
TR 通り側及び止り側ねじリングゲージの有効径公差
WGO 通り側ねじプラグゲージ又は通り側ねじリングゲージの有効径の公差域の中心の寸法と摩耗限界の寸
法との差
WNG 止り側ねじプラグゲージ又は止り側ねじリングゲージの有効径の公差域の中心の寸法と摩耗限界の寸
法との差
Z1 プレーン通り側プラグゲージの外径の公差域の中心寸法とめねじ内径の最小許容寸法との差
Z2 プレーン通り側リングゲージの内径又はプレーン通り側挟みゲージの測定面間の公差域の中心寸法と
おねじ外径の最大許容寸法との差
ZPL 通り側ねじプラグゲージの有効径の公差域の中心寸法とめねじの有効径の最小許容寸法との差
ZR 通り側ねじリングゲージの有効径の公差域の中心寸法とおねじの有効径の最大許容寸法との差

4 ゲージの種類

4.1 ねじ用限界ゲージの種類及びゲージ記号

  ねじ用限界ゲージの種類及びゲージ記号は,表2による。
表2−ねじ用限界ゲージの種類及びゲージ記号
検査されるねじ 検査される箇所 ねじ用限界ゲージの種類 ゲージ記号 a)
おねじ 有効径 固定式通り側ねじリングゲージ GR
調整式通り側ねじリングゲージ −
通り側ねじ挟みゲージ −
固定式止り側ねじリングゲージ NR
調整式止り側ねじリングゲージ −
止り側ねじ挟みゲージ −
外径 プレーン通り側リングゲージ PR b)
プレーン通り側挟みゲージ PC b)
プレーン止り側リングゲージ PR b)
プレーン止り側挟みゲージ PC b)
めねじ 有効径 通り側ねじプラグゲージ GP
止り側ねじプラグゲージ NP
内径 プレーン通り側プラグゲージ PP b)
プレーン止り側プラグゲージ PP b)
注a) ゲージ記号は,ISO 1502に規定されていないが,使用の便を考え従来から使われている記号を規定する。
b) 通り側と止り側とが別々になっている場合は,ゲージ記号の後に“通”及び“止”の文字を付ける。
例 PP通,PP止

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4.2 点検用ゲージ及び調整用ゲージの種類及びゲージ記号

  点検用ゲージ及び調整用ゲージの種類及びゲージ記号は,表3による。
表3−点検用ゲージ及び調整用ゲージの種類及びゲージ記号
点検又は調整されるねじ用限界ゲージ 点検用ゲージ及び調整用ゲージの種類 ゲージ記号a)
固定式通り側ねじリングゲージ 固定式通り側ねじリングゲージ用通り側点検プラグ GRGF
固定式通り側ねじリングゲージ用止り側点検プラグ GRNF
調整式通り側ねじリングゲージ 調整式通り側ねじリングゲージ用調整プラグ −
固定式又は調整式 固定式又は調整式 GW
通り側ねじリングゲージ 通り側ねじリングゲージ用摩耗点検プラグ
固定式止り側ねじリングゲージ 固定式止り側ねじリングゲージ用通り側点検プラグ NRGF
固定式止り側ねじリングゲージ用止り側点検プラグ NRNF
調整式止り側ねじリングゲージ 調整式止り側ねじリングゲージ用調整プラグ −
固定式又は調整式 固定式又は調整式 NW
止り側ねじリングゲージ 止り側ねじリングゲージ用摩耗点検プラグ
通り側ねじ挟みゲージ 通り側ねじ挟みゲージ用調整プラグ −
止り側ねじ挟みゲージ 止り側ねじ挟みゲージ用調整プラグ −
プレーン通り側挟みゲージ プレーン通り側挟みゲージ用基準円盤 −
プレーン通り側挟みゲージ用摩耗基準円盤 −
プレーン止り側挟みゲージ プレーン止り側挟みゲージ用基準円盤 −
注a) ゲージ記号は,ISO 1502に規定されていないが,使用の便を考え従来から使われている記号を規定する。

5 工作物のゲージによる検査

5.0A 一般

  箇条4に規定したすべてのゲージを用いる必要はない。しかし,許容限界寸法のゲージ検査においては,
常に4.1に規定する通り側ゲージの一つ及び止り側ゲージの一つを用いて検査を行うことが必要である。

5.1 おねじのゲージによる検査方法

  おねじのゲージによる検査には,できるだけ固定式又は調整式の通り側ねじリングゲージを用いる。
時間の節約,検査上の便宜又は通り側ねじリングゲージが使えない場合に,通り側ねじ挟みゲージを用
いてもよい。
しかし,通り側ねじ挟みゲージによる検査は,通り側ねじリングゲージを用いた無作為の抜取検査を追
加するのがよい。すなわち,大多数の工作物ねじを通り側ねじ挟みゲージで検査するとき,一定の割合の
ものを通り側ねじリングゲージを用いて追加検査することによって,工作物ねじ間の互換性がより保証で
きる。
製造工程において,工作物ねじの通り側ねじ挟みゲージでは検出が不可能な誤差,例えば,フライス削
りしたねじにおける局部的なピッチ誤差,又はねじの切り始めにばりが生じているようであれば,このゲ
ージは,使用しないほうがよい。さらに,通り側ねじ挟みゲージは,例えば,このゲージによって変形す
る薄肉工作物のような非剛性工作物に対しては,適しない。これらの場合には,通り側ねじリングゲージ
で検査を行うのがよい。
同様に,例えば,止り側ねじ挟みゲージの検査によって変形する薄肉工作物のような非剛性工作物に対
しては,固定式又は調整式の止り側ねじリングゲージだけを使用する。
止り側ねじ挟みゲージは,おねじの単独有効径の検査に用いる。
プレーン通り側及びプレーン止り側のゲージは,工作物おねじの外径の検査に用いる。プレーン挟みゲ
ージ又はプレーンリングゲージのいずれを用いるかは,工作物の形状及び剛性によって決める。ただし,

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非剛性工作物には,プレーンリングゲージを用いる(JIS B 7420参照)。

5.2 めねじのゲージによる検査方法

  通り側及び止り側のねじプラグゲージは,工作物めねじのゲージによる検査に用い,プレーン通り側及
びプレーン止り側のプラグゲージは,工作物めねじの内径の検査に用いる(JIS B 7420参照)。

5.3 ゲージによる検査原則

5.3.1  製造業者側
一般に,工場で作られたねじを検証する検査部門は,工場で用いた同じ種類のゲージを用いるのがよい。
許容限界寸法の近くに作られた工作物をゲージで検査するとき,製造部門と検査部門との間で疑義が起
こりがちである。
疑義が生じた場合に,この規格の要求事項に規定する(許容摩耗を考慮した上で)いずれかのゲージに
よって満足していることが示されれば,その工作物ねじを受け入れることを推奨する。
ねじリングゲージの検査において疑義が生じた場合に,製造業者と使用者との間に何らかの取決めがな
ければ,点検プラグによる検査を採用する。
注記 検査部門で用いるゲージよりも製造部門で用いるゲージがより厳格な検査を行えるように,ゲ
ージの格付けを行うことによって,疑義の可能性を最小限に減らすことができる。一般には,
製造部門に新製又はごくわずかに摩耗した通り側ゲージ及びわずかに摩耗した止り側ゲージを
与えることによって,これを達成できる。検査部門は,最大許容摩耗の状態に近い通り側ゲー
ジ及び新製の止り側ゲージを用いて検査するのがよい。
5.3.2 使用者側
使用者に代わって関係する製造工場に属さない検査員によって工作物ねじを検査するには,次の三つの
可能な手段がある。
a) 検査員は,製造業者のゲージで工作物ねじを検査する。この場合に用いるゲージの精度は,製造工場
(製造業者)又は検査員(使用者)のいずれかが所有する点検プラグ及び調整プラグを用いて検査す
るのがよく,また,ねじプラグゲージに限り直接測定で検査する。
b) 工作物ねじのゲージによる検査に対して,検査員自身が所有するゲージを用いる。疑義が生じた場合
に,この規格の要求事項内に規定する(許容摩耗を考慮した上で)いずれかのゲージによって満足し
ていることが示されれば,その工作物ねじを受け入れることを推奨する。
c) 検査員は,工作物ねじのゲージによる検査に検査員自身によって検査したゲージを用いる。
ゲージに対する公差域の位置は,実際の寸法が工作物に規定された許容限界寸法内にあるねじを,
使用者が拒否しないことを保証するようなものでなければならない。
この規格は,検査員がどのゲージを用いるかは規定しない。ただし,使用者が注文時に,工作物ねじの
検査に対してどのような手段を採用するかを製造業者に通知することを推奨する。
摩耗したゲージは,抜取検査には使用してはならない。

6 標準温度

  工作物及びゲージの寸法は,JIS B 0680に規定する標準温度20 ℃における値とする。
工作物及びゲージの線膨張係数が同じ場合には(例えば,鋼製工作物と鋼製ゲージなどとの組合せ),検
査の温度は工作物とゲージとの温度を同じにすれば,20 ℃でなくても検証結果に差はない。
工作物及びゲージが異なる線膨張係数をもつならば(例えば,鋼製工作物と超硬製ゲージとの組合せ,
又は黄銅製工作物と鋼製ゲージ若しくは超硬製ゲージとの組合せ),ゲージによる検査時の両者の温度は,

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(20±2)℃でなければならない。そうでない場合は,工作物とゲージの熱膨張との差を考慮しなければな
らない。

7 ゲージの機能,管理及び使い方

7.0A 一般

  この箇条に規定する細目は,a) 機能,b) 管理及びc) 使い方の意味とするが,b) の規定がない場合は,
管理に対して要求がないことを意味している。

7.1 工作物おねじ用ゲージ並びに点検プラグ及び調整プラグ

7.1.1  固定式又は調整式通り側ねじリングゲージ
固定式又は調整式の通り側ねじリングゲージの機能,管理及び使い方は,次による。
a) 機能 通り側ねじリングゲージは,おねじの総合寸法を検査する(総合有効径のゲージによる検査)。
これは,工作物の有効径にみせかけ上の増加をもたらすピッチ誤差,ねじ山の半角誤差及び形状偏差
を考慮した有効径(総合有効径)の最大実体寸法(最大許容寸法)を検査することによって行う。さ
らに,このゲージは直線フランクの長さが適切であるかどうか,すなわち,工作物ねじ山形の谷底の
丸み付けがねじのフランクに干渉していないことを検査する。おねじの外径は,検査しない。
通り側ねじリングゲージによる検査は,本質的にテーラーの原理に従っている(箇条11参照)。
b) 管理 規定寸法に従って作った固定式通り側ねじリングゲージは,通り側及び止り側の点検プラグで
検査し,また,定期的に摩耗点検プラグで管理しなければならない。
止り側点検プラグを用いない場合には,他の方法(例えば,直接測定)で,新製通り側ねじリング
ゲージの有効径の最大許容寸法を超えていないことを保証しなければならない。点検プラグによるリ
ングゲージの検査方法は,ねじ山形を管理する他のどんな方法よりも優れている。
調整式通り側ねじリングゲージは,その調整プラグでセットし,定期的に摩耗点検プラグで管理し
なければならない。
c) 使い方 通り側ねじリングゲージは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,工作物ねじの
全長を通り抜けなければならない。これが不可能な場合には,工作物ねじは規定を満足していない。
7.1.2 固定式通り側ねじリングゲージ用通り側又は止り側点検プラグ
固定式通り側ねじリングゲージ用通り側又は止り側の点検プラグの機能及び使い方は,次による。
a) 機能 通り側及び止り側点検プラグは,固定式通り側ねじリングゲージの有効径の限界を検査するの
に用いる。
通り側点検プラグは,通り側ねじリングゲージの総合山形の最大実体寸法を検査する。
c) 使い方 通り側点検プラグは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,固定式通り側ねじリ
ングゲージの全長を通り抜けなければならない。
止り側点検プラグは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,固定式通り側ねじリングゲ
ージの両端に入ってもよいが,ねじの1回転を超えてはならない。ねじが1回転したかどうかは,止
り側点検プラグを戻すときに決定する。
7.1.3 調整式通り側ねじリングゲージ用調整プラグ
調整式通り側ねじリングゲージ用調整プラグの機能,管理及び使い方は,次による。
a) 機能 完全なフランクの部分と切り取ったフランクの部分を連続してもつ調整プラグは,調整式通り
側ねじリングゲージをセットするために用いる。通り側ねじリングゲージを調整した後,止り側点検
プラグで検査するのであれば(7.1.2参照),2倍長さの調整プラグを使用する必要はない。

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b) 管理 通り側ねじリングゲージは,調整プラグの完全なフランクをもつ部分でセットしなければなら
ない。
c) 使い方 切り取ったフランクをもつ調整プラグの部分は,過大な力を加えることなく手でねじ込んだ
とき,通り側ねじリングゲージを通り抜けなければならない。
調整プラグの切り取ったフランクをもつ部分をねじリングゲージにねじ込んだとき,調整プラグと
ねじリングゲージとの間に感知できるすき間があってはならない。すき間があれば,製造業者の仕様
に従って正しい形状及び寸法にラッピングして調整しなければならない。
7.1.4 固定式又は調整式通り側ねじリングゲージ用摩耗点検プラグ
固定式又は調整式の通り側ねじリングゲージ用摩耗点検プラグの機能及び使い方は,次による。
a) 機能 摩耗点検プラグは,通り側ねじリングゲージの有効径が摩耗限界を超えていないことを確かめ
るために用いる。それは,規定の摩耗限界における通り側ねじリングゲージの有効径を具体的に表現
している。
c) 使い方 摩耗点検プラグは,過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき,通り側ねじリングゲー
ジの両端に入ってもよいが,ねじの1回転を超えてはならない。ねじが1回転したかどうかは,摩耗
点検プラグを戻すときに決定する。摩耗点検プラグが1回転を超えてねじ込むことができれば,通り
側ねじリングゲージはもはや仕様を満足していない。
7.1.5 通り側ねじ挟みゲージ
通り側ねじ挟みゲージの機能,管理及び使い方は,次による。
a) 機能 通り側ねじ挟みゲージは,工作物のピッチ誤差及びねじ山の半角誤差によって増大するように
みえる軸断面の有効径の最大許容寸法を検査する。さらに,この通り側ねじ挟みゲージは,直線フラ
ンクの長さが適切であるかどうか,すなわち,工作物ねじ山形の谷底の丸み付けが,ねじのフランク
に干渉しないことを確認する。おねじの外径は,検査しない。
総合有効径の具体化に関しては,通り側ねじ挟みゲージはテーラーの原理に従っていない(例えば,
ピッチの周期誤差及び形状偏差は,検出されない。)。
b) 管理 通り側ねじ挟みゲージは,規定の調整プラグを用いてセットしなければならない。
c) 使い方 工作物ねじは,一般に通り側ねじ挟みゲージでその自重又は規定の作動荷重のもとで検査す
る。
通り側ねじ挟みゲージは,工作物ねじの円周上に等配した少なくとも3か所で検査すべきである。
通り側ねじ挟みゲージが工作物ねじを通過することができなければ,工作物ねじはその仕様を満足し
ていない。
通り側ねじ挟みゲージを工作物ねじ上に置いたとき,摩耗の影響を最小にするためにゲージをわず
かに動かしてもよい。
疑義が生じた場合には,通り側ねじリングゲージ,それもなるべく固定式のゲージによる検査を行
う。
7.1.6 通り側ねじ挟みゲージ用調整プラグ
通り側ねじ挟みゲージ用調整プラグの機能及び使い方は,次による。
a) 機能 ねじ挟みゲージの通り側アンビルは,調整プラグでセットする。
c) 使い方 通り側ねじ挟みゲージは,その自重又は規定の作動荷重のもとで調整プラグを通り抜けなけ
ればならない。それができないか又はすき間があれば,通り側ねじ挟みゲージのアンビルを調整しな
ければならない。

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  • ISO 1502:1996(MOD)

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