JIS B 7420:1997 限界プレーンゲージ

JIS B 7420:1997 規格概要

この規格 B7420は、JIS B 0401に規定する公差等級IT6~IT16を適用する500mm以下の包絡の条件を満たす穴及び軸の寸法検査に用いる限界プレーンゲージ及び挟みゲージ用基準円盤について規定。

JISB7420 規格全文情報

規格番号
JIS B7420 
規格名称
限界プレーンゲージ
規格名称英語訳
Plain limit gauges
制定年月日
1964年3月1日
最新改正日
2016年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO/DIS 1938-1:1996(MOD)
国際規格分類

ICS

17.040.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
機械計測 2021
改訂:履歴
1964-03-01 制定日, 1967-03-01 確認日, 1970-04-01 確認日, 1971-03-01 改正日, 1974-01-01 確認日, 1977-01-01 確認日, 1980-02-01 改正日, 1986-07-01 確認日, 1991-05-01 確認日, 1997-03-20 改正日, 2002-06-20 確認日, 2007-03-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS B 7420:1997 PDF [42]
B 7420-1997

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによって,JIS B 7420-1980は改正され,この規格に置き換えられる。
JIS B 7420には,次に示す附属書がある。
附属書(参考) 限界プレーンゲージの形状・寸法

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS B 7420 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 7420-1997

限界プレーンゲージ

Plain limit gauges

序文 この規格は,1991年に作成されたISO/DIS 1938-1, Inspection of plain workpieces−Part 1 : Plain limit
gaugesを元に,作成した日本工業規格(日本産業規格)であるが,従来,日本工業規格(日本産業規格)で規定していた測定方法を規定して
いる以外は,技術的内容を変更することなく作成している。また,対応国際規格には規定されていない項
目(限界ゲージによる合否の判定,取引上の限界ゲージによる合否の判定の不一致の取扱い及び限界ゲー
ジの呼び方)を日本工業規格(日本産業規格)として追加している。
1. 適用範囲 この規格は,JIS B 0401に規定する公差等級IT6IT16を適用する500mm以下の包絡の条
件を満たす穴及び軸の寸法検査に用いる限界プレーンゲージ(以下,限界ゲージという。)及び挟みゲージ
用基準円盤(以下,基準円盤という。)について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO/DIS 1938 Inspection of plain workpieces−Part 1 : Plain limit gauges
2. 用語の定義及び記号
2.1 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0023,JIS B 0401,JIS B 0621及びJIS Z 8103
によるほか,次による。
(1) 限界プレーンゲージ 穴又は軸の最大実体寸法を基準とした測定面と,最小実体寸法を基準とした測
定面とをもつゲージ。
(2) 通り側 穴又は軸の最大実体寸法を基準とした測定面をもつ限界ゲージ。
備考 最大実体寸法は,穴の場合は最小許容寸法に等しく,軸の場合は最大許容寸法に等しい。
(3) 止り側 穴又は軸の最小実体寸法を基準とした測定面をもつ限界ゲージ。
備考 最小実体寸法は,穴の場合は最大許容寸法に等しく,軸の場合は最小許容寸法に等しい。
(4) 呼び寸法 限界ゲージを適用する穴又は軸の大きさを表す基準寸法。
(5) 摩耗限界寸法 摩耗した状態においても,なお限界ゲージとして使用することが許される限界の寸法。
(6) 摩耗しろ 限界ゲージの摩耗を見込んで,穴又は軸の最大実体寸法から穴又は軸の公差内にずらす寸
法と摩耗限界寸法との差。
(7) 穴公差内摩耗しろ 摩耗しろのうち,穴の公差内の部分。
(8) 軸公差内摩耗しろ 摩耗しろのうち,軸の公差内の部分。
(9) 挟みゲージの作動寸法 挟みゲージの作動荷重,すなわち,挟みゲージに表示された荷重(表示がな
い場合は,挟みゲージの自重。)のもとで,水平においた基準円盤又は基準円盤とブロックゲージとの
組合せを,挟みゲージが垂直方向にちょうど通過するときのそれらの寸法。

――――― [JIS B 7420 pdf 2] ―――――

2
B 7420-1997
2.2 記号 この規格で用いる記号は,表1による。
表1 記号
記号 説明
T 穴又は軸の公差
MML 最大実体限界。すなわち,軸については最大許容寸法,穴については最小許容寸法
LML 最小実体限界。すなわち,軸については最小許容寸法,穴については最大許容寸法
H プラグゲージの公差
HS 棒ゲージの公差
H1 リングゲージ及び挟みゲージの公差
HP 基準円盤の公差
y 穴のMMLと通り側限界ゲージの摩耗限界寸法との差の絶対値
y1 軸のMMLと通り側限界ゲージの摩耗限界寸法との差の絶対値
y' 穴のMMLと,通り側限界ゲージの測定の不確かさを考慮した摩耗限界寸法との差の
絶対値
愀簀
y'=|y−
y'1 軸のMMLと,通り側限界ケージの測定の不確かさを考慮した摩耗限界寸法との差の
絶対値

y'1=|y1− 簀
z 穴用限界ゲージの穴公差内摩耗しろ
z1 軸用限界ゲージの軸公差内摩耗しろ
愀 呼び寸法が,180mmを超える穴に対する限界ゲージの測定の不確かさを補うために設
けられた安全域
愀 呼び寸法が,180mmを超える軸に対する限界ゲージの測定の不確かさを補うために設
けられた安全域
3. 限界ゲージの形式及び選択 限界ゲージの代表的な形式及び呼び寸法に対する選択を表2及び表3に
示す。
全形,部分プラグゲージ及びリングゲージの通り側のゲージ部長さは,検査される穴・軸の長さ又はは
め合い長さと同じとする。止り側は,通り側より短いか又はゲージ部の面積を小さくする。
なお,穴・軸の形状偏差がはめ合いに影響しないことが保証されるときは,この限りでない。
通り側と止り側とは,ゲージ部の長さ又は形状によって区別できるようにし,止り側には赤マーク又は
止り側表示溝を付けてもよい。
棒ゲージのゲージ部の球面半径は,呼び寸法の50%以下とする。
表2 穴用限界ゲージの形式と選択

――――― [JIS B 7420 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
B 7420-1997
備考 図は単に限界ゲージの機能部の形状を示したものであって,そのほかの形状の基準を示すものではない。
表3 軸用限界ゲージの形式と選択

――――― [JIS B 7420 pdf 4] ―――――

4
B 7420-1997
備考 図は単に限界ゲージの機能部の形状を示したものであって,そのほかの形状の基準を示すものではない。
4. 限界ゲージ及び基準円盤のゲージ公差及び幾何公差と穴・軸の公差等級との関係 限界ゲージ及び基
準円盤のゲージ公差及び幾何公差は,これを適用する穴・軸の公差等級に応じて,表4のとおりとする。
表4 限界ゲージ及び基準円盤のゲージ公差及び幾何公差と穴・軸の公差等級との関係
形式 区分 穴・軸の公差等級
IT 6 IT 7 IT 8IT 10 IT 11・IT 12 IT 13IT 16
全形プラグゲージ ゲージ公差 H IT 2 IT 3 IT 3 IT 5 IT 7
部分プラグゲージ
真円度・円筒度 IT 1 IT 2 IT 2 IT 4 IT 5
逃げ面付部分プラグゲージ
棒ゲージ ゲージ公差 Hs IT 2 IT 2 IT 2 IT 4 IT 6
リングゲージ ゲージ公差 H1 IT 3 IT 3 IT 4 IT 5 IT 7
真円度・円筒度 IT 2 IT 2 IT 3 IT 4 IT 5
挟みゲージ ゲージ公差 H1 IT3 IT3 IT4 IT5 IT7
平行度・平面度 IT2 IT2 IT3 IT4 IT5
基準円盤 ゲージ公差 Hp IT1 IT1 IT2 IT2 IT3
真円度・円筒度 IT1 IT1 IT1 IT1 IT2
5. 限界ゲージ及び基準円盤の公差域と穴・軸公差との関係 限界ゲージ及び基準円盤の公差域と穴・軸
公差との関係は,IT6IT8の穴・軸に用いるものとIT9IT16の穴・軸に用いるものとでは異なり,同じ
等級に用いるものでも呼び寸法180mm以下の場合と呼び寸法180mmを超える場合とでは異なる。図1及
び図2にその関係を示す。

――――― [JIS B 7420 pdf 5] ―――――

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  • ISO/DIS 1938-1:1996(MOD)

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