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B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
a 製造業者の識別記号
b 強度区分
c 丸点は製造業者の識別記号に代えてもよい。
図5−時計方式による表示記号(代替記号)の例
10.4.2 ほかの種類のナット
購入者から要求があった場合,ほかの種類のナットについても10.4.1と同様の表示方法を用いる。
10.5 左ねじの表示
左ねじのナットには,座面のいずれか一つの面に図6の矢印記号をくぼみ加工で表示する。
図6−左ねじの表示
左ねじには,図7のような切欠きによる表示を用いてもよい。
s 二面幅
m ナットの高さ
図7−切欠きによる左ねじの表示
10.6 包装の表示
全ての種類の全てのサイズのナットに対して,個々の包装には,表示を施す(例えば,ラベルによって)。
包装の表示には,JIS B 1092に規定する製造ロット番号,製造業者及び/又は販売業者の識別,並びに
表9又は表10による強度区分の表示記号を含めなければならない。
――――― [JIS B 1052-2 pdf 16] ―――――
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B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
附属書A
(参考)
ナットの設計原理
A.1 ナットの設計の基本原理
ねじ締結体は,基本的に二つの(被締結)部材からなり,それらの一端に取り付けられるおねじ部品(ボ
ルト又は小ねじ)と他端に取り付けられるめねじ部品又はナットによって締め付けられる。
JIS B 1051に規定する所定の強度区分のボルト,小ねじ又は植込みボルト,及びこの規格に従ってそれ
らと組み合わせることのできる強度区分の並高さナット又は高ナットで締結される最適なねじ締結体では,
ボルトの強度を最大限利用することで,最大の締付け力を作用させることができる。締め過ぎの場合,破
壊はボルトの遊びねじ部で起こり,それは締付け時の破損の明らかな目印となる。
ボルト・ナット結合体に引張力が作用する場合,その破壊モードは,次の3種類の破壊荷重のうち,最
も小さい値となるものと対応している。
a) ナットねじ山のせん断破壊(ストリッピング)荷重
b) ボルト,小ねじ又は植込みボルトのねじ山のせん断破壊(ストリッピング)荷重
c) ボルト,小ねじ又は植込みボルトの破断荷重(ボルトの破断は,ボルト・ナット結合体に過大な負荷
(引張力)が作用した場合に意図される破壊モードである)
これら3種類の荷重は,主として次の要因に依存する。
− ナットの硬さ,有効な完全ねじ部の長さ,直径,ピッチ,及びねじの公差域クラス
− ボルトの硬さ,直径,ピッチ及びねじの公差域クラス
さらに,これら3種類の破壊荷重は,互いに関連している。例えば,ボルトの硬さを増加させると,ナ
ットのせん断破壊荷重を増加させることができる。硬さは,ナットの機能を左右するじん(靭)性とも関
連しているため,それぞれの強度区分で,硬さの上限を規定する。
種々の条件下でのせん断破壊荷重を計算するための論理的な基礎事項は,Alexanderの論文[12]で構築され
た。広範囲な実験は,現実的な結果を提示し,Alexander理論の正しさを示した。有限要素法(FEM)を基
にした計算を含む実際的な研究[13]によって,Alexander理論が確認されている。
3種類のスタイルのナット(4.1参照)は,その高さによって区別している。このことによって,製造業
者がある特定の強度区分のナットを作る際に,要求する性質を満足させるために,少ない材料で焼入焼戻
しを施す方法及びより多くの材料を使って追加の熱処理を行わない方法の2種類を選択できる(表A.1参
照)。
ナットの設計原理に関する詳細な技術情報については,ISO/TR 16224を参照。
――――― [JIS B 1052-2 pdf 17] ―――――
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B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
表A.1−六角ナットの最小高さ
ねじの呼び 二面幅 六角ナットの最小高さ
D s 並高さナット(スタイル1) 高ナット(スタイル2)
mm mmin mmin/D mmin mmin/D
mm mm
M5 8 4.40 0.88 4.80 0.96
M6 10 4.90 0.82 5.40 0.90
M7 11 6.14 0.88 6.80 0.98
M8 13 6.44 0.81 7.14 0.90
M10 16 8.04 0.80 8.94 0.89
M12 18 10.37 0.86 11.57 0.96
M14 21 12.10 0.86 13.40 0.96
M16 24 14.10 0.88 15.70 0.98
M18 27 15.10 0.84 16.90 0.94
M20 30 16.90 0.85 19.00 0.95
M22 34 18.10 0.82 20.50 0.93
M24 36 20.20 0.84 22.60 0.94
M27 41 22.50 0.83 25.40 0.94
M30 46 24.30 0.81 27.30 0.91
M33 50 27.40 0.83 30.90 0.94
M36 55 29.40 0.82 33.10 0.92
M39 60 31.80 0.82 35.90 0.92
A.2 M 5未満及びM 39を超えるサイズのナット
ボルト・ナット結合体の機械的性質は,JIS B 1181に規定する六角ナットの寸法に基づいて,M 5M 39
のサイズの締結用ねじ部品について最適化されている。一般に,小さいサイズのボルト・ナット結合体で
は,P/Dの値が大きくなるため,より低い硬さ及び/又はより小さいナット高さ比(m/D)でよい。
ただし,JIS B 1181で規定するM 5未満のナットは,最小ナット高さmminが0.8D未満であり,Alexander
理論による設計原理に従うには低すぎるため,これらのナットが,ねじ山のせん断破壊のモードを避ける
ためには,より高い値の硬さが必要となる(表A.2参照)。
表A.2−M 5未満のサイズの並高さナット(スタイル1)に対して推奨される最小ビッカース硬さ
ねじ ナットの最小ビッカース硬さ
D HV
強度区分
5 6 8 10 12
M3 151 178 233 284 347
M3.5 157 184 240 294 357
M4 147 174 228 277 337
また,JIS B 1181で規定するM 39を超えるナットは,最小ナット高さmminが0.8D未満であり,Alexander
理論による設計原理に従うには低すぎるため,この規格では,これらのナットの機械的性質を定義してお
らず,JIS B 1181でも強度区分が規定されていない(機械的性質は,受渡当事者間の協定による。)。
――――― [JIS B 1052-2 pdf 18] ―――――
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B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
附属書B
(参考)
保証荷重試験用マンドレルのねじの許容限界寸法
表B.1−保証荷重試験用マンドレルのねじの許容限界寸法−並目ねじ
ねじの呼び マンドレル(並目ねじ)
D 外径 有効径
(公差域クラス6gの下から1/4の範囲) (公差域クラス5h)
最大 最小 最大 最小
M3 2.901 2.874 2.675 2.615
M3.5 3.385 3.354 3.110 3.043
M4 3.873 3.838 3.545 3.474
M5 4.864 4.826 4.480 4.405
M6 5.839 5.794 5.350 5.260
M7 6.839 6.794 6.350 6.260
M8 7.813 7.760 7.188 7.093
M10 9.791 9.732 9.026 8.920
M12 11.767 11.701 10.863 10.745
M14 13.752 13.682 12.701 12.576
M16 15.752 15.682 14.701 14.576
M18 17.707 17.623 16.376 16.244
M20 19.707 19.623 18.376 18.244
M22 21.707 21.623 20.376 20.244
M24 23.671 23.577 22.051 21.891
M27 26.671 26.577 25.051 24.891
M30 29.628 29.522 27.727 27.557
M33 32.628 32.522 30.727 30.557
M36 35.584 35.465 33.402 33.222
M39 38.584 38.465 36.402 36.222
――――― [JIS B 1052-2 pdf 19] ―――――
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B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
表B.2−保証荷重試験用マンドレルのねじの許容限界寸法−細目ねじ
ねじの呼び マンドレル(細目ねじ)
D×P 外径 有効径
(公差域クラス6gの下から1/4の範囲) (公差域クラス5h)
最大 最小 最大 最小
M8×1 7.839 7.794 7.350 7.260
M10×1.25 9.813 9.760 9.188 9.093
M10×1 9.839 9.794 9.350 9.260
M12×1.5 11.791 11.732 11.026 10.914
M12×1.25 11.813 11.760 11.188 11.082
M14×1.5 13.791 13.732 13.026 12.911
M16×1.5 15.791 15.732 15.026 14.914
M18×2 17.752 17.682 16.701 16.569
M18×1.5 17.791 17.732 17.026 16.914
M20×2 19.752 19.682 18.701 18.569
M20×1.5 19.791 19.732 19.026 18.914
M22×2 21.752 21.682 20.701 20.569
M22×1.5 21.791 21.732 21.026 20.914
M24×2 23.752 23.682 22.701 22.569
M27×2 26.752 26.682 25.701 25.569
M30×2 29.752 29.682 28.701 28.569
M33×2 32.752 32.682 31.701 31.569
M36×3 35.671 35.577 34.051 33.891
M39×3 38.671 38.577 37.051 36.891
――――― [JIS B 1052-2 pdf 20] ―――――
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JIS B 1052-2:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 898-2:2012(IDT)
JIS B 1052-2:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 21 : 一般的に使用される機械的システム及び構成要素 > 21.060 : 締結用部品 > 21.060.20 : ナット
JIS B 1052-2:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0205-1:2001
- 一般用メートルねじ―第1部:基準山形
- JISB0205-2:2001
- 一般用メートルねじ―第2部:全体系
- JISB0205-3:2001
- 一般用メートルねじ―第3部:ねじ部品用に選択したサイズ
- JISB1042:1998
- 締結用部品―表面欠陥 第2部:ナット
- JISB1051:2014
- 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質―強度区分を規定したボルト,小ねじ及び植込みボルト―並目ねじ及び細目ねじ
- JISB1092:2006
- 締結用部品―品質保証システム
- JISB7721:2018
- 引張試験機・圧縮試験機―力計測系の校正方法及び検証方法
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ2243:2008
- ブリネル硬さ試験―試験方法
- JISZ2244:2009
- ビッカース硬さ試験―試験方法
- JISZ2245:2016
- ロックウェル硬さ試験―試験方法
- JISZ2245:2021
- ロックウェル硬さ試験―試験方法