この規格ページの目次
9
B 7502 : 2016
4.4 測定範囲
マイクロメータの測定範囲の種類は,表5による。
表5−測定範囲の種類
単位 mm
測定範囲
外側マイクロメータ 内側マイクロメータ 歯厚マイクロメータ マイクロメータヘッド
0 25 0 25 0 25
−
25 50 25 50
50 75 50 75 50 75
75 100 75 100 75 100
100 125 100 125 100 125
125 150 125 150 125 150
150 175 150 175 150 175
175 200 175 200 175 200
200 225 200 225 200 225
225 250 225 250 225 250
250 275 250 275 250 275 −
275 300 275 300 275 300
300 325 300 325
325 350 325 350
350 375 350 375
375 400 375 400
−
400 425 400 425
425 450 425 450
450 475 450 475
475 500 475 500
この表以外の測定範囲のものは,受渡当事者間の協定による。
――――― [JIS B 7502 pdf 11] ―――――
10
B 7502 : 2016
4.5 表示方式
4.5.1 一般
表示方式は,次による。
a) アナログ表示
b) 機械式デジタル表示
c) 電子式デジタル表示
アナログ表示のマイクロメータは,目量及びその単位を記載しなければならない。
デジタル表示のマイクロメータは,表示の単位を記載しなければならない。
注記 アナログ表示及びデジタル表示の両方を備えてもよい。
4.5.2 アナログ表示
4.5.2.1 一般
スピンドルは,ねじのピッチが0.5 mm又は1 mmとする。ピッチが0.5 mmのスピンドルを備えたマイ
クロメータの場合,スリーブ上の0.5 mmの目盛線及び1 mmの目盛線は,それぞれ基準線の上及び下に配
置することで明確に区別する。シンブルの目盛は,50(0.5 mmピッチ)又は100(1 mmピッチ)の目盛
線をもち,目量は0.01 mmとする。
4.5.2.2 目盛形式
スリーブ及びシンブルの目盛形式は,特に指定がない限り,表6及び図7による。
表6−目盛形式
単位 mm
ねじのピッチ シンブル スリーブ
0.5 50分割 目量0.5
1.0 100分割 目量1.0
スリーブ シンブル スリーブ シンブル
a) ねじピッチ0.5 mmの場合 b) ねじピッチ1.0 mmの場合
図7−目盛形式(測定範囲025 mmの場合)
――――― [JIS B 7502 pdf 12] ―――――
11
B 7502 : 2016
4.5.2.3 基準線及び目盛線
スリーブの基準線の太さ及びシンブルの目盛線の太さは,特に指定がない限り,表7による。
表7−目盛線の太さ
単位 mm
項目 太さ 太さむら
スリーブの基準線
0.080.20 0.03以下
シンブルの目盛線
注記 シンブル目盛線の太さは,スリーブ基準線の太さに等しいことが望ましい。
4.5.2.4 シンブルの目幅
シンブルの隣り合う目盛線の間隔は,0.8 mm以上とする。
4.5.2.5 目盛面の配置
スリーブの目盛面とシンブルの目盛面との配置及びシンブル目盛面の寸法は,図8による。
単位 mm
3 4 1
4以下
20°以下
0.
2
1 シンブル
2 スリーブ
3 スリーブの目盛
4 シンブルの目盛
図8−スリーブの目盛面とシンブルの目盛面との配置及びシンブル目盛面の寸法
4.5.3 機械式デジタル表示
機械式デジタル表示の例を図9に示す。機械式デジタル表示の最小表示量は,0.01 mm又は0.001 mmと
する。表示する数字と背景とは,コントラストをはっきりとさせなければならない。
1
1 機械式デジタル表示
図9−機械式デジタル表示の例
――――― [JIS B 7502 pdf 13] ―――――
12
B 7502 : 2016
4.5.4 電子式デジタル表示
4.5.4.1 一般
電子式デジタル表示の例を図10に示す。電子式デジタル表示の最小表示量は,0.01 mm又は0.001 mm
とする。
1 2
1 電子式デジタル表示
2 設定ボタン
図10−電子式デジタル表示の例
4.5.4.2 エラー表示
電子式デジタル表示のマイクロメータは,高速でのスピンドル移動によって誤った指示値を示すおそれ
がある場合,又は電源電圧が低下した場合,エラーメッセージなどの異常を表示する機能を備えていなけ
ればならない。
4.5.4.3 出力仕様
指示値を測定データとして出力する機能をもつ場合は,そのデータ出力プロトコル(インタフェース)
について,製品文書などに詳しく記載する。
4.6 電子式デジタル表示の使用環境に対する保護
電子式デジタル表示のマイクロメータが防じん(塵)・防水を保証している場合,与えられている保護等
級(JIS C 0920に従ったIPコード)を本体又は製品文書に明示しなければならない。
4.7 防熱構造
手で支持して操作できるマイクロメータの場合は,手の熱がマイクロメータに直接伝わることを防ぐた
め,フレーム又は胴体(内側マイクロメータ)を防熱構造とすることが望ましい。
4.8 測定面
測定面には耐摩耗性をもたせる。測定面の硬さは700 HV以上又は60 HRC以上とし,測定箇所は測定面
又は測定面から1 mm以内の円筒面上とする。
4.9 定圧装置
外側マイクロメータ及び歯厚マイクロメータのシンブル又は送りつまみには,定圧装置(ラチェットス
トップ又はフリクションストップ)を装備しなければならない。マイクロメータヘッドは,必ずしも定圧
装置を装備する必要はない。定圧装置は,滑らかに作動するものとする。
この定圧装置の測定力は,5.3.2.4によって測定し,スピンドルの摩擦力より大きくする必要がある。通
常,測定力は5 N15 Nである。また,測定力のばらつきは,3 N以内とする。
4.10 調整装置
外側マイクロメータ,内側マイクロメータ及び歯厚マイクロメータは,使用者がゼロ点又は基準値を設
定できる機構であるものとする。
――――― [JIS B 7502 pdf 14] ―――――
13
B 7502 : 2016
また,スピンドルねじ部及びめねじ部の摩耗を補うための調整機構も備えているものとする。
注記1 基点を設定するために,基点調整用基準棒又はブロックゲージを使用することが望ましい。
注記2 基点調整用基準棒の呼び寸法に対する寸法許容差は,次の式によって求められる。
L
L 1
50
ここに, ΔL : 基点調整用基準棒の呼び寸法に対する寸法許容差(μm)
L : 基点調整用基準棒の呼び寸法(mm)
基点調整用基準棒には,見やすい位置にその呼び寸法及び寸法差を表示する。
4.11 スピンドル
スピンドルのねじ部の硬さは,700 HV以上又は60 HRC以上とし,測定箇所はねじ部又はその付近の円
筒面上とする。材質がステンレス鋼の場合は,530 HV以上又は51 HRC以上とする。
5 計測特性及び性能
5.1 一般
この規格で規定するマイクロメータの計測特性及び性能は,基点合わせを最小測定長で行う場合にだけ
適用する。マイクロメータの計測特性及び性能は,適切な機器及び不確かさが明確な標準器,例えば,JIS
B 7506に規定するブロックゲージなどによって測定することができる。測定は,測定範囲内全域のマイク
ロメータの計測特性及び性能を評価できるものでなければならない。
注記1 使用上の注意を,附属書Bに示す。
注記2 使用者に情報を提供するときの仕様表示例を,附属書Cに示す。
5.2 計測特性
5.2.1 スピンドルの固定
スピンドルをクランプ装置などによって固定する場合(クランプ装置を備えている場合),スピンドルは
確実に固定でき,指示値の変化は2 μmを超えてはならない。
5.2.2 指示値の最大許容誤差(MPE)
5.2.2.1 一般
指示誤差の特性は,5.1に示した基点合わせに基づく任意の指示値に適用する。指示誤差の許容値は,最
大許容誤差(MPE)によって制限される。
なお,繰返し精密度(5.2.2.3)は,製造業者(又は供給業者)が,設計仕様(設計特性)から必要と判
断した場合にだけ適用する。
注記 指示誤差の特性の記号及びそれに対応する表示を,附属書JAに示す。
5.2.2.2 全測定面接触誤差J(最大許容誤差JMPE)
a) 全測定面接触による指示値の最大許容誤差 全測定面接触による指示値の最大許容誤差は,次による。
全測定面接触誤差は,測定範囲の任意の位置で全測定面接触(3.5.1)した場合の指示誤差をいい,
マイクロメータの全測定面接触による指示値の最大許容誤差JMPEは,表8による。
――――― [JIS B 7502 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS B 7502:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3611:2010(MOD)
JIS B 7502:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.040 : 線及び角度の測定 > 17.040.30 : 測定機器
JIS B 7502:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0641-1:2020
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品及び測定装置の測定による検査―第1部:仕様に対する合否判定基準
- JISB0642:2010
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―測定器の一般的な概念及び要求事項
- JISB0680:2007
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品の幾何特性仕様及び検証に用いる標準温度
- JISB7430:1977
- オプチカルフラット
- JISB7431:1977
- オプチカルパラレル
- JISB7506:2004
- ブロックゲージ
- JISB7536:1982
- 電気マイクロメータ
- JISB7538:1992
- オートコリメータ
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISZ8103:2019
- 計測用語