JIS B 7563:2021 デジタルインジケータゲージ | ページ 3

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この方法は,附属書JBの指示誤差曲線の最大値及び最小値に着目してデータ処理を行う方法であり,
デジタルインジケータゲージの性能(計測特性)を評価できる。

7.4 標準温度

  性能(計測特性)は,JIS B 0680に規定する標準温度20 ℃における値とする。

8 表示

  デジタルインジケータゲージには,読みやすく,容易に消えることがなく,かつ,品質を損なわない方
法で,次を表示する。
a) 測定範囲
b) 最小表示量
c) 製造番号(英数字)
d) 製造業者名(若しくは供給業者名)又はその略号

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附属書JA
(規定)
性能(計測特性)の測定方法及び評価方法
デジタルインジケータゲージの性能(計測特性)の測定方法及び評価方法を,表JA.1に示す。
表JA.1−測定方法及び評価方法
測定項目 測定方法(固定ゼロ点法) 評価方法 測定例
(移動ゼロ点性能評価方
法)
部分測 支持台にデジタルインジケータゲージ行き方向の部分測定範囲の
定範囲 測定点における指示誤差に
を保持し,測定子を行き方向へ順次移動
行き指 させ,測定点の指示誤差を読み取る。対する最大値と最小値との
示誤差 次に,終点から測定子を0.1 mm以上押差を求める。
PMPE し込んだ後に測定子を戻り方向へ順次
全測定 移動させて,行き方向と同一の測定点に
行き方向の全測定範囲の測
範囲行 おける指示誤差を読み取る。 定点における指示誤差に対
き指示 a) 部分測定範囲の測定点は,始点から
する最大値と最小値との差
誤差 最小表示量の50倍の範囲を始点を を求める。
指示
EMPE 含み6点以上(等間隔が望ましい)a) 全測定範囲行き指示誤
誤差
とする。 差を求めるには,部分測
b) 全測定範囲の測定点は,始点及び終 定範囲の測定点を含め
点を含み11点以上(等間隔が望ま る。
戻り誤 しい)とする。 部分測定範囲及び全測定範
差 c) 指示誤差を読み取る方法は,デジタ
囲の行き方向及び戻り方向
HMPE ル表示値に合わせて測定器の入力 の同一測定点における指示
量を読む方法,又は測定器の移動量
誤差に対する差の最大値を
に合わせてデジタル表示値を読む 求める。
方法のいずれかを選択してもよい。
繰返し精密度 支持台にデジタルインジケータゲージ5回の指示値の最大差を求
RMPE める。
を保持し,測定範囲内の任意の位置に測
定子を押し込んで戻り方向に5回作動さ
せる。測定子の作動は急激及び緩やかの
両方確認し,各回の指示値を読み取る。
測定力 支持台にデジタルインジケータゲージ読み取った測定力の最大値
MPL (最大測定力)及び最小値
を保持し,測定子を行き方向及び戻り方
(最小測定力)並びに同一
向に連続かつ徐々に移動させて,始点及
び終点の測定力を読み取る。 測定点の行き方向と戻り方
向との測定力の差を求め
る。

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附属書JB
(参考)
指示誤差曲線の例
図JB.1は固定ゼロ点法によるデジタルインジケータゲージの指示誤差曲線の例である。
なお,指示誤差曲線は,誤差線図と呼ぶこともある。
対象機種
·最小表示量 0.01 mm ·測定範囲 10 mm
E : 指示誤差(μm)
L : 測定範囲(mm)
W1 : 行き指示誤差曲線
W2 : 戻り指示誤差曲線
EMPE : 全測定範囲行き指示誤差(μm)
PMPE : 部分測定範囲行き指示誤差(μm)
HMPE : 戻り誤差(μm)
注記 部分測定範囲の指示誤差曲線は,複雑さを避けるため,行き方向だけ表示している。
図JB.1−固定ゼロ点法による指示誤差曲線の例

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附属書JC
(参考)
移動ゼロ点性能評価方法(データ処理による性能評価方法)
JC.1 移動ゼロ点性能評価方法
デジタルインジケータゲージは,任意の位置から測定を開始する場合が多い。したがって,全測定範囲
行き指示誤差を求めるには,測定の開始点を測定範囲内において順次変えて測定し,指示誤差のばらつく
領域を求めることになるが,これは膨大な測定データが必要となる。そこで,固定ゼロ点法によって求め
た指示誤差曲線上で,測定の開始点を最大指示誤差及び最小指示誤差を得る測定点に移動させるデータ処
理によって,指示誤差がばらつくと想定する領域を求めることができる。この方法をデータ処理における
移動ゼロ点性能評価方法という。さらに,特定の測定範囲における指示誤差も,その範囲内のデータ処理
によって,求めることができる(図JC.1図JC.3参照)。
JC.2 固定ゼロ点法によって得られた指示誤差曲線
図JC.1は,固定ゼロ点法によって得られた指示誤差曲線で,最大指示誤差はA点,最小指示誤差はB
点の箇所である。
対象機種
·最小表示量 0.01 mm ·測定範囲 10 mm
注記 指示誤差曲線は,複雑さを避けるため,行き方向だけ表示している。
図JC.1−固定ゼロ点法によって得られた指示誤差曲線例
JC.3 基準点を移動させた場合の指示誤差曲線
図JC.2は,図JC.1のような指示誤差特性を示したデジタルインジケータゲージについて,基準点をA
点及びB点に移動させ,測定したときの指示誤差曲線である。この図から,任意の点に基準点を移動させ
て測定した場合の指示誤差のばらつきは,e(μm)の範囲内にあり,よって求める全測定範囲行き指示誤
差はe(μm)となる。

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図JC.2−基準点をA点及びB点へ移動した場合の指示誤差曲線例
JC.4 移動ゼロ点性能評価方法による指示誤差曲線
図JC.1の固定ゼロ点法の指示誤差曲線から,移動ゼロ点性能評価方法の全測定範囲行き指示誤差を求め
るには,図JC.3の最大指示誤差A点と最小指示誤差B点との差を求めることによって,図JC.2の基準点
を任意に移動させて求めたものと同じe(μm)の値が得られる。また,部分測定範囲行き指示誤差につい
ても,特定区間において同様にして求めることができる。
図JC.3−固定ゼロ点法の指示誤差曲線から移動ゼロ点性能評価方法の指示誤差を求める曲線例

――――― [JIS B 7563 pdf 15] ―――――

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JIS B 7563:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 13102:2012(MOD)

JIS B 7563:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 7563:2021の関連規格と引用規格一覧