JIS B 8002-1:2005 往復動内燃機関―性能―第1部:出力・燃料消費量・潤滑油消費量の表示及び試験方法―一般機関に対する追加要求事項 | ページ 2

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B 8002-1 : 2005 (ISO 3046-1 : 2002)
Part 7: Engine family determinationが,この規格と一致する。
JIS B 8008-8 往復動内燃機関−排気排出物測定−第8部 : エンジングループの定義及び決定方法
備考 ISO 8178-8:1996,Reciprocating internal combustion engines−Exhaust emission measurement−
Part 8: Engine group determinationが,この規格と一致する。
JIS B 8008-9 往復動内燃機関−排気排出物測定−第9部 : 圧縮点火機関の過渡状態における排気煙濃
度の台上測定での試験サイクル及び試験方法
備考 ISO 8178-9:2000,Reciprocating internal combustion engines−Exhaust emission measurement−
Part 9: Test cycles and test procedures for test bed measurement of exhaust gas smoke emissions from
compression ignition engines operating under transient conditionsからの引用事項は,この規格の
該当事項と同等である。
JIS B 8009-1 往復動内燃機関駆動発電装置−第1部 : 用途,定格及び性能
備考 ISO 8528-1:1993,Reciprocating internal combustion engine driven alternating current generating
sets−Part 1 : Application,ratings and performanceからの引用事項は,この規格の該当事項と同
等である。
ISO 8178-10:2002 Reciprocating internal combustion engines−Exhaust emission measurement−Part 10:
Test cycles and test procedures for field measurement of exhaust gas smoke emissions from compression
ignition engines operating under transient conditions

3. 用語及び定義

 この規格で用いる用語及び定義は,表1に示すJIS B 8003の規定による。
表 1 用語及び定義
用語 定義(JIS B 8003の箇条番号)
従属補機 3.1.1
独立補機 3.1.2
重要補機 3.1.3
任意補機 3.1.4
機関調整 3.2.1
調整されない機関 3.2.2
機関回転速度 3.2.3
呼び機関回転速度 3.2.4
ローアイドル機関回転速度 3.2.6
図示出力 3.3.2
軸出力 3.3.3
連続出力 3.3.4
過負荷出力 3.3.5
燃料制限出力 3.3.6
ISO出力 3.3.7
ISO標準出力 3.3.7.1
サービス出力 3.3.8
サービス標準出力 3.3.8.1
出力調整 3.3.9
燃料消費量 3.4.1
燃料消費率 3.4.1.1
ISO燃料消費率 3.4.1.2
潤滑油消費量 3.4.3

――――― [JIS B 8002-1 pdf 6] ―――――

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B 8002-1 : 2005 (ISO 3046-1 : 2002)

4. 記号

 この規格で用いる記号は,JIS B 8003の表2による。添字については,JIS B 8003の表3によ
る。

5. 標準大気条件

 JIS B 8003の5.による。

6. 試験方法

6.1 全般

 JIS B 8003の6.2の試験方法による。
機関製造業者が,次のいずれかの方法が機関の試験方法に適しているかを示す。
a) 出力調整
b) 出力修正

6.2 調整された機関

6.2.1  試験出力は,必要に応じて10.3の式を用い,次の一つ以上の方法によって求めることができる。
a) SO出力を,標準大気条件におけるものから試験場所の大気条件におけるものに調整する。
b) 呼びサービス出力を,使用場所の大気条件におけるものから試験場所の大気条件におけるものに調整
する。
c) 試験出力を,呼びサービス出力に等しくし,使用場所の大気条件をシミュレートするために,6.2.5に
よって人為的に変更した条件の下で試験を行う。
d) 6.2.5によって使用場所の大気条件を部分的にシミュレートした条件の下で試験を行い,相違点に対し
て呼びサービス出力を調整する。
備考 式(1)から(6)を用いて行う出力調整は,機関のターボ過給機,噴射時期又は点火時期を使用場所
の大気条件に合わせるために変更する必要がない場合に限り許される。
6.2.2 機関製造業者は,出力を調整するとき,表2に示す調整の方法のいずれかを用いるべきか指定する。
適切な出力調整の方式が表2にない場合には,調整方法は受渡当事者間の合意による。
6.2.3 ターボ過給機関が呼び出力及び標準大気条件の下で,ターボ過給機回転速度の限界値,排気タービ
ン入口温度の限界値,及び最高燃焼圧力に達しない場合には,出力調整のため機関製造業者は10.3.2に規
定する代用大気条件を決めてもよい。
6.2.4 試験場所における呼び出力を試験場所の大気条件における出力に調整しようとするとき,例えば,
機関シリンダ内の最高燃焼圧力が許容値を超えてしまうことがある。そのような場合には,機関の試験は
許容値を超えない範囲で機関製造業者が安全であると判断する出力で行う。
要求出力に対応する機関パラメータの値は,受渡当事者間の協議によって合意された方法によって,測
定値を基に外挿法によって求めてもよい。
6.2.5 機関の試験は,使用場所における大気条件をシミュレートするために次のいずれかによって人為的
に作られた大気条件の下で行ってもよい。
a) 加熱によって機関入口における大気温度を変更
b) 給気冷却器の入口などにおける冷却液の温度を変更
c) 機関製造業者が安全であると判断する適切な方法

――――― [JIS B 8002-1 pdf 7] ―――――

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B 8002-1 : 2005 (ISO 3046-1 : 2002)
表 2 出力調整の場合の計算式の指数
調整の 係数 指数
機関の種類 燃料の種類 機関の条件
方式 a m n s
液体燃料使用 ディーゼル 無過給 出力が過剰空気で
A 1 1 0.75 0
のディーゼル 燃料 制限されるとき
機関及び二元 出力が熱負荷で制
B 0 1 1 0
燃料圧縮点火 限されるとき
機関 給気冷却器が 低,中速4サイクル
ないターボ過 機関 C 0 0.7 2 0

給気冷却器付
D 0 0.7 1.2 1
ターボ過給
圧縮点火機関 ディーゼル 給気冷却器付 低速2サイクル機関
E 0 * * *
(ディーゼル)燃料 ターボ過給
パイロット噴 ガス燃料 給気冷却器付 低,中速4サイクル
射ガス機関(二ただしパイ ターボ過給 機関
F 0 0.57 0.55 1.75
元燃料又はガ ロットには
スディーゼル)液体燃料
高圧ガス噴射 ガス燃料 給気冷却器付 低,中速4サイクル
二元燃料機関 ただしパイ ターボ過給 機関
G 0 0.7 1.2 1
ロットには
液体燃料
高圧ガス噴射 ガス燃料 給気冷却器付 低速2サイクル機関
二元燃料機関 ただしパイ ターボ過給
H 0 * * *
ロットには
液体燃料
火花点火機関 ガソリン, 無過給 高速4サイクル機関
(オットー) LPG及び I 1 0.86 0.55 0
ガス燃料
ガス燃料 給気冷却器付 低,中速4サイクル
ターボ過給 機関
J 0 0.57 0.55 1.75
備考1. 調整の方式及び指数は,CIMAC(国際燃焼機関会議)によって決められた。
2. 係数及び指数は,一般的な数多くの機関について試験を行い決めたものであり,指針となり得る。機
関製造業者はこの表に代えて,個々の機関の設計に応じて適切な値を表示することができる。
3. 指数sは,基準給気冷却温度における出力調整に適用する。給気が名義上一定温度の機関ジャケット
冷却水で冷却される場合には,指数sは0とすることができる。
4. 調整の方式A及びD方式の使用例を,附属書C及び附属書Dに示す。
5. 出力調整が必要な高速4サイクル機関はこの表では対象としていない。機関製造者が修正係数,指数
を指定する。
6. 表中の*は推奨値がないことを表す。機関製造業者は,個々の機関の設計に応じて適切な値を用いる。

6.3 調整されない機関

 試験条件が標準大気条件とは異なる場合には,JIS B 8003の7.に規定する方法
によって測定された出力を標準大気条件における出力に修正してもよい。
空気調節された試験室の条件を標準大気条件に等しく管理できる場合には,その試験室で試験してもよ
い。

――――― [JIS B 8002-1 pdf 8] ―――――

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B 8002-1 : 2005 (ISO 3046-1 : 2002)
影響を及ぼすパラメータは自動装置によって制御し,かつ,そのパラメータが装置の制御範囲内である
場合には,そのパラメータについての出力修正は適用しない。このことは特に次の場合に適用する。
a) 自動温度制御装置が298 K(25 ℃)において作動している場合
b) 大気圧の状態に応じて自動給気圧制御装置が作動している場合
c) 出力を一定にするためにガバナーによって燃料供給量を調整する自動燃料制御装置が作動している場
合(大気圧力及び温度の影響を補正することによる調整)
a)の場合には,自動温度制御装置が298 K(25 ℃)において全負荷時に完全に閉じるならば,試験は,装置
を完全に閉じた状態で行い,一般の修正係数を適用する。c)の場合には,圧縮点火機関の燃料消費量は,
出力修正係数の逆数によって修正する。

6.4 補機

 出力を決めるときの条件として,機関の最終的な軸出力に影響する補機と連続・繰り返し使
用が要求される補機との区分を明確にしておく(附属書A参照)。
機関に取り付けた装置のうち,これを取り付けないと機関を所定の出力で運転できないものは,補機と
はみなされないで,機関部品として扱う。
備考 燃料噴射ポンプ,ターボ過給機,給気冷却器などの装置は,機関部品として扱う。

7. 出力修正の方法

 JIS B 8003の7.による。

8. 排気排出物測定

 機関出力測定後の排気排出物及び粒子状排出物の測定については,JIS B 8008の規
格群による。

9. 試験報告

 JIS B 8003の9.1の試験報告書による。

10. 出力調整及び燃料消費率の換算方法

10.1 全般

 機関製造業者は,試験時又は使用場所における大気条件と標準大気条件との違いによって,
出力調整及び燃料消費率換算をしなくてもよい範囲を示す。

10.2 適用

 この規格に規定する手法は,次の計算に適用する。
a) 標準大気条件における出力及び燃料消費率から使用場所における大気条件でのこれらの値を推定する
場合(10.3及び10.4参照)
b) 機関試験場所の大気条件のもとで得られた出力及び燃料消費量の値を呼び値と対比する場合(10.3及
び10.4参照)

10.3 異なる大気条件に対する出力調整

10.3.1 機関をJIS B 8003の5.で与えられる標準大気条件とは異なる条件のもとで運転しなければならず,
出力を標準大気条件から,又は標準大気条件へ調整する必要がある場合には,特に機関製造業者が指定し
ない場合,次の式を用いる(10.3.2の備考2.及び10.3.4参照)。
Px Pr (1)
備考 式(1)において,数学的アプローチはJIS B 8003の7.の式(1)及び(2)の逆となっている。ただし,
αは出力調整係数であり,次の式で与えられる。
1
1(7.0 ) 1 (2)
m
図示出力の比は,次の式で与えられる。

――――― [JIS B 8002-1 pdf 9] ―――――

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B 8002-1 : 2005 (ISO 3046-1 : 2002)
m n s
px a x psx Tr Tcr

(pdf 一覧ページ番号 )

                               pr  a r psr   Tx    Tcx
附属書CのC.1及び附属書Dを参照。
10.3.2 標準大気条件の下で得られた呼び出力において,ターボ過給機の回転速度,排気タービン入口温度
及び最高燃焼圧が限界値に達していない場合に,機関製造業者は,これらが限界値となる代用大気条件を
設定し,この条件から任意の大気条件へ,又はその逆の場合の計算を行ってもよい。(附属書Cの C.2を
参照)
このとき,式(3)の代わりに式(5)及び式(6)を用いる。
Px Pra (4)
式(3)の乾燥空気圧比を大気圧比に置き換えると,図示出力の比は次の式で与えられる。
m n s
px Tra Tcra

(pdf 一覧ページ番号 )

                               pra   Tx   Tcx
ここに,代用大気条件のもとでの大気圧は
rr
pra pr (6)
r,r max
係数a,指数m,n及びsは表2に示す値を用いる。
備考1. 附属書Bの表B.1B.5及び附属書C,Dの計算例も参照
2. 試験場所又は据付け場所の大気条件が標準大気条件又は代用大気条件より有利な条件のとき
は(10.3.2参照),その大気条件における呼び出力を機関製造業者が,標準大気条件のときの呼
び出力に制限することがある。
3. 相対湿度が不明の場合には,表2の調整の方法A及び方法Iにおける相対湿度は30 %と仮
定する。他のすべての調整の方法の場合には,出力調整は相対湿度を無関係に行う(a= 0)。
10.3.3 機械効率は機関製造業者が示す。示されない場合にはηm=0.8とする。
10.3.4 ISO標準出力を表示するときは,機関製造業者は,表2のどの調整の方法を用いたかを示す。

10.4 調整された機関の試験場所及び使用場所における大気条件に対する燃料消費率の求め方

 JIS B
8003の5.に規定する標準大気条件と異なる大気条件又は使用場所の大気条件において運転する必要がある
場合には,燃料消費率は,標準大気条件に対する消費率とは異なる。このような場合には,燃料消費率を
標準大気条件における値に調整するか,又は標準大気条件のもとで得られた燃料消費率を異なる大気条件
のもとでの値に換算する。
計算式は,機関製造業者が特に指定しない場合には,次の式を用いる。
bx br (7)
ただし, (8)
備考 附属書Bの表B.1B.5及び附属書CのC.1の計算例も参照。記号については,4.を参照。

11. 出力の表示

――――― [JIS B 8002-1 pdf 10] ―――――

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JIS B 8002-1:2005の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3046-1:2002(IDT)

JIS B 8002-1:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8002-1:2005の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB8001:1990
往復動内燃機関の構造に関する呼び方及び用語の定義
JISB8002-4:1998
往復動内燃機関―性能―第4部:調速
JISB8002-6:1998
往復動内燃機関―性能―第6部:過回転速度防止
JISB8003:2005
内燃機関―機関出力の決定方法及び測定方法―共通要求事項
JISB8008-1:2009
往復動内燃機関―排気排出物測定―第1部:ガス状排出物及び粒子状排出物の台上測定
JISB8008-2:2009
往復動内燃機関―排気排出物測定―第2部:ガス状排出物及び粒子状排出物の搭載状態での測定
JISB8008-3:2000
往復動内燃機関―排気排出物測定―第3部:定常状態における排気煙濃度の定義及び測定
JISB8008-4:2009
往復動内燃機関―排気排出物測定―第4部:各種用途の定常状態における試験サイクル
JISB8008-5:2009
往復動内燃機関―排気排出物測定―第5部:試験燃料
JISB8008-6:2000
往復動内燃機関―排気排出物測定―第6部:試験報告
JISB8008-7:2000
往復動内燃機関―排気排出物測定―第7部:エンジンファミリの定義及び決定方法
JISB8008-8:2000
往復動内燃機関―排気排出物測定―第8部:エンジングループの定義及び決定方法
JISB8008-9:2004
往復動内燃機関―排気排出物測定―第9部:圧縮点火機関の過渡状態における排気煙濃度の台上測定での試験サイクル及び試験方法
JISB8009-1:2001
往復動内燃機関駆動発電装置―第1部:用途,定格及び性能