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排気圧力が,規定圧力の125 %を超えないよう保持する装置を設置する。
注記 カスケーディングバイパスシステムとは,高圧タービンバイパス系統が,高圧タービン排気ライ
ンに接続されているシステムである。
圧力比及びタービン翼経路内の応力を特定範囲に維持するために,圧力は,供給者によって提示された
タービンの種類及び運用方法に依存する許容限度を下回ってはならない。
例えば,加熱タービンのような特定の用途においては,排気圧力の許容変動限度を受渡当事者間の協議
によって決定しなければならない。
復水タービンは,指定した冷却水又は冷却空気温度·流量変化に伴う排気圧力変化全域,又は指定され
た排気圧力変化全域に対して,運転継続可能でなければならない。供給者は,これらに対する全ての制限
値を明記する。
6.2.5 回転速度
タービンは,他に同意がなければ定格速度の98 %101 %の回転速度で,時間及び出力上の制限なく運
転が可能でなければならない。発電機運用制限については,IEC 60034-3参照。
例えば,地域のグリッドコードの要求事項を満たすためなどの同意があった場合を除き,定格速度から
大きく逸脱した速度では,運転(一時的な運転を含む。)をしてはならない。
6.3 特殊運転
6.3.1 運用例
購入者は,a) i)に示す運転を要求する場合,仕様書にそれを明記し,蒸気タービンに関連する蒸気条件
を提示する。
a) 復水器冷却管群の一部遮断運転
b) 給水加熱器の一部又は全部遮断運転
c) 過負荷運転及びその方法(過負荷弁運用など)
d) バイパス運用
e) 所内単独及びFSNL(無負荷運転)
f) 負荷遮断などによる負荷変動時の運転
g) ランバック動作時の運転
h) 保護装置動作時の運転
i) その他通常状態以外の運転モード
6.3.2 特殊運転における制限
供給者は,指定された特殊運転に対する全ての制限値を提示する。これには,構造的制約条件,出力の
調整などの事項を含み,また,これらの制限値に対する許容時間も含める。
供給者は,指定された特殊運転に必要なバイパス容量,ボイラ負荷変更などの発電所運用に関する要求
事項を提示する。
――――― [JIS B 8101 pdf 26] ―――――
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6.3.3 タービン特殊運転時の設計的配慮
蒸気タービントリップは,蒸気配管に圧力変動を発生させる。これは,配管設計者が,特に超臨界ター
ビンの場合,考慮が望ましい運用例の一つである。
6.4 設置条件
6.4.1 屋内外
購入者は,タービンの設置が屋内か,屋外か,又は屋根付きかを提示するとともに,空気及び冷却水の
最高·最低温度,相対湿度,潜在的な爆発性雰囲気,その他の関連要因を含むタービン運転環境条件を明
記する。
屋外設置の場合,購入者は,予測される降水量及び風速,積雪荷重,氷結状態,異常な粉じん,雷など
の周囲条件を明記する。
6.4.2 地震条件
購入者は,蒸気タービン設計に必要となる適切な地震に関連するデータを提示しなければならない。
6.5 保全
保全費用は,総合的なライフサイクルコストの大部分を占める。(JIS C 5750-3-3参照)供給者は,予想
されるタービン設備の保全の頻度及びその範囲を提示することが望ましい。
また,タービン設備を維持するために特殊工具が必要な場合は,それらを別途購入品として文書で明示
するか又は見積書に記載し,装置の初期供給品の一部として提供する。
6.6 取扱説明書
供給者は,納入したタービン設備が安全に運転できるように,全体を網羅した明瞭な取扱説明書を提出
する。取扱説明書には,タービン設備運転時の全ての制限値,及び供給者の要求する主蒸気及び補助蒸気
の蒸気純度も明記する[国際水·蒸気性質協会(IAPWS) : タービン運用の蒸気純度に関する技術ガイダン
ス文書の要求事項を参照]。
7 機器仕様
7.1 材料,構造及び設計
受渡当事者間で合意がない場合は,次の規定に従って,供給者はタービン設備の材料を選定する。
タービン設備を構成している全ての材料,部品,溶接部,全ての配管,支持装置,継手及び附属装置は,
それが妥当な限り該当する公的な規格を満たすものでなければならない。その規格は,契約仕様書に明記
しなければならない。
7.2 高温部材
7.2.1 低応力部材
運転状態における温度条件下での応力が低位である部材については,a)又はb)に示す要因による材料の
――――― [JIS B 8101 pdf 27] ―――――
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経年劣化が許容値以内となる材料を選定する。
a) 内部組織·構造の変化
b) 環境による材質の変化
7.2.2 高応力部材
応力が作用する部材に対しては,7.2.1の条件を満たさなければならない。さらに,その部材を使用する
場合の応力,温度及び時間条件において,許容値を超えて亀裂及び変形が生じないことを確認するデータ
に基づいて,材料を選定する。
7.3 ケーシング及び軸受台
ケーシング,軸受台及び支持部は,通常運転時及び非常時の負荷,許容配管反力及びモーメント,熱膨
張による移動などに耐え得るように設計する。ケーシングは,運転中の熱応力が過大にならないように設
計し,また,ロータとの良好な心合せを維持するように,適切に支持しなければならない。
組立·開放に必要な箇所には,押上げボルト,つり揚げラグ,アイボルト,案内ボルトなどを設け,必
要に応じて特殊工具を供給する。
7.4 ロータ
7.4.1 釣合い
ロータは,完成した状態で釣合いが取れていなければならない。釣合い試験方法及び規定値については,
受渡当事者間の協議による。
7.4.2 危険速度
タービン及び被駆動機を組み合わせた危険速度は,軸受台の剛性及び油膜の特性を考慮して設計する。
タービン及び被駆動機を組み合わせた危険速度は,定格速度の94 %から,調速装置が機能しない状態で
定格負荷1)を遮断したときに達する回転速度までの範囲での運転に支障がないように,定格速度から十分
に離しておく。
注1) 3.4.1の注1)参照。
ただし,これらに加え,ISO 21940-31の振動感度評価の適用は,受渡当事者間の協議による。
タービン製造業者と発電機製造業者とが異なる場合,タービン及び被駆動機軸系の危険速度に対する責
任分担は,両者の協議によって決定する。
7.4.3 過速度試験
タービンロータ単体の過速度試験を実施する場合は,製造業者の工場で実施することが望ましい。試験
回転速度は,定格速度の115 %以下とすることが望ましい。定格速度の115 %を超える試験を実施する場
合,いかなる理由があっても,定格速度の120 %を超える試験を行ってはならない。
なお,試験継続時間は2分以内とし,試験回数は1回限りとする。
――――― [JIS B 8101 pdf 28] ―――――
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7.4.4 発電機短絡及び他の異常トルク事象
ロータ,翼及び軸継手(歯車装置を含む。)は,発電機短絡,その他の指定する電力系統内の変調に耐え
得るように設計する。
購入者は,系統上のいかなる電気的事故に対しても,タービン·発電機軸系が受ける影響を最小限に食
い止めるタービン·発電機保安装置を設置する。大容量タービンにおける低圧タービン翼の長大化に伴い,
電力系統のじょう乱に対する翼軸連成振動を考慮した設計が必要であるため,翼を含めて検討する。
電力事故に関する地域のグリッドコードの要求事項がある場合は,購入者が送電系統の特性とともに指
定しなければならない。
7.4.5 ロータ軸系
タービン及び被駆動機軸系,その機械的特性及びそのねじり特性に対する責任分担は,受渡当事者間の
協議によって決定する。
タービン及び被駆動機軸系の基礎に対する責任分担は,その機械的な健全性及び振動特性も含めて,受
渡当事者間の協議によって決定する。
7.5 主要弁
タービンには,適切な個数の蒸気加減弁を設けなければならない。これらは,タービンの全回転速度範
囲及び全負荷域にわたって,流入蒸気の制御を適切に行うことができるものでなければならない。
さらに,蒸気加減弁と直列に主蒸気止め弁を設置する。上流側に設置する方の弁の直前に蒸気ストレー
ナを装着する。ただし,主蒸気止め弁がスイング式の場合,ストレーナは主蒸気止め弁の下流側に装着し
てもよい。小容量タービンの場合は,主蒸気止め弁と蒸気加減弁とを一体化してもよい。
再熱タービンでは適切な個数のインタセプト弁を設けなければならない。インタセプト弁と直列に再熱
蒸気止め弁を設置する。再熱器からの蒸気を最初に受ける弁の直前に,ストレーナを装着する。ただし,
上流側弁がスイング式の場合は,上流側弁と下流側弁との間に装着してもよい。また,再熱器が蒸気によ
る加熱方式の場合は,再熱器からの蒸気を受ける弁にストレーナを装着しなくてもよい。
安全機能を考慮した上で,蒸気止め弁と蒸気加減弁とを一体化してもよい。
7.6 主軸受及び軸受箱
主軸受及び軸受箱の構造は,a) f) に示す事項を考慮して設計する。
a) ジャーナル軸受は,交換可能なライナ,パッド又は軸受リングとともに,2分割できる構造とする。
b) スラスト軸受は,両軸方向の推力を受けられるように設計する。ロータの軸方向位置は,保全の際,
適切な軸方向間隙を確保するために調整が可能でなければならない。
c) ケーシングを分解することなく,全ての軸受が交換できる構造とする。ただし,軸流排気形タービン
のように構造上困難な場合は,受渡当事者間の協議による。
d) ジャーナル軸受及びスラスト軸受は,強制潤滑の設計として,戻り油が適切に排出される構造とする。
また,潤滑油の流動状況,色などから運転中の軸受などの健全性を把握するために,戻り油の流れを
直接監視するサイトグラスなどを設けてもよい。
e) 軸受箱は,湿分又は異物の侵入,潤滑油の漏れを防ぐことができる構造とする。
――――― [JIS B 8101 pdf 29] ―――――
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f) 軸受,ギアボックス又はカップリングなどに対する静電摩擦による電流の影響を低減するために,タ
ービン軸及び被駆動機軸を接地する。タービンと発電機の供給者とが異なる場合,接地地点は受渡当
事者間で協議して決定する。小容量タービンについては,通常接地の必要はない。
被駆動機側に接地がない小容量タービンについては,受渡当事者間の協議による。
7.7 グランド及びラビリンスパッキン
ロータ端部のグランド及び翼列間のラビリンスパッキンは,運転時の熱によるひずみ,及び接触による
ロータの損傷を最小限とする材料及び構造としなければならない。
7.8 保温
指定がある場合,タービンに保温材を装着する。購入者は,保温材の表面温度を指定する。保温材は,
タービンの保全が容易なように設計する。
購入者は,保温材の材質に関する制限を指定する。
7.9 溶接
蒸気タービン設備を構成している溶接部のうち,電気事業法第52条が適用される範囲については,受渡
当事者間で協議を行い,この法令に定める溶接事業者検査を行う。
これらの適用範囲外の回転体を除く部位の溶接部については,溶接構造を適用する構成部品の機能及び
その重要性を考慮する。さらに,過去の製造経験を考慮して,材料の選定(母材,溶接棒,その他溶接材
料),溶接接合部位の選定,溶接継手構造の設計,溶接施工手順の決定及びその管理,溶接部の検査方法及
び検査範囲の選定,検査結果に対する判定基準,溶接部に関する品質文書の管理,溶接後熱処理を含む溶
接施工法並びに溶接施工者の技量の認定及び管理を,製造業者の責任で行う。
8 基礎及び建屋
基礎及び建屋は,a) h)による。
a) タービン供給者は,支持系全体の設計及び施工を行うことができるように,自身の設計責任範囲と,
購入者又はその基礎設計者の責任範囲との取合点における関連情報(静的及び動的荷重,外形図面,
台板詳細図面,荷重·モーメント,基礎の許容たわみ,熱膨張など)を,購入者に提供しなければな
らない。
b) 購入者は,タービン基礎に適用する建築基準,短期·長期スペクトル加速度,土壌条件,重要因子の
変更といった設置場所の条件を定義するために,設置場所の詳細調査を実施する責任をもつ。これら
の情報が提供されない場合,タービン製造業者は,設置場所における国レベルで認められた建築基準
を適用しなければならない。
c) 購入者及びタービン供給者は,タービン軸系と基礎との連成での減衰計算の実施の有無,また,実施
する場合,誰が実施及び評価するかを取り決めなければならない。
d) 購入者は,運転中及び停止中における,全配管の反力·モーメントを含むタービンヘ伝達される荷重
の詳細について,タービン供給者との合意を得なければならない。他に合意がなければ,購入者は基
礎設計(17.7参照)のための必要な全ての文書を提示するとともに,設計段階で供給者に意見を述べ
る機会を与えなければならない。
e) 購入者は,基礎及び建屋には機器の設置のために,十分な空間及び必要な開口部を設ける。また,建
――――― [JIS B 8101 pdf 30] ―――――
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JIS B 8101:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60045-1:2020(MOD)
JIS B 8101:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.040 : ガス及び蒸気タービン.蒸気機関
JIS B 8101:2021の関連規格と引用規格一覧
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- 機械類の安全性―非常停止機能―設計原則
- JISB9960-1:2019
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様