この規格ページの目次
4
B 8561 : 2007
い。
− 通常床に固定されるか,又は40 kgを超える質量の機器であって,キャスタ又はローラを備えてい
ない機器は,据付説明書に従って据え付ける。説明書がない場合には,機器はできる限り壁に密着
させて,床上に配置する。
− その他の機器は,壁にできる限り近づけて,床上に配置する。
機器の傾きは鉛直から1°以内におく。
厚さ約20 mmの黒く光沢なしに塗った合板がテストコーナ,支持台及び埋込形機器の取付台とし
て使用される。
e) 周囲温度の測定は,他の熱源及び機器の影響を直接受けない位置とする。周囲温度が変動するときは,
その最大値と最小値との平均値を周囲温度とする。
f) 貨幣又はその他の媒体(ICカード,携帯電話など)を用いて行う繰返し作動試験は,1作動サイクル
を完了した後,次の作動に移る。
なお,1作動サイクルとは,次の作動時間のうちいずれか長い時間とする。
1) 貨幣を投入又はその他の媒体を挿入,接触してから自動的に販売商品が出てくるまでの時間,又は
人為的に販売商品を取り出すまでの時間。
2) 貨幣を投入してから釣銭払出し完了までの時間。
g) 貨幣を続けて投入する場合は,前に投入した貨幣の受付作動が終了してから次の貨幣を投入する。
h) 試験に用いる計測器及び測定は,次による。
1) 巻線以外の温度上昇は,試験の部分の温度に対する影響が最も小さくなるように取り付けた細い熱
電対を用いて測定する。
注記 直径が0.3 mm以下の熱電対は,細い熱電対とみなす。
壁,天井及び床の表面の温度上昇測定に用いられる熱電対は,直径15 mm,厚さ1 mmの黒く塗
った銅又は黄銅の小形円板の裏に取り付ける。
可能な限り,熱電対で最高温度を検出できるように機器をおく。
巻線の絶縁以外の電気絶縁物の温度上昇は,絶縁物の表面,すなわち,絶縁破壊が,短絡,充電
部と可触金属部間の接触,絶縁の橋絡,又は沿面距離若しくは空間距離の減少をもたらすような箇
所で測定される。
巻線の温度上昇は,巻線が均一であれば抵抗法によって測定する。均一でなかったり,測定に必
要な接続を行うのが困難な場合には,熱電対によって温度上昇を測定する。
注記1 熱電対を取り付けるために機器を分解する必要がある場合には,機器を正しく元どおり
に組み立てるように十分注意を払うとともに,入力を再度測定する。
注記2 多心コードの線心の分岐点及び絶縁電線が,電球受金に入るところが熱電対を取り付け
る箇所の例である。
2) 電圧計・電流計はJIS C 1102-2,電力計はJIS C 1102-3,及び周波数計はJIS C 1102-4にそれぞれ規
定する精度0.5級又はこれと同等以上の性能のものを使用する。ただし,各項で規定するものは除
く。
3) 電力量計は,JIS C 1211に規定する力率0.5(遅れ電流)で許容差±2.5 %のIII形普通電力量計相当
以上の性能のもので,0.01 kW・hの単位まで測定できる計器を使用する。
5 試験方法
――――― [JIS B 8561 pdf 6] ―――――
5
B 8561 : 2007
5.1 耐電圧
絶縁部分に周波数が50 Hz又は60 Hzの正弦波形の電圧を1分間加える。試験電圧の値及び試験電圧を
加える箇所は,表1による。
絶縁物の可触部分は,金属はくで覆う。
表1−加える試験電圧
試験電圧を加える箇所 試験電圧 クラスII構造の
(V) 試験電圧 (V)
1. 充電部と充電部から次によって絶縁した可触部分との間
− 基礎絶縁だけ 1 250 −
− 強化絶縁 3 750 3 750
2. 二重絶縁部分であって,基礎絶縁だけによって充電部から絶縁した金属部と次の
部分との間
− 充電部 1 250 1 250
− 可触部分 2 500 2 500
3. 絶縁物で裏打ちされた金属外郭又はカバーと裏打ちの内面に当てた金属はくとの
1 250 2 500
間。
4. ハンドル,ノブ,グリップその他これに類する部分に巻き付けた金属はくとその
2 500
シャフトとの間。ただし,絶縁不良が生じた場合に,充電部になるおそれのない 2 500
ものを除く。
5. 可触部分と金属はくを巻き付けた電源コードとの間。ただし,金属はくを巻き付
1 250
ける部分は,絶縁物製の入力ブッシング,コードガード,コード押さえ,その他 2 500
これに類する部分に電源コードが接触している部分とするa) )。
6. 巻線とコンデンサとの接続点と外部電線用端子との間で共振電圧Uが生じる場合
には,その接続点と次の部分との間
− 可触部分 2U+1 000 −
− 基礎絶縁だけによって充電部から絶縁した金属部c) − 2U+1 000
注a) コードガードの外面には,金属はくを巻き付けない。
b) コード押さえを固定するねじに加えるトルクは,JIS C 9335-1の28.1に規定する値の2/3の値とする。
c) 巻線とコンデンサとの接続点と可触部分又は金属部との間に対して行う試験は,通常動作の下で共振電圧を受
ける絶縁部分についてだけ行う。この場合,その他の部分は切り離しておき,コンデンサは短絡しておく。
定格電圧が130 V以下の機器の場合には,試験電圧1 250 Vと規定した部分に加える電圧は1 000 V,2 500
Vと規定した部分に加える電圧は1 500 V,及び3 750 Vと規定した部分に加える電圧は2 500 Vとする。
最初に,規定の半分以下の電圧を加え,次に,急速に規定の電圧まで上昇させる。
注記1 金属はくを取り付ける場合には,絶縁物の端でフラッシュオーバが生じないように注意する。
試験に用いる高圧電源は,JIS C 9335-1の13.3の備考3.による。
注記2 強化絶縁及び二重絶縁の両方で構成しているクラスII構造の場合には,強化絶縁部に電圧を
加えることによって,基礎絶縁又は付加絶縁に過大な電圧が加わることのないように注意す
る。
基礎絶縁及び付加絶縁を単独に試験することができないような構造になっている場合には,
絶縁全体について,強化絶縁に規定した試験電圧を加える。
注記3 絶縁塗膜を試験する場合には,圧力が約5 kPaになるような砂袋によって,金属はくを絶縁
物に押し付ける。この試験は,例えば,絶縁物の下に金属のとがった角があるといった絶縁
が弱いと思われる箇所に限定してもよい。
――――― [JIS B 8561 pdf 7] ―――――
6
B 8561 : 2007
可能な場合には,絶縁裏打ちは各々単独に試験を行う。
注記4 電子回路部品に過大な電圧が加わることのないように注意する。
5.2 水の浸入に対する保護
5.2.1 機器への有害な水の浸入に対し,保護の度合いが適切かを試験する。
次の試験を行った後,5.1の試験を行い,電気絶縁に影響する部分に水が入った形跡を目視で調べる。
5.2.2 屋外用機器は,JIS C 0920の14.2.4(オシレーティングチューブ又は散水ノズルによる第二特性数
字4に対する試験)に定められた保護等級IPX4に対する試験を行う。
通常,床上又は卓上で使用する機器は,直径が可動水噴射管の半径の2倍より15 cm短い穴のあいてい
ない水平支持台の上におく。
通常,壁に取り付けて使用する機器は,通常使用の状態に,機器の正射投影寸法より15 cm±5 cm大き
な寸法をもつ木台の中央部に機器を取り付ける。木台は,可動水噴射管の中央部におく。
機器の水平中心線が可動水噴射管の中心軸と同じになるようにする。ただし,通常,床上で使用する機
器又は床若しくは机の上に立てておく機器の場合には,可動水噴射管の中心軸と同じ面になるように支持
台をおく。動かす角度は,垂直に対して90°の2倍とし,その時間は5分間とする。
壁に取り付ける機器であって,床面近くに取り付けるように設置説明書で指定し,かつ,その距離も指
定しているものの場合には,機器の下方の指定の場所に木台をおく。木台の寸法は,機器の水平投影距離
より15 cm大きなものとする。
5.2.3 ウォータージェットによって清掃する機器,又はウォータージェットを使用するおそれがある場所
に据え付けられる機器は,JIS C 0920の14.2.5(直径6.3 mmノズルによる第二特性数字5に対する試験)
に定められた保護等級IPX5に対する試験を行う。
5.2.4 カップ又はジャグ(水差し)のような容器をおくことが可能である機器の外側の面に,急速に0.5 L
の水を注いで試験する。試験に用いる水は,塩化ナトリウム含有率が約1 %でなければならない。
たとえ機器が液体を販売しない場合でも,試験は実施する。
二つ以上の外側の面がある場合は,それらは順番に試験する。
5.2.5 清掃されるおそれがある部分は,水で飽和した約150×75×50 mmのスポンジで清掃する。スポン
ジには力を加えないで,それぞれの面にほぼ10秒間行う。試験に用いる水は,塩化ナトリウム含有率が約
1 %でなければならない。
なお,この試験は,清掃説明書が提供されている保守領域における表面には適用しない。
5.3 電圧変動
電圧変動試験は,定格周波数に等しい周波数の定格電圧に等しい電圧で連続して運転し,各部の温度が
ほぼ一定となったとき,電源電圧を定格電圧の±10 %変化させて実施する。
5.4 始動
始動試験は,定格周波数に等しい周波数の定格電圧に等しい電圧で連続運転し,各部の温度がほぼ一定
となった後,定格電圧の90 %に等しい電圧を加えて実施する。ただし,圧縮用電動機をもつものは3分
間休止,休止表示があるものは休止表示時間休止させてから,定格電圧の90 %に等しい電圧を加え試験
する。
5.5 高周波漏れ
機器に過大な高周波漏れがないかを試験する。
発振管をもつものは,内径が約85 mmの肉薄のほうけい酸ガラス容器に入った,20 ℃±2 ℃の,275 g
±15 gの飲料水からなる負荷を受皿の中心に載せる。機器に定格電圧を印加し,高周波出力制御装置を最
――――― [JIS B 8561 pdf 8] ―――――
7
B 8561 : 2007
大設定にして機器を運転する。
階段入力信号を受けると,2秒から3秒で定常状態示度の90 %に達する計器で高周波電力密度を測定し
て高周波漏れを決定する。機器の外面の上で計器アンテナを動かし,特に扉とそのシールに注意して,最
大高周波漏れの場所を突き止める。
機器の外面から50 mm以上離れたところでの高周波漏れを測定する。
注記1 発振管をもつものは,マイクロ波で加熱することをいう。
注記2 高い水温のために試験に対する適合性に疑問がある場合には,新しい負荷を使用して試験を
繰り返す。
5.6 入力測定
通常使用温度における機器の入力は,入力が安定したときに測定する。この場合,
− 同時に動作できる回路は,すべて動作状態にする。
− 機器には定格電圧を加える。
− 通常動作で機器を運転する。
− 機器には定格周波数を加える。
一連の動作中に入力が変化する場合には,入力はある代表的な期間についての入力の平均値として求め
る。
5.7 消費電力量
消費電力量は,自動販売機の機種によって附属書A,附属書B又は附属書Cに示す方法によって測定し,
それぞれの附属書によって年間消費電力量を算定する。
5.8 温度上昇
機器及びその周囲は,通常使用状態において過度の温度にならないかを試験する。
交流機器には定格周波数を加える。
電熱機器は,通常動作で定格入力の1.5倍の入力で運転される。
モータ駆動機器は,通常動作で,定格電圧の0.94倍1.06倍の間の最も不利となる電圧を供給し運転す
る。
複合機器は,通常動作で,定格電圧の0.94倍1.06倍の間の最も不利となる電圧を供給し運転する。
機器は,定常状態が確立されるまで通常動作で運転され,必要があるときは機器に補充する。
注記 補充は,アクセスキーを使用してもよい。
試験中,温度上昇は表2の箇所を継続的に監視し,保護装置の作動,かつ,封止コンパウンドの流出を
調べる。
使用者領域での表面の温度上昇は,短時間だけ保持されるハンドル,ノブ,グリップ,及び類似の部分
を測定する。
この場合は,機器が,その機能を果たすために,温度が高いことを必要とする部分の表面には適用しな
い。
冷却装置を組み込んでおり,JIS C 9335-2-34に適合しない電動圧縮機をもつ機器に対しては,試験は周
囲温度32 ℃で繰り返す。機器の冷却装置以外の部分はスタンバイモードとするか,又は冷却システムが
最も不利になる条件で運転する。
圧縮電動機以外の機器の部分の温度上昇は,測定しない。
圧縮電動機の巻線及び外郭の温度を測定する。
――――― [JIS B 8561 pdf 9] ―――――
8
B 8561 : 2007
表2−温度上昇測定箇所
測定箇所
・巻線
・機器用インレットのピン
・据置形機器のアース端子を含む外部導体用端子,ただし,電源コード付きのものを除く
・スイッチ,自動温度調節器及び温度制限器の周辺
・内部配線及び電源コードを含む外部配線のゴム絶縁又は塩化ビニル絶縁
・付加絶縁として使用するコードの被覆
・コードリールのしゅう(摺)動接触部
・ガスケットその他の部分に使用された合成ゴム以外のゴムであって,それが劣化することによって,安全に影響
を及ぼすおそれのあるもの
・ランプホルダ
・配線及び巻線以外の絶縁物
・木材支持台,テストコーナの壁,天井及び床並びに木製キャビネット
・コンデンサの外面
・モータ駆動機器の外郭,ただし,通常使用時に手で保持するハンドルは除く
・通常使用時に継続して手で保持される,ハンドル,ノブ,グリップ及び同等の部分
・通常使用時に短時間だけ保持される,ハンドル,ノブ,グリップ及び同等の部分(例 : スイッチ)
・引火点がt ℃の油に接触している部分
・電源コードをもたない据置形機器の固定配線用端子ブロック又は仕切空間に電線の絶縁が接触する点
5.9 異常運転
5.9.1 機器の,異常運転又は不注意運転によって,火災の危険,安全性,又は感電に対する保護に影響を
及ぼす機械的損傷を,できるだけ未然に防止できるような構造について試験する。
電子回路がいかなる故障状態になっても,機器が感電,火災,傷害又は危険に結びつく機能停止が生じ
ることがないかを試験する。
5.9.2 電熱素子をもつ機器に対しては,5.9.3及び5.9.4の試験を行う。5.8の試験を行っている最中に温
度を制限する制御装置をもつ機器に対しては,更に5.9.5及び該当する場合には5.9.6の試験を行う。PTC
電熱素子をもつ機器に対しては,5.9.7の試験も行う。
モータをもつ機器に対しては,5.9.85.9.11の該当する項目を適用し,試験を行う。
電子回路をもつ機器に対しては,5.9.12及び5.9.13の該当する項目を適用し,試験を行う。
特に規定のない限り,非自己復帰形温度過昇防止装置が作動するまで又は定常状態に達するまで試験を
継続する。電熱素子又は故意に作った弱い部分が切れたままになった場合には,2番目の試料を用いて,
関連する試験を再度行う。この2回目の試験は,試験が支障なく完了しない限り,同じ状態が生じた時点
で試験を打ち切る。
一度に1異常状態だけを起こさせる。
特に規定のない限り,5.9.14に基づき,試験を行う。
故意に作った弱い部分というのは,この規格でいう不安全な状態となることのないようにするために,
異常運転を行ったときに切断するように作ってある部分のことである。そういった部分は,抵抗器,コン
デンサといった交換することのできる部品であってもよいし,また,モータに取り付けた,触れることの
できない温度ヒューズといった交換部品の一部であってもよい。
必要な保護を行うために機器の中に,ヒューズ,温度過昇防止装置,過電流保護装置,その他これに類
するものを使用することができる。固定配線の中に取り付けた保護装置は,必要な保護とはならない。
同じ機器に対して,2項目以上の試験が適用できる場合には,各部の温度がほぼ室温と同じ温度になる
――――― [JIS B 8561 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS B 8561:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- 55 : 包装及び物流 > 55.230 : 配送機械及び自動販売機械
JIS B 8561:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC0922:2002
- 電気機械器具の外郭による人体及び内部機器の保護―検査プローブ
- JISC1102-2:1997
- 直動式指示電気計器 第2部:電流計及び電圧計に対する要求事項
- JISC1102-3:1997
- 直動式指示電気計器 第3部:電力計及び無効電力計に対する要求事項
- JISC1102-4:1997
- 直動式指示電気計器 第4部:周波数計に対する要求事項
- JISC1211:1995
- 電力量計(単独計器)
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC4908:2007
- 電気機器用コンデンサ
- JISC5101-14:2014
- 電子機器用固定コンデンサ―第14部:品種別通則:電源用電磁障害防止固定コンデンサ
- JISC60068-2-75:2019
- 環境試験方法―電気・電子―第2-75部:ハンマ試験(試験記号:Eh)
- JISC6065:2016
- オーディオ,ビデオ及び類似の電子機器―安全性要求事項
- JISC6575:1975
- 電子機器用筒形ヒューズ
- JISC8280:2011
- ねじ込みランプソケット
- JISC8280:2021
- ねじ込みランプソケット
- JISC9335-1:2014
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第1部:通則
- JISC9335-2-34:2019
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第2-34部:電動圧縮機の個別要求事項
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8731:2019
- 環境騒音の表示・測定方法