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電熱機器は,定格入力の1.15倍に等しい入力で運転する。
モータ駆動機器及び複合機器は,定格電圧の1.06倍に等しい電圧で運転する。
単相電源にも接続することのできる三相機器は,設置説明書に従って,三回路を並列に接続し,単相機
器として試験する。
試験に先立ち,保護インピーダンス及び妨害雑音抑制用のフィルタを切り離しておく。
5.18.2 電源の片側と金属はく(可触絶縁物表面に接触させた面積が20×10 cm以下のもの)に接続した可
触金属部との間で,JIS C 9335-1に規定した回路を使用して,漏えい電流を測定する。
単相機器の場合には,測定回路はJIS C 9335-1の図2による。
切換えスイッチを1及び2にした場合の各々について,漏えい電流を測定する。
三相機器の場合には,測定回路はJIS C 9335-1の図4による。
三相機器の場合には,スイッチa,b及びcを閉状態にして,漏えい電流を測定する。次に,a,b,cの
各スイッチを1個ずつ順番に開状態にして(この場合,他の2個のスイッチは閉状態にしておく。),漏え
い電流測定を繰り返す。スター結線だけを行うようになっている機器の場合には,中性線は切り離してお
く。
5.8に規定した時間機器を運転した後,漏えい電流を測定する。
複合機器の場合には,全漏えい電流値は,電熱機器の漏えい電流又はモータ駆動機器の漏えい電流のい
ずれか大きい方の値とするが,両方の漏えい電流を加算することはしない。
キャパシタを使用しており,かつ,片切りスイッチを使用している機器の場合には,スイッチをOFF位
置にして,上記測定を再度行う。
5.8の試験を行っているときに作動する温度制御装置をもつ機器の場合には,その制御装置が作動して,
回路が切れる直前に漏えい電流を測定する。
スイッチをOFF位置にしての試験は,片切りスイッチより奥に接続したコンデンサによって,過大な漏
えい電流が流れるおそれがないか否かを確認するために行う。
絶縁変圧器を通して機器に電流を供給するのがよい。そうでない場合には,機器をアースから絶縁して
おく。
試験品の表面に金属はくを使用する場合には,規定の寸法を超えない範囲のできるだけ大きな面積のも
のを使用する。金属はくの面積が試験品の表面積より小さい場合には,試験品の表面のすべての部分が試
験できるように金属はくを動かすが,金属はくによって機器の放熱に悪影響を及ぼさないようにする。
クラス0I機器に対しては,妨害雑音抑制用のフィルタを取り付けた状態で測定してもよい。
5.19 始動電流
始動電流試験は,定格周波数に等しい周波数の定格電圧に等しい電圧で連続して運転し,各部の温度が
ほぼ一定となった後,製造業者が指定した場合は指定した時間,指定のない場合は3分間停止させてから
電動機の回転子を拘束した状態で定格電圧・定格周波数を加え測定する。通常の操作によって2台以上の
電動機が同時に始動するものでは,同時に通電したときの始動電流又は各々の電動機の始動電流の合計と
し,順次始動するものは,各々の電動機の始動電流のうち最大のものとする。ただし,電動機の回転子を
拘束しがたい構造のものは,電動機の回転子が停止した状態で定格周波数の電圧を加えたときの電動機の
全負荷電流に近い拘束電流を通じたときに加えた電圧を測定し,次の式によって始動電流を算出する。
I s E
Ist Is
E s
ここに, Ist : 始動電流 (A)
――――― [JIS B 8561 pdf 21] ―――――
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Is : 定格電圧における拘束電流 (A)
I s : 全負荷電流に近い拘束電流 (A)
E : 定格電圧 (V)
E s : 電流I sに対するインピーダンス電圧 (V)
5.20 電源コードの引張り及びねじり
電源コード付きの機器は,機器の中で導体を接続している部分に,張力及びねじれが加わらないか,更
に,導体の絶縁物が擦り切れることのないようなコード止めをもっているか調べる。可とうコードによっ
て,固定配線に接続したままにしておくようになっている機器にも,この事項を適用する。
コード又は機器の内部が損傷を受ける程度まで,コードを機器の中に押し込むことができないか調べる。
目視検査,手による試験及び次の試験を行う。
表4に規定した引張り力を加えて,コード止めから約2 cmのところ,又は他の適切なところでコード上
に印をつける。
次に,規定の力で,コードに引張り力を25回加える。引張り力は,急に加えないようにして,最も不利
となる方向に各々1秒間ずつ加える。
この後直ちに,コード(自動式コード巻取り機構によって出し入れするものを除く。)にトルクを加える。
トルクを加える箇所は,できるだけ機器に近いところとする。
表4に規定した値のトルクを1分間加える。
表4−引張り力及びトルク
機器の質量kg 引張り力N トルクNm
1以下のもの 30 0.1
1を超え4以下のもの 60 0.25
4を超えるもの 100 0.35
試験中,コードの損傷を調べる。
試験後,コードは,長さ方向に2 mmを超える変位がなく,かつ,導体は,端子部で1 mmを超えて動
くかを調べる。導体の接続部の張力を調べ,沿面距離及び空間距離は,JIS C 9335-1の29.1に規定した値
を調べる。
コードに引張り力を加えた状態で,コード止め又は他の箇所に対して,コード上につけた印の変位を測
定する。
試験が内部配線について実施されるとき,引張り力は30 Nであり,トルクは0.1 Nmで,機器の質量に
は無関係である。上記の配線に対しては,30 Nの押込み力を適用する。
――――― [JIS B 8561 pdf 22] ―――――
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附属書A
(規定)
缶及びボトルタイプの消費電力量試験
序文
この附属書は,缶及びボトル入り飲料(以下,販売商品という。)を販売する自動販売機であって,販売
商品を常に冷蔵及び/又は温蔵して販売する次の自動販売機の消費電力量試験について規定する。
a) コールド専用機 : 販売商品を常に冷蔵して販売する自動販売機
b) ホットオアコールド機 : 販売商品を夏は冷蔵し,冬は温蔵して販売する自動販売機
c) ホットアンドコールド機 : 自動販売機内部が仕切壁で仕切られ,販売商品を冷蔵及び温蔵して販売す
る自動販売機
A.1 試験条件
試験は,特に規定がない限り次の試験条件で行う。
a) 自動販売機の各側面及び天井面は,空気の自然対流を妨げることがないように図A.1に示す空間を設
け,かつ,鉛直からの傾きは1°以内に設置する。
b) 周囲温度の測定は,図A.1に示すA点とする。
単位 mm
0
5
扉
図A.1−設置状態
――――― [JIS B 8561 pdf 23] ―――――
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c) 自動販売機は,節電機能を含む通常使用される状態とする。
d) 自動販売機は,次の性能を満たす運転モードに設定する。
1) 節電機能の設定は,次の販売数量及び販売間隔で商品を販売した場合,商品温度が2)の規定値を維
持する。
− 販売数量 : 各コラム2本ずつ均等に販売するものとする。
− 販売間隔 : 12時間で上記本数が販売されるものとする。ただし,消費電力量測定時の販売はA.2
のf)に定める方法に従う。
2) 自動温度調節器などの設定は,冷却,加温運転が安定状態に達したとき,次に販売される商品(以
下,“次販売商品”という。)の商品温度が,冷蔵商品の場合は4 ℃±2 ℃,温蔵商品の場合は55 ℃
±2 ℃とする。
e) 測定時の周囲温度は,15 ℃±1 ℃とし,庫内の冷蔵−温蔵設定は,表A.1による。
表A.1−冷蔵−温蔵設定
機種 冷蔵−温蔵設定
コールド専用機 全室冷蔵
ホットオアコールド機 全室冷蔵
ホットアンドコールド機 全室の半分を冷蔵,他の半分を温蔵a)
注a) 全室をちょうど半分に分けられない場合は,冷蔵の方を1室
多くする。3室の場合には,中室は冷蔵設定とする。
f) 照明装置の点灯時間は,1日のうち12時間とする。
g) 調光機能をもち,通常調光状態で使用するための出荷設定をしてあることを取扱説明書などに明記し
てあるものは,調光設定の状態で測定する。
h) 電源電圧は,定格電圧に等しい値とする。ただし,電源電圧の変動は,始動・停止の負荷変動時を除
き定格の±2 %とする。
i) 電源周波数は,50 Hz又は60 Hzのうち,消費電力量のいずれか大きい方を用いる。
A.2 試験方法
試験は,次の手順によって行う。
a) 庫内及び予冷室(予冷室がないものは除く。)に販売商品(1本当たりの最大負荷商品を使用する。)
を最大量収納し,扉を開けたまま放置する。
b) 各庫室ごとに,次販売商品のうち中央部コラムの1か所に熱電対などの温度測定装置を取り付ける。
c) 照明装置は消灯状態にしておく。
d) 機体及び収納した全販売商品が周囲温度に達し,安定状態1)であることを確認した後,扉を閉め,電
源投入と同時に測定を開始する。
注1) 安定状態とは,機体及び販売商品の温度変化が1時間の間に0.5 ℃以内である状態をいう。
e) 電源投入後24時間の消費電力量を測定し,これをWA(単位 : kW・h)とする。試験終了時,次販売
商品の温度を確認する。この温度がコールド系で4 ℃±2 ℃,ホット系で55 ℃±2 ℃の範囲に達し
ていない場合は,測定した消費電力量は無効とし,自動温度調節器などを再調整の後,再度a)から試
験をやり直す。
f) e)に続く24時間の消費電力量を測定し,WB(単位 : kW・h)とする。この24時間の測定時間の中で
――――― [JIS B 8561 pdf 24] ―――――
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の,販売試験は次による。
1) 販売試験はWB測定開始後30分以内にスタートし,12時間以内に終了する。
2) 販売の順序は任意とし,熱電対などの温度測定装置が商品についていないコラムから均等に2本販
売する。
販売した商品の温度を測定し,その温度がコールド系で4 ℃±2 ℃,ホット系で55 ℃±2 ℃の
範囲であることを確認する。ただし,この温度が上記範囲にない場合には,測定した消費電力量は
無効とし,自動温度調節器などを再調整の後,再度a)から試験をやり直す。
g) 照明装置が蛍光灯の場合は,30分以上運転させた後に測定を開始し,1時間の消費電力量を測定し,
A.1のf)によって計算する。この消費電力量をWF(単位 : kW・h)とする。
A.3 年間消費電力量の算定
年間消費電力量の算定は,次による。
a) .2の方法で測定した,始めの24時間の消費電力量 (WA) 及び続く24時間の消費電力量 (WB) をそ
れぞれJIS Z 8401によって小数点以下3けた目を丸める。
b) 年間消費電力量 (Wy) は,次の式で算出し,JIS Z 8401によって小数点以下1けた目を丸める。
WA WB 13
Wy WF 365
14
ここに, Wy : 年間消費電力量 (kW・h)
WA : 開始後24時間の消費電力量 (kW・h)
WB : WAに続く24時間の消費電力量 (kW・h)
WF : 照明装置の1日当たりの消費電力量(点灯時間は12時間)
(kW・h)
――――― [JIS B 8561 pdf 25] ―――――
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JIS B 8561:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- 55 : 包装及び物流 > 55.230 : 配送機械及び自動販売機械
JIS B 8561:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC0922:2002
- 電気機械器具の外郭による人体及び内部機器の保護―検査プローブ
- JISC1102-2:1997
- 直動式指示電気計器 第2部:電流計及び電圧計に対する要求事項
- JISC1102-3:1997
- 直動式指示電気計器 第3部:電力計及び無効電力計に対する要求事項
- JISC1102-4:1997
- 直動式指示電気計器 第4部:周波数計に対する要求事項
- JISC1211:1995
- 電力量計(単独計器)
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC4908:2007
- 電気機器用コンデンサ
- JISC5101-14:2014
- 電子機器用固定コンデンサ―第14部:品種別通則:電源用電磁障害防止固定コンデンサ
- JISC60068-2-75:2019
- 環境試験方法―電気・電子―第2-75部:ハンマ試験(試験記号:Eh)
- JISC6065:2016
- オーディオ,ビデオ及び類似の電子機器―安全性要求事項
- JISC6575:1975
- 電子機器用筒形ヒューズ
- JISC8280:2011
- ねじ込みランプソケット
- JISC8280:2021
- ねじ込みランプソケット
- JISC9335-1:2014
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第1部:通則
- JISC9335-2-34:2019
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第2-34部:電動圧縮機の個別要求事項
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8731:2019
- 環境騒音の表示・測定方法