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6.3.2 ガスの流れ
6.3.2.1 積算停止機構
ガスメーターは,ガスが認められていない方向に流れたとき,積算機能を停止する装置を備えてもよい。
6.3.2.2 ガスの流れの方向
ガスの入口若しくは出口を表示する標識又はガスの流れの向きを示す矢印(ガスの流れの方向が構造上
定まっているものを除く。)を表示しなければならない。
6.3.2.3 プラス及びマイナスの記号
製造事業者は,ガスメーターが双方向の流れを計量する設計であるかどうかを指定しなければならない。
双方向の流れを計量する場合は,双方向の矢印にプラス(+)とマイナス(−)の記号を付して,それぞ
れどの方向が正流であり,逆流であるかを明示しなければならない。
6.3.2.4 双方向の流れの記録
ガスメーターが双方向で使用される設計である場合は,逆流中に通過したガスの量を表示体積から差し
引くか,又は別途記録しなければならない。正流及び逆流ともに最大許容誤差を満たさなければならない。
6.3.2.5 逆流
ガスメーターが逆流を計量する設計でない場合は,ガスメーターは,逆流を防止するか,又は偶発的に
逆流した場合でも正流に戻った後は計量特性が劣化も変化もせずに耐えられなければならない。
6.3.3 圧力取出口
6.3.3.1 一般
ガスメーターが絶対圧0.15 MPaを超えて使用する設計で,計量上必要な場合は,製造事業者はガスメー
ターに圧力取出口を備えるか,又は設置配管中に圧力取出口の箇所を指定しなければならない。
6.3.3.2 内径
圧力取出口の内径は,正しい圧力測定ができるように十分な大きさでなければならない。
6.3.3.3 密封
圧力取出口には,ガスの気密性を確保するための密封手段を講じなければならない。
6.3.4 封印及び保護装置
ガスメーターは,器差を容易に調整することができないものでなければならないか,又はその性能及び
器差に著しく影響を与える部分に,封印がされているものでなければならない。
7 技術要件
7.1 表示機構
7.1.1 一般
ガスメーターの表示機構は,次による。
a) 表示機構は,計ったガスの体積(計量値,又は計量し,温度換算した体積の値,圧力換算した体積の
値,若しくは温度・圧力換算した体積の値)を立方メートル(m3)及び/又はリットル(L)で表示
する。また,計量状態における体積と基準状態における体積とを表示する二つの表示機構をもつこと
ができる。
b) 表示機構は,機械式表示機構若しくは電子式表示機構又はその組合せとする。
表示機構は,ゼロ戻し不可で,かつ,データが消滅しないものでなければならない。すなわち,電
子式表示機構は,停電回復後,最後の正しい計量値を示すことができなければならない。ただし,交
換不可能の電池式のものは,この限りではない。
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c) 表示機構が立方メートルの小数点以下の数字を含んでいる場合は,明確な小数点によって分離されて
いなければならない。
7.1.2 表示範囲
表示機構の表示範囲は,次による。
a) 表示機構の総表示量は,使用最大流量で1 000時間ガスを通過させたときに,最初の値に戻らない桁
数以上とする。
b) 温度換算装置組込ガスメーターの表示機構にあっては,使用最大流量で,かつ,換算温度範囲の下限
の温度において,1 000時間ガスを通過させたときに,最初の値に戻らない桁数以上とする。
c) 温度換算装置,圧力換算装置又は温度圧力換算装置の表示機構にあっては,使用最大流量で圧力範囲
の上限の圧力で,かつ,温度範囲の下限の温度において,1 000時間ガスを通過させたときに最初の値
に戻らない桁数以上とする。
7.1.3 分解能
表示機構の分解能は,次による。
a) 最小有効桁の一目に相当する量は,Qminでの1時間に通過するガスの量より小さくなければならない。
b) 末尾の数字が,立方メートルの10の整数乗を表している場合には,読みが常に立方メートルとなるよ
うに,表示機構の末尾の数字の後に表記した一つ,二つ,三つなどのゼロ,又は“×10”,“×100”,
“×1 000”などが付けられていなければならない。
7.1.4 機械式表示機構
機械式表示機構は,次による。
a) 表示する数字の縦の長さは,4 mm以上とする。
b) 数字車式のものにあっては,その数字が下から上方向に回転移動するものとする。
c) 各桁(最下位の桁を除く。)の数字の転換は,その隣接する下位の桁の最後の1/10回転の間に行われ
なければならない。
d) 目量及び表示機構の一回転に相当する値は,1 L,2 L若しくは5 L,又はそれらの値に10の整数乗を
乗じた値とする。
7.1.5 電子機械式又は電子式表示機構
計量中にガスの体積を継続的に表示することは必須ではない。
電子式表示機構の場合,各桁の数字の転換は,その隣接する下位の桁の数字がゼロに転換する直前又は
転換すると同時に行われなければならない。また,目量は,1 L,2 L若しくは5 L,又はそれらの値に10
の整数乗を乗じた値とする。
7.2 補助表示機構
7.2.1 一般
ガスメーターは,検査が十分な精度で実施できるように,表示機構と構造上一体となった補助表示機構
をもつか,又は取外し可能な補助表示機構をもつ構造とする。
電子式表示機構の場合は,検査時に補助表示機構として切り換えて使用してもよい。
計量状態及び基準状態における体積を表示する二つの表示機構をもつ場合は,両者とも補助表示機構を
もたなければならない。
機械式補助表示機構の目幅の間隔は,1 mm以上で,かつ,目盛の全範囲にわたって一定でなければな
らない。
機械式補助表示機構の目量は,1 L,2 L若しくは5 L,又はそれらの値に10の整数乗を乗じた値とする。
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7.2.2 表示機構と一体となった補助表示機構
表示機構と構造上一体となった補助表示機構は,機械式表示機構の末尾が次のいずれかによる。
a) 最小有効桁の目盛。
b) 固定された目盛板の上を動く指針,又は固定指標を通過する目盛円盤。
指針が完全に1回転する値が,m3/rev(又はL/rev)と表示されていなければならない。目盛の始め
には数字のゼロが付いていなければならない。
注記 m3/rev又はL/revは,1回転当たりの体積をいう。
7.2.3 検知素子
補助表示機構は,自動検査を可能とするために十分な大きさで,かつ,目盛に対して明瞭に識別した検
知素子を備えていてもよい。この検知素子は,目盛を覆い隠してはならない。また,読取りの精度を低下
させてはならない。
7.2.4 取外し可能な補助表示機構
取外し可能な補助表示機構は,その取付け又は取外しによって,器差に影響を与えるものであってはな
らない。
7.2.5 補助表示機構の目量
補助表示機構の目量は,表6による。ただし,温度圧力換算装置の使用最大流量は,換算可能な最大圧
力時及び最低温度時における流量を使用最大流量とする。
液晶によるドット点滅,電気的パルス出力などを目量としてもよい。
表6−補助表示機構の目量
Qmax 目量
m3/h L
6以下 0.2以下
6を超え 25以下 2以下
25を超え 650以下 20以下
650を超え 2 500以下 200以下
2 500を超え 2 000以下
7.3 温度換算装置組込ガスメーターの基準温度及び規定温度
温度換算装置組込ガスメーターの基準温度(Tb)は,0 ℃,15 ℃又は20 ℃のいずれかの値,規定温度
(Tsp)は15 ℃から25 ℃までの間の値とする。製造事業者は換算温度範囲(Tm)を指定する。
7.4 前金ガスメーター
ガスメーターの前金装置は,次による。
a) ガスメーターは,前金装置を備えることができる。
b) 前金ガスメーターは,金銭などを投入したとき,その数若しくは額又はその額に相当するガスの体積
を表示するものでなければならない。
c) 前金ガスメーターの前金装置によって設定されたガスの体積の値と排出が完了したときの計量値との
差は,通過させた流量に対応する最大許容誤差に相当する値を超えるものであってはならない。
7.5 温度圧力換算装置の性能
ガスメーターは,温度圧力換算装置を備えることができる。
温度圧力換算装置の初期の器差及び耐久試験後の器差は,それぞれ表7の値を超えてはならない。
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表7−温度圧力換算装置の器差
単位 %
換算装置の種類 初期 耐久後
温度換算装置 ±1 ±1.5
圧力換算装置 ±1 ±1.5
温度圧力換算装置 ±1.3 ±1.9
基準圧力は,03.5 kPa,基準温度は,0 ℃,15 ℃又は20 ℃とする。ただし,基準温度はガス事業者
と使用者とで別途取り決めてもよい。
7.6 駆動出力軸をもつガスメーター
7.6.1 駆動出力軸
ガスメーターは,取外し可能な付加装置を作動させるための駆動出力軸を備えることができる。付加装
置を接続しないときは,駆動出力軸の露出端は適切に保護しなければならない。
駆動出力軸に最大許容トルクの3倍のトルクを加えたとき,計量装置,中間歯車などの伝達部が破損又
は変形してはならない。
7.6.2 駆動出力軸をもつガスメーターの動作性能
使用最小流量において,駆動出力軸に表記されている最大許容トルクを加える前と加えているときとの
器差の差の許容値は,最大許容誤差の1/3を超えてはならない。
7.7 パルス出力器
7.7.1 一般
ガスメーターのパルス出力器は,次による。
a) パルス出力器は,取外し可能な構造としてもよい。取外しのできるパルス出力器の場合は,容易に取
付け,取外しができるものでなければならない。
b) 取外し可能なパルス出力器を動かすために,ガスメーターがトルクを供給する必要がある場合は,こ
のトルクは,ガスメーターの特性への影響が無視できるほどのものでなければならない。
c) 取外し可能なパルス出力器は,パルス出力器を取り付けて器差測定を行った場合とパルス出力器を取
り付けないで器差測定を行った場合との器差の差は,0.1 %未満とする。
d) パルス当たりの体積と周期体積とが異なる場合の器差測定は,試験の精度上,ガスメーターの周期体
積の影響を排除するように行わなければならない。
注記 このことは,周期体積の整数倍に合致するようにパルス数を数えるか,又はその影響が無視
できるように十分に大きな体積を計ることになる。
e) 取外しできないパルス出力器をもつガスメーターは,計量値の読取りに支障が生じるものであっては
ならない。
f) 1パルスの値は,体積の単位で表し,ガスメーターに表記しなければならない。また,この値は,1×
10n m3(nは,正若しくは負の整数,又はゼロ)に等しいとき以外は,少なくとも六つの有効数字から
構成されていなければならない。
7.7.2 パルス出力器の精度
パルス出力器の実測値とガスメーターに表示された1パルス当たりの体積との差は,後者の0.05 %を超
えてはならない。
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7.8 電源
7.8.1 電源の種類
電子化ガスメーター用の電源は,次の3種類とする。
− 外部供給電源
− 交換不可能な電池電源
− 交換可能な電池電源
これら3種類の電源は,単独で,又は組み合わせて使用できる。
7.8.2 主電源
停電で表示値が消滅するものは,停電回復後,停電前の表示値が表示されるものでなければならない。
7.8.3 交換不可能な電池
製造事業者は,ガスメーターの有効使用期間を超えてもガスメーターが正確に作動するように,電池の
寿命を設計することが望ましい。
7.8.4 交換可能な電池
電源が交換可能な電池の場合,製造事業者は,電池の交換に関する正確な仕様を提供しなければならな
い。また,電池の交換によって,その性能及び器差並びに表示に支障が生じるものであってはならない。
電池の消耗によって表示値が,消滅又は異常な値を表示した場合には,電池交換後,最後の正しい表示値
を表示するものでなければならない。ただし,電池の消耗をアラーム表示するものは,アラーム表示中,
正しい表示値を継続表示し続けるならば,この限りではない。
7.9 電子化ガスメーターの動作性能
7.9.1 一般
電子化ガスメーターは,8.5.11の試験を実施しなければならない。
電子化ガスメーターは,8.5.11の各試験後に,表示及び/又は通信の機能が正常でなければならない。
ただし,計量原理が機械式であって,積算値を通信する機能の動作性能だけを試験する電子化ガスメータ
ーは,機械式表示機構の積算値と通信のための積算値記憶素子に保存された積算値との差について,計量
原理の構造上及び通信のタイミングから発生することが説明可能なものにあっては,7.9.27.9.11に規定
する器差に関する要件は適用しない。
7.9.2 温度特性
電子化ガスメーターは,供試品について8.5.11.2の試験を行ったとき,その器差が表1の最大許容誤差
を超えてはならない。
7.9.3 湿度特性
電子化ガスメーターは,供試品について8.5.11.3の試験を行ったとき,その器差が表1の最大許容誤差
を超えてはならない。
7.9.4 高温高湿サイクル(結露)特性
電子化ガスメーターは,供試品について8.5.11.4の試験を行ったとき,試験前後の器差の差が2 %を超
えてはならない。
7.9.5 電磁波障害特性
電子化ガスメーターは,供試品について8.5.11.5の試験を行ったとき,試験前後の器差の差が2 %を超
えてはならない。
7.9.6 静電気放電特性
電子化ガスメーターは,供試品について8.5.11.6の試験を行ったとき,試験前後の器差の差が2 %を超
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JIS B 8571:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R 137-1&2:2012(MOD)
JIS B 8571:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.040 : 線及び角度の測定 > 17.040.30 : 測定機器
JIS B 8571:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7411-1:2014
- 一般用ガラス製温度計―第1部:一般計量器
- JISB7411-2:2014
- 一般用ガラス製温度計―第2部:取引又は証明用
- JISC1604:2013
- 測温抵抗体
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ8767:2006
- 臨界ベンチュリノズル(CFVN)による気体流量の測定方法