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B 8576 : 2016
附属書B
(規定)
使用中検査
B.1 性能に係る技術上の基準
性能に係る技術上の基準は,7.17.3,7.7及び7.8による。
B.2 使用中最大許容誤差
使用中最大許容誤差は,表1による。また,最小許容質量誤差は,6.5による。
B.3 性能に関する検査の方法
性能に関する検査の方法は,12.4.4による。ただし,12.4.4の試験は,計量システムの設置の状況によっ
て必要がないと認める場合には,省略することができる。
B.4 器差検査の方法
器差検査の方法は,附属書Aによる。ただし,A.1 a) の“計量システムの購入者の引渡し前に”は,削
除する。
B.5 器差検査で使用中最大許容誤差に不適合となった場合の特例
器差検査で,使用中最大許容誤差に不適合となった場合,受渡当事者間の協定によって,下位の精度等
級にすることができる。ただし,表1に規定する下位の精度等級の目量及び箇条16に規定する精度等級
の表示を満足するようにしなければならない。
――――― [JIS B 8576 pdf 41] ―――――
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B 8576 : 2016
附属書C
(規定)
後続検査
C.1 後続検査の周期
検査は2年を超えない周期で行う。
C.2 性能に係る技術上の基準
性能に係る技術上の基準は,7.17.3,7.7及び7.8による。
C.3 最大許容誤差
最大許容誤差は,表1による。また,最小許容質量誤差は,6.5による。
C.4 性能に関する検査の方法
性能に関する検査の方法は,12.4.4による。ただし,12.4.4の試験は,計量システムの設置の状況によっ
て必要がないと認める場合には,省略することができる。
C.5 器差検査の方法
器差検査の方法は,附属書Aによる。ただし,A.1 a) の“計量システムの購入者の引渡し前に”は,削
除する。
C.6 器差検査で最大許容誤差に不適合となった場合の特例
器差検査で,最大許容誤差に不適合となった場合,受渡当事者間の協定によって,下位の精度等級にす
ることができる。ただし,表1に規定する下位の精度等級の目量及び箇条16に規定する精度等級の表示
を満足するようにしなければならない。
――――― [JIS B 8576 pdf 42] ―――――
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B 8576 : 2016
附属書D
(参考)
ソフトウェア制御に対する要件
D.1 一般要件
D.1.1 ソフトウェア識別
計量システム及び/又はその構成要素の計量性能関連ソフトウェアは,そのソフトウェアのバージョン
又は他のトークンではっきりと識別しなければならない。その識別情報は二つ以上の部分で構成されてい
なければならないが,少なくとも一つの部分は計量性能目的専用でなければならない。
この識別情報は,そのソフトウェアそのものに密接不可分で,また次のようでなければならない。
− コマンドで提示又は印字される。
− 動作中に指示される。
− スイッチのオン及びオフが行える計量システムにスイッチ切替え時に表示される。
ソフトウェア識別情報及びその識別手段は,製造事業者が保有する仕様書などに記載しなければならな
い。
D.1.2 アルゴリズム及び機能の正しさ
計量システム及び/又はその構成要素の測定アルゴリズム及び機能は,適切で正しく機能しなければな
らない。
計量試験,ソフトウェア試験又はソフトウェア検査によって,アルゴリズム及び機能の検査が可能でな
ければならない。
D.1.3 ソフトウェア保護(不正行為に対する)
D.1.3.1 計量システムのソフトウェアは,記憶装置を交換することによる無許可の変更,ローディング又
は変更に対してセキュリティ保護をしなければならない。機械的封印に加えて,オペレーティングシステ
ム又はソフトウェアの取り込むオプションを備えた計量システムを保護するために,技術的手段が必要な
ことがある。
D.1.3.2 明確に文書化された機能(D.3参照)だけは,ユーザインタフェースで起動させることが可能で
あり,不正使用を容易にしない方法でこれを実現しなければならない。
D.1.3.3 計量システムの計量性能を定めるパラメータは,無許可の変更に対しセキュリティ保護されなけ
ればならない。検証目的には,現在のパラメータ設定が表示又は印字可能でなければならない。
注記 装置固有パラメータは,その計器の特別動作モードにおいてだけ調整又は選択してよい。それ
らは,セキュリティ保護するのが望ましいもの(変更不可)及び認定者,例えば,その計器所
有者又は製造事業者によってアクセス可能なもの(設定可能パラメータ)に分類できる。
D.1.3.4 ソフトウェア保護は,無許可の介入を不可能とするか又は明らかとする機械的,電子的及び/又
は暗号手段による適切な封印からなる。
D.1.4 誤り検知のサポート
有意な誤りが生じることを防止するためのチェック機能による有意な誤りの検知は,ソフトウェアで達
成してよい。そのような場合,その検知ソフトウェアは計量性能関連であるとみなされる。
――――― [JIS B 8576 pdf 43] ―――――
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B 8576 : 2016
D.2 構成に特有な要件
D.2.1 関連部分の規定及び分離並びに部分間のインタフェース
D.2.1.1 一般
計量システムの計量的に重要な部分(ソフトウェア又はハードウェアにかかわらず)は,その計量シス
テムの他の部分から容認できないほどの影響を受けてはならない。
この要件は,その計量システム及び/又はその構成要素が,計量的に重要な部分以外の電子装置,使用
者又はその他ソフトウェア部分との通信用インタフェースをもっている場合に適用する。
D.2.1.2 計量システムの構成要素の分離
計量システムの構成要素の分離は,次による。
a) 計量性能を実行する計量システムの構成要素は,識別され,明確に定義されて,文書化されていなけ
ればならない。それらは,その計量システムの計量性能部分を構成する。
b) その関連部分及び要素のデータが,インタフェースを介して受領したコマンドで容認できないほどの
影響を受けることがあってはならない。
このことは,各コマンドが全ての始動した機能又はその構成要素内のデータ変更に明確に割り当てられ
ていることを意味する。
D.2.1.3 ソフトウェア部分の分離
ソフトウェア部分の分離は,次による。
a) 計量システムの計量性能機能を実行する又は計量性能関連データドメインを含む全てのソフトウェア
モジュール(プログラム,サブルーチン,オブジェクトなど)は,その計量システムの法定関連ソフ
トウェアを構成する。この部分は,D.1.1に記載したように識別可能でなければならない。
ソフトウェアの分離が不可能である場合,そのソフトウェアは全体として法定関連である。
b) 計量性能関連ソフトウェアが他のソフトウェア部分と通信する場合,そのソフトウェアインタフェー
スを定義しなければならない。全ての通信は,このインタフェース経由で独占的に実施しなければな
らない。その計量性能関連ソフトウェア部分及びインタフェースは,明確に文書化しておかなければ
ならない。ソフトウェアの全ての計量性能関連機能及びデータドメインは,正しいソフトウェア分離
を決定できるように記載しなければならない。
インタフェースは,プログラムコードと専用データドメインとから構成される。定義したコード化
コマンド及びデータは,一つのソフトウェアで専用データドメインに保存し,他のソフトウェアでそ
こから読み出すことによってソフトウェア間で交換される。プログラムコードの書込み及び読み出し
は,そのソフトウェアインタフェースの一部分である。
計量性能関連部分からインタフェースデータドメインにエクスポートするコード及びそのインタフ
ェースから計量性能関連部分にインポートするコードを含むソフトウェアインタフェースを構成する
データドメインは,明確に定義して,文書化しなければならない。宣言したソフトウェアインタフェ
ースは,回避してはならない。
製造事業者は,これらの制約を順守する責任がある。プログラムがインタフェースを回避又は隠れ
たコマンドをプログラムすることを防止するための技術的手段(封印など)は,不可能である。計量
性能関連ソフトウェア部分のプログラマは,計量性能非関連部分のプログラマと同様,製造事業者に
よるこれら要件に関する指示を受けることが望ましい。
c) ソフトウェアの計量性能関連部分において起動した全ての機能又はデータ変更に対するそれぞれのコ
マンドの明確な割当てがなければならない。そのソフトウェアインタフェースを経由して通信するコ
――――― [JIS B 8576 pdf 44] ―――――
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B 8576 : 2016
マンドは,宣言し,文書化しなければならない。文書化したコマンドだけは,そのソフトウェアイン
タフェースを通して起動させることができる。製造事業者は,コマンドの文書類の完全性を明言しな
ければならない。
d) 計量性能関連ソフトウェアが非関連ソフトウェアから分離されている場合,その計量性能関連ソフト
ウェアは,リソースを用いて,その非関連ソフトウェアよりも優先権を与えられなければならない。
測定業務(計量性能関連ソフトウェア部分によって実現される)は,他の業務によって遅延又は阻害
されてはならない。
製造事業者は,これらの制約を順守する責任がある。計量性能非関連プログラムが計量性能関連機
能を妨害するのを防止する技術的手段を備えなければならない。計量性能関連ソフトウェア部分のプ
ログラマは,法定非関連部分のプログラマと同様,製造事業者によるこれら要件に関する指示を受け
ることが望ましい。
D.2.2 共有指示
表示装置又は印字を使って,ソフトウェアの計量性能関連部分,その他情報の両方を提示してもよい。
測定値,その他計量性能関連情報の指示を実現するソフトウェアは,計量性能関連部分に属する。
D.2.3 データ保存,通信システム経由伝送
測定値は,その測定場所以外で又はその測定時から後の段階で使用する場合,それらを計量性能目的に
使用する前に,その計量システム(電子装置及びサブアッセンブリ)から分離するか,保存するか又は不
安定な環境で伝送する必要が生じる可能性がある。この場合,次の要件を適用する。
a) 保存又は伝送した測定値は,将来の計量性能関連使用に必要な全ての関連情報を付随させなければな
らない。
b) データはその真正性,完全性及び必要な場合,測定時刻に関する情報の正確性を保証するために,ソ
フトウェア手段によって保護されなければならない。測定値及び付随データを表示又は更に処理する
ソフトウェアは,それらを不安定な保存から読み出した後又は不安定な伝送チャンネルから受け取っ
た後に,そのデータの測定時刻,真正性及び完全性をチェックしなければならない。
記憶装置は,チェック機能を備え,不正を検出した場合にそのデータが破棄されるか,又は使用不
能と標示されることを確実なものとしなければならない。
保存若しくは伝送用データを作成する,又は読み出し若しくは受領後にデータをチェックするソフ
トウェアモジュールは,その計量性能関連ソフトウェア部分に属するとみなされる。
c) オープンネットワークを介して測定値を転送する場合,暗号化方法を適用する必要がある。このため
に採用した機密キーは,機密を保持し,関連する計量器,電子装置又は関連する部品装置の安全確保
をしなければならない。封印が破られた場合にだけ,これらのキーを入力又は読取りできる手段を設
けなければならない。
D.2.4 伝送遅延
測定は,伝送遅延によって容認できないほどに影響を受けてはならない。
D.2.5 伝送中断
ネットワークサービスが利用不可能となった場合,測定データが失われてはならない。測定プロセスは,
測定データの損失を避けるために停止させることが望ましい。
D.2.6 自動保存
適用を考慮してデータ保存が必要な場合,測定データは測定終了時,すなわち,その計量性能目的に使
用する最終値が生成されたときに自動的に保存されなければならない。
――――― [JIS B 8576 pdf 45] ―――――
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JIS B 8576:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.040 : 線及び角度の測定 > 17.040.30 : 測定機器
JIS B 8576:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7611-1:2005
- 非自動はかり―性能要件及び試験方法―第1部:一般計量器
- JISB7611-2:2015
- 非自動はかり―性能要件及び試験方法―第2部:取引又は証明用
- JISZ8103:2019
- 計測用語