JIS B 9657:2004 飲料加工機械の安全及び衛生に関する設計基準 | ページ 2

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とそれより小さいOリング用のもの,並びにJIS B 9650-2によったサニタリー構造を除き,1.2 mm
以上とする。
3) リング溝の半径は,JIS B 2401の規定による。
j) 食品接触部のあるガスケットで一体成形の場合は,通常の使用環境及び洗浄,殺菌処理する場合でも,
べースの材料から離れない構造とする。
k) ガスケット溝の深さは,その内角より浅くする。洗浄のために取外し及び裏返しができない場合でも,
その内角の半径は3 mm以上とする。
l) 食品接触部にある取外し可能なガスケット溝の深さは,6 mmを超えない構造とする。また,7 mmよ
り小さいJIS B 2401に規定されたOリング用を除き,幅は6 mm以上の構造とする。
m) ガスケットを使用する場合,内部の接合部とほぼ同一平面を保てるように,取り付けられる構造とす
る。
n) すべての継手及び接続部は,分解組立が可能な構造とする。
o) シャフトにインペラ又はロータを取り付ける場合を除き,食品接触部にねじ山がない構造とする。
p) シャフトねじ山は,次に示すねじ山のいずれかに適合するものとする。
1) 露出したねじ山の場合は,次による。
1.1) 露出した軸ねじ山があるポンプは,手による洗浄仕様で設計する。
1.2) ねじ山は,図 1による。
1.3) ねじ山角は,60°以上とする。
1.4) 25.4 mmにつき8山未満とする。
1.5) ナットは,露出形とする。
1.6) ナットの長さは,ねじ山の基本直径の3/4を超えない構造とする。
P TF
P : ねじ山の幅 P : 25.4/TPI
BF 60°
SD SD : ねじ山の深さ SD : 0.433×P
TF : 先端部面の幅 TF : 0.250×P
ねじ BF : 底部面の幅 BF : 0.227×P
TPI : 25.4 mm当たりのねじ山の数
図 1 スタブアクメねじのねじ山
2) 貫通しないねじの場合は,次による。
2.1) シャフトにねじ山があるポンプは,CIPによる洗浄ができる構造とする。
2.2) ねじ山はOリング,ガスケット又は同様のシール材によって食品に接しないようシールされてい
るものとする。
2.3) ロータ又はインペラを固定するナットは,袋ナットとする。
q) うず巻きばねに食品接触部がある場合は,ばねが無負荷の状態で,ばねの末端部を含めたばねの間に
2 mm以上の開口部がある構造とする。また,すべてのうず巻きばねは,洗浄及び点検・検査のため
に容易に接近できる構造とする。

――――― [JIS B 9657 pdf 6] ―――――

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r) ポンプのインペラ,ロータ,ステータ及びハウジングは,取外しできるか又はゴム若しくはゴム様材
質及びプラスチック材で覆われているか接合されている構造とする。
s) ハウジングライナは,取外しできるか又は接着している構造とする。
t) 熱による殺菌処理システムで使用するために設計したポンプは,次による。
1) 熱によって殺菌され,121 ℃又はそれ以上の温度で運転される処理システムにおいて,使用される
ポンプを構成する食品接触部の非金属製を含むすべての部品は,少なくとも106 kPaの圧力,又は
121 ℃以上の温度の飽和蒸気若しくは熱水で殺菌できる構造とする。
2) 蒸気又は他の方法で殺菌するラインのポンプへの接続は,確実に取付けができる構造とする。また,
ポンプは,蒸気や他の殺菌媒体が通るところを点検・検査のために分解できる構造とする。
u) ポンプの設計は,次による(図 2参照)。
1) 駆動部又はギヤケースの外側と食品が流れるポンプ部との間は,最小12 mmの幅をもたせる。ポン
プシャフト又は漏れる可能性のあるシール部分は,よく見える構造とする。
2) シール部分を除いてシャフトは,6 mm以上見える構造とする。
3) ガードは,洗浄及び点検・検査時に,容易に取り外せる構造とする。
単位 mm
油切り(任意)
軸スリーブなし又は軸スリーブ付き駆動軸
サニタリーポンプ
駆動体又は歯車箱ハウジング ポンプ本体
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図 2 サニタリーポンプの設計基準
v) ベースプレートは,次による。
1) ベースプレートには,ポンプ,モータ及びギヤケース,並びに歯車状駆動装置,可変速駆動装置,
チェーンシステム,スプロケットシステム,ベルトシステム,プーリシステムのようなユニット単
位の装置及び軸受台,継手,ガード,脚部などを据え付ける。
2) ベースプレートは,ソリッドメタルプレート又はすべての機械開口部が溶接によってシールされた
チューブラメタルの構造とする。
3) 金属材は,ステンレス鋼,コーティング軟鋼又は塗装軟鋼とする。
w) 脚部は,調整可能であるか,丸い端部で固定するか又は床に据え付けるために適当な平面負荷に耐え
られる強度とし,露出したねじ山がない構造とする。
x) 脚部は,基部,ポンプ,モータ又は駆動部の最も低い点と床との間を開けて取り付けるのに十分な長
さとする。脚部を床に固定する設計のポンプ又は平面積が0.1 m2以上あるポンプは,基部と床との間
を少なくとも100 mm以上開けた構造とする。
y) 脚部を床に固定しない設計のポンプで平面積が0.1 m2未満である場合は,脚部と床との間を少なくと
も50 mm以上開けた構造とする。

――――― [JIS B 9657 pdf 7] ―――――

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z) 脚部に,キャスタ又は車輪を使用する場合は,ベースの最低点と床の間とのすき間が,100 mm以上
あるように取り付けるために十分な大きさとする。

4.2 貯蔵タンク

4.2.1  安全要求事項 安全要求事項は,次による。
a) タンクの外部に露出しているかくはん機の回転部分には,ガードを設け,作業者の手指が危険箇所に
巻き込まれない構造とする。
b) 液体の注入及び排出,又は蒸気,熱湯などによる加熱殺菌によってタンク内部が加圧又は負圧になら
ないように,最高貯液面以上の場所に十分な面積をもつ通気口を設ける。
c) 点検窓及び照明窓を設ける場合は,十分な強度をもつ耐熱強化ガラスなどを使用する。
d) タンク頭頂部には,点検・検査及び清掃が安全に,かつ,容易にできるように足場及び防護さく(柵)
を設ける。
e) かくはん機には,それぞれ単独に制御装置を設ける。また,キー付き操作スイッチを設け,機械の点
検・検査及び清掃中は,他の作業者によって作動できない構造とする。
f) 脚部は,満液のときのタンクを支持するために,十分な強度の間隔で脚を設ける構造とする。
4.2.2 衛生要求事項 衛生要求事項は,次による。
a) すべての食品接触部の表面は,4.1.2 a) の規定による。
b) 食品接触部がある附属品は,洗浄のために容易に取外しできるか又はCIP仕様の構造とする。
c) タンク内部の高さが,2 440 mmを超えるタンクは,必要に応じて容易にタンクに出入りできるように
衛生的な構造のタラップ又は安全に昇降できる附帯設備を設け,すべての食品接触部を人手で洗浄及
び点検・検査ができるような仕様であるか,又はタンクの食品接触部及びその他の固定式の附属部品
のすべてがCIP仕様の構造とする。
d) すべての接液面は,残留液が自然流下する構造とする。
e) IP仕様で,底部が平滑な立形タンクの底部こう配は,排出口に向かって少なくとも1/16のこう配と
する。また,CIP仕様で,逆皿タイプの内槽の底部は,排出口に向かって少なくとも1/16のこう配と
する。底部にこう配があるCIP仕様の横形タンクの底部こう配は,排出口に向かって少なくとも1/48
のこう配とする。横形タンクで,タンクの底部が1/100より小さいこう配のときは,完全に排液でき
る構造とする。箱形のタンクは,中心線に向かって1/16の底部こう配があり,中心線は,排出口に向
かって少なくとも1/48のこう配とする。
f) 内槽は,タンクの壁又は本体にしっかり固定されており,通常の使用で,くぼみ,たわみ,ねじれが
発生しないように組み立てる。内槽の底部は,排出口に向かって1/32のこう配がある構造とする。ま
た,内槽の底部と側部の接合部分の半径は,20 mm以上とする。
g) 食品接触部の135°以下の内角は,次を除いて半径6 mm以上とする。
1) 一つ又は複数の継目部品の厚さが5 mmより小さい食品接触部における溶接のフィレットの半径は,
3 mm以上とする。
2) かくはん機の底部軸受け又はガイド及び取外し可能なガスケット用のガスケット溝又はガスケット
保持溝の半径は,7 mm以下のJIS B 2401に規定されたOリング用を除いて3 mm以上とする。
3) リング溝の半径は,JIS B 2401の規定による。
h) 食品接触部のあるガスケットで,一体成形の場合は,4.1.2 j) の規定による。
i) ガスケット溝の深さ及びその内角の半径は,4.1.2 k) の規定による。
j) 食品接触部にある取外し可能なガスケットの溝は,4.1.2 l) の規定による。

――――― [JIS B 9657 pdf 8] ―――――

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k) すべてのパイプは,末端部がゴム,ゴム状材料及びプラスチック材料で保護される場合を除きJIS G
3447の規定によるサニタリー構造とする。性質,試験などについては,JIS G 3447を参照のこと。
l) すべての継手及び接続部は,4.1.2 n) の規定による。
m) タンク内のパイプ類とそれに関連する継手は,取外しができるか又はCIP仕様に設計する。CIP仕様
で設計される場合,洗浄液がパイプ類とすべての関連する継手を洗浄し,自然流下する。永久的に固
定される空気用配管は,くぼみ,たわみ及びねじれがなくタンク又はパイプ類の排液が完全に行われ
る構造とする。空気用配管の外側から内槽までの距離は,50 mm以上とする。
n) 温度指示計又は温度記録計の温度センサを取り付けるため,一つ又は複数の継手を備えておく。温度
計の取付部及び差込口は,温度計が加熱冷却用ジャケットに影響されない位置にあり,次による。
1) 温度計の継手及び取付部は,分解組立が可能な構造とする。
2) 温度センサの取付金具をタンクの内槽に貫通させない場合は,温度センサの差込口を内槽の外側に
固定するか,温度センサを内槽の外側に固定できる構造とする。
3) 温度センサの取付金具は,タンクに入っている食品の量がその容量の20 %のときでも,食品の温
度が記録できるような位置に設置する。
o) 圧力センサ又はレベルセンサは,分解組立が可能な構造とする。タンクが,CIP仕様の場合,それら
のセンサの食品接触部は,タンクの内面とほぼ同一平面とする。
p) タンクに立形の機械式かくはん機を取り付ける場合,洗浄時にかくはん軸を取り外す必要があるタン
クについては,立形かくはん機用の開口部の直径が 25 mm以上になるようにする。洗浄時にかくは
ん機を取り外す必要がないタンクについては,かくはん軸と開口部の内側の面との間に25 mm以上の
リング状のスペースができるようにする。
q) かくはん軸周囲のリング状のスペースを通ってほこり,油分,虫などの汚染物質がタンク内に入らな
いようにするため,すべての表面を洗浄でき,取付位置を調製及び,分解できるJIS B 9650-2の規定
を満たした,かさ又はドリップシールドを取り付ける。
r) かくはん軸が取り外せる場合は,簡単に手が届き,容易に分解洗浄が可能な軸継手を内槽内に取り付
ける構造とする。
s) タンクの外側にあるシャフト部分が,制御エリア内に位置しないようにタンクを設置する旨の指定が
されている場合は,立形かくはん機に密封シールを取り付ける。シャフトシールは4.1.2 g) の規定に
よる。
t) かくはん軸は,中間に取外しができる軸継手を設け,容易に分解できる構造とする。
u) かくはん機の駆動装置の軸受ボス及び据付ボスを除きギヤケースは,タンクの表面までの距離が100
mm以上離れた位置に据え付ける。ギヤケース,タンク下部及び駆動部付近のすべての表面を容易に
洗浄,点検・検査できる構造とする。
v) のぞき穴又はプラスチック製チューブタイプの直読ゲージを取り付ける場合は,JIS B 9650-2の規定
によるものを使用し,簡単に分解し,人手で洗浄ができるか又はCIP仕様の構造とする。CIPによっ
て洗浄できる場合は,ゲージ部分の内径を均一化してすべての食品接触面を洗浄できるようにする。
直読ゲージは,ゲージ内のすべての食品が廃棄されるように設計する。ゲージ内の食品が貯蔵タンク
の排出口に入ったり貯蔵タンク内に戻ったりすることを防止するために,このような機構は最も低い
位置に取り付ける。
w) 点検窓及び照明窓を取り付けるときは,内部表面の液が,内側に排液される構造とする。タンクがCIP
仕様の場合,耐熱強化ガラス又はプラスチックの内部表面は,内槽の表面と同等に平滑とする。開口

――――― [JIS B 9657 pdf 9] ―――――

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部の内部直径は,95 mm以上とする。開口部の外部の照明は,液体がたまらない程度の傾斜とする。
x) 食品を機械,空気などによってかくはんできる構造とする。牛乳の場合,断続又は連続時にタンクの
中の乳脂肪含有量を受入時の乳脂肪含有量の±0.1 %に維持できる構造とする。
y) 食品サンプルを採取する装置を装備するものとする。密封面が貯蔵タンクの食品接触面とほぼ同一平
面になるものを使用する。ただし,食品接触面がマンホールのふた内に位置し,25.4 mmのサニタリ
ー管の内径と同じかそれ以上の場合は,この規定を適用しない。
z) 充てん中の加圧を防止するため及び抜取り時の減圧を防止するために,十分な直径のある通気口をタ
ンクの頂部又はその近辺に設ける。
aa ) 通気は,通常の操作に伴う加圧又は減圧による破損を防止し,タンクへの適切な通気を確実にするた
めの最小の通気口の寸法及び最大充てん率又は抜取率の臨界関係を求めておく。タンクの通気口の寸
法は,次の表 1の数値以上とする。
表 1 タンクの通気口寸法
最小通気口寸法(内径) 最大充てん率(抜取率)
mm l/min
44.5 662
57.2 1 136
69.9 1 514
95.2 2 650
備考 表中の寸法は,通常操作における空気だけの寸法とし,液体は
対象としていない。
ab) タンク排出口の出口の内径は,35 mm以上とし,タンクの排液を完全に排出できる位置とする。また,
排出口の出口の末端部は,内槽の最低点より低い位置とする。
ac) タンクの受入口及び排出口の接続は,端部を短い管で溶接するか,クランプタイプのフランジか又は
フランジをボルトで留める構造とする。継手は,フランジをボルト若しくはクランプ留めするか又は
ねじ式継手を使用し,タンクの外壁にできるだけ近い箇所でつなぎ,分解洗浄が可能な構造とする。
ad) マンホールは,排出口末端部及びタンクの側部又はタンクの上部に設置する。マンホール開口部の内
部寸法は,380500 mm以上のだ円形又は直径450 mm以上の円構造とする。頂部マンホール開口部
は,周辺の表面より10 mm以上高くする。外部フランジを組み入れる場合,傾斜して開口部から流出
する構造とする。内転形マンホールのふた(蓋)用のマンホール開口部にあるスリーブ又はカラーは,
液体がたまらないようなこう配を設ける。
ae) マンホールのふたは,内開き形又は外開き形構造とする。内開き形の場合は,分解のとき,開口部か
ら離れた位置で外側にも開く構造とする。食品接触部のマンホールのふた及びその附属品の接触部に
は,ねじ山及びボール継手を使わず,取付道具なしで取り外せるものとする。頂部にあるマンホール
の開口部のふたは,外側に開く構造とする。
af) タンクは,その周辺の気温とタンク内の水の平均温度差が17 ℃を超える場合,タンクが満水の状態
で平均温度変化が18時間で1.7 ℃以上にならないよう十分な材質と量の断熱材で断熱する。
ag) 断熱材は,ずれたり動いたりしないように設置する。
ah) 工場内に取り付けるように設計されたタンクの支持方法は,次のいずれかに当てはまる構造とする。
1) 脚部の外部とソケット部は,容易に洗浄でき,必要に応じて,ねじ付き脚を設けて高さが調節でき

――――― [JIS B 9657 pdf 10] ―――――

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JIS B 9657:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 9657:2004の関連規格と引用規格一覧