JIS C 2565:1992 規格概要
この規格 C2565は、ジャイロ磁気現象を応用したマイクロ波装置に用いるフェライト磁心の試験方法について規定。
JISC2565 規格全文情報
- 規格番号
- JIS C2565
- 規格名称
- マイクロ波用フェライト磁心試験方法
- 規格名称英語訳
- Measuring methods for ferrite cores for microwave device
- 制定年月日
- 1981年2月15日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 29.030
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1981-02-15 制定日, 1986-03-01 確認日, 1992-05-01 改正日, 1997-06-20 確認日, 2004-03-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS C 2565:1992 PDF [19]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
C 2565-1992
マイクロ波用フェライト磁心試験方法
Measuring methods for ferrite cores for microwave device
1. 適用範囲 この規格は,主にジャイロ磁気現象を応用したマイクロ波装置に用いるフェライト磁心(以
下,磁心という。)の試験方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 7725 ビッカース硬さ試験機
JIS C 2501 永久磁石試験方法
JIS C 3202 エナメル線
JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験方法
JIS Z 8703 試験場所の標準状態
2. 用語の定義及び記号 この規格で用いる主な用語の定義及び記号は,次による。
なお,参考として対応英語を記す。
(1) 飽和磁化 Ms (Saturation magnetization) 磁心が達することができる最大の磁化。
(2) 複素誘電率 攀 Complex permittivity)交流電気変位を表すベクトル量と交流電界の強さを表すベク
トル量の間の次の複素量。
1 D
(pdf 一覧ページ番号 )
0 E
ここに, 攀 8.854×10-12 : 真空誘電率 (F/m)
E : ベクトル表示による交流電界の強さ (V/m)
D : ベクトル表示による交流電束密度 (C/m2)
また, 複素誘電率の実数成分を 攀 虚数成分を 攀
j (2)
で表される。
(3) 複素透磁率 Complex permeability) 交流磁界の強さを表すベクトル量と交流磁束密度を表すベ
クトル量の間の次の複素量。
1 B
(pdf 一覧ページ番号 )
0 H
ここに, 4 10−7 : 真空透磁率 (H/m)
H : ベクトル表示による交流磁界の強さ (A/m)
B : ベクトル表示による交流磁束密度 (T)
また, 複素透磁率の実数成分を 虚数成分を
j (4)
で表される。
――――― [JIS C 2565 pdf 1] ―――――
2
C 2565-1992
(4) 磁気共鳴半値幅 一様磁気共鳴吸収曲線で損失が最大点の21
Gyromagnetic resonance linewidth)
になる二つの印加直流磁界の差。
磁気共鳴で周波数と実効共鳴磁界との比を176×102で除し
(5) 実効g係数 geff (Effective Land factor)
た値。式(5)によって算出する。
f
geff (5)
176 10 2 H0
ここに, f : 周波数 (Hz)
H0 : 実効共鳴磁界 (A/m)
(6) スピン波共鳴半値 Spin-wave resonance linewidth)スピン波磁気共鳴吸収曲線で損失が最大点
の21になる二つの印加直流磁界の差。
3. 試験環境の温度 試験環境の温度は,規定がない限り,23±2℃とする。ただし,測定値に温度依存性
がないか,又はこの温度に特定する必要がない場合には,535℃(JIS Z 8703に規定の常温)で試験を行
ってもよい。
4. 試験機器及び装置 測定に用いる試験機器及び装置は,あらかじめ校正してあって,十分な精度をも
つものとする。
5. 電気的・磁気的性能試験
5.1 飽和磁化
5.1.1 振動形磁力計法 振動形磁力計法は,次による。
(1) 測定試料 試料の形状は,球状に近い塊又は粉末とする。塊のときは最大径は約3mm,粉末のときは
2030mgの試料を外径約5mm,内径約3mm,長さ約6mmのカプセルに適切な方法で固定する。
備考 試料は,振動形磁力計の試料保持器に収まる寸法のものとする。
(2) 測定条件 測定磁界の強さは,4×105A/m以上とし,飽和を確認するため測定磁界は最初の値とその
110%以上の2点を用いる。
(3) 測定 試料(粉末のときは固定する前)及び基準試料の質量 (m,m0) を(有効数字3けたまで)ひょ
う(秤)量し,また,その密度 (d,d0) を測定する。次に,試料(粉末のときは固定したもの)及び
基準試料を振動形磁力計によって,定振幅,定周波数及び定位置で誘起電圧 (e,e0) を測定し,式(6)
によって飽和磁化Msを算出する。
edm0
Ms(A/ m) Ms0 (6)
e0d0m
ここに, e : 試料による誘起電圧 (V)
e0 : 基準試料による誘起電圧 (V)
d : 試料の密度 (g/cm3)
d0 : 基準試料の密度 (g/cm3)
Ms0 : 基準試料の飽和磁化 (A/m)
なお,基準試料はニッケルを用い,純度99.95%以上で直径約3mmとし,次による。
d0 .890(g/ cm3 )
Ms0 490(8.kA/ m)
5.1.2 磁気天びん法 磁気天びん法は,次による。
――――― [JIS C 2565 pdf 2] ―――――
3
C 2565-1992
(1) 測定試料 試料は,乳鉢などで粉砕し,約100メッシュのふるいを通過した粉末とする。
(2) 測定条件 5.1.1(2)による。
(3) 測定 試料及び基準試料の質量 (m,m0) を(有効数字3けたまで)ひょう量し,その密度 (d,d0) を
測定しておく。
試料及び基準試料を磁気天びんによって,定位置でそれぞれが受ける力 (F,F0) を測定し,式(7)
によって飽和磁化Msを算出する。
Fdm0
Ms(A/ m) Ms0 (7)
F0d0m
ここに, F : 試料が受ける力 (N)
F0 : 基準試料が受ける力 (N)
d : 試料の密度 (g/cm3)
d0 : 基準試料の密度 (g/cm3)
m : 試料の質量 (g)
m0 : 基準試料の質量 (g)
Ms0 : 基準試料の飽和磁化 (A/m) [5.1.1 (3)に準じる。]
5.1.3 継鉄法 継鉄法は,次による。
(1) 測定試料 試料の形状は角柱又は円柱とし,長さ1020mm,直径又は一辺の長さがそれぞれ10
15mmとする。
(2) 測定条件 5.1.1(2)による。
(3) 測定 試料及び図1に示す同軸形補償サーチコイルをJIS C 2501に規定する磁化器の磁極間に装着し,
衝撃検流計法又は自記磁束計で磁束を測定し,式(8)によってMsを算出する。
図1 同軸形補償サーチコイル
ここに, 替 磁束計で測った磁束 (Wb)
n1 : ピックアップコイルの巻数
n2 : 補償コイルの巻数
――――― [JIS C 2565 pdf 3] ―――――
4
C 2565-1992
A1 : ピックアップコイルの断面積 (m2)
A2 : 補償コイルの断面積 (m2)
A : 試料の断面積 (m2)
真空透磁率=4 10−7 (H/m) =4 10−7 (T・m/A)
同軸形補償サーチコイルは,ピックアップコイルと補償コイルの2個のコイルの起電力を互いに打
ち消すように直列につなぎ
n1A1 n2 A2
A A1 A2
となるように調整する。
また,ピックアップコイルの内径は,試料の径に近くなるようにする。
5.2 複素誘電率
5.2.1 測定試料 試料の形状は,円柱状とする。試料の直径は共振器の内径の0.0600.075倍,許容差は
±0.01mm,長さは共振器の高さh(図2参照)の1.5倍以上とする。
5.2.2 測定条件 測定条件は,次による。
(1) 測定は,透過形円形TM010姿態共振器を使用する(図2参照)。
(2) 試料は,図2に示すように共振器の中心に試料を共振器の軸と一致するように取り付ける。
(3) 測定中は試料の軸方向に外部磁界 (HDC) を加える。外部磁界は,磁界を変化しても測定値の変化が観
測できなくなるまで(通常4×105A/m以上)印加する。
(4) 共振器の形状は,図2のとおりとする。
(5) 測定周波数は,8.212.4GHzとする。
図2 共振器と試料の形状
5.2.3 測定 測定は,次による。
(1) 測定回路(図3参照)
――――― [JIS C 2565 pdf 4] ―――――
5
C 2565-1992
図3 測定回路系のブロック図
(2) 測定手順 0.1dB程度の確度をもつ精密級可変抵抗減衰器Fを操作し,3dB減衰させる。次に,空洞
共振器Gに試料を挿入しないで,周波数を変化させ,同じ入力レベルに対し出力が最大となる周波数
f0に発振器Aを設定する。このときの出力を検出器Hで読み取り,周波数f0を周波数計B又は適切な
測定器で測定する。次に,精密級可変抵抗減衰器Fの減衰量を3dB減じ,出力が減衰量を減じる前の
共振点と同じになる二つの周波数を測定し,その周波数の差 数計Bは,周波数を
安定化したマイクロ波発振器を用いたヘテロダイン式周波数計又はこれと同程度の正確さをもつ他の
方式の周波数計とする。
f0
この場合の空洞共振器のQはQ= で求める。次に試料を挿入し,同じ操作を繰り返し,この場
f0
f1
合の共振周波数f1,出力半減点の周波数差 定しQ1=
を算出する。
f1
以上の測定において,電力計Eの指示が一定(入力電力一定)になるように可変抵抗減衰器Cを用
いて調節する。
(3) 算出 上記の測定値から 替 f0−f1を求め,次に補正項 攀 10)によって算出し,式(9)及び式(11)によ
って 攀 び 攀 侮
b2
1 .0722 (9)
a2
a2
.0692
f fb2
.078 1
f0
1 2
f0
1 (10)
a
f b
1 .156 1n
f0 .214
a2
.027
1 1 b2 1
2
1 (11)
Q1 Q2 a b2
2 1 .145
1
f
1 .156
f
1n b a2
f0 f0 .214
――――― [JIS C 2565 pdf 5] ―――――
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JIS C 2565:1992の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 2565:1992の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7725:2010
- ビッカース硬さ試験―試験機の検証及び校正
- JISB7725:2020
- ビッカース硬さ試験―試験機の検証及び校正
- JISC2501:1955
- ケイ素鋼板
- JISC2501:2019
- 永久磁石試験方法
- JISC3202:2014
- エナメル線
- JISZ2244:2009
- ビッカース硬さ試験―試験方法
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態