JIS C 62282-3-200:2019 燃料電池技術―第3-200部:定置用燃料電池発電システム―性能試験方法 | ページ 3

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C 62282-3-200 : 2019
3.1.25
定格電力出力への応答時間(response time to rated power)
定格電力出力へのステップ負荷変動を開始した時点から,電力出力が許容範囲内に最初に到達する時点
までの時間。
3.1.26
軸動力(shaft work)
有用な仕事を行うために,システム境界外から入力される機械エネルギー。
3.1.27
停止時間(shutdown time)
定格電力出力において負荷が取り除かれた時点から,製造業者が指定する停止が完了した時点までの時
間。
注記 停止操作は,通常停止と緊急停止とに分類できる。
3.1.28
起動エネルギー(start-up energy)
起動時間中に,燃料電池発電システムが必要とする電気エネルギー,熱エネルギー,機械エネルギー及
び/又は化学(燃料)エネルギーの総量。
3.1.29
起動時間(start-up time)
次のいずれかの期間。
a) 保管停止状態を維持するために外部エネルギーを必要としない燃料電池発電システムの場合には,停
止状態から正味電力出力が正になるまでに必要な時間。
b) 保管停止状態を維持するために外部エネルギーを必要とする燃料電池発電システムの場合には,保管
停止状態から正味電力出力が正になるまでに必要な時間。
3.1.30
保管停止状態(storage state)
運転されておらず,熱エネルギー,電気エネルギー及び/又は構成部品の劣化を防ぐための不活性雰囲
気の入力といった,製造業者が指定する条件下にある燃料電池発電システムの状態。
3.1.31
試験継続期間(test run)
試験結果の算出に必要なデータポイントが,記録される試験期間。
3.1.32
総動力入力(total power input)
原燃料の熱流量入力,酸化剤(空気)の熱流量入力,補助電力入力,軸動力入力及び外部熱入力の合計。
3.1.33
振動レベル(vibration level)
運転中に,燃料電池発電システムが発生する機械的な振動の測定値。
注記 これは,デシベル(dB)で表記される。
3.1.34
廃熱(waste heat)
放出され,回収されない熱エネルギー。

――――― [JIS C 62282-3-200 pdf 11] ―――――

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3.1.35
廃水(waste water)
燃料電池発電システムから除去され,熱回収システムで回収されない余剰の水。
3.1.36
水消費量(water consumption)
当初の充以外に,システム境界外から燃料電池発電システムに供給される水の量。
3.1.36A
定格正味電力出力(rated net electric power output)
製造業者が指定する通常の運転条件で達成するように設計された,燃料電池発電システムの最大連続電
力出力のうち,外部で使用可能な電力。
注記 燃料電池発電システムの送電端における定格電力出力(送電端出力)をいう。
3.1.36B
原燃料
燃料電池発電システムに外部から供給される気体燃料又は液体燃料。
注記 対応国際規格で用いられている“燃料(fuel)”を含む。

3.2 運転工程

  燃料電池発電システムの典型的な運転工程を,図2に示す。図2は,起動から発電状態を経て停止状態
までの運転状態の変化を時系列的に示しており,対応する運転工程の用語を図によって定義する。

――――― [JIS C 62282-3-200 pdf 12] ―――――

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定格
E 出力 G
output
又は正味熱出力
正味電力出力
F
C1
C2
D
運転温度
A2 B
A1
a1 a2 b c d
時間
記号
A1 停止状態(保管停止状態を必要としない場合)
A2 停止状態(保管停止状態を必要とする場合)
B 保管停止状態
C1 保管停止状態を維持するために外部エネルギーを必要としない燃料電
池発電システムの起動時間(停止状態から測定する)
C2 保管停止状態を維持するために外部エネルギーを必要とする燃料電池
発電システムの起動時間(保管停止状態から測定する)
D 待機状態
E 定格電力出力までの応答時間
F 発電状態
G 停止時間
a1 起動動作の開始時刻(停止状態から)
a2 起動動作の開始時刻(保管停止状態から)
b 出力動作の開始時刻
c 停止動作の開始時刻
d 停止動作の完了時刻(停止完了条件は,製造業者が指定する。)
“a1からd”又は“a2からd” 運転モード(起動開始から停止完了まで)
図2−燃料電池発電システムの運転工程チャート

3.3 記号

  この規格に用いる記号及びその定義,並びに単位は,表1による。

――――― [JIS C 62282-3-200 pdf 13] ―――――

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表1−記号
記号 定義 単位
c 比熱
cHR 熱回収流体の比熱 kJ/(kgK)
cj 熱回収流体の成分jの比熱 kJ/(kgK)
E エネルギー
Est 起動エネルギー kJ
Eelst 電気起動エネルギー kJ
Efst 原燃料起動エネルギー kJ
East 酸化剤(空気)起動エネルギー kJ
EVf 原燃料の単位体積当たりエネルギー入力 kJ/m3
Emf 原燃料のモル当たりエネルギー入力(附属書Bのワークシート1によって算出する。)kJ/mol
Empf 平均圧力pf における原燃料のモル当たり圧力エネルギー kJ/mol
Ema 酸化剤(空気)のモル当たりエネルギー入力 kJ/mol
Empa 酸化剤(空気)のモル当たり圧力エネルギー kJ/mol
H 発熱量
Hf0 基準状態における原燃料の発熱量 kJ/mol
Hf0j 基準温度T0における成分jの発熱量 kJ/mol
Hfl 平均温度Tfにおける液体燃料の発熱量 kJ/kg
Hm モルエンタルピー
Hmf 平均温度Tfにおける原燃料のモルエンタルピー kJ/mol
Hma 平均温度Taにおける酸化剤(空気)のモルエンタルピー kJ/mol
Hmf0 基準温度T0における原燃料のモルエンタルピー kJ/mol
Hma0 基準温度T0における酸化剤(空気)のモルエンタルピー kJ/mol
Hmfj 平均温度Tfにおける成分jのモルエンタルピー kJ/mol
hm 比エンタルピー
hmin kJ/kg
試験継続期間中に燃料電池発電システムに入力される蒸気又は熱伝導流体(蒸気,空気な
ど)の平均比エンタルピー
hmout kJ/kg
試験継続期間中に燃料電池発電システムから出力される蒸気又は熱伝導流体(蒸気,空気
など)の平均比エンタルピー
hmwsat0 基準温度T0における飽和水の比エンタルピー kJ/kg
hmair0 基準圧力p0及び基準温度T0における乾燥空気の比エンタルピー kJ/kg
Mm モル質量
Mmf 原燃料のモル質量 kg/mol
Mma 酸化剤(空気)のモル質量 kg/mol
m 質量
mhtf 試験継続期間中に外部熱エネルギー源と燃料電池発電システムとの間を出入りする熱伝kg
導流体(蒸気,空気など)の質量
P 電力
Pelout 平均電力出力(直流を含む。) kW
Pelin 平均補助電力入力(直流を含む。) kW
Pn 平均正味電力出力 kW
Pin 平均総動力入力 kJ/s
Pfin 原燃料の平均熱流量入力 kJ/s
Pain 酸化剤(空気)の平均熱流量入力 kJ/s
Pwsin 平均機械軸動力入力(平均軸動力入力ともいう。) kJ/s
PHR 平均回収熱出力 kJ/s
Pthin 平均外部熱入力 kJ/s

――――― [JIS C 62282-3-200 pdf 14] ―――――

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C 62282-3-200 : 2019
表1−記号(続き)
記号 定義 単位
p 圧力
p0 基準圧力(絶対圧力で示す。) kPa
pf 試験継続期間中の原燃料の平均圧力(絶対圧力で示す。) kPa
pa 試験継続期間中の酸化剤(空気)の平均圧力(絶対圧力で示す。) kPa
Q 熱エネルギー
QHR 試験継続期間中の回収熱エネルギー出力 kJ
Qthin 試験継続期間中の燃料電池発電システムへの総外部熱エネルギー入力 kJ
Qthst 熱起動エネルギー kJ
qm 質量流量
qmw 水の消費流量 kg/s
qmf 原燃料の平均質量流量 kg/s
qma 酸化剤(空気)の平均質量流量 kg/s
qmHR 熱回収流体の質量流量 kg/s
qV 体積流量
qVf0 基準状態における原燃料の平均体積流量 m3/s
qVa0 基準状態における酸化剤(空気)の平均体積流量 m3/s
qVf 平均温度Tf及び平均圧力pf における原燃料の平均体積流量 m3/s
qVa 平均温度Ta及び平均圧力paにおける酸化剤(空気)の平均体積流量 m3/s
qVpg パージガスの消費流量 m3/s
qVHR 熱回収流体の平均体積流量 m3/s
T 温度
T0 基準温度 K
Tf 試験継続期間中の原燃料の平均温度 K
Ta 試験継続期間中の酸化剤(空気)の平均温度 K
THR1 熱回収流体の出口温度 K
THR2 熱回収流体の入口温度 K
t 時間,時刻
起動時間 s
tst1 起動動作の開始時刻
tst2 起動動作の完了時刻
停止時間 s
tshut1 停止動作の開始時刻
tshut2 停止動作の完了時刻
tup 上昇応答時間(tiniからtattain-ratedに到達するまでの時間) s
tdown 下降応答時間(tiniからtattain-minに到達するまでの時間) s
定格電力出力の
tattain-rated 2 %の許容範囲内で,燃料電池発電システムが定格正味電力出力又は定格
熱出力に到達する時刻
定格電力出力の
tattain-min 2 %の許容範囲内で,燃料電池発電システムが最小正味電力出力又は最小
熱出力に到達する時刻
tini 正味電力出力又は熱出力の変更を,ユーザが開始する時刻
tdur 測定時間 s
Vm モル体積
Vm0 m3/mol
理想気体の基準モル体積(2.364 5×10−2 m3/mol)(基準温度 T0=288.15 Kにおける)
Ws 軸動力エネルギー
Wsin 総軸動力エネルギー入力 kJ
Wsst 軸動力起動エネルギー kJ

――――― [JIS C 62282-3-200 pdf 15] ―――――

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JIS C 62282-3-200:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 62282-3-200:2015(MOD)

JIS C 62282-3-200:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 62282-3-200:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7981:2002
排ガス中の二酸化硫黄自動計測システム及び自動計測器
JISB7982:2002
排ガス中の窒素酸化物自動計測システム及び自動計測器
JISB8043-1:2000
ガスタービン―排気排出物―第1部:測定及び評価
JISB8043-2:2000
ガスタービン―排気排出物―第2部:排出物の自動監視
JISC1005:2006
電気・電子計測器の性能表示
JISC1111:2019
交流及び直流入力トランスデューサ
JISC1272-1:2011
交流電子式電力量計―超特別精密電力量計及び特別精密電力量計―第1部:一般仕様
JISC1509-1:2017
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
JISC1509-2:2018
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
JISC61000-4-7:2007
電磁両立性―第4-7部:試験及び測定技術―電力供給システム及びこれに接続する機器のための高調波及び次数間高調波の測定方法及び計装に関する指針
JISC62282-3-201:2019
燃料電池技術―第3-201部:定置用燃料電池発電システム―小形定置用燃料電池発電システムの性能試験方法
JISC8800:2008
燃料電池発電用語
JISK0095:1999
排ガス試料採取方法
JISK0102:2016
工場排水試験方法
JISK0103:2011
排ガス中の硫黄酸化物分析方法
JISK0104:2011
排ガス中の窒素酸化物分析方法
JISK0400-20-10:1999
水質―化学的酸素消費量の測定
JISK2279:2003
原油及び石油製品―発熱量試験方法及び計算による推定方法
JISK2301:2011
燃料ガス及び天然ガス―分析・試験方法
JISZ8733:2000
音響―音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法―反射面上の準自由音場における実用測定方法
JISZ8762:1995
絞り機構による流量測定方法