JIS C 8105-2-22:2014 照明器具―第2-22部:非常時用照明器具に関する安全性要求事項 | ページ 4

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ならない。ただし,異常使用状態は,充電器出力に接続している内蔵蓄電池を極間短絡線に置き換えて行
う。保護装置(例えば,電流ヒューズ又は温度ヒューズ)をもつ制御装置は,保護装置が動作するまで試
験を継続する。
照明器具は,JIS C 8105-1の12.5.2(合否)による。照明器具は,不安全になってはならない。極間短絡
線の除去,蓄電池の再接続,及び必要な場合は使用者による交換可能なヒューズの取換えの後に,照明器
具は正常に機能しなければならない。蓄電池の短絡に起因する制御装置内の部品の故障は,これらの部品
の使用者による交換を意図していない場合,試験中にこれらの部品の修理をしないことが望ましい。この
場合,照明器具は制御装置の全体を交換することによって正常に機能することが望ましい。
22.13.7 耐久性試験終了後に,22.13.4に従って蓄電池を完全放電をした後で,電池内蔵形非常時用照明
器具は,その定格最高周囲温度ta又は25 ℃のいずれか高い方の温度まで冷却し,定格電源電圧の0.9倍の
電圧で24時間の充電を行う。ただし,非常灯の場合は,48時間の充電とする。その後,試験した光源を
用いて,照明器具を非常点灯し,非常時定格点灯時間終了時の蓄電池電圧は,JIS C 8147-2-7の箇条20[光
出力比(EBLF)]で規定するVmin値以上でなければならない。

22.14 じんあい,固形物及び水気の侵入に対する保護

  じんあい,固形物及び水気の侵入に対する保護は,JIS C 8105-1の第9章(じんあい,固形物及び水気
の侵入に対する保護)による。
IP分類がIP20を超える照明器具について,JIS C 8105-1の第9章で規定する試験の順序は,箇条22.13
に規定する。

22.15 絶縁抵抗及び耐電圧

  絶縁抵抗及び耐電圧は,JIS C 8105-1の第10章(絶縁抵抗,耐電圧,接触電流及び保護導体電流)によ
る。
注記 非常点灯モードで点灯して測定が不安定になる場合は,完全放電した蓄電池を使用するか又は
蓄電池の一線を切断して,消灯させて測定してもよい。

22.16 耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性

  耐熱性,耐火性及び耐トラッキング性は,JIS C 8105-1の第13章(耐熱性,耐火性及び耐トラッキング
性)によるほか,次による。
蓄電池を内蔵している非常時用照明器具では,照明器具の全ての部分又は部品で,動く可能性があり,
蓄電池,充電器から蓄電池までのリード線,又は充電器から充電器回路までのリード線に接触する可能性
があるものは,JIS C 8105-1の13.3.2に規定するグローワイヤ試験に850 ℃の試験温度にて適合しなけれ
ばならない。照明器具の他の部分でこの(接触に対する)保護の機能を行わないものは,850 ℃でこの試
験を行う必要はない。
(非常時用照明器具から)1 mの範囲内にある取外し可能な制御装置ボックスに,蓄電池又は充電用リ
ード線がない場合は,特殊なケーブルを用いる必要はない。
1 m未満の接続ケーブル付き遠隔ボックスが,蓄電池又は充電用リード線をもつ場合は,ケーブルを
850 ℃のグローワイヤ試験の要求事項に適合するスリーブで保護するか,又は耐火ケーブルにすることが
望ましい。
合否は,JIS C 8105-1の13.3.2に規定する試験によって判定する。

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22.17 測光データ

22.17.1  製造業者は,ISO 30061に従って,非常時用照明設置の計算に必要な光度分布データ,配置表な
どを公表しなければならない。非常点灯モードでの光度データは,カンデラ(cd)又は相対値のカンデラ
毎1 000ルーメン(cd/1 000 lm)のいずれで提供してもよい。光度値をカンデラ(cd)で公表する場合,製
造業者は光度分布表から導き出される非常時用照明器具の定格光束を提示しなければならない。光度値を
カンデラ毎1 000ルーメン(cd/1 000 lm)で公表する場合,製造業者は非常時用照明実用光束(PELF)も
同様に提示しなければならない。放電光源の場合,特に指定がない場合,非常時用照明実用光束(PELF)
は,光源の定格光束に,附属の非常用点灯装置の光出力比(EBLF)を乗じて求める。
非常時用照明器具は,常用電源の停電5秒後の非常点灯モードでは,製造業者が公表した光度の50 %以
上を出力し,かつ,60秒後から非常時定格点灯時間の終了まで継続的に定格光度の100 %を出力しなけれ
ばならない。高度危険作業域照明に使用する非常時用照明器具は,常用電源の停電後の0.5秒後から非常
時定格点灯時間の終わりまで継続的に,公表した光度の100 %を出力しなければならない。
合否は,次の条件によって測定し,判定する。必要な場合は計算も行う。
a) 非常点灯モードの電池内蔵形非常時用照明器具は,最小定格電圧の0.9倍の電圧で24時間の充電をし
た内蔵蓄電池を用いて行う。ただし,非常灯の場合は,48時間の充電をした内蔵蓄電池を用いて行う。
また,非常灯及び誘導灯では,内蔵蓄電池を放電基準電圧に設定した直流電源装置で代替して測光を
してもよい。
b) 電源別置形非常時用照明器具は,非常点灯開始から5秒後及び60秒後の測定は非常用電源の最大電源
電圧で行い,他の全ての測定は,最小定格電源電圧の0.9倍の電圧で,安定な光出力状態に達してい
るときに行う。
電池内蔵形非常時用照明器具及び電源別置形非常時用照明器具のいずれの測定も,適切な光源規格に従
って初期光束測定のためにエージングした新しい光源を用いて行う。
測光は,光源の種類を考慮に入れた上で国際照明委員会技術報告書CIE 121-SP1によるか,又はJIS C
8105-5の要求事項を準用して行う。
全ての値は,宣言した最低値以上でなければならない。
安全標識灯及び誘導灯が非常時用照明の機能を備えている場合,非常時用照明に対する要求事項を適用
する。
注記1 非常時用照明に対する要求事項には,光度の要求事項も含まれる。階段通路誘導灯及び客席
誘導灯は,非常時用照明の機能をもった誘導灯に該当するため,非常時用照明に対する要求
事項を適用し,電池内蔵形の場合は24時間の充電をして試験を行う。
注記2 検証目的のために,光度をcd/1 000 lmで公表している場合,非常時用照明実用光束を考慮に
入れて,カンデラ(cd)に再計算することが望ましい。適合しない場合は,使用した光源の
光束を基準条件で測定し,得られた光束を光源定格値として補正することが望ましい。
また,光度分布及び光度の蓄電池電圧及び周囲温度による変化は,光束の変化に比例する
ので,光束,光束に比例する照度などの測定を行うことによって判断することができる。
注記3 非常時用照明器具の相対的な値の光度分布と回路でのEBLF又はPELFとの検証は,互いに
独立して行ってもよい。
22.17.2 (対応国際規格で,現在は使われていない。)
22.17.3 (対応国際規格で,現在は使われていない。)
22.17.4 安全色を識別するために,避難照明器具の光源の平均演色評価数Raの最小値は,40を超えなけ

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ればならない。
合否は,目視検査によって判定する。
22.17.5 非常時用内照式安全標識灯は,ISO 30061の要求事項を満たさなければならない。
常用点灯モードの安全標識灯の輝度は,JIS Z 9101及びISO 3864-4の要求事項を満たさなければならな
い。
非常点灯モードでの動作の合否は,22.17.1に規定するものと同様の試験条件での測定によって判定する。
輝度の測定は,附属書Cによる。
22.17.5A 誘導灯の表示面は,JIS Z 9103の6.(色の指定)に規定する白及び緑の指定,及び次のa) c)の
要求事項に適合しなければならない。
a) 表示面の平均輝度及び明るさは,表AAに規定する値の条件に適合しなければならない。
平均輝度(cd/m2)は,次の式によって算出される値である。
2
E S
L
A
ここに, L : 平均輝度(cd/m2)
S : 表示面から測定点までの距離(m)
E : 測定した照度(lx)
A : 表示面の面積(m2)
また,表示面の明るさ(cd)は,常用点灯時の表示面の平均輝度(cd/m2)と表示面の面積(m2)と
の積で求められる値である。
表AA−表示面の平均輝度及び明るさ
用途による区分a) 平均輝度及 平均輝度 cd/m2 表示面の明るさ
び明るさの 常用点灯時 非常点灯時 cd
記号b)
避難口誘導灯 A 350以上 800未満 100以上 300未満 50 以上
BH 500以上 800未満 20 以上
BL 250以上 450未満 10 以上
C 150以上 300未満 1.5 以上
通路誘導灯 A 400以上 1000未満 150以上 400未満 60 以上
(床埋込みを含む。) BH 500以上 1000未満 25 以上
BL 350以上 600未満 13 以上
C 300以上 800未満 5 以上
注a) 用途による区分は,JA.2による。
b) 平均輝度及び明るさの記号は,JA.2による。
b) 表示面の輝度比は,常用点灯時に,表BBに規定する値の条件に適合しなければならない。
表BB−表示面の輝度比
用途による区分 緑色部分 白色部分
避難口誘導灯 9以下 7以下
通路誘導灯 7以下 9以下
c) 輝度対比は,常用点灯時に,0.7以上で,かつ,0.9以下でなければならない。
誘導灯の表示面の測光は,附属書Cによる。

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22.18 切替動作

  常用点灯モードから非常点灯モードへの切替装置は,JIS C 8147-2-7の箇条21(切替動作)の要求事項
に適合しなければならない。

22.19 高温動作

  非常灯並びに階段通路誘導灯又は客席誘導灯の非常時用照明器具は,周囲温度70 ℃において,非常時
定格点灯時間の1/2以上の間,非常点灯モードで正常に動作できなければならない。
合否は,次に示す試験によって判定する。
定格最高周囲温度ta,及び周囲温度70 ℃において,非常点灯モードで点灯している照明器具の相対的
な光出力を比較する。
蓄電池を定格電源電圧で24時間,充電する。非常時用照明器具はその後,試験槽内に置く。この試験槽
には,リモート式照度計を照明器具との相対位置を固定して組み込んでおく。試験槽内部の周囲温度をta
にして,照明器具を電源から切断し,電源の停止から60秒後に相対的な光出力を測定する。
この照明器具を試験槽から取り出し,蓄電池を完全に放電させた後に,定格電源電圧にて24時間にわた
り充電する。試験槽を予熱して内部の周囲温度を70 ℃にする。この非常時用照明器具を,先の試験と同
一の位置に戻す。1時間後に照明器具を非常用電源によって点灯する。測定した光出力は,点灯60秒後か
ら定格点灯時間の半分まで,最初の60秒の値の50 %以上でなければならない。
蓄電池を集中設置した電源別置形のシステムでは,電圧は一定とみなされるので,蓄電池を電源装置で
代替してもよい。試験電圧は,非常時用照明器具の定格電圧とする。
注記 照度計の測光ヘッドは,試験槽の外部に設けて,周囲温度に影響されないようにするのがよい。
これは透明ガラス窓,光ファイバー導光装置などを用いて実現可能である。

22.19A 非常灯及び非常時用照明の機能を備えている誘導灯の高温動作

  非常灯及び非常時用照明の機能を備えている誘導灯の高温動作は,次の要求事項に適合しなければなら
ない。
非常灯は,周囲温度70 ℃で,非常点灯モードで定格点灯時間の間,避難時において定められた照度を
十分に満足して点灯できなければならない。
合否は,次に示す試験によって判定する。
周囲温度25 ℃及び70 ℃の各々にて,非常点灯モードで照明器具を点灯させたときの光出力を比較し確
認する。蓄電池電圧を測定するため,測定用リード線は取り付けておく。
蓄電池を定格電源電圧で48時間充電する。ただし,非常時用照明の機能を備えている誘導灯では24時
間充電する。その後,非常灯を,リモート式照度計を取り付けた試験槽に入れる。このとき,リモート式
照度計と非常灯との相対的な位置関係を一定にして配置しなければならない。試験槽の外部に電圧計を置
き,測定用リードによって蓄電池電圧を測定する。試験槽内部の周囲温度を25 ℃とし,非常灯の電源を
切断し,蓄電池電圧が放電基準電圧に達したときの光出力を測定する。
その後,この非常灯を試験槽から取り出し完全に放電させた後,定格電源電圧で48時間にわたり充電を
する。試験槽は,予熱して内部の周囲温度を70 ℃にする。この非常時用照明器具を,この試験槽の中に
入れ,先の試験と同一の位置に戻す。1時間後,非常灯の電源を切断し,蓄電池電圧が放電基準電圧に達
したときの光出力を測定する。
70 ℃で測定した光出力を25 ℃で測定した光出力で除した値は,照明器具の高温光束減退率の90 %以

――――― [JIS C 8105-2-22 pdf 19] ―――――

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上でなければならない。また,蓄電池電圧は,非常時定格点灯時間内に放電基準電圧以下に低下してはな
らない。
注記 10 %の低減は,照度測定に伴う測定誤差を考慮したものである。蓄電池電圧が放電基準電圧に
達したときの光出力を記録するため,記録計を用いるのが望ましい。

22.20 電池内蔵形非常時用照明器具の充電器

  電池内蔵形非常時用照明器具の蓄電池を充電するための充電器は,JIS C 8147-2-7の箇条22(充電装置)
の要求事項に適合しなければならない。

22.21 非常点灯の点検装置

22.21.1  電池内蔵形非常時用照明器具は,次に示す常用電源の停電を模擬するもののうち,いずれかを備
えていなければならない。
− IEC 62034に適合する自動点検装置
− 照明器具内蔵の手動点検装置
− 遠隔試験装置に接続する手段
手動操作の点検スイッチは,自動復帰式又はキースイッチ操作とする。ただし,非常灯及び誘導灯の点
検スイッチは自動復帰式とする。
装置は,製造業者の操作説明書に従って試験する。
22.21.2 常時用照明器具と連動する遠隔試験装置は,安全照明の本来の機能に影響を及ぼしてはならない。
22.21.3 表示器は,JIS C 0448に規定する色の要求事項に適合しなければならない。
合否は,目視検査,及び取扱説明書に記載した製造業者の指示に従って点検装置を操作することによっ
て判定する。

――――― [JIS C 8105-2-22 pdf 20] ―――――

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JIS C 8105-2-22:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60598-2-22:2014(MOD)

JIS C 8105-2-22:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8105-2-22:2014の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC0448:1997
表示装置(表示部)及び操作機器(操作部)のための色及び補助手段に関する規準
JISC1609-1:2006
照度計 第1部:一般計量器
JISC7619:1999
蛍光ランプ用グロースタータ―一般及び安全性要求事項
JISC7622:2002
蛍光ランプ用グロースタータ―性能規定
JISC8105-1:2017
照明器具―第1部:安全性要求事項通則
JISC8105-5:2011
照明器具―第5部:配光測定方法
JISC8105-5:2021
照明器具―第5部:配光測定方法
JISC8147-2-12:2013
ランプ制御装置―第2-12部:直流又は交流電源用放電灯電子安定器の個別要求事項(蛍光灯電子安定器を除く)
JISC8147-2-13:2017
ランプ制御装置―第2-13部:直流又は交流電源用LEDモジュール用制御装置の個別要求事項
JISC8147-2-2:2011
ランプ制御装置―第2-2部:直流又は交流電源用低電圧電球用電子トランスの個別要求事項
JISC8147-2-7:2014
ランプ制御装置―第2-7部:非常時照明用制御装置の個別要求事項
JISC8702-1:2009
小形制御弁式鉛蓄電池―第1部:一般要求事項,機能特性及び試験方法
JISC8704-2-1:2019
据置鉛蓄電池―第2-1部:制御弁式―試験方法
JISC8704-2-2:2019
据置鉛蓄電池―第2-2部:制御弁式―要求事項
JISC8705:2019
ポータブル機器用密閉型ニッケル・カドミウム蓄電池(単電池及び組電池)
JISC8708:2019
ポータブル機器用密閉型ニッケル・水素蓄電池(単電池及び組電池)
JISZ9101:2018
図記号―安全色及び安全標識―安全標識及び安全マーキングのデザイン通則
JISZ9103:2018
図記号―安全色及び安全標識―安全色の色度座標の範囲及び測定方法