JIS C 8117:2008 蛍光灯電子安定器 | ページ 2

4
C 8117 : 2008
3.13
定格二次電流 (rated secondary current)
安定器に定格入力周波数の定格入力電圧を加えたときのランプに流れる電流で,安定器に表示した値。
3.14
定格二次短絡電流 (rated secondary short-circuit current)
安定器に定格入力周波数の定格入力電圧を加えたとき,定常的に流れる二次短絡電流の基準値で,安定
器に表示した値。
3.15
定格光出力比 (rated ballast lumen factor)
高出力形安定器において,周囲温度25 ℃で試験用ランプを負荷とし,安定器に定格周波数の定格入力
電圧を加え,安定した状態のときの光出力を,試験用安定器で点灯したときの光出力で除した値の百分率
(%) で,安定器に表示した値。
3.16
試験用基準電圧 (test reference voltage)
試験用安定器と試験用ランプとを組み合わせて諸特性を測定するときの入力端子間に印加する電圧。

4 種類

  種類は,表1による。
なお,適合ランプによる分類において,複数の始動方式及び形状のランプが使用できるものでは,区分
記号の併記によって区分する。
表1−種類
適合ランプによる分類 使用箇所 水に対する保回路力率 保護機能の最
始動方式による区分 形状による区分 区分記号 による区 護による区分による区 高表面温度に
分 分 よる区分
スタータ形 直管形 FL 屋内用 ないもの 低力率 130 ℃以下の
環形 FCL もの
コンパクト形 CF 器具内用 高力率
防まつ形 (SP)
(スタータ非内蔵)
防浸形 (WT)
又は
ラピッドスタート形 直管形 FLR
スリムライン形 直管形 FSL
高周波点灯専用形 直管形 FHF
コンパクト形, FHT 130 ℃を超え
多数管形 えるもの
環形 FHC
二重環形 FHD
注記 “防まつ形”は,JIS C 0920の4.2(IPコードの要素とその意味)の“飛まつ”を,“防浸形”は,JIS C
0920の4.2の“一時的潜水”を示す。

5 要求事項

5.1 安全性要求事項

  5.1.15.1.15の要求事項を適用する。ただし,外郭をもたず,プリント配線板とその配線板上の部品で

――――― [JIS C 8117 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
C 8117 : 2008
構成される点灯装置においては,5.1.15.1.15の安全要求事項のうち,次を適用する。
a) 5.1.1(構造)a),d),f),g),h) 及びi)
b) 5.1.2(端子)
c) 5.1.3(保護接地)
d) 5.1.5(コンデンサ)
e) 5.1.7(電源からの絶縁)
f) 5.1.12(沿面距離及び空間距離)
ただし,照明器具との間の沿面距離及び空間距離は,適用しない。
g) 5.1.15(蛍光ランプ寿命末期時の安全性)
なお,外郭をもたず,プリント配線板とその配線板上の部品とで構成される点灯装置においては,5.1.4
(口出線),5.1.6(充電部との偶発接触からの保護),5.1.8(温度上昇),5.1.9(絶縁抵抗),5.1.10(耐電
圧),5.1.11(耐湿性及び絶縁性)及び5.1.13(防水性)については,器具に組み込まれたときにJIS C 8105-1
の要求事項を満足しなければならず,この安定器が組み込まれた照明器具を試験することによって確認さ
れる。また,この安定器においては,3.7(保護機能付き安定器)は定義されない。したがって,5.1.14(保
護機能)は適用しないため,照明器具に組み込まれたときに,JIS C 8105-1の関連する要求事項を満足し
なければならず,この安定器が組み込まれた照明器具を試験することによって確認される。
注記 なお,必要に応じ,試験方法について照明器具製造業者が安定器製造業者に相談することを推
奨する。
5.1.1 構造
構造は,JIS C 8147-2-3の17.(構造)によるほか,次による。
a) 巻線に接している繊維質絶縁物は,電気絶縁用コイル含浸ワニス又はこれに類するもので完全に処理
する。
b) 外郭内に充てん物を充てんする場合に,充てん物は耐水質で絶縁性があり,使用中にひび割れを生じ
たり,漏出するおそれがあってはならない。
c) 防まつ形及び防浸形のものは,水が外郭内に浸入するおそれがあってはならない。端子又は口出線部
分には,耐水性の絶縁カバー若しくは絶縁ブッシングを取り付けるか,又はこれと同等の防水保護を
施さなければならない。
d) ステンレス鋼以外の鋼製又は鉄製の部品(鉄心は除く。)には,さび止めを施さなければならない。
e) 口出線が箱を貫通する部分は,保護スプリング,保護ブッシング,その他の適切な保護部品を使用す
る場合を除き,口出線を損傷するおそれがないように面取り,その他の適切な保護加工を施さなけれ
ばならない。ただし,貫通部が金属以外のもので,その部分が滑らかであり,口出線を損傷するおそ
れがないものは除く。
f) ランプの放電開始を促進するために,ランプに近接導体を設ける照明器具に使用する安定器にあって
は,ランプ回路と近接導体との間の電流の実効値が,1 mA以下でなければならない。ただし,1 kHz
以上200 kHz以下の周波数成分については,図1の電流実効値以下でなければならない。
g) 過電流遮断機構(電源電圧整流前の電源回路の電源ヒューズ,その他の機構部品で特に配慮したもの)
又は熱的保護機構のいずれかを内蔵しなければならない。また,それらの機構は安定器の内部に組み
込まれていて,工具を使わなければ交換できない構造でなければならない。
h) 安定器に使用するプリント配線板用銅張積層板の難燃性は,JIS C 6481の5.15(耐燃性)によって試
験を行ったとき,次の条件に適合しなければならない。

――――― [JIS C 8117 pdf 7] ―――――

6
C 8117 : 2008
1) フレーミング(炎をあげて燃焼している状態)時間は,試験片5個,各2回,計10回の平均が5
秒以下,及び最大が10秒以下であるもの。
2) 2回目着火時のグローイング(炎を出さずに赤熱している状態)時間が30秒を超えないもの。
i) 部品又は附属品の定格電圧,定格電流及び許容電流は,これらに加わる最大電圧,又はこれらに流れ
る最大電流以上でなければならない。
5.1.2 端子
端子は,次による。
a) 接地用以外の端子は,呼び径が4 mm以上(押し締めねじ形のものは,3.5 mm以上)の銅製又は銅合
金製のねじ又はボルト・ナットで,導体径が2 mmの絶縁電線を確実に取り付けることができるもの
とする。ただし,器具内用のものは,JIS C 8147-1の附属書1表1.2に示す適合電線を確実に電気的接
続ができる銅又は銅合金製で,次に示す1) 又は2) に該当する端子でもよい。また,屋内用のものは,
JIS C 8147-1の附属書1表1.2に示す適合電線を確実に電気的接続ができる銅又は銅合金製で,次に示
す2) に該当する端子でもよい。
1) はんだ付けをするのに足りる十分な大きさをもつラグ端子又ははとめ類。
2) 端子の機械的接触手段によって十分な圧力で電線導体を支持する丈夫な構造で,かつ,その安定器
に定格入力電圧を印加したとき,電線導体と端子の接触部に流れる電流と電圧降下とによって算出
する接触抵抗が30 m 坎 下となる端子,又はこれに類するもの。
b) 接地用以外の端子は,適合電線を接続し,その接続方向及び垂直方向に20 Nの引張力を徐々に加えた
とき,単独でこれに十分耐えなければならない。
5.1.3 保護接地
保護接地は,JIS C 8147-1の9.B及び9.Cによるほか,次による。
a) 接地端子又はその近くには,容易に消えない方法で,接地用である旨の表示( ,P.E, ,E,G,
アース,接地,接地端子)がなければならない。
b) 定格入力電圧又は定格二次電圧が150 Vを超えるもの,防まつ形のもの及び防浸形のものは,外郭の
外面,その他の適切な箇所に,接地用端子又は接地用の口出線を取り付けていなければならない。た
だし,器具内用のものは除く。
5.1.4 口出線
口出線は,JIS C 8147-1の附属書1の3. によるほか,次による。
a) 器具内用で直接電源側に接続しない口出線は,単線を用いることができる。
b) 安定器外の長さは,150 mm以上とする。ただし,器具内用は除く。
c) 安定器内部で接続する部分には,口出線を動かしたとき直接力が加わらないようにしなければならな
い。ただし,器具内用のものは除く。
d) 口出方向に20 Nの引張力を徐々に加えたとき,単独でこれに十分耐えるように取り付けてあり,かつ,
切断してはならない。
5.1.5 コンデンサ
コンデンサは,次による。
a) 安定器の商用電源接続側に使用するコンデンサ(雑音防止用コンデンサは除く。)は,JIS C 4908に規
定するもの,又はこれと同等以上の性能のあるもの。
b) コンデンサをもつもので差込み刃によって電源に接続するものは,差込み刃を刃受けから引き抜いた
とき,差込み刃間の電圧が1秒後において,45 V以下となるようにする。その他のものは,一次側の

――――― [JIS C 8117 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
C 8117 : 2008
回路が遮断したときから1分間以内に一次側及び二次側の端子電圧が,45 V以下となるようにする。
ただし,一次側から見た回路の総合静電容量が0.1 下であるものは,除く。
5.1.6 充電部との偶発接触からの保護
充電部との偶発接触からの保護は,JIS C 8147-1の10.1によるほか,次による。
a) 充電部(口出線及び端子を除く。),鉄心部,巻線及び電子部品は,耐火性をもつ外郭の中に収めなけ
ればならない。器具内用で電源に接続するチョークコイルなどでは,巻線を耐火性の外被で保護して
あれば,鉄心部分は露出してもよい。
注記 ここでいう“外郭”とは,外箱,外被などのことをいう。
b) 屋内用のものの外箱,器具内用のものの外箱又は外被に用いる金属製外郭は,材料の呼び厚さが0.5
mm以上とする。
c) 屋内用のものは,通常の使用状態で充電金属部に人が触れるおそれがあってはならない。
5.1.7 電源からの絶縁
電源からの絶縁は,定格二次電圧が300 Vを超える安定器は,一次,二次間が絶縁されていなければな
らない。ただし,次のいずれかに適合するものは,この限りではない。
a) ランプを取り外したとき,二次電圧及び出力端子の対地電圧が300 Vを超えないもの。
b) 表示する接続図によってランプを取り外したときに,一次側の回路を自動的に遮断する装置を設ける
旨が示されているもの。
5.1.8 温度上昇
温度上昇は,6.2.11によって試験を行ったとき,表示の不明りょう化及び充てん物の流出がなく,温度
上昇は,表2に適合しなければならない。
なお,試験が終了してから,自然冷却によって温度が下がった後,再点灯に支障があってはならない。
表2−許容温度上昇値
単位 K
測定箇所 平常温度上昇 異常温度上昇
定格入力電圧の 定格入力電圧の 定格入力電圧の
100 %時 106 %時 100 %時
巻 A種絶縁のもの 60以下 70以下 125以下
線 E種絶縁のもの 75以下 85以下 140以下
B種絶縁のもの 85以下 95以下 150以下
外郭 50以下 60以下 105以下
整流体(電源回路に使用するもの)
シリコン製のもの 90以下 − −
5.1.9 絶縁抵抗

絶縁抵抗は,6.2.11 a) の平常温度上昇試験を行った直後に,6.2.12によって試験を行ったとき,5 M
上でなければならない。ただし,温度上昇を行わない場合の冷間絶縁抵抗の値は,30 M 坎 上とする。
注記 冷間絶縁抵抗とは,安定器の温度が周囲温度と平衡した状態の絶縁抵抗をいう。この平衡状態
とは,通常,使用後12時間以上放置した状態である。
5.1.10 耐電圧
耐電圧は,6.2.13によって試験を行ったとき,これに耐えなければならない。
5.1.11 耐湿性及び絶縁性
耐湿性及び絶縁性は,JIS C 8147-2-3の11.(耐湿性及び絶縁性)によるほか,次による。

――――― [JIS C 8117 pdf 9] ―――――

8
C 8117 : 2008
a) 6.2.13によって試験を行ったとき,これに耐えなければならない。
b) 表示の消失及び著しいさびの発生があってはならない。
5.1.12 沿面距離及び空間距離
異極充電部間,充電部と非充電金属部間,及び人の触れるおそれがある非充電金属部との間の最小絶縁
距離(沿面距離を含む。)は表3,コンデンサの外部端子の最小絶縁距離は表4による。ただし,線間電圧
又は対地電圧が15 V以下の充電部分の最小絶縁距離は,耐湿性の絶縁被膜をもつものは0.5 mm,その他
のものは1 mmとする。空間距離の測定は,屋内用安定器の外面では30 N,安定器の内部では2 Nの力で,
距離が最小になる方向に加えて行う。
なお,絶縁変圧器の二次側の回路,整流後の回路,その他これに類する回路の構造上やむを得ない箇所
であって,次の条件に適合する部分は除く。
a) 極性が異なる充電部を短絡した場合に,短絡回路に接続された部品が燃焼してはならない。ただし,
一つの部品が燃焼した場合において,他の部品に燃焼が波及しないものは除く。また,この試験後に
500 Vの絶縁抵抗計によって測定した充電部(対地電圧及び線間電圧が交流は30 V以下,直流は45 V
以下,又は1 k 地 抗を接続した場合に抵抗に流れる電流が図1の電流実効値以下のものを除く。)
と人の触れるおそれがある非充電金属部との間の絶縁抵抗は,0.1 M 坎 上とする。
b) 極性が異なる充電部相互間,又は充電部と人の触れるおそれがある非充電金属部とを接続した場合に,
非充電金属部と対地電圧及び線間電圧が,交流は30 V以下,直流は45 V以下であるか,又は充電部
と人の触れるおそれがある非充電金属部とを接続した場合に,その非充電金属部と大地との間に1 k
の抵抗を接続したとき,抵抗を流れる電流は,図1の電流実効値以下とする。
直流の場合も,0.05 kHzと同様に1 mAとする。
図1−許容電流値

――――― [JIS C 8117 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS C 8117:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8117:2008の関連規格と引用規格一覧