JIS C 9335-2-84:2019 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第2-84部:トイレ機器の個別要求事項 | ページ 3

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− 導電性のある液体を通して人体に接触する部分が,直接接地していない一層の絶縁からなる温水ヒー
タを組み込んだクラス0Iトイレ機器及びクラスIトイレ機器は,500 Ω・cmの抵抗率の水で試験する。
− 裸の電熱素子をもつ温水ヒータを組み込んだトイレ機器は,取扱説明書に記載した抵抗率をもつ水で
試験する。

17 変圧器及びその関連回路の過負荷保護

  変圧器及びその関連回路の過負荷保護は,JIS C 9335-1の箇条17(変圧器及びその関連回路の過負荷保
護)による。

18 耐久性

  耐久性は,この規格では規定しない。

19 異常運転

  異常運転は,次を除き,JIS C 9335-1の箇条19(異常運転)による。
19.1 追加(“電圧切換スイッチを内蔵した”で始まる段落の後に,次を追加する。)
自動制御装置を組み込んでいるトイレ機器は,19.101の試験も行う。
19.2 追加(注記の前に,次を追加する。)
温水ヒータは,水があるとき,又は水がないときのいずれか条件の厳しい方で試験する。
19.13 追加(“試験中に,炎,溶融金属”で始まる段落の後に,次を追加する。)
温度上昇は,表102に規定する値を超えてはならない。
表102−異常時における温度上昇許容値
単位 K
箇所 温度上昇値
肌に直接触れるおそれのある表面
− 金属 36 aa)
− その他の材料 55 aa)
人体の部分を乾燥するための温風 65 a)
便座から250 mm以内に位置する便器の外側の表面 40
モールダリングトイレの排せつ物タンクの内部 100
排せつ物が通過するダクト 100
注a) 空気の温度は,空気の吹出し口から50 mm離れたところで測定する。
温水洗浄便座及び暖房便座にあっては,温風温度の規定値は,90 ℃以下とする。
aa) 温度制御されている温水洗浄便座及び暖房便座は,金属表面温度の規定値は61 ℃以下,その他の
材料表面温度の規定値は80 ℃以下とする。
温水洗浄便座から供給する水の温度は,65 ℃を超えてはならない。
19.15 追加(末尾に,次を追加する。)
定格周波数を手動で切り換えるスイッチを内蔵したトイレ機器については,異なった定格周波数を印加
する。
追加
19.101 トイレ機器に定格電圧で電源を供給し,通常動作で運転する。通常使用において予期されるあら

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ゆる故障条件を,一度に一つずつ適用する。
注記 故障条件の例は,次のとおりである。
− 自動温度調節器の故障
− リレーの故障
− 構成部品の開放又は短絡
− プログラム装置のあらゆる位置での停止

20 安定性及び機械的危険

  安定性及び機械的危険は,次を除き,JIS C 9335-1の箇条20(安定性及び機械的危険)による。
20.1 追加(“上記試験を行っている間,”で始まる段落の後に,次を追加する。)
介護用トイレは,次の試験を行ったとき,転倒してはならない。
aa) 前脚部を固定装置に当て,便座面の中央前縁から50 mmの位置に,600 Nの力を垂直に加える。次に
同じ位置で,前方に20 Nの力を水平に加える。
bb) 片側の脚部を固定装置に当て,便座面の中央から片側に100 mm寄った位置で,座面の後縁から前方
に175 mm離れた位置に,250 Nの力を垂直に加える。次にひじ掛け部中央に,350 Nの力を垂直に
加え,同じ位置で,側方に60 Nの力を水平に加える。
cc) 後脚部に固定装置を当て,便座面の中央後縁から175 mm前方の位置に,600 Nの力を垂直に座面に
加える。次に背もたれ上端の位置で,後方に60 Nの力を水平に加える。

21 機械的強度

  機械的強度は,次を除き,JIS C 9335-1の箇条21(機械的強度)による。
21.1 追加(“肉眼で見えない亀裂”で始まる段落の後に,次を追加する。)
適否は,21.101及び21.102の試験によっても確認する。
追加
21.101 便座の蓋を開け,均一に分散した1 500 Nの力を便座に垂直に10分間加える。
試験は,便座の蓋を閉じて繰り返す。
次に,便座の蓋又は便座の先端へ150 Nの力を,丁番と平行な方向で,右又は左のいずれか不利な方向
に5秒間加えた後に力を解除し,便座の蓋又は便座をゆっくりと上げ下げする。試験は,5回実施する。
次に,便座の蓋又は便座を上げ,その先端に150 Nの力をその平面と垂直の方向に,1分間加える。
便器上に設置した,又は便器と一体になった温水洗浄便座及び暖房便座の場合,力は150 Nとし,便座
の蓋を上げる角度は,120°未満とする。着脱可能な部分に対しては,それが外れた後に更なる力は加えな
い。
トイレ機器は,ひび,割れ,変形などの損傷,又はそのおそれがあってはならない。
適否は,目視検査によって判定する。トイレ機器にひび,割れ,変形などの損傷,又はそのおそれがあ
る場合,8.1,15.1,16.3,27.5及び箇条29の全て又は一部によって判定する。
21.102 排せつ物タンクを水で完全に満たし,トイレ機器を温度約−15 ℃の中に置く。水が完全に凍結し
た時点で,トイレ機器を室温に置き,氷が溶けるまで放置する。氷を溶かすために,トイレ機器を温めて
もよい。試験は,3回実施する。
トイレ機器は,ひび,割れ,変形などの損傷,又はそのおそれがあってはならない。
適否は,目視検査によって判定する。トイレ機器にひび,割れ,変形などの損傷,又はそのおそれがあ

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る場合,8.1,15.1,16.3及び27.5の全て又は一部によって判定する。
21.103 温水洗浄便座及び暖房便座の外郭及び便座は,通常使用中に発生することが予想される繰返し機
械応力に耐える十分な機械的強度をもつ構造でなければならない。
適否は,21.103.1及び21.103.2の試験によって判定する。
21.103.1 厚さ5 mm,直径300 mmの鋼製円板の表面に張り付けた,厚さ10 mm,直径300 mm及びショ
アA硬度70度のゴム製円板によって均一に分散した1 250 Nの力を,便座に垂直に4秒間加える。試験は,
20 000回実施する。
トイレ機器は,ひび,割れ,変形などの損傷,又はそのおそれがあってはならない。
適否は,目視検査によって判定する。トイレ機器にひび,割れ,変形などの損傷,又はそのおそれがあ
る場合,8.1,15.1,16.3,27.5及び箇条29の全て又は一部によって判定する。
21.103.2 厚さ19 mm,直径76 mm及びショアA硬度70度のゴム製円板によって均一に分散した890 N
の力を,便座の左右の各座面に対し垂直に,0.5秒間隔で1秒間加える。試験は,10 000回実施する。左右
両方に力を加えることによって1サイクルとする。
トイレ機器は,ひび,割れ,変形などの損傷,又はそのおそれがあってはならない。
適否は,目視検査によって判定する。トイレ機器にひび,割れ,変形などの損傷,又はそのおそれがあ
る場合,8.1,15.1,16.3,27.5及び箇条29の全て又は一部によって判定する。

22 構造

  構造は,次を除き,JIS C 9335-1の箇条22(構造)による。
22.2 置換(“機器用インレット”で始まる細別を,次に置き換える。)
− 機器用インレット。ただし,クラス0Iトイレ機器及びクラスIトイレ機器を除く。
注記101A 6.1の注記101Aと同じ。
22.21
追加(注記に,次を追加する。)
パラフィンで含浸処理を行った材料は,乾燥した場所で使用する場合に限り,含浸を施してある材料と
みなせる。
追加(“適否は,目視検査”で始まる段落の後に,次を追加する。)
パラフィンを除くワニス,又は絶縁性樹脂などの適切な絶縁体で十分な含浸処理を行った木材,綿,絹,
紙その他これに類する繊維性又は吸湿性がある材料は,a) 及びb) の条件で使用する場合,100 ℃で1時間
乾燥後,室温の水に1時間浸した後に表面の水を拭き取った状態でその重量が水に浸す前の110 %以下で
なければならない。
a) 充電部相互間,及び充電部と非充電金属部との間に密着して使用する場合
b) 外気に触れやすいもの及び高い湿度の下で使用する場合
22.24 置換(22.24全て)
トイレ機器は,排せつ物タンク又は温水洗浄便座の温水ヒータに裸の電熱素子を用いてはならない。
適否は,目視検査によって判定する。
22.33 追加(“通常使用時に”で始まる段落の後に,次を追加する。)
液体は,裸の電熱素子の充電部と接触してもよく,また,電極を使用して加熱してもよい。ただし,温
水洗浄便座の温水ヒータについては,裸の電熱素子をもってはならない。
注記101A 対応国際規格では,修正(Modification)としているが,規格の利便性を考慮し,この規

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格では,追加とした。
22.48 (対応国際規格のこの細分箇条は,適用しない。)
追加
22.101 トイレ機器は,介護用トイレを除き,固定形でなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。
22.102 トイレ機器は,通常使用において,皮膚と接触し体を支える金属部分が,クラスII構造でなけれ
ばならない。この要求事項は,通常使用において,皮膚と接触し体を支える金属部分が接地されており,
固定配線に恒久的に接続されている場合,又は15 mA以下で動作する漏電遮断機能をもち,皮膚と接触し
体を支える金属部分の基礎絶縁が破壊された場合に漏えい電流が0.5 mA以下で自動的に電源を遮断する
温水洗浄便座には,適用しない。
適否は,目視検査及び必要に応じて関連試験によって判定する。
22.103 トイレ機器は,充電部が排せつ物にさらされるのを防ぐような構造でなければならない。
適否は,目視検査,及びラバーシールを用いている場合は,次の試験によって判定する。
ラバーシールを温度100 ℃±2 ℃の鉱油に24時間浸す。試験の後でシールの体積が,50 %を超えて増加
してはならない。
注記 鉱油とは,次の特性をもつものである。
− アニリン点 93 ℃±3 ℃
− 粘度 100 ℃で (20±1) St
− 引火点 245 ℃±6 ℃
22.104 バキュームトイレは,便器の蓋が閉められていない場合,水が流れることがないような構造でな
ければならない。
適否は,手による試験によって判定する。
22.104A 内部配線(器体内部にある電源電線などを含む。)などの絶縁物は,2 Nの力を絶縁物に加えた
とき,次の高温部に接触してはならない。
a) 2 Nの力を取り去った後の,JIS C 9335-1の11.8の表3に規定する絶縁物の最大通常温度上昇値を超
える部分。
注記 力を加えなくても常時接触している場合も含まれる。
b) 2 Nの力を加えている間だけの,JIS C 9335-1の11.8の表3に規定する絶縁物の最大通常温度上昇値
に40 ℃を加えた値を超える部分。
適否は,試験によって判定する。
22.104B 赤外線リモコンをもつ温水洗浄便座は,白色蛍光灯又は赤外線ランプの光によって人体洗浄の
オンを行えてはならない。
適否は,次の試験によって判定する。a) 及びb) の条件で,光源を連続2分間点灯したとき,並びに1
秒点灯及び1秒消灯の操作を60回行う。
受光感度が調整可能な赤外線リモコンは最大感度とし,電源電圧は定格電圧の±10 %とする。
a) 20 W2灯式白色蛍光灯及び100 Wの赤外線ランプを受光器前面10 cmの距離に保持したとき。
b) 20 W2灯式白色蛍光灯を受光面から10 cmの距離に保持し,赤外線リモコンに使用されている周波数
(連続正弦波)で蛍光灯を動作したとき。
ただし,蛍光灯に印加する電圧は,50 Hz又は60 Hzの100 V電源によって上記の蛍光灯を点灯した場
合の輝度とほぼ同じ輝度を発光する電圧とする。

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23 内部配線

  内部配線は,次を除き,JIS C 9335-1の箇条23(内部配線)による。
23.3 追加(注記2の前に,次を追加する。)
暖房便座については,50 000回の屈曲を行う。
注記101A 22.33の注記101Aと同じ。
23.5 追加(注記2の前に,次を追加する。)
安全特別低電圧によって,排せつ物を蓄積(貯蔵)するトイレ機器の排せつ物タンクの部品に電源を供
給する内部配線は,オーディナリービニルシースコード(コード分類60227 IEC 53)と同等以上でなけれ
ばならない。

24 部品

  部品は,次を除き,JIS C 9335-1の箇条24(部品)による。
24.1 追加(“部品に対する関連規格”で始まる段落の後に,次を追加する。)
関連規格による漏電保護プラグについても,追加の試験を行わない。
注記101A “電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈(20130605商局第3号)”は,上記の関連
規格と同一である。
追加
24.101 排せつ物を蓄積(貯蔵)するトイレ機器の場合,19.4又は19.101の規定を満たすためトイレ機器
に組み込まれている温度過昇防止装置は,自己復帰形であってはならない。ただし,19.13に規定する65 ℃
以下の温度にするための温度過昇防止装置が動作しなくても,19.13に規定する65 ℃以下の温度にするこ
とができる温度ヒューズと直列に接続されている場合は,自己復帰形でもよい。
適否は,目視検査によって判定する。

25 電源接続及び外部可とうコード

  電源接続及び外部可とうコードは,次を除き,JIS C 9335-1の箇条25(電源接続及び外部可とうコード)
による。
25.3 追加(“適否は,目視検査”で始まる段落の前に,次を追加する。)
裸の電熱素子をもつ温水ヒータを組み込んだトイレ機器は,固定配線へ接続するための手段だけを備え
ていなければならない。

26 外部導体用端子

  外部導体用端子は,JIS C 9335-1の箇条26(外部導体用端子)による。

27 接地接続の手段

  接地接続の手段は,次を除き,JIS C 9335-1の箇条27(接地接続の手段)による。
27.1 追加(“適否は,目視検査”で始まる段落の前に,次を追加する。)
導電性のある液体を通して人体に接触する部分が,直接接地していない一層の絶縁からなる温水ヒータ
を組み込んだクラス0Iトイレ機器及びクラスIトイレ機器の場合,並びに裸の電熱素子をもつ温水ヒータ
を組み込んだクラスIトイレ機器の場合,水は,接地端子に恒久的かつ確実に接続された金属管を通じて
出入りするか,又は同じように接地した金属部分の上を流れなければならない。

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JIS C 9335-2-84:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60335-2-84:2002(MOD)
  • IEC 60335-2-84:2002/AMENDMENT 1:2008(MOD)
  • IEC 60335-2-84:2002/AMENDMENT 2:2013(MOD)

JIS C 9335-2-84:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 9335-2-84:2019の関連規格と引用規格一覧