JIS H 1121:2021 鉛地金分析方法 | ページ 2

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の試料に適用する。

6.2 原子吸光分析法

6.2.1 要旨
試料をL(+)-酒石酸の存在下で,硝酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計のアセチレン·空気フレーム
中に噴霧し,その吸光度を測定し,検量線によって銀量を求める。
6.2.2 試薬
試薬は,次による。
a) 硝酸(1+4)
b) (+)-酒石酸溶液(500 g/L)
c) 鉛 99.99 %(質量分率)以上で,銀含有率が0.000 02 %(質量分率)未満であることを確認している
か,又は0.000 2 %(質量分率)以下で値が特定されているもの。特定された値としては,妥当性を確
認した場合は,認証値でなくてもよい。
d) 銀標準液A(Ag : 100 μg/mL) 銀標準液は,次のいずれかを用いる。
1) 市販の銀標準液 酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度の表示値が100
μg/mLより濃い場合は,硝酸(1+100)で正確にうすめて銀標準液Aとする。ただし,ファクター
が記載されている場合には,そのファクターを乗じて,濃度を算出する。
注記 計量計測トレーサビリティが確保された標準液である計量標準供給制度(Japan Calibration
Service System。以下,JCSSという。)に基づく銀標準液がある。
2) 金属を用いて調製した銀標準液 銀[99.99 %(質量分率)以上]0.100 gをビーカー(300 mL)に
移し入れる。時計皿で覆い,硝酸(1+1)20 mLを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷
却した後,時計皿の下面を水で洗浄し,洗液は,試料を分解した溶液に加え,時計皿を取り除く。
この溶液を1 000 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめて銀標準液Aと
する。
e) 銀標準液B(Ag : 10 μg/mL) d)の銀標準液Aを使用の都度,必要量だけ水で正確に10倍にうすめ
て銀標準液Bとする。
6.2.3 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,5.0 gとし,10 mgの桁まではかる。
6.2.4 操作
操作は,次による。
a) 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次による。
1) 試料をはかりとって,ビーカー(300 mL)に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,L(+)‐酒石酸溶液[6.2.2 b)参照]10 mL及び硝酸(1+4)35 mLを加え,穏やかに
加熱して分解した後,沸騰させて窒素酸化物などを追い出す。常温まで冷却した後,時計皿の下面
を水で洗浄し,洗液は,試料を分解した溶液に加え,時計皿を取り除く。
3) この溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめる。
b) 吸光度の測定 a)3)によって得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計のアセ
チレン·空気フレーム中に噴霧し,波長328.1 nmにおける吸光度を測定する。
6.2.5 空試験
試料溶液の調製と同じ操作によって試料を用いずに並行して調製した空試験液について,6.2.4 b)によっ
て,吸光度を測定する。

――――― [JIS H 1121 pdf 6] ―――――

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6.2.6 検量線の作成
検量線の作成は,次による。
a) 試料用検量線の作成 試料用検量線の作成は,次による。
1) 鉛[6.2.2 c)参照]を5.0 gずつはかりとって,それぞれ数個のビーカー(300 mL)に移し入れる。
2) 6.2.4 a) 2)によって操作した後,溶液をそれぞれ100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れる。
3) 銀標準液A[6.2.2 d)参照]及び/又は銀標準液B[6.2.2 e)参照]の各種液量(銀として0 μg200 μg)
を段階的に加え,それぞれを水で標線までうすめる。
4) 3)によって準備したそれぞれの全量フラスコ中の溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子
吸光光度計のアセチレン·空気フレーム中に噴霧し,波長328.1 nmにおける吸光度を試料溶液と並
行して測定し,得た吸光度と銀量との関係線を作成し,試料用検量線とする。
b) 空試験用検量線の作成 空試験用検量線の作成は,次による。
1) 銀標準液B[6.2.2 e)参照]0 mL2 mL(銀として0 μg20 μg)を段階的に数個の100 mLの全量フ
ラスコに分取し,L(+)‐酒石酸溶液[6.2.2 b)参照]10 mL及び硝酸(1+4)35 mLを加え,水で標
線までうすめる。
2) 1)によって準備したそれぞれの全量フラスコ中の溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子
吸光光度計のアセチレン·空気フレーム中に噴霧し,波長328.1 nmにおける吸光度を試料溶液と並
行して測定し,得た吸光度と銀量との関係線を作成し,空試験用検量線とする。ただし,試料溶液
の吸光度と比較して空試験の吸光度が著しく低い場合には,a)によって作成した試料用検量線を用
いてもよい。
6.2.7 計算
6.2.4 b)及び6.2.5によって得た吸光度並びに6.2.6によって作成した検量線を用いて銀量を求め,試料中
の銀含有率を,次の式によって算出する。
AA
1−+
2 A3
Ag= ×100
m1
ここに, Ag : 試料中の銀含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中の銀検出量(g)
A2 : 空試験液中の銀検出量(g)
A3 : 鉛[6.2.2 c)参照]5.0 g中に含まれる銀量(g)
鉛中の銀の含有率が0.000 02 %未満であることを確認
している場合は,ゼロ(0)とする。
m1 : 試料はかりとり量(g)

6.3 ICP発光分光分析法

6.3.1 要旨
試料をL(+)-酒石酸の存在下で,硝酸で分解した後,溶液をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中
に噴霧し,その発光強度を測定し,検量線によって銀量を求める。
6.3.2 試薬
試薬は,次による。
a) 硝酸(1+4)
b) (+)-酒石酸溶液(500 g/L)
c) 鉛 99.99 %(質量分率)以上で,銀含有率が0.000 01 %(質量分率)未満であることを確認している
か,又は0.000 1 %(質量分率)以下で値が特定されているもの。特定された値としては,妥当性を確

――――― [JIS H 1121 pdf 7] ―――――

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認した場合は,認証値でなくてもよい。
d) 銀標準液A(Ag : 100 μg/mL) 6.2.2 d)による。
e) 銀標準液B(Ag : 10 μg/mL) 6.2.2 e)による。
6.3.3 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,5.0 gとし,10 mgの桁まではかる。
6.3.4 操作
操作は,次による。
a) 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,6.2.4 a)による。
b) 発光強度の測定 a)によって得た溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧
し,波長328.068 nmにおける発光強度を測定する。
なお,精度及び真度を確認した場合は,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用可能
な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,バックグラウンド補正機構をもつ装置では,その
補正機構を用いてもよい。
6.3.5 空試験
試料溶液の調製と同じ操作によって試料を用いずに並行して調製した空試験液について,6.3.4 b)によっ
て発光強度を測定する。
6.3.6 検量線の作成
検量線の作成は,次による。
a) 試料用検量線の作成 試料用検量線の作成は,次による。
1) 鉛[6.3.2 c)参照]を5.0 gずつはかりとって,それぞれ数個のビーカー(300 mL)に移し入れる。
2) 6.2.4 a)2)によって操作した後,溶液をそれぞれ100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れる。
3) 銀標準液A[6.3.2 d)参照]及び/又は銀標準液B[6.3.2 e)参照]の各種液量(銀として0 μg200 μg)
を段階的に加え,それぞれを水で標線までうすめる。
4) 3)によって準備したそれぞれの全量フラスコ中の溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴン
プラズマ中に噴霧し,波長328.068 nmにおける発光強度を試料溶液と並行して測定し,得た発光強
度と銀量との関係線を作成し,試料用検量線とする。
なお,精度及び真度を確認した場合は,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用可
能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,バックグラウンド補正機構をもつ装置では,
その補正機構を用いてもよい。
b) 空試験用検量線の作成 空試験用検量線の作成は,次による。
1) 銀標準液B[6.3.2 e)参照]0 mL2 mL(銀として0 μg20 μg)を段階的に数個の100 mLの全量フ
ラスコに分取し,L(+)‐酒石酸溶液[6.3.2 b)参照]10 mL及び硝酸(1+4)35 mLを加え,水で標
線までうすめる。
2) 1)によって準備したそれぞれの全量フラスコ中の溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴン
プラズマ中に噴霧し,波長328.068 nmにおける発光強度を試料溶液と並行して測定し,得た発光強
度と銀量との関係線を作成し,空試験用検量線とする。ただし,試料溶液の発光強度と比較して空
試験の発光強度が著しく低い場合には,a)によって作成した試料用検量線を用いてもよい。
なお,精度及び真度を確認した場合は,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用可
能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,バックグラウンド補正機構をもつ装置では,
その補正機構を用いてもよい。

――――― [JIS H 1121 pdf 8] ―――――

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6.3.7 計算
6.3.4 b)及び6.3.5によって得た発光強度並びに6.3.6によって作成した検量線を用いて銀量を求め,試料
中の銀含有率を,次の式によって算出する。
A5
A4−+ A6
Ag= ×100
m2
ここに, Ag : 試料中の銀含有率[%(質量分率)]
A4 : 試料溶液中の銀検出量(g)
A5 : 空試験液中の銀検出量(g)
A6 : 鉛[6.3.2 c)参照]5.0 g中に含まれる銀量(g)
鉛中の銀の含有率が0.000 01 %未満であることを確認
している場合は,ゼロ(0)とする。
m2 : 試料はかりとり量(g)

7 銅定量方法

7.1 定量方法の区分

  銅の定量方法は,次のいずれかによる。
a) 原子吸光分析法 原子吸光分析法は,銅含有率が0.000 5 %(質量分率)0.05 %(質量分率)の試料
に適用する。
b) 鉛分離ICP発光分光分析法 鉛分離ICP発光分光分析法は,銅含有率が0.000 1 %(質量分率)0.05 %
(質量分率)の試料に適用する。

7.2 原子吸光分析法

7.2.1 要旨
試料をL(+)-酒石酸の存在下で,硝酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計のアセチレン·空気フレーム
中に噴霧し,その吸光度を測定し,検量線によって銅量を求める。
7.2.2 試薬
試薬は,次による。
a) 硝酸(1+4)
b) (+)-酒石酸溶液(500 g/L)
c) 鉛 99.99 %(質量分率)以上で,銅含有率が0.000 05 %(質量分率)未満であることを確認している
か,又は0.000 5 %(質量分率)以下で値が特定されているもの。特定された値としては,妥当性を確
認した場合は,認証値でなくてもよい。
d) 銅標準液A(Cu : 100 μg/mL) 銅標準液は,次のいずれかを用いる。
1) 市販の銅標準液 酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度の表示値が100
μg/mLより濃い場合は,硝酸(1+100)で正確にうすめて銅標準液Aとする。ただし,ファクター
が記載されている場合には,そのファクターを乗じて,濃度を算出する。
注記 JCSSに基づく銅標準液がある。
2) 金属を用いて調製した銅標準液 銅[99.99 %(質量分率)以上]0.100 gをビーカー(300 mL)に
移し入れる。時計皿で覆い,硝酸(1+1)20 mLを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷
却した後,時計皿の下面を水で洗浄し,洗液は,試料を分解した溶液に加え,時計皿を取り除く。
この溶液を1 000 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめて銅標準液Aと
する。

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e) 銅標準液B(Cu : 10 μg/mL) d)の銅標準液Aを使用の都度,必要量だけ水で正確に10倍にうすめ
て銅標準液Bとする。
7.2.3 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,5.0 gとし,10 mgの桁まではかる。
7.2.4 操作
操作は,次による。
a) 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかによる。
1) 試料中の銅含有率が0.000 5 %(質量分率)以上,0.02 %(質量分率)未満の場合は,6.2.4 a)による。
2) 試料中の銅含有率が0.02 %(質量分率)0.05 %(質量分率)の場合は,次による。
2.1) 6.2.4 a)による。
2.2) この溶液から50 mLの全量フラスコに20 mLを分取し,L(+)‐酒石酸溶液[7.2.2 b)参照]3 mL及
び硝酸(1+4)10 mLを加え,水で標線までうすめる。
b) 吸光度の測定 a) 1)又はa) 2.2)によって得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光
度計のアセチレン·空気フレーム中に噴霧し,波長324.8 nmにおける吸光度を測定する。
7.2.5 空試験
試料溶液の調製と同じ操作によって試料を用いずに並行して調製した空試験液について,7.2.4 b)によっ
て,吸光度を測定する。
7.2.6 検量線の作成
検量線の作成は,次による。
a) 試料用検量線の作成 試料用検量線の作成は,次のいずれかによる。
1) 試料中の銅含有率が0.000 5 %(質量分率)以上,0.02 %(質量分率)未満の場合は,次による。
1.1) 鉛[7.2.2 c)参照]を5.0 gずつはかりとって,それぞれ数個のビーカー(300 mL)に移し入れる。
1.2) 6.2.4 a) 2)によって操作した後,溶液をそれぞれ100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れる。
1.3) 銅標準液A[7.2.2 d)参照]0 mL10 mL(銅として0 μg1 000 μg)を段階的に分取し,それぞれ
を水で標線までうすめる。
1.4) 1.3)によって準備したそれぞれの全量フラスコ中の溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原
子吸光光度計のアセチレン·空気フレーム中に噴霧し,波長324.8 nmにおける吸光度を試料溶液
と並行して測定し,得た吸光度と銅量との関係線を作成し,試料用検量線とする。
2) 試料中の銅含有率が0.02 %(質量分率)0.05 %(質量分率)の場合は,次による。
2.1) 鉛[7.2.2 c)参照]を2.0 gずつはかりとって,それぞれ数個のビーカー(300 mL)に移し入れる。
2.2) 1.2)1.4)による。
b) 空試験用検量線の作成 空試験用検量線の作成は,次による。
1) 銅標準液B[7.2.2 e)参照]0 mL2 mL(銅として0 μg20 μg)を段階的に数個の100 mLの全量フ
ラスコに分取し,L(+)‐酒石酸溶液[7.2.2 b)参照]10 mL及び硝酸(1+4)35 mLを加え,水で標
線までうすめる。
2) 1)によって準備したそれぞれの全量フラスコ中の溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子
吸光光度計のアセチレン·空気フレーム中に噴霧し,波長324.8 nmにおける吸光度を試料溶液と並
行して測定し,得た吸光度と銅量との関係線を作成し,空試験用検量線とする。ただし,試料溶液
の吸光度と比較して空試験の吸光度が著しく低い場合には,a)によって作成した試料用検量線を用
いてもよい。

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