JIS H 7405:1993 規格概要
この規格 H7405は、長繊維によって強化された金属基複合材料の室温及び高温中における引張試験方法について規定。
JISH7405 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H7405
- 規格名称
- 繊維強化金属の引張試験方法
- 規格名称英語訳
- Test method for tensile properties of fiber reinforced metals
- 制定年月日
- 1993年7月1日
- 最新改正日
- 2019年10月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 59.100.01, 77.120.99
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1993-07-01 制定日, 1999-11-20 確認日, 2005-02-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
- ページ
- JIS H 7405:1993 PDF [10]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 7405-1993
繊維強化金属の引張試験方法
Test method for tensile properties of fiber reinforced metals
1. 適用範囲 この規格は,長繊維によって強化された金属基複合材料の室温及び高温中における引張試
験方法について規定する。
備考1. 繊維強化金属の高温引張試験方法は,附属書による。
2. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 7502 外側マイクロメータ
JIS B 7507 ノギス
JIS B 7721 引張試験機
JIS B 7741 金属材料引張試験用伸び計
JIS C 1602 熱電対
JIS H 7006 金属基複合材料用語
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS H 7006,JIS Z 2241によるほか,次による。
(1) 引張応力 任意の時点において試験片に加えられた引張荷重を試験片のゲージ部の原断面積で除した
値。
(2) 引張強さ 引張試験中に試験片に加わる最大引張応力。
(3) ひずみ 試験片の標点距離の変化量を元の標点距離で除した無次元量。
(4) 破断ひずみ 引張試験中に試験片に加わる最大ひずみ。
(5) 引張弾性率
(a) 引張荷重−ひずみ線図又は引張応力−ひずみ線図において,初期の傾き部分から求めた値。量記号
は,E1とする(図1参照)。
(b) 引張荷重−ひずみ線図又は引張応力−ひずみ線図を用いて,ひずみ量0.5%で接線を引きその傾き部
分から求めた値。量記号は,E2とする(図1参照)。
――――― [JIS H 7405 pdf 1] ―――――
2
H 7405-1993
図1 引張応力−ひずみ線図の例
(6) ポアソン比 弾性限界内において,引張応力の作用する方向のひずみ 攀 それに直交する方向のひ
ずみ 攀湫 の絶対値。
(7) 標点距離 伸びを測定する目的で,試験前に試験片の平行部に設けられた二つの標点の距離。
(8) 平行部長さ 試験片のタブはり付け部を除く平行部の長さ,又はタブ無し試験片の場合には,つかみ
部を除く平行部の長さ。
(9) 試験速度 試験片に変形(伸び)を生じさせる速さ。クロスヘッド速度を指す。
3. 試験装置及び器具
3.1 試験機 試験機は,試験中にクロスヘッド速度を一定に保つことができるもので,JIS B 7721に規
定のものとする。
なお,クローズド・ループ方式の電気油圧式の材料試験機を使用してもよい。
3.2 つかみ装置 つかみ装置は,試験中,試験片とつかみ部間に滑りを生じさせない構造であるととも
に,荷重方向に対して十分な面内及び面外アライメント (±2°) が確保できるものとする。
3.3 寸法測定器
3.3.1 マイクロメータ マイクロメータは,試験片の幅及び厚さを測定するためのもので,JIS B 7502に
規定する測定範囲025mm,最小読取値0.01mmのもの又はこれと同等以上の精度のものを用いる。
3.3.2 ノギス ノギスは,試験片の全長及び平行部長さを測定するためのもので,JIS B 7507に規定する
最大測定長300mm,最小読取値0.05mmのもの又はこれと同等以上の精度のものを用いる。
4. 試験片
4.1 試験片の形状・寸法 標準的な試験片の形状・寸法を,図2及び表1に示す。
――――― [JIS H 7405 pdf 2] ―――――
3
H 7405-1993
図2 標準試験片の形状
表1 標準試験片の寸法
単位 mm
試験片の部位 試験片の寸法
A 全長 200
B幅 10±0.1
C 厚さ 1.02.0
D 平行部長さ 100±0.1
E つかみ部の長さ 40
F タブの厚さ 2.0
G タブの長さ 50
H 標点距離 30±1.0
なお,試験片の厚さは,原則として成形体の原厚とする。ただし,標準試験片を用いることが困難な場
合には,その21又は41サブサイズの相似試験片を用いてよい。
また,受渡当事者間の協定によって,板厚方向に滑らかに減肉し,試験片の平行部を表1の厚さの範囲
内で一様な薄肉としてもよい。
4.2 試験片の作製 試験片は,成形体から試験片の形状・寸法に切り出した後,試験片の平行部を800
番程度の研磨布紙などで研磨して仕上げる。切り出しの際,強化繊維にできるだけ損傷を与えないように
する。
また,タブ接着部分をサンドブラストなどによって荒地とし,洗浄後,エポキシ樹脂系接着剤によって
タブを接着する。タブの材質は,ガラス繊維強化プラスチック又は熱膨張係数が試験材料と比較的近い金
属が推奨される。
4.3 試験片の数 試験片の数は,5本以上とする。ただし,平行部外で破断した試験片のデータは無効と
する。
5. 操作
5.1 試験片の形状・寸法の測定 試験片の平行部の幅及び厚さを,標点間の両端部及び中央部3か所で,
0.01mmまで測定する。それぞれの値を用いて平均断面積を算出する。
――――― [JIS H 7405 pdf 3] ―――――
4
H 7405-1993
5.2 ひずみゲージのてん(貼)付 ひずみの測定を行う場合は,ひずみゲージを試験片平行部の中央表
裏に,試験片の長手方向及びこれと直角の方向に二軸ひずみゲージをは(貼)り付ける。成形体のそりな
どに起因する曲げひずみを除去するために,表裏の相対応する長手及び直角方向それぞれのゲージを直列
に接続する。ポアソン比を求めない場合には,試験片の直角方向のひずみゲージは不要である。
なお,ひずみの測定に際して,光学式,ひずみゲージ方式などの伸び計を用いてもよい。その際の測定
精度は,JIS B 7741の等級1に準拠する。
5.3 試験温度 試験温度は,原則として296±5Kとする。
5.4 試験速度 試験速度は,クロスヘッド速度として,0.055.0mm/minとする。
5.5 測定 測定は,次による。
(1) 破断に至るまでの引張荷重−ひずみ線図又は引張荷重−伸び線図を連続的でほぼ均等なひずみ又は伸
び間隔で記録する。
(2) 最大引張荷重及び破断ひずみ(破断伸び)を記録する。
(3) ポアソン比を求める場合は,荷重方向のひずみに対し直角方向のひずみを(1)と同様にして記録する。
6. 計算
6.1 引張強さ 引張強さの計算は,式(1)による。
Pmax
B= (1)
Ao
ここに, 引張強さ (MPa)
Pmax : 最大引張荷重 (N)
Ao : 試験片の原断面積 (mm2)
6.2 引張弾性率 引張弾性率E1(1)の計算は,引張荷重−ひずみ線図又は引張応力−ひずみ線図における
初期の直線部分を用い,式(2)によって求める。
ΔP
Ao Δ
E1= = 103
(pdf 一覧ページ番号 )
Δ1 Δ1
ここに, E1 : 引張弾性率 (GPa)
P : 引張荷重の増加分 (kN)
攀 P又は 歛 する引張ひずみの増加分
引張応力の増加分 (MPa)
A 試験片の原断面積 (mm2)
6.3 引張弾性率 引張弾性率E2(1)の計算は,引張荷重−ひずみ線図又は引張応力−ひずみ線図において,
ひずみ量0.5%で接線を引き,その傾きから式(3)を用いて求める。
ΔP
Ao Δ
E2= = 10 3
(pdf 一覧ページ番号 )
Δ Δ
ここに, E2 : 引張弾性率 (GPa)
P : 引張荷重の増加分 (kN)
攀 : ひずみ量0.5%におけるP又は 歛 する引張ひずみ
の増加分
引張応力の増加分 (MPa)
A 試験片の原断面積 (mm2)
注(1) 炭素繊維強化アルミニウム合金の場合のように,ひずみの上昇に伴い引張弾性率が増大する材
――――― [JIS H 7405 pdf 4] ―――――
5
H 7405-1993
料系については,引張弾性率はひずみの関数として表示することが望ましい。
6.4 ポアソン比 ポアソン比の計算は,引張弾性率 (E1) の計算で用いた引張荷重の増加分 (P) 又は
引張応力の増加分 ( 堰譟 張方向のひずみの増加分 ( 攀 ‰ 湶 角方向のひずみの
加分 ( 攀 ‰ み取り,式(4)によって求める。
Δ2
v= | | (4)
Δ1
ここに, 滿 ポアソン比
攀 引張方向のひずみの増加分
攀 引張方向に直角方向のひずみの増加分
6.5 試験結果の丸め方 試験結果は5本以上の試験片の結果を算術平均し,JIS Z 8401によって有効数
字3けたに丸める。ポアソン比は,有効数字2けたに丸める。
6.6 標準偏差及び変動係数 標準偏差及び変動係数を必要とするときは,式(5)及び式(6)によって算出し,
JIS Z 8401によって有効数字2けたに丸める。
(x x)2
s= (5)
n 1
s
CV= 100 (6)
x
ここに, s : 標準偏差
CV : 変動係数 (%)
x : 個々の測定値
x : 測定値の平均値
n : 測定値の数
7. 報告
7.1 記録 試験結果報告書には,次の事項を記録する。
(1) 試験材料
(a) 材料の種類
(b) 製造方法及び製造条件
(c) 製造業者名及び製造ロット番号
(d) 積層構成
(e) 強化繊維の体積含有率
(f) 熱処理条件
(2) 試験片
(a) 加工方法
(b) 採取位置及び方位
(c) 形状・寸法
(3) 試験片の数
(4) 試験温度
(5) 試験速度
(6) 試験結果
――――― [JIS H 7405 pdf 5] ―――――
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JIS H 7405:1993の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.99 : その他の非鉄金属及び合金
JIS H 7405:1993の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISB7721:2018
- 引張試験機・圧縮試験機―力計測系の校正方法及び検証方法
- JISB7741:2019
- 一軸試験に使用する伸び計システムの校正方法
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISH7006:1991
- 金属基複合材料用語
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方