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図6 曲げ試験の一例
18.3 試料 試料は,5.による。
18.4 試験方法 試験方法は,次による。
a) 試料を,図6に示すように,曲げ半径410mmの当て金を使用してしっかりと挟み固定し,90°曲
げて元に戻す。
b) 次に,試料を反対側に曲げて元に戻す。
c) この操作を,定められただけ繰り返し行う(9)。
注(9) 曲げ回数は,めっきの種類,製品の使用状態などによって適宜決めるとよい。
18.5 判定方法 判定方法は,7.による。
19. 巻付け試験方法
19.1 要旨 めっきされた細線又は条などを,一定の直径をもつマンドレルに巻き付けて,めっきの密着
性を調べる試験方法である。
備考 この試験方法は,マンドレル試験方法ともいう。
19.2 試験器具 図7に示すように適当な柄の付いた保持具(10)に,直径12mm(11)の硬いマンドレル(12)
を取り付けたものとする。
注(10) ハンドバイス又はドリルチャックを利用して作るとよい。
(11) 原則として線径又は板厚と等しい直径。
(12) 例えば,JIS G 3502のピアノ線材又はドリルの柄の部分。
19.3 試料 試料は,5.によるが,その形状は直径2mm以下の線,厚さ2mm,幅5mm以下の条などで,
長さは2030cmとする。
19.4 試験方法 試料の一端を保持具に固定し,他の端をペンチなどでくわえ,きっちりと3回以上巻き
付ける。
19.5 判定方法 判定方法は,7.による。
なお,試験箇所は,巻き付けられた外側とする(13)。
注(13) 試料が線の場合は,外側になった半円周の面,また条の場合は外面及び端面。
――――― [JIS H 8504 pdf 11] ―――――
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図7 試験器具及び巻き付けた状態の一例
20. 引張試験方法
20.1 要旨 試料に引張応力を与えてこれを破断し,めっきの密着性を調べる試験方法である。
備考 素材の伸び率より伸び率の小さいめっきの試験に適用する。
20.2 装置 装置は,JIS B 7721に規定する試験機を使用する。
20.3 試料 試料は,次による。
a) 試験片は,JIS Z 2201に規定する4号試験片又は5号試験片とする。
b) 試験片の調製は,5.による。
20.4 試験方法 引張試験機に試料を取り付け,JIS Z 2241に規定する1030 N/sの速度で,引張応力を
与えて試料を破断する。
20.5 判定方法 試料が破断される過程でやや伸びを生じるが,その際,素地とめっき層との伸び率の相
違から,両者の間にずれを生じる。比較的伸び率の小さいめっきでかつ密着性がよい場合は,うろこ状に
なって素地に追従するが,密着性が不十分の場合は,りん片状になってめっきは素地から脱落する(14)。こ
の状態によってめっきの密着性の良否を判定する。
注(14) 試料(試験片)の平行部だけが試験の対象となる。
21. 熱試験方法
21.1 加熱試験方法
21.1.1 要旨 試料を加熱することによって,めっきの密着性を調べる試験方法である。
21.1.2 装置 装置は,表1に示す試験温度において±10℃の範囲に維持できる加熱炉を用いる。
なお,炉内に置く試料が,熱源からの直接放射を受けない構造とする。
――――― [JIS H 8504 pdf 12] ―――――
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21.1.3 試料 試料は,5.による。
21.1.4 試験方法 試験方法は,次による。
a) 室温状態の加熱炉内に試料を入れる。
b) 炉内の温度を表1の温度に上げ,規定温度に達したなら,試料を直ちに取り出し,常温まで放冷する
(15)。
注(15) 規定温度で保持時間を指示する場合は,受渡当事者間の協定による。
21.1.5 判定方法 判定方法は,7.による。
表1 加熱炉内の温度
単位℃
素地金属 めっき金属
クロム,ニッケル,銅
すず,亜鉛,鉛
カドミウム,金
ニッケル−クロム,銀
鉄及び鋼 300 200
銅及び銅合金 300 200
アルミニウム及びアルミニウム合金 250 200
亜鉛合金 200 200
21.2 熱衝撃試験
21.2.1 要旨 試料を加熱急冷する熱衝撃によって,めっきの密着性を調べる試験方法である。
21.2.2 装置 装置は,表2に示す試験温度において±10℃の範囲に維持できる加熱炉を用いる。
21.2.3 試料 試料は,5.による。
21.2.4 試験方法 試験方法は,次による。
a) 加熱炉の炉内を表2の温度に上げ,試料を炉内に入れる。
b) 規定温度で一定時間(16)保持した後,試料を取り出し,常温の水中に入れて急冷する。
注(16) 保持時間は,受渡当事者間の協定による。
21.2.5 判定方法 判定方法は,7.による。
表2 加熱炉内の温度
単位℃
素地金属 めっき金属
すず,亜鉛,鉛
クロム,ニッケル,銅
カドミウム,金
ニッケル−クロム,銀
鉄及び鋼 300 150
銅及び銅合金 300 150
アルミニウム及びアルミニウム合金 220 150
亜鉛合金 150 150
22. 陰極電解試験方法
22.1 要旨 電解質水溶液中で試料を電解し,発生する水素ガスの作用によって,めっきの密着性を調べ
る試験方法である。
備考 水素ガスを透過するめっき,例えば,鉄及び鋼素地上のニッケル,ニッケル−クロムめっきな
どについて適用する。鉛,亜鉛,すず,銅,カドミウムなどのめっきには適用しない。
22.2 装置 装置は,小形直流電源装置及び電解槽で構成する。電解槽は,90±5℃に温度が維持できるも
のとする。
――――― [JIS H 8504 pdf 13] ―――――
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22.3 試験液 試験液は,水酸化ナトリウムの5%溶液を用いる。
22.4 試料 試料は,5.による。
22.5 試験方法 試験方法は,次による。
a) 試験液を電解槽に満たし,液温を90±5℃にする。
b) 電解槽に,試料と適当な大きさの鉄板を配置し,試料の一端を電源の陰極側に,鉄板を陽極側に接続
する。
c) 電源スイッチを入れ,陰極電流密度約10A/dm2のもとで(17)電解を行う。
注(17) 電解時間215分間の範囲内において適宜選択するとよい。
22.6 判定方法 電解時間2分間で試験面に膨れが発生すれば,めっきは明らかな密着不良であり,この
電解を15分間継続した後,膨れなどが生じなければめっきの密着性は極めて良好である。
参考 試験液として,水酸化ナトリウム5%溶液の代わりに,硫酸5%溶液を用いてもよい。その場合,
液温60±5℃,陰極電流密度約10A/dm2のもとで電解を行う。
付表1 各種密着性試験法へのめっきの適用例
試験方法 めっき金属 備考
銅
ニッケル クロム ニッケル 金 銀 亜鉛 カドミ すず ニッケル
−クロム ウム −すず
やすり試験 ○ ○ ○ ○
と石試験 ○ ◎ ○ 50 上のめっきが必
要
へらしごき試験 ○ ○ ○ ○
押出し試験 ○ ◎ ○ ○ ○ 50 上のめっきが必
要
エリクセン試験 ○ ◎ ○ ○ ○
ショットピーニング試験 ◎ 主に厚付け銀めっきに適
バレル研磨試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 比較的薄いめっきに適
テープ試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 50 下の薄いめっき
に適
はんだ付け試験 ○ ○ ○ ○ 薄いめっきには適
たがね打込試験 ○ ○ ○ ○ ○
けい線試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
曲げ試験 ○ ◎ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○
巻付け試験 ○ ○ ○ ○ ○
引張試験 ○ ◎ ○ ○
加熱試験 ○ ○ ○ ○ ◎ ◎ ○ ○
熱衝撃試験 ○ ○ ○ ○ ◎ ◎ ○ ○
陰極電解試験 ○ ○ ○
――――― [JIS H 8504 pdf 14] ―――――
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H 8504 : 1999
JIS H 8504(めっきの密着性試験方法)改正原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 神 戸 徳 蔵 東京都鍍金工業組合
青 江 徹 博 OEAガルバノ事務所
磯 明 夫 福島県ハイテクプラザ
伊 藤 哲 司 財団法人日本ウェザリングテストセンター
榎 本 英 彦 大阪市立工業研究所
海老名 延 郎 ヱビナ電化工業株式会社
大 嶋 清 治 工業技術院標準部材料規格課
大 高 徹 雄 上村工業株式会社
古 賀 孝 昭 荏原ユージライト株式会社
齋 藤 いほえ 東京都城南地域中小企業振興センター
須 賀 蓊 スガ試験機株式会社
滝 沢 貴久男 三洋電機株式会社
豊 永 実 豊永表面技術事務所
橋 本 繁 晴 財団法人日本規格協会
星 野 重 夫 武蔵工業大学
三田村 勝 昭 スガ試験機株式会社
山 添 英 司 富士通株式会社
矢 島 勝 司 工業技術院物質工学工業技術研究所
矢 部 賢 矢部技術事務所
山 崎 龍 一 神奈川県産業技術総合研究所
山 本 壮兵衛 山本サーフェイス・エンヂニヤリング コンサルタンツ&
ラボラトリー
渡 辺 博 株式会社東芝
金 子 國 雄 社団法人表面技術協会
(事務局) 及 川 耕 一 社団法人表面技術協会
JIS H 8504:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 2819:1980(MOD)
JIS H 8504:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.220 : 表面処理及び被覆加工 > 25.220.40 : 金属被覆
JIS H 8504:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB4703:1966
- 鉄工やすり
- JISB4704:1964
- 組やすり
- JISB7721:2018
- 引張試験機・圧縮試験機―力計測系の校正方法及び検証方法
- JISB7729:2005
- エリクセン試験機
- JISG3502:2019
- ピアノ線材
- JISG4401:2009
- 炭素工具鋼鋼材
- JISH0400:1998
- 電気めっき及び関連処理用語
- JISR6001:1998
- 研削といし用研磨材の粒度
- JISR6252:2006
- 研磨紙
- JISZ1522:2009
- セロハン粘着テープ
- JISZ2201:1950
- 医療用遠心沈デン器
- JISZ2201:1998
- 金属材料引張試験片
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ2247:2006
- エリクセン試験方法
- JISZ3282:2017
- はんだ―化学成分及び形状