JIS K 0115:2004 吸光光度分析通則 | ページ 4

         附属書1(規定)光学フィルターによる吸光度目盛の校正方法

1. 適用範囲

 この附属書は,分光光度計の可視及び紫外領域の吸光度目盛の光学フィルターによる校正
方法について規定する。
2. 校正 校正は,校正用光学フィルターを用い,次の項目を行う。
a) 分光光度計の準備及び測定を本体に従って行う。
b) 測定波長,スペクトル幅,校正用光学フィルターに当たる光束の位置,校正用光学フィルターの温度
などは,値付けされたときの条件に設定する。
c) 各校正用光学フィルターの透過パーセント又は吸光度を測定する。対照試料として空気を用いる。
d) 測定された透過パーセント又は吸光度を,認証書に与えられた値と比較して校正する。

――――― [JIS K 0115 pdf 16] ―――――

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K 0115 : 2004
附属書2(規定)溶液による吸光度目盛の校正方法

1. 適用範囲

 この附属書は,分光光度計の吸光度目盛の溶液による校正方法について規定する。
2. 試薬 試薬は,次のとおりとする。
a) 二クロム酸カリウム JIS K 8005に規定する二クロム酸カリウム。
b) 過塩素酸(0.001 mol/L) JIS K 8223に規定する過塩素酸。
c) 水 JIS K 0557に規定するA4の水又はこれと同等の品質をもつ水。
3. 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
a) 化学はかり 質量が0.1 mg以下のけたまでひょう量が可能なもの。
b) 吸収セル 光路長が10 μmの単位まで確認された10 mmセル。
c) 温度計 試料セル中の校正用溶液の温度が,0.1 ℃まで測定できるもの。
d) 電気定温乾燥器 150 ℃が保持でき,清浄なもの。
4. 校正用溶液の調製 校正用溶液の調製は,次のとおりとする。
a) 二クロム酸カリウムの適量をめのう乳鉢中で砕き,電気定温乾燥器中で150 ℃に約1時間加熱した後,
デシケーター中で放冷する。二クロム酸カリウム100 %に対し,その500 mgを0.1 mgのけたまでは
かりとり,過塩素酸(0.001 mol/L)を加えて溶かし,質量50.000 gとする。この溶液1 g中には二ク
ロム酸カリウム10 mgを含む。
b) )の溶液の適量を質量単位ではかりとり,過塩素酸(0.001 mol/L)を質量単位で加え,それぞれ20 mg/kg,
40 mg/kg,60 mg/kg,80 mg/kg及び100 mg/kgの二クロム酸カリウム−過塩素酸溶液になるように調製
する。
c) この溶液は,使用直前に調製する。
5. 校正方法 調製した校正用溶液を用い,次のようにして校正を行う。
a) 分光光度計の準備及び測定を規格本体に従って行う。
b) 試料セルに校正用溶液を入れる。次の校正用溶液と入れ換えるときは,少なくともその溶液で3回洗
う。
c) 試料セルをセルホルダーに装着した状態で,測定時の校正用溶液の温度を測定する(1)。
なお,測定時の温度 (t) は2030 ℃の間とする。
注(1) 装置によっては,測定中にセル内が昇温することがある。この場合は,セル内の液温変化によ
く注意する。
d) 測定波長及びスペクトル幅は,附属書2表1のとおりとする。

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                             附属書2表 1 測定波長及びスペクトル幅
単位 nm
波長 235 257 313 350
スペクトル幅 1.2以下 0.8以下 0.8以下 0.8以下
e) 各校正用溶液の吸光度を測定し,式(1)によってE0(t)を算出する。
A
E0 (t) (1)
b c
ここに, A : 測定された吸光度
b : 光路長(cm)(10 μmのけたまで読んだもの)
c : 二クロム酸カリウム溶液の濃度(g/kg)
E0(t) : 温度tにおけるモル吸光係数
f) e)で求めたE0(t)を,式(2)によってE0(23.5)に換算する。
E0 (t)
E0 (23)5. (2)
G
1 t 235. ℃
100
ここに, t : 測定時の校正用溶液の温度(℃)(小数点以下1けたまで読み取
ったもの)
G : 附属書2表2に示した温度計数(K 1)
附属書2表 2 E0の温度係数
波長 G
nm K 1
235 −0.05
257 −0.05
313 −0.02
350 −0.05
g) 算出されたそれぞれのE0(23.5)は,附属書2表3の中で対応する測定波長及び校正用溶液の濃度にお
けるEaと比較を行い,式(3)によって補正係数fを求める。
Ea
f (3)
E0 23
附属書2表 3 吸光度校正用溶液のEa(液温23.5℃)
単位 kg・g 1・cm 1
濃度 mg/kg 波長 nm
235 257 313 350
20 12.260 14.262 4.805 10.672
40 12.304 14.318 4.811 10.682
60 12.347 14.374 4.816 10.692
80 12.390 14.430 4.821 10.701
100 12.434 14.486 4.827 10.711

――――― [JIS K 0115 pdf 18] ―――――

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h) 補正係数fを用いて式(4)によって測定された吸光度の補正を行い,装置の目盛を校正する。
Acal f A (4)
ここに, Acal : 吸光度目盛の校正値
6. 校正用溶液の使用上の注意 校正用溶液は,毒物及び劇物取締法,労働安全衛生法, 廃棄物の処理及
び清掃に関する法律, 下水道法などの適用を受けるものであり,取扱い,廃棄に当たっては十分注意する。
製造業者などから出されている製品安全データシート(MSDS)に記載されている取扱い及び保管上の注意,
廃棄上の注意などを参考とし,適切な取扱いをする。
関連規格 JIS K 0134 近赤外分光分析通則

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JIS K 0115:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 0115:2004の関連規格と引用規格一覧