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K 0400-57-10 : 1998 (ISO 6332 : 1988)
7.1.1.4 吸光度測定 7.1.1.3の溶液の吸光度を分光光度計 (5.1) を用いて波長510 nmで測定する。対照
液には水を用いる。
7.1.2 分解後の全鉄
− 酸性にした試験試料 (6.2) 50.0mlをビーカー100mlにとり,硝酸 (4.3) 5ml及び塩酸 (7.7mol/l) (4.4)
10mlを加え,7080℃に加熱して完全に溶かす。30分間後,硫酸 (4.1) 2mlを加え,三酸化硫黄の白
煙が生じるまで溶液を蒸発する。乾固してはならない。室温まで放冷後,水20mlを加え全量フラス
コ50mlに移し,水を標線まで加える。
− 引き続き,7.1.1.27.1.1.4を行う。
7.2 溶存鉄の定量
− 測定試料として,試料 (6.3) 50mlをフラスコ100mlにとる。
− 7.1.1.27.1.1.4を行う。
7.3 鉄(II)の定量
− 測定試料として,試料 (6.4) 50mlをフラスコ100mlにとる。
− 塩化ヒドロキシルアンモニウムの添加を省略して7.1.1.2を行う。
− 7.1.1.3及び7.1.1.4を行う。
なるべく空気との接触を避ける。
7.4 空試験
試験溶液の場合と全く同じ操作を行って空試験液を調製する。ただし,測定試料50mlの代
わりに水50mlを用いる。
7.5 校正
7.5.1 検量線用溶液の調製
− 鉄標準液 (4.10) 及び (4.11) の適量を一連の全量フラスコ50mlにとり,試験試料の予想される濃度範
囲の一連の鉄検量線用溶液を調製する。各フラスコには硫酸 (4.5mol/l) (4.2) 0.5mlを加え,さらに水を
標線まで加える。
− 試料の場合と同様に,鉄の形態に応じた操作で,検量線用溶液を処理する(7.17.3参照)。
7.5.2 検量線の作成
− 各検量線用溶液ついて,横軸に試験溶液の鉄の濃度,mgFe/l,縦軸に対応する吸光度をプロットして
検量線を作成する。
− 鉄の形態,測定器の種類,吸収セルの光路長によって,それぞれの検量線が必要である。
7.5.3 校正の頻度 検量線は定期的に,特に新しいバッチの試薬を用いるときは確認する。
8. 試験結果の表現
8.1 計算 鉄の濃度, mg/l,は,次の式で与えられる。
f× (A1−A2)
ここに, f : 検量線のこう配 (7.5.2) の逆数*)
A1 : 試験溶液の吸光度 (7.1.1.4)
A2 : 空試験液の吸光度 (7.4)
備考 試料に添加した硫酸の体積を計算の際に考慮する。
8.2 試験結果 試験結果には鉄の形態を明示し,
a) 0.0100.100mg/lの鉄の濃度範囲では,0.001mg/lまで,
*) 原国際規格では,fはこう配となっているが,誤りと考えられるので本文のように修正した。
――――― [JIS K 0400-57-10 pdf 6] ―――――
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K 0400-57-10 : 1998 (ISO 6332 : 1988)
b) 0.10010mg/lでは0.01mg/lまで,
c) 10mg/lを超える場合は0.1mg/lまで,
報告する。
9. 精度
表1を参照。
10. 妨害物質
1,10−フェナントロリンによる鉄の定量は,ほかの試薬による方法に比べて比較的妨害は
少ない。
次の事項に注意する。
− 銅,コバルト,クロム,亜鉛は鉄の10倍濃度存在すると妨害する。ニッケルは2mg/lを超えると妨害
する。これらの妨害は,pHを3.55.5に調節することによって回避できる。
− ビスマス,銀,水銀は1mg/lを超えると妨害する。カドミウムは50mg/lを超えると妨害する。
− シアン化物は妨害するが,通常は試料の酸処理の間に除去される。シアノ錯体が存在するときは7.2
の分解操作を行うとよい。
注意事項 シアン化物及び硫化物を含む試料を酸性にすると毒性の強い蒸気を発生するので十分に
注意して行う。
− 試料の酸処理によって二りん酸及びポリりん酸はオルトりん酸に変わるが,りん酸イオンとして鉄の
10倍濃度までは妨害しない。これより高濃度のときは7.1.2を適用するとよい。
11. 試験報告
報告書には,次の事項を含めなければならない。
a) 試料の確認
b) 用いた方法の引用
c) 試験結果及び用いた表現方法
d) 妨害物質の除去方法
e) 試験時に認めた異常な事実
f) この規格に規定されていない操作,又は随意と考えられる操作。
――――― [JIS K 0400-57-10 pdf 7] ―――――
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K 0400-57-10 : 1998 (ISO 6332 : 1988)
表1 方法の繰返し性に関する統計データ
鉄濃度 試験室 光路長1) (mm) 30測定の平均 (mg/l)標準偏差 (mg/l)
0.010 1 100 0.010 0.002
2 − 0.010 0
3 50 0.010 0.001
4 10 0.010 0.011
5 − 0.010 0.000
0.040 5 − 0.041 0.002
0.050 1 100 0.048 0.005
2 − 0.048 0.004
3 − 0.045 0.0046
4 10 0.048 0.011
0.100 1 50 0.104 0.015
2 − 0.102 0.004
3 − 0.096 0.006
4 10 0.101 0.014
5 − 0.099 0.006
0.500 1 50 0.48 0.025
2 − 0.500 0.012
3 − 0.494 0.005
4 10 0.498 0.016
1.000 1 10 0.97 0.05
2 − 1.003 0.008
3 − 1.009 0.006
4 10 1.004 0.019
5 − 1.018 0.004
2.000 1 10 2.05 0.07
3 − 2.016 0.008
4 10 1.994 0.017
4.000 1 10 4.02 0.08
3 − 3.989 0.013
4 10 3.968 0.033
5 − 4.003 0.019
5.000 1 10 5.01 0.07
5 − 5.032 0.015
1) 光路長がないのは,実験データに記載がなかったもの。
――――― [JIS K 0400-57-10 pdf 8] ―――――
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K 0400-57-10 : 1998 (ISO 6332 : 1988)
平成8年度JIS K 0102改正原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) ○ 並 木 博 工学院大学工学部
○ 佐 藤 寿 邦 横浜国立大学工学部
○ 西 出 徹 雄1) 工業技術院標準部消費生活規格課
乾 敏 一2) 通商産業省環境立地局産業施設課
○ 畑 野 浩3) 環境庁水質保全局水質規制課
中 村 進 工業技術院物質工学工業技術研究所計測化学部
中 村 和 憲 工業技術院生命工学工業技術研究所
○ 田 尾 博 明 工業技術院資源環境技術総合研究所水圏環境保全部
田 中 宏 明 建設省土木研究所下水道部
柴 田 康 行 国立環境研究所化学環境部
○ 土 屋 悦 輝 東京都立衛生研究所環境保健部
渡 辺 真利代 東京都立衛生研究所環境保健部
○ 日 野 隆 信 千葉県衛生研究所
小 倉 光 夫 神奈川県環境化学センター水質環境部
西 尾 高 好 財団法人日本環境衛生センター東日本支局環境科学部
○ 坂 本 勉 財団法人日本規格協会技術部
山 村 修 蔵 財団法人日本規格協会技術部
浅 田 正 三 財団法人日本品質保証機構環境計画センター
○ 梅 崎 芳 美 社団法人産業環境管理協会
横 倉 清 治 社団法人日本環境測定分析協会(三菱マテリアル株式会社)
神 代 啓 社団法人日本化学工業協会
池 田 久 幸 社団法人日本分析機器工業会(横河アナリティカルシステムズ
株式会社)
長 澤 忠 彦 社団法人日本鉄鋼連盟(住友金属工業株式会社)
山 田 昭 捷 社団法人日本下水道協会(東京都下水道局)
土 屋 徳 之 石油連盟(興亜石油株式会社)
松 谷 成 晃 日本石鹸洗剤工業会(ライオン株式会社)
波多江 正 和 日本製紙連合会技術環境部
佐 山 恭 正 日本鉱業協会(三菱マテリアル株式会社)
狩 野 久 直 日本練水株式会社研究所
久 島 俊 和 オルガノ株式会社総合研究所
○ 川 瀬 晃 セイコー電子工業株式会社科学機器事業部
○ 米 倉 茂 男 元 東京都立工業技術センター
岩 崎 岩 次 社団法人日本工業用水協会
(事務局) 秋 本 孝 社団法人日本工業用水協会
飛 渡 祥 弘 社団法人日本工業用水協会
本 郷 秀 昭 社団法人日本工業用水協会
1) : 発足当初は岡林哲夫(工業技術院繊維化学規格課)
備考
2) : 発足当初は相澤徹(通商産業省環境立地局産業施設課)
3) : 発足当初は飯島孝(環境庁水質保全局水質規制課)
○は,幹事兼任
(文責 並木 博)
JIS K 0400-48-20:1998の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.060 : 水質 > 13.060.01 : 水質一般
JIS K 0400-57-10:1998の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8201:2006
- 塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)
- JISK8202:2019
- 1,10-フェナントロリン塩酸塩一水和物(試薬)
- JISK8253:2020
- ペルオキソ二硫酸カリウム(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8359:2006
- 酢酸アンモニウム(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8789:1995
- 1,10-フェナントロリン一水和物(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)