JIS K 2438:1990 ピリジン類(ピリジン・ピコリン・キノリン) | ページ 4

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図6 縦型不揮発分試験装置の例
4.8 蒸留試験方法
4.8.1 要旨 試料を蒸留し,蒸留温度と留出量の関係を求める。試験において共通する一般事項はJIS K
0066(化学製品の蒸留試験方法)による。
備考 3.に規定する蒸留試験は,高沸点ピコリンだけを対象としているが,その他のピリジン類につ
いても適用できる。
4.8.2 装置 蒸留装置 蒸留装置は,次の器具を用いて図7のとおりとする。
(1) 蒸留フラスコ 図8に示す形状,寸法の硬質ガラス製蒸留フラスコI形 (100ml) 又はII形 (125ml) の
もの。原則として,分留キノリンの場合はII形を,その他の場合はI形を用いる。ただし,分留キノ

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リン以外の場合も,泡立ちのためI形を用いることが困難な場合は,II形を用いてもよい。
図7 蒸留装置
(2) 温度計及び補助温度計
(a) 純ピリジン用 浸線付棒状水銀温度計とし,表7に示すもの又は同等以上のもの。

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表7 温度計
温度範囲 ℃ 105120
最小目盛 ℃ 0.1
全長 mm 210230
幹の外径 mm 67
大水銀球の外径 mm 56
大水銀球の長さ mm 1015
大水銀球の下端から最低刻度線までの距離 mm 115120
温度計の上端から最高刻度線までの距離 mm 2045
大水銀球の下端から浸線までの距離 mm 110
大水銀球の上端から小水銀球の上端までの距離 mm 約20
許容差 ℃ 0.1
(b) 懿 ピコリン用 棒状水銀温度計とし,表8に示すもの又は同等以上のもの。
表8 温度計
温度範囲 ℃ 120140
最小目盛 ℃ 0.1
全長 mm 250±1.0
幹の外径 mm 6±1
大水銀球の外径 mm 56
大水銀球の長さ mm 1015
大水銀球の下端から最低刻度線までの距離 mm 100±2
温度計の上端から最高刻度線までの距離 mm 2045
大水銀球の上端から小水銀球の上端までの距離 mm 約20
許容差 ℃ 0.1
(c) 高沸点ピコリン及び分留キノリン用 棒状水銀温度計とし,表9に示すもの又は同等以上のもの。
表9 温度計
温度範囲 ℃ 0250
最小目盛 ℃ 1
全長 mm 320±10
幹の外径 mm 6±1
水銀球の下端から0℃目盛までの距離 mm 50±5
水銀球の長さ mm 13±2
水銀球の外径 mm 5.0±0.5
(d) 分留キノリン用補助温度計 温度範囲が0100℃で,最小目盛が1℃のもの。
(3) 冷却器 形状及び寸法は,図8による。
(4) メスシリンダー 形状及び寸法は,図9による。
(5) 架台 図8に示すように,ところどころに通風孔のある金属円筒上に,150mm平方,厚さ約6mmの
耐熱板の中央に所定のあなを開けたもの。あなの径は,ピリジン及びピコリンでは約30mm,キノリ
ンでは約50mmとする。
(6) アダプター 形状及び寸法は,図10による。
(7) 受器 試料を量り取ったメスシリンダーを洗浄,乾燥することなく,そのまま受器とする。
(8) 風よけ 適宜のもの。

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図8 蒸留フラスコ
図9 メスシリンダー 図10 アダプター
4.8.3 操作 操作は,次のとおり行う。
(1) 4.2.3によって調製した脱水試料100mlをメスシリンダーで量り取り,蒸留フラスコに移し入れる。
(2) 蒸留フラスコに温度計を取り付けて架台に載せ,冷却器,アダプターを連結し,(1)で試料を量るため

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に用いたメスシリンダーを受器として,組み立てる。この場合,温度計の取付け位置は,純ピリジン
及び 懿 ピコリンのとき,小水銀球の上端が,蒸留フラスコ枝管の下部付根の高さとなる位置とし,
その他のとき,水銀球の上端が,蒸留フラスコ枝管の下部付根の高さとなる位置とする。
また,補助温度計は,分留キノリンの場合に限り,蒸留フラスコに取り付けられた温度計の水銀柱
の露出部中央(ただし,露出部の下端はコルク栓の中央とする。)に補助温度計の水銀球の中央部が位
置するように取り付ける。
(3) 冷却器に冷却水を通し,蒸留フラスコを耐熱板の下から直火で加熱して510分間で留出を開始し,
毎分45mlの割合で留出するように加熱を調節し,留出液を受器に受けながら,留出量と温度計(補
助温度計を含む。)の示度を読み取る。
4.8.4 蒸留温度の求め方 蒸留温度の求め方は,次による。
(1) 懿 ピコリン及び高沸点ピコリンの場合は,読み取った温度計の示度に器差補正を行って蒸留温度
とする。
(2) 純ピリジン及び分留キノリンの場合は,次の温度補正を行って蒸留温度を求める。
4.8.5 温度補正
(1) 純ピリジンの場合 気圧による温度補正値 (tp) は,次の式によって算出し,器差補正後の温度に加
えて蒸留温度とする。
tp .00009(101.325P)(273 t)
[{tp .000012(760 P)(273 t)}]
ここに, tp : 気圧による温度補正値 (℃)
P : 気圧 (kPa) [{mmHg}]
t : 器差補正後の温度 (℃)
(2) 分留キノリンの場合 露出部による温度補正値 (△tn) は,次の式によって算出し,器差補正後の温度
に加えて蒸留温度とする。
tn .000016n(t1t2 )
ここに, tn : 露出部による温度補正値 (℃)
n : 温度計露出部の水銀柱の度数 (℃)
t1 : 器差補正後の温度 (℃)
t2 : 補助温度計の示度 (℃)
4.9 色の試験方法 色の試験は,次の区分によって行う。
(a) 比色法は,ハーゼン標準比色液を用いて比較する方法で純ピリジンに適用する。
(b) 簡易法は,目視による方法で純ピリジン以外のものに適用する。
4.9.1 比色法
(1) 器具 器具は,次のとおりとする。
(a) 比色管 同質,同形の100ml栓付ネスラー管で,液量が100mlの位置に標準線を刻んだもの。
(b) 白色板 ガラス製,プラスチック製などの,各辺の長さが20cm以上の長方形のもの。
(2) 標準比色液の調製 標準比色液の調製は,次による。
(a) ハーゼン標準色溶液(500番) JIS K 8163[ヘキサクロロ白金 (IV) 酸カリウム(塩化白金酸カリ
ウム)(試薬)]に規定する塩化白金酸カリウム1.245g,JIS K 8129[塩化コバルト (II) 六水和物(試
薬)]に規定する塩化コバルト1.000g及び塩酸100mlを水に溶かした後,更に水を加えて1 000ml
とする。
(b) ハーゼン標準比色液 ハーゼン標準色溶液(500番)と水とを,表10によって混合して調整する。

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