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K 2501 : 2003
2. 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0113 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水
JIS K 1107 高純度窒素
JIS K 2251 原油及び石油製品−試料採取方法
JIS K 2839 石油類試験用ガラス器具
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS K 8102 エタノール (95) (試薬)
JIS K 8121 塩化カリウム(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8223 過塩素酸(試薬)
JIS K 8227 過塩素酸ナトリウム一水和物(試薬)
JIS K 8355 酢酸(試薬)
JIS K 8574 水酸化カリウム(試薬)
JIS K 8603 ソーダ石灰(試薬)
JIS K 8680 トルエン(試薬)
JIS K 8693 p-ナフトールベンゼイン(試薬)
JIS K 8799 フェノールフタレイン(試薬)
JIS K 8809 フタル酸水素カリウム(試薬)
JIS K 8839 2-プロパノール(試薬)
JIS K 8886 無水酢酸(試薬)
JIS K 8893 メチルオレンジ(試薬)
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第6部 : 精確さに関する値の実用的な
使い方
JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部 : 金属製網ふるい
JIS Z 8802 pH測定方法
3. 定義
この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) 酸価 (acid number) 試料1 g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのミリグ
ラム (mg) 数。
b) 強酸価 (strong acid number) 試料1 g中に含まれる強酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウ
ムのミリグラム (mg) 数。
c) 塩基価 (base number) 試料1 g中に含まれる塩基性成分を中和するのに要する塩酸又は過塩素酸と
当量の水酸化カリウムのミリグラム (mg) 数。
参考1. グラム当たりの水酸化物のミリ当量で表すこともある。
2. 酸価 [a] を全酸価,塩基価 [c] を全塩基価と呼称することがある。
――――― [JIS K 2501 pdf 6] ―――――
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d) 強塩基価 試料1 g中に含まれる強塩基性成分を中和するのに要する塩酸と当量の水酸化カリウムの
ミリグラム (mg) 数。
4. 試験方法の種類
試験方法の種類は,表2による。
表 2 試験方法の種類
試験方法 試験項目 特徴(参考) 箇条番号
指示薬滴定法 酸価 5.
a) 指示薬による色の変化によって判定するため,淡色油及
(ISO 6618に対応) 強塩基価 び比較的添加剤の少ない油に適している。
強酸価 b) 簡単な器具で,しかも短時間で測定できる。
セミミクロ指示薬滴定法酸価 6.
a) 供試試料が少なく,指示薬滴定又は電位差滴定ができな
(ISO 7537に対応) いものに適している。
b) 試料の希釈比が大きいため,指示薬滴定法に比べて,終
点の判定が容易である。
c) タービンに使用する新油及び使用油の精度は,指示薬滴
定法と同等である。
電位差滴定法 酸価 7.
a) 新油及び使用油並びに淡色油及び濃色油の広範囲の油種
(ISO 6619に対応) 強酸価 に適用できる。
b) 非水溶液の電位差測定のため,応答が遅く測定時間を要
する。
c) 電位差計を用いるため自動化が容易である(手動滴定及
び自動滴定法を規定)。
電位差滴定法 塩基価 8.
a) 新油及び使用油並びに淡色油及び濃色油の広範囲の油種
(塩基価・塩酸法) 強塩基価 に適用できる。
b) 非水溶液の電位差測定のため,応答が遅く測定に時間を
要する。
c) 過塩素酸法に比べ低い値を示すことが多い。
d) 電位差計を用いるため自動化が容易である(手動滴定及
び自動滴定法を規定)。
電位差滴定法 塩基価 9.
a) 滴定溶剤の容量及び試料はかり採り量が異なる2方法(A
(塩基価・過塩素酸法) 法及びB法)があり,少量試料にも適用できる。
(ISO 3771に対応) b) 新油,使用油及び添加剤ともA法とB法とは同等の結果
になる。
c) 短時間で,しかも精度よく測定できる。
d) 電位差計を用いるため自動化が容易である(手動滴定及
び自動滴定法を規定)。
指示薬光度滴定法 酸価 附属書1
a) 指示薬の色の変化を透過率としてとらえる自動試験器で
あり,終点の判定が容易である。 (参考)
b) 室内併行精度及び室間再現精度は,指示薬滴定法と同等
である。
参考 この規格のほかに酸価試験方法としては,次のものが規定されている。
a) 電気絶縁油のJIS C 2101(電気絶縁油試験方法)
b) 航空タービン燃料油のJIS K 2276(石油製品−航空燃料油試験方法)
5. 指示薬滴定法
5.1 試験の原理
酸価又は強塩基価を試験するには,試料をトルエン,2-プロパノール及び少量の水を
含む滴定溶剤に溶かし,p-ナフトールベンゼインを指示薬として室温で,水酸化カリウムの2-プロパノー
ル溶液又は塩酸の2-プロパノール溶液で滴定する。強酸価を試験するには試料中の強酸成分を熱水で抽出
し,メチルオレンジを指示薬として水酸化カリウムの2-プロパノール溶液で滴定する。
――――― [JIS K 2501 pdf 7] ―――――
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備考1. この方法は,トルエンと2-プロパノール混合液に溶解する石油製品及び潤滑油中の酸性成分
又は強塩基性成分を指示薬滴定法によって測定するものである。この方法は,水中の解離定
数が10−9より小さい弱酸性成分又は弱塩基性成分は測定されない。水中の解離定数が10−9
より大きい酸性成分又は塩基性成分の測定に適し,もし,塩類の加水分解定数が10−9より大
きい場合には,その塩類は反応する。
2. 新油及び使用油中の酸性を示す成分としては,有機酸,無機酸,エステル類,フェノール化
合物,ラクトン類,レジン類及び重金属塩類並びに酸化防止剤,清浄剤などの添加剤がある。
また,塩基性を示す成分としては,有機塩基類,無機塩基類,アミノ化合物弱塩の塩類(石
けん),多酸塩基の塩基性塩類及び重金属塩類並びに酸化防止剤,清浄剤などの添加剤がある。
3. この方法は,塩基添加形の潤滑油中の塩基性成分の測定には,不適切であり,このような試
料は電位差滴定法を用いる。
4. この方法は,酸化条件において使用する油の相対的な変化を測定するときに用いることがで
きる。滴定は平衡状態で行われるが,使用条件下における油の性能を予測するために用いら
れる酸性又は塩基性の絶対値を測定するものではない。また,腐食性と酸価又は塩基価との
間には一般的な関係は知られていない。
5. 多くの切削油,さび止め油,混成油又は濃暗色の油のように指示薬による終点のはっきりし
ないものは,電位差滴定法を用いるとよい。この指示薬滴定法によって得られる値は,電位
差滴定法で得られる値と一致するとは限らない。
5.2 試薬
試薬は,次による。
a) 2-プロパノール JIS K 8839に規定するもの。
b) トルエン JIS K 8680に規定するもの。
c) 水 JIS K 0557に規定するA3のもの。
d) フェノールフタレイン溶液 JIS K 8799に規定するフェノールフタレイン0.5 gをJIS K 8102に規定
するエタノール(95)100 mLに溶かしたもの。
e) 滴定溶剤 トルエン500 mL及び水5 mLを2-プロパノール495 mLに加えたもの。
f) 0.1mol/L塩酸の2-プロパノール溶液
1) 調製 2-プロパノール1 LにJIS K 8180に規定する塩酸9 mLを加えて混合する。
備考 市販の0.1 mol/L塩酸の2-プロパノール溶液を用いてもよい。
2) 標定 標定は,次による。
2.1) 0.1 mol/L塩酸の2-プロパノール溶液約8 mLを正しくはかり採り,二酸化炭素を含まない水125 mL
で希釈する。
2.2) 0.1 mol/L水酸化カリウムの2-プロパノール溶液を用い,フェノールフタレインを指示薬として滴
定するか,又は電位差滴定する。
2.3) 0.1 mol/L塩酸の2-プロパノール溶液のモル濃度は,次の式によって算出し,JIS Z 8401の規定に
よって丸めの幅を0.000 1に丸める。
cKOH v1
cHCl=
v2
ここに, cHCl : 0.1 mol/L塩酸の2-プロパノール溶液のモル濃度 (mol/L)
cKOH : 0.1 mol/L水酸化カリウム2-プロパノールの溶液のモル濃
度 (mol/L)
――――― [JIS K 2501 pdf 8] ―――――
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v1 : 終点までの滴定に要した0.1 mol/L水酸化カリウムの2-プ
ロパノール溶液の量 (mL)
v2 : 0.1 mol/L塩酸の2-プロパノール溶液のはかり採り量 (mL)
2.4) 0.1 mol/L塩酸の2-プロパノール溶液のモル濃度変化が0.000 5 mol/L以上にならない間隔でときど
き標定し直す。
g) 0.1 mol/L水酸化カリウムの2-プロパノール溶液
1) 調製 三角フラスコ2 000 mLに2-プロパノール約1 Lを採り,これにJIS K 8574に規定する水酸
化カリウム6 gを加え,底にかたまりができないようにかき混ぜながら,1520分間静かに煮沸さ
せる。保護管を付けた後,室温まで放冷する。この溶液を二酸化炭素を遮りながら微細なガラスフ
ィルターでろ過する。
溶液は,JIS K 8603に規定するソーダ石灰又はけい酸ソーダなどの乾燥剤を入れた保護管を付け
て大気中の二酸化炭素の侵入を防ぐ。また,溶液が,コルク,ゴム及びけん化するようなグリース
と接触しないようにポリエチレン瓶などに保存する。
備考 市販の0.1 mol/L水酸化カリウムの2-プロパノール溶液を用いてもよい。
2) 標定 フタル酸水素カリウムによる標定は,次による。
2.1) IS K 8005に規定するフタル酸水素カリウムを105 ℃で2時間乾燥し,その0.10.15 gを0.2 mg
のけたまではかり採り,二酸化炭素を含まない水100 mLに溶かし,フェノールフタレイン溶液を
指示薬として滴定するか,又は電位差滴定する。
2.2) 水100 mLを用いて空試験を行う。
2.3) 0.1 mol/L水酸化カリウムの2-プロパノール溶液のモル濃度は,次の式によって算出し,JIS Z 8401
の規定によって丸めの幅を0.000 1に丸める。
1000W
cKOH=
204.23(V1b
− )
ここに, cKOH : 0.1mol/L水酸化カリウムの2-プロパノール溶液のモル濃度
(mol/L)
W : フタル酸水素カリウムのはかり採り量 (g)
V1 : 終点までの滴定に要した0.1mol/L水酸化カリウムの2-プロ
パノール溶液の量 (mL)
b : 空試験におけるV1に相当する量 (mL)
204.23 : フタル酸水素カリウムの式量
2.4) 0.1 mol/L水酸化カリウムの2-プロパノール溶液のモル濃度の変化が0.000 5 mol/L以上にならない
間隔でときどき標定し直す。
備考1. アミド硫酸による標定は,次による。
a) IS K 8005に規定するアミド硫酸の結晶粉末を真空デシケータ中で約48時間乾燥し,その
2.02.5 gを0.1 mgのけたまではかり採り,二酸化炭素を含まない水に溶かし,250 mL全量
フラスコに移し,同じ水を標線まで加える。
b) その25 mLを全量ピペットを用いてはかり採り,水100 mLを加える。JIS K 8001の4.4によ
って調製したブロモチモールブルー溶液を指示薬として0.1 mol/L水酸化カリウムの2-プロ
パノール溶液で滴定する。
c) 水100 mLを用いて空試験を行う。
――――― [JIS K 2501 pdf 9] ―――――
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100 W
cKOH=
97.093(V1b
− )
ここに, cKOH : 0.1mol/L水酸化カリウムの2-プロパノール溶液のモル濃度
(mol/L)
W : アミド硫酸のはかり採り量 (g)
V1 : 終点までの滴定に要した0.1mol/L水酸化カリウムの2-プロ
パノール溶液の量 (mL)
b : 空試験におけるV1に相当する量 (mL)
97.093 : アミド硫酸の式量
2. 2-プロパノールのような有機溶剤の膨脹係数は,比較的大きいので,0.1 mol/L水酸化カリウ
ムの2-プロパノール溶液の標定は試料の試験温度に近い温度で行う。
h) メチルオレンジ溶液 JIS K 8893に規定するメチルオレンジ0.1 gを水100 mLに溶かしたもの。
i) p-ナフトールベンゼイン溶液 JIS K 8693に規定するp-ナフトールベンゼイン0.1 gを滴定溶剤100
mLに溶かしたもの。
5.3 試験器
試験器は,次による。
a) ビュレット 図1に示す,0.05 mL目盛付きの10 mL容量又は0.1 mL目盛付きの50 mL容量のもの(1)。
注(1) IS K 2839に規定する図99及び図100が相当する。材質は,ほうけい酸ガラス-2以上とする。
備考 これと同等の性能をもつ電動ビュレットを用いてもよい。
5.4 試料採取方法及び調製方法
試料採取方法及び調製方法は,次による。
a) 試料は,JIS K 2251に規定する一次試料の採取方法及び二次試料の調製方法によるか,又はそれらに
準じた方法によって採取及び調製する。
b) 使用油の試料の調製 使用油の試料の調製は,次による。
1) 試料中に沈殿物があるときは,沈殿物自体が酸性又は塩基性であるか,また,それが試料中の酸性
又は塩基性の物質を吸着することがあるから,このような沈殿物を含む試料を採るときは,試料全
体を代表するようによくかき混ぜる。
2) 試料を60 ℃±5 ℃に加熱し,沈殿物を均一にする。沈殿物が含まれていない場合は加熱をしなく
てもよい。
備考 使用油は保存中に変質することがあるので,採取後,できるだけ早く測定する。
3) 試料に沈殿物が目視で観察されるときは,すべての沈殿物を均一にした後,試料をJIS Z 8801-1に
規定する目開き150 属製網ふるいでろ過し,大きな異物を除去する。
――――― [JIS K 2501 pdf 10] ―――――
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JIS K 2501:2003の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3771:1994(MOD)
- ISO 6618:1997(MOD)
- ISO 6619:1988(MOD)
- ISO 7537:1997(MOD)
JIS K 2501:2003の国際規格 ICS 分類一覧
- 75 : 石油及び関連技術 > 75.100 : 潤滑剤,工業用油及び関連製品
JIS K 2501:2003の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISK2251:2003
- 原油及び石油製品―試料採取方法
- JISK2839:1990
- 石油類試験用ガラス器具
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8121:2007
- 塩化カリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8223:2016
- 過塩素酸(試薬)
- JISK8227:2010
- 過塩素酸ナトリウム一水和物(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8574:2006
- 水酸化カリウム(試薬)
- JISK8603:2011
- ソーダ石灰(試薬)
- JISK8680:2006
- トルエン(試薬)
- JISK8693:1995
- p-ナフトールベンゼイン(試薬)
- JISK8799:2020
- フェノールフタレイン(試薬)
- JISK8809:2020
- フタル酸水素カリウム(試薬)
- JISK8839:2007
- 2-プロパノール(試薬)
- JISK8886:2008
- 無水酢酸(試薬)
- JISK8893:2020
- メチルオレンジ(試薬)
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8402-6:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方
- JISZ8801-1:2019
- 試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい
- JISZ8802:2011
- pH測定方法