JIS K 6404-3:2020 ゴム引布及びプラスチック引布試験方法―第3部:物理試験(応用)

JIS K 6404-3:2020 規格概要

この規格 K6404-3は、ゴム引布及びプラスチック引布の物理試験(応用)について規定。

JISK6404-3 規格全文情報

規格番号
JIS K6404-3 
規格名称
ゴム引布及びプラスチック引布試験方法―第3部 : 物理試験(応用)
規格名称英語訳
Testing methods for rubber- or plastics-coated fabrics -- Part 3:Determination of physical properties (Application)
制定年月日
1999年7月20日
最新改正日
2020年6月22日
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‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 1420:2016(MOD), ISO 4675:2017(MOD), ISO 5978:1990(MOD), ISO 6450:2005(MOD), ISO 7229:2015(MOD)
国際規格分類

ICS

59.080.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1999-07-20 制定日, 2003-11-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2015-03-20 改正日, 2020-06-22 改正
ページ
JIS K 6404-3:2020 PDF [50]
                                                                                 K 6404-3 : 2020

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[2]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 試験の種類・・・・[3]
  •  5 試験の一般条件・・・・[4]
  •  6 防水試験・・・・[4]
  •  7 はっ水試験・・・・[9]
  •  8 水浸試験・・・・[11]
  •  9 ガス透過試験・・・・[11]
  •  10 耐熱試験・・・・[19]
  •  11 耐寒試験・・・・[20]
  •  12 ブロッキング試験・・・・[26]
  •  13 透湿試験・・・・[27]
  •  14 燃焼試験・・・・[29]
  •  15 耐液試験・・・・[29]
  •  16 吸水試験・・・・[33]
  •  附属書A(参考)ガス透過試験,ガスクロマトグラフ法(等圧法)・・・・[39]
  •  附属書B(参考)耐液試験の試験用液体・・・・[42]
  •  附属書C(参考)耐液試験の浸せき温度・・・・[45]
  •  附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[46]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS K 6404-3 pdf 1] ―――――

           K 6404-3 : 2020

まえがき

  この規格は,産業標準化法に基づき,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
産業規格である。これによって,JIS K 6404-3:2015は改正され,この規格に置き換えられた。
  この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
  この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
  JIS K 6404の規格群には,次に示す部編成がある。
    JIS K 6404-1 第1部 : 基本特性(標準雰囲気及び引布の寸法並びに質量の測定方法)
    JIS K 6404-2 第2部 : 物理試験(基本)
    JIS K 6404-3 第3部 : 物理試験(応用)
    JIS K 6404-4 第4部 : 耐久試験

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                                      日本産業規格                            JIS
                                                                           K 6404-3 : 2020

ゴム引布及びプラスチック引布試験方法−第3部 : 物理試験(応用)

Testing methods for rubber- or plastics-coated fabrics- Part 3: Determination of physical properties (Application)

序文

 この規格は,2016年に第4版として発行されたISO 1420,2017年に第3版として発行されたISO 4675,
1990年に第2版として発行されたISO 5978,2005年に第1版として発行されたISO 6450及び2015年に
第2版として発行されたISO 7229を基とし,対応国際規格には規定されていない日本独自の試験法規格[は
っ水試験,水浸試験,耐寒試験(低温落すい試験及び低温ねじり試験),耐熱試験,透湿試験,燃焼試験及
び吸水試験]も取り込み,使いやすくするため,技術的内容を変更して作成した日本産業規格である。
  なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。

1 適用範囲

  この規格は,ゴム引布及びプラスチック引布(以下,引布という。)の物理試験(応用)について規定す
る。
  なお,物理試験(応用)は,防水試験,はっ水試験,水浸試験,ガス透過試験,耐熱試験,耐寒試験(低
温曲げ試験,低温ねじり試験及び低温落すい試験),ブロッキング試験,透湿試験,燃焼試験,耐液試験及
び吸水試験である。
    注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
          ISO 1420:2016,Rubber- or plastics-coated fabrics−Determination of resistance to penetration by water
          ISO 4675:2017,Rubber- or plastics-coated fabrics−Low-temperature bend test
          ISO 5978:1990,Rubber- or plastics-coated fabrics−Determination of blocking resistance
          ISO 6450:2005,Rubber- or plastics-coated fabrics−Determination of resistance to liquids
          ISO 7229:2015,Rubber- or plastics-coated fabrics−Measurement of gas permeability
          (全体評価 : MOD)
            なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
          ことを示す。
    警告 この規格に基づいて試験を行う者は,通常の試験室での作業に精通していることを前提とする。
          この規格は,その使用者に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではな
          い。この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な処置をとらなけれ
          ばならない。

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           2
K 6404-3 : 2020

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
    JIS A 1322 建築用薄物材料の難燃性試験方法
    JIS B 7516 金属製直尺
    JIS K 0114 ガスクロマトグラフィー通則
    JIS K 6257 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−熱老化特性の求め方
    JIS K 6258 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐液性の求め方
    JIS K 6261-3 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−低温特性の求め方−第3部 : 低温ねじり試験(ゲーマン
        ねじり試験)
    JIS K 6404-1 ゴム引布及びプラスチック引布試験方法−第1部 : 基本特性(標準雰囲気及び引布の
        寸法並びに質量の測定方法)
      注記 対応国際規格 : ISO 2231:1989,Rubber- or plastics-coated fabrics−Standard atmospheres for
             conditioning and testing, ISO 2286-1:2016,Rubber- or plastics-coated fabrics−Determination of
             roll characteristics−Part 1: Methods for determination of length, width and net mass 及びISO
             2286-3:2016,Rubber- or plastics-coated fabrics−Determination of roll characteristics−Part 3:
             Method for determination of thickness
    JIS K 8125 塩化カルシウム(水分測定用)(試薬)
    JIS L 1091 繊維製品の燃焼性試験方法

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
ブロッキング(blocking)
  意図しない材料間の密着性。
3.2
はっ水
  水をはじく性質。
3.3
ガス透過(gas transmission)
  対象とする気体が,引布の表面から溶解した後,引布内部の気体の濃度勾配によって拡散し,引布の反
対面の表面から放散する一連の現象。
3.4
ガス透過度(gas transmission rate)
  試験片を透過する試験ガスの,単位面積,単位時間及び試験片両面間の単位分圧差当たりの体積。
3.5
ガス透過係数(gas permeability coefficient)
  試験片を透過する試験ガスの,単位厚さ,単位面積,単位時間及び試験片両面間の単位分圧差当たりの
体積。

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                                                                                             3
                                                                                 K 6404-3 : 2020
3.6
ガス透過曲線(gas transmission curve)
  圧力センサ法において,試験開始からガス透過が定常状態に至るまでの,低圧側セルの圧力変化を,時
間軸に対してプロットした曲線(図6参照)。
3.7
全面浸せき試験(immersion test)
  各種液体に対して試験片の全面を浸せきし,浸せき前と浸せき後との各種特性の変化を測定する試験。
3.8
片面浸せき試験
  各種液体に対して試験片の片面を浸せきし,各種特性の浸せき前後の変化を測定する試験。
3.9
吸水試験(water absorption test)
  鉛直につるした試験片の下端を水中に浸し,一定時間放置した後,吸水して上昇した水の高さを測定す
る試験。

4 試験の種類

  物理試験(応用)の種類を,表1に示す。
                                        表1−試験の種類
  箇条    試験の種類                     内容                             試験方法
   6 防水試験                                                   A法(高圧)500 kPa以下
                         引布の片側に水圧を加え,引布の反対側からの漏れ
                         の状態から防水性を評価する。              B法(低圧)100 kPa以下
                         この試験には,2種類の方法がある。
   7 はっ水試験                                                 ガラス漏斗及び噴霧装置を用い
                         引布に水を噴霧した後,引布のぬれ状態を観察して
                         引布のはっ水性を評価する。                たはっ水試験装置による試験。
   8 水浸試験                                                   蒸留水に一定時間浸せき(漬)
                         引布を水に浸した後,塗布(コーティング)してあ
                                                                    した後の外観変化を目視で評価
                         るゴム又はプラスチックの膨潤状態,色の変化など
                         から,水浸性を評価する。                  する試験。
   9 ガス透過試験                                               圧力センサ法
                         引布の片面に試験ガスを用いて規定圧力を加え,反
                                                                    ガスクロマトグラフ法
                         対面に透過するガス量を測定することで,ガス透過
                         性を評価する(差圧法)。
                         この試験には,2種類の方法がある。
   10  耐熱試験                                                   重ね合わせた2枚一組の試験片
                         引布の塗布(コーティング)面を重ね合わせ,規定
                                                                    をガラス板に挟み,塗布面の異
                         温度に規定時間放置した後の塗布(コーティング)
                         面の劣化状態から熱に対する抵抗性を評価する。
                                                                    常を目視又は感触によって評価
                                                                    する試験。
   11  耐寒試験                                                   A法 低温曲げ試験
                         耐寒試験は,引布の低温に対する耐性を評価する。
                         この試験には,3種類の方法がある。         B法 低温落すい試験
                                                                    C法 低温ねじり試験
   12  ブロッキング試験                                           2枚一組の試験片どうしを合わ
                         引布に規定の温度及び負荷を加えることによってブ
                         ロッキング抵抗を相対評価する。            せ,ガラス板に挟み,粘着性及
                                                                    び塗布(コーティング)層の
                                                                    離状態を評価する試験。

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K 6404-3 : 2020
                                    表1−試験の種類(続き)
  箇条    試験の種類                     内容                             試験方法
   13  透湿試験                                                   水の入った容器を引布で覆い,
                         規定時間放置し,引布を透過する単位面積当たりの
                         水蒸気量を測定し,透湿度を評価する。      規定温度で規定時間放置した前
                                                                    後の質量差から透湿性を評価す
                                                                    る試験。
   14  燃焼試験                                                   JIS A 1322又はJIS L 1091によ
                         試験片を各角度に設置し,燃焼の広がりの程度(燃
                                                                    る。
                         焼面積及び燃焼長さ),残炎時間,残じん時間などを
                         評価する。
   15  耐液試験                                                   A法 全面浸せき試験
                         引布を各種液体に浸せきし,特性値の浸せき前後の
                                                                    B法 片面浸せき試験
                         変化率又は数値の変化から試験片の耐液性を評価す
                         る。この試験には,2種類の浸せき方法がある。
   16  吸水試験                                                   A法 赤インクを用いる方法
                         引布断面を水に浸せきし,水が吸水して上昇した高
                                                                    B法 水分検出試験紙を用いる
                         さを評価する。この試験には,2種類の方法がある。
                                                                    方法

5 試験の一般条件

5.1  状態調節及び試験の標準雰囲気
  試料の状態調節は,JIS K 6404-1の4.2.2(状態調節“1”の方法)による。また,試験の標準雰囲気は,
他に規定がない場合は,JIS K 6404-1の4.3(試験の標準雰囲気)に規定する雰囲気“B”又は,雰囲気“D”
のいずれかとする。
  なお,試験室が標準雰囲気に保てない場合は,試験時の温度及び湿度を試験報告書に記載する。
5.2  湿潤状態
  湿潤状態で試験を行う場合は,試験液(蒸留水,イオン交換水又は非イオン性界面活性剤の水溶液)と
試験片との容量比は20 : 1とする。試験片は,液温(23±3)℃の試験液に,24時間,又は規定した時間
に従い,浸せきした後,試験液から取り出し1分以内に試験する。また,必要に応じて非イオン性界面活
性剤を加える場合は,体積分率0.1 %以下の水溶液とし,浸せき後,水ですすぎ,1分以内に試験を行う。
5.3  製造から試験までの時間
  全ての試験は,製造後16時間以上経過した試料で行う。試料は,試験を行うバッチの代表となるように
採取する。非製品試験では,製造から4週間以内に実施する。比較試験では,同じ時間間隔で行うことが
望ましい。製品試験の場合は,製造から3か月以内に試験を行うことが望ましい。

6 防水試験

6.1  一般
  この試験は,防水試験装置を用いて規定の水圧を試験片に加えて,目視で試験片からの漏水の有無を観
察することによって,引布の防水性を評価する。
    注記 A法とB法とでは,結果が異なる。
6.2  試験片
6.2.1 試験片の採取及び調製
  試験片を欠陥のない場所から採取する。状態調節及び試験の雰囲気は,5.1による。
6.2.2 試験片個数
  試験片の個数は,次に示す個数とする。ただし,受渡当事者間の協定による場合,この限りではない。

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                                                                                 K 6404-3 : 2020
    A法 : 3個
    B法 : 5個
6.2.3 試験片の形状及び寸法
  それぞれの方法の試験片は,次に示す形状及び寸法とする。
a) 正方形の試験片 : 一辺が,A法は,約150 mm,B法は,約200 mm。
b) 円形の試験片 : 直径が130 mm200 mm。
6.3  A法(水圧が500 kPa以下の場合)
6.3.1 試験装置
  試験装置は,次による。
6.3.1.1 一般 試験装置は,試験容器に試験片及び目皿を装着するときに,試験片を固定するためのリン
グ締付けクランプ及びクランプを駆動するピストンハンドルで構成されるものとする。また,三方弁を介
して高圧水を機械的に作りだすシリンダーに接続したノズル及び給水口を備えたものとする。さらに,一
定時間,1 MPaの静水圧を保持する能力をもつものとする。試験装置の例を,図1に示す。
6.3.1.2 圧力計 圧力計は,600 kPaまで測定できるものとする。容器内の静水圧を測定するために直接
容器に接続して用いる。
6.3.1.3 試験容器 試験容器は,直径100 mmの円筒形で,かつ,試験片を載せる円筒の端部に試験片の
破裂を防ぐためのOリング又は同等のゴムのシールを設けたものとする。また,圧力計及び三方弁を備え
たものとする。
6.3.1.4 目皿 目皿の厚さは5 mm,直径3 mmの45個の小さな孔が等距離であいたものとする。リング
締付けクランプを用いて直接試験片を上部から押さえて用いる。

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K 6404-3 : 2020
                                                       1  給水口
                                                       2  圧力計
                                                       3  三方弁
                                                       4  シリンダー
                                                       5  ピストンハンドル
                                                       6  水出口
                                                       7  試験容器
                                                       8  リング締付けクランプ
                                                       9  ねじ
                                                      10  上部ねじハンドル
                                                      11  目皿
                                                      12  試験片
                                                      13  密封パッキン
                                      a) 試験装置の概略図
                                                                         単位 mm
                                       b) 試験装置の詳細図
                                図1−防水試験A法の試験装置の例

――――― [JIS K 6404-3 pdf 8] ―――――

                                                                                             7
                                                                                 K 6404-3 : 2020
                                                                                      単位 mm
                                         c) 目皿の拡大図
                            図1−防水試験A法の試験装置の例(続き)
6.3.2 試験圧力
  試験圧力は,次による。ただし,受渡当事者間の協定によって,圧力及び時間を設定してもよい。
a) 衣料用製品に用いる引布の場合は,200 kPaとする。
b) 工業用製品に用いる引布の場合は,300 kPaとする。
6.3.3 手順
  手順は,次による。
a) リング締付けクランプ及び三方弁を開き,容器内に水を注ぎ,試験容器の口から水があふれるように
    しておき,シリンダー(図1の4)を水で満たす。その後,三方弁を閉める。
b) 試験容器の口に,試験片を設置する。
c) 試験片の上に目皿(6.3.1.4参照)を配置し,上部ねじハンドルを回して,リング締付けクランプを締
    め付ける。
d) ピストンハンドルを回して,水の供給を開始し,規定の静水圧にする。
e) 規定の静水圧に達した後,ピストンハンドルを調整して,1分間圧力を維持する。
f) 圧力を解放する前に,目皿の孔があいた部分で,試験片からの水漏れなどの異常がないかを調べる。
g) ピストンハンドルで圧力を解放した後,リング締付けクランプを解放し,目皿を外す。
h) 試験片を取り出して,水漏れなどの異常が発生していないかを再度調べる。異常がある場合には,試
    験報告書に記録する。
6.4  B法(水圧が100 kPa以下の場合)
6.4.1 試験装置
  試験装置は,次による。
6.4.1.1 一般 試験装置は,試験容器と試験片とを密着するリング締付けクランプ,及び直径1 mm1.2
mmのワイヤで30 mmを超えない正方形の網目状に編まれた試験片保持具(メッシュ)をもつものとする。
試験片保持具(メッシュ)は,試験片上面を支えるように取り付ける。

――――― [JIS K 6404-3 pdf 9] ―――――

           8
K 6404-3 : 2020
6.4.1.2 圧力計 圧力計は,上限が19.6 kPa(2 000 mmH2O)で,精度±1 %で読み取ることのできる水圧
計又は上限が100 kPaで1 kPa単位で読み取ることのできる圧力計のいずれかとする。
6.4.1.3 試験容器 試験容器は,一辺が100 mmの四角形又は直径113 mmの円形のもので,それぞれ
10 000 mm2の断面積をもち,試験容器の口に試験片を固定するリング締付けクランプをもち,下部に室温
の水で満たすために水入口配管に接続するノズルをもつものとする。リング締付けクランプによって試験
片を締め付ける場合には,試験片の損傷を防止するために,試験片とリング締付けクランプ表面との間に
ゴムの硬さが,約40 IRHD(国際ゴム硬さ)で,厚さが約5 mm又は断面直径10 mmのOリング状のゴム
製ガスケットを用いる。密度が45 kg/m355 kg/m3で,約10 mmの厚さをもつ独立気泡の架橋ポリエチレ
ンなどを用いてもよい。
6.4.2 試験圧力
  試験圧力は,引布の用途に応じて決める。
6.4.3 手順
  手順は,次による。
a) 水注入管を接続した試験容器で,注入バルブを開き,試験容器から水があふれるまで水を流し込む。
    試験容器の上部から水が全て均一に流れ出ることを確認し,試験容器が水平であることを確認する。
    注入管には,空気が残っていないことを確認し,試験容器内の水位は,水圧計又は圧力計(6.4.1.2参
    照)の圧力がゼロを示していることを確認する。
b) 試験する面が,水と接触するように,試験片を試験容器に置く。そのとき,空気が残らないようにす
    る。
      注記 試験片は試験前に湿らせるとよい。
c) 試験片保持具(メッシュ)を取り付ける(6.4.1.1参照)。クランプの端が試験容器の上部と完全に平行
    であることを確認しながら,リング締付けクランプを使用して試験容器,試験片及びメッシュを固定
    する。
d) 試験容器内の圧力が,規定の速度で増加するように,圧力計を確認しながら,注入バルブを開く。
      試験圧力が,30 kPa以下の場合,1分±10秒で試験圧力に達しなければならない。
      試験圧力が,30 kPa以上の場合,2分±20秒で試験圧力に達しなければならない。
e) 規定の圧力に達した後,注入バルブを調整し,規定の時間圧力を保持する。
      試験圧力が,30 kPa以下の場合,2分間保持する(全試験時間,3分)。
      試験圧力が,30 kPa以上の場合,5分間保持する(全試験時間,7分)。
f) 水が,引布を通過したかどうかを試験片の表面を目視で確認する。
g) 給水管を閉じ,排水バルブを開くことによって圧力をゼロに戻す。試験中に漏れが試験片クランプゾ
    ーン内で検出された場合は,試験をやり直す。
h) 試験片を取り出して,水漏れなどの異常が発生していないかを再度調べる。異常がある場合には,試
    験報告書に記録する。
6.5  A法及びB法の試験の評価
  試験片表面に,針をさして現れるような水滴,水が浸透した跡及び試験片端部の基布からとみなされる
水滴があると,水浸透点があったとみなす。ただし,クランプの端部で起こる浸透は,水浸透点とはみな
さない。
6.6  試験報告書
  試験報告書には,次の事項を記載する。

――――― [JIS K 6404-3 pdf 10] ―――――

                                                                                             9
                                                                                 K 6404-3 : 2020
a) この規格の番号及び適用した試験方法
b) 引布の識別
c) 状態調節及び試験の標準雰囲気
d) 試験片の数
e) 試験片の形状(正方形又は円形)
f) 水圧を加えた面
g) 試験圧力及び圧力を加えた時間
h) 引布の評価結果(水浸透点の有無)
i) 規定試験手順から外れた内容
j) 試験年月日

7 はっ水試験

7.1  一般
  引布に水を噴霧した後,引布のぬ(濡)れ状態を目視で観察し,引布のはっ水性を評価する。
7.2  試験装置
  はっ水試験機の例を,図2に示す。
7.3  試験片の採取及び調製
  試料から約180 mm×180 mmの試験片3個を採取する。状態調節及び試験の雰囲気は,5.1による。
7.4  手順
  手順は,次による。
a) 試験片の試験面を,直径177.8 mmの試験片取付枠の中心にしわが生じないように取り付ける。試料
    の生地があや織りの場合は,あやの方向が水の流れに対して45°となるように取り付ける。
b) 噴霧ノズルの中心を枠の中心と一致させて(27±2)℃の水250 mLをガラス漏斗に注入し,これを試
    験片に散布する。
c) 試験片取付枠をはっ水試験機から取り外し,その一端を持ち,試験面を下向きにして,他端を硬い物
    に打ち当てて余分な水滴を落とす。
d) ぬ(濡)れた状態を目視で観察し,次の判定標準表と比較対照して採点する。
7.5  試験の評価
  図3のはっ水試験の判定標準表と比較対照して,採点した三つの値の平均値を求める。ただし,それぞ
れの値も記録する。
7.6  試験報告書
  試験報告書には,次の事項を記載する。
a) この規格の番号及び適用した試験方法
b) 引布の識別
c) 状態調節及び試験の標準雰囲気
d) 試験片の数
e) 各試験片の判定点数及び全試験片の平均値
f) 規定試験手順から外れた内容
g) 試験年月日

――――― [JIS K 6404-3 pdf 11] ―――――

           10
K 6404-3 : 2020
                                                                                      単位 mm
                                                    1 ガラス漏斗(口径152.4)
                                                    2 ゴム巻付リング
                                                    3 噴霧ノズル(径0.889 小孔19個)
                                                    4 試験片
                                                    5 試験片取付枠
                                     図2−はっ水試験機の例
                   5           4               5 : 表面に付着湿潤のないもの
                                                 4 : 表面に僅かに付着湿潤を示すもの
                                                 3 : 表面に水滴状の湿潤を示すもの
                                                 2 : 表面にかなりの部分的湿潤を示すもの
                                                 1 : 表面全体に湿潤を示すもの
                                                 0 : 表面が完全に湿潤を示すもの
                   3           2
                   1           0
                     判定標準表
                                   図3−はっ水試験の判定標準

――――― [JIS K 6404-3 pdf 12] ―――――

                                                                                            11
                                                                                 K 6404-3 : 2020

8 水浸試験

8.1  一般
  引布を水に浸した後,塗布(コーティング)してあるゴム又はプラスチックの膨潤状態,色の変化など
から,水浸性を評価する。
8.2  器具及び装置
  器具及び装置は,次による。
8.2.1 試験容器 試験容器は,試験片を折り畳まないで浸せる程度の大きさのものとし,(40±1)℃の恒
温装置を備えるものとする。
8.3  試験片の採取及び調製
  試料から約50 mm×50 mmの試験片3個を採取する。状態調節及び試験の雰囲気は,5.1による。
8.4  手順
  手順は,次による。
a) 蒸留水を,試験片1個につき50 mL,試験容器に流し込む。
b) 試験片を,(40±1)℃の蒸留水中に4時間浸す。
8.5  試験の評価
  試験後の蒸留水の着色,塗布(コーティング)面の膨張及びその他の異常の有無を調べる。
8.6  試験報告書
  試験報告書には,次の事項を記載する。
a) この規格の番号及び適用した試験方法
b) 試験時の雰囲気温度及び湿度
c) 蒸留水の着色の有無
d) 塗布(コーティング)面の膨張の有無
e) 上記c),d)以外の異常の有無
f) 規定試験手順から外れた内容
g) 試験年月日

9 ガス透過試験

9.1  一般
  一定温度に維持した試験セルを,試験片を装着することで供給側セルと透過側セルとに分割する。
  試験ガスを供給側セルに大気圧又は加圧状態で導入し,透過側セルを減圧又は真空状態にする。圧力差
によって,試験ガスが試験片内部へ溶解した後,試験片内部の試験ガス濃度勾配によって拡散し,試験片
界面から低圧側セルへ放散する。
  ガス透過量の測定法には圧力センサ法とガスクロマトグラフ法とがある。
9.2  試験片
9.2.1 試験片の形状及び寸法
  試験片の厚さは,0.1 mm4.0 mmとし,均一なシート状試験片を用いる。それ以外の試験片を用いる場
合は,受渡当事者間の協定による。
  試験片は,ガス透過面積より十分に大きく,試験セルを密封できるように装着しなければならない。
9.2.2 試験片の厚さの測定
  試験片の厚さ(d)は,JIS K 6404-1の5.3(厚さの測定方法)に規定する寸法測定法を用いて,透過部

――――― [JIS K 6404-3 pdf 13] ―――――

           12
K 6404-3 : 2020
分の中央を含む5か所以上を0.01 mmまで測定し,平均値を求める。
9.2.3 試験片の採取
  試験片は,引布の有効幅から3個以上採取する。
  試験片に,異物が混入したもの,気泡があるもの,きず,穴又は孔があるものを,試験に用いてはなら
ない。
9.2.4 試験片のシーリング及びマスキング
  一般に引布の基布は,塗布(コーティング)材よりもガスが透過しやすく,試験片をセルに固定した後
も塗布(コーティング)材を透過したガスが基布を通して切断面から外部へ放散する可能性がある。これ
を防止するために,試験片の切断面をワックス,固定接着剤などでシーリングする。シーリング材は,試
験セル装着後に試験片に亀裂などを発生させず,ガス透過に影響しないものを用いる。
  片面塗布(コーティング)引布の場合は,試験片の切断面シーリングに加え,試験セルのガス透過面の
外側に相当する試験片の端部をシーリング材でマスキングする。マスキングは,試験片の基布側に試験セ
ルガス透過面をマークし,シーリングと同時に行ってもよい(図4参照)。
                                           a) 試験片
                                        b) 装置の概略図
                                    図4−シーリング装置の例

――――― [JIS K 6404-3 pdf 14] ―――――

                                                                                            13
                                                                                 K 6404-3 : 2020
9.3  試験ガス
  試験ガスは,単体ガス又は混合ガスを用いる。単体ガスの純度及び混合ガスに用いる各成分ガスの純度
は,体積分率99.5 %以上とする。これに満たない純度のガスを用いる場合は,受渡当事者間の協定による。
また,試験ガス中には,試験に影響を及ぼす不純物を含んではならない。
    警告 有毒ガス及び/又は可燃性ガスを使用する場合は,その使用及び回収処理について,必要な措
          置をとらなければならない。
9.4  圧力センサ法
9.4.1 一般
  一定温度に維持した試験セルに,試験片を装着することによって高圧側セルと低圧側セルとに分割する
(図5参照)。試験ガスの透過量は,低圧側セルの圧力上昇を圧力センサで測定し,透過度として求める。
9.4.2 試験装置 試験装置は,試験セル,圧力センサ,試験ガス供給タンク,真空ポンプなどによって構
成する。試験装置の例を,図5に示す。
9.4.2.1 試験セル 試験セルは,試験片によって分割され,高圧側セル及び低圧側セルを構成するものと
し,高圧側セルには,試験ガスを供給する導入口をもち,低圧側セルには,透過したガスによる圧力変化
を検知する圧力センサを接続できるものとする。試験片の装着面は,ガス漏れが起こらないように滑らか
で,平らでなければならない。試験セルの材質は,用いるガスに対して不活性なものとし,特に用いるガ
スを吸収しないものとする。試験片と試験セルとを密閉するためにOリングなどのシール材を用いてもよ
い。シール材は,ガス透過度が試験する材料に比べて十分に小さく,ガス透過試験の結果に影響を及ぼさ
ないものを用いる。ガス透過面の直径は,10 mm150 mmとし,試料のガス透過度の程度に応じて決める。
9.4.2.2 試験片保持具 試験片保持具は,ろ紙,金網など,ガス透過試験の結果に影響を及ぼさない材質
のものとする。高圧側セルと低圧側セルとの圧力差による試験片の変形を防止するために,低圧側セルに
装着して用いる。ろ紙を用いる場合には,化学分析で用いる厚さ0.1 mm0.3 mmのものを,低圧側セル
の深さに応じて装着するのがよい。
9.4.2.3 圧力センサ 圧力センサは,各種電子圧力センサなどを用いる。低圧側圧力センサは,低圧側セ
ルの圧力変化を少なくとも5 Paまで読み取れるものとする。
9.4.2.4 試験ガス供給タンク 試験ガス供給タンクは,試験ガスの透過による高圧側セルの圧力低下に影
響を与えない体積のものとする。一定圧力を維持できる制御機器を備え,高圧側セルに試験ガスを供給す
るために用いる。
9.4.2.5 真空ポンプ 真空ポンプは,試験セルを10 Pa以下の圧力まで排気できるものを用いる。
9.4.2.6 温度センサ 温度センサは,0.1 ℃まで読み取れるものとする。試験温度を測定するために,試
験セルに装着して用いる。

――――― [JIS K 6404-3 pdf 15] ―――――

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JIS K 6404-3:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1420:2016(MOD)
  • ISO 4675:2017(MOD)
  • ISO 5978:1990(MOD)
  • ISO 6450:2005(MOD)
  • ISO 7229:2015(MOD)

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