5
K 6773 : 1999
9.1 試験条件 比重,硬さ,引張強さ及び引張ひずみの試験温度は,JIS K 7100に規定する標準温度状
態2級 (23±2℃) とし,試験片を1時間以上試験場所に保った後,試験を行う。
9.2 試験結果の表し方 試験結果は,規格値の1けた下の位まで求めて,JIS Z 8401によって丸める。
9.3 比重 試験片は,製品の任意の箇所から採取し,3個作製する。試験片の質量は約2gとし,JIS K 7112
の6.1[A法(水中置換法による測定方法)]によって測定する。ただし,試験片1個について1回の試験
とし,3個の結果の平均値をもって表す。
9.4 硬さ
9.4.1 試験片 試験片は,製品の平滑な任意の箇所から採取する。JIS K 7215の5.(試料)に準じて試験
片の厚さは6mm以上とし,1枚の厚さが2mm以上のものの場合は,3枚以内積み重ねてもよい。幅は25mm
以上とし,測定する箇所は,互いにくぼみの中心距離が10mm以上離れた5か所を測定する。
9.4.2 試験装置 JIS K 7215の4.(試験機)に規定するタイプAデュロメータを用いる。
9.4.3 操作 JIS K 7215の6.(操作)に準じて5か所の値を求め,その平均値をもって表す。
9.5 引張強さ及び引張ひずみ
9.5.1 試験片 試験片は,JIS K 7161の6.(試験片)に準じて,製品をスライスしてグラインダーバフが
けなどによって表面を平滑な板状に仕上げ,JIS K 7162の6.1[形状寸法(附属書A 小形試験片)]に規
定する5A形を5個作製する。ただし,試験片は製品の縦方向から採取する。
9.5.2 試験装置 試験装置は,次による。
a) ノギス 試験片の打抜刃の幅を測定するものでJIS B 7507に規定するもの。
b) ダイヤルゲージ JIS K 7161の5.2.2(軟質材料)に規定するもの。
c) 金属製直尺 試験片の破断時の標線間距離の測定に用いるもので,JIS B 7516に測定する目盛りの長
さ300mmで2級のもの,又は,これと同等以上の正確さをもつもの。
d) 試験機 JIS K 7161の5.1(試験機)の5.1.3(つかみ具),5.1.4(荷重指示計),5.1.5(伸び計)に規
定されたもの。
9.5.3 試験速度 JIS K 7161の5.1.2(試験速度)に規定された速度(毎分200mm±10%)とする。
9.5.4 操作 JIS K 7161の9.(手順)の9.19.5によって引っ張り,破断時の荷重及び標線間距離を測定
する。試験片が標線外で破断した場合は,その数だけ再試験する。引張強さ及び引張ひずみは,次の式に
よって算出する。
F
=
A
ここに, 引張強さ (MPa) [{kgf/cm2}]
F : 測定荷重 (N) [{kgf}]
A : 試験片の初めの断面積 (mm2) [{cm2}]
ΔL0
= 100
L0
ここに, 引張ひずみ (%)
L0 : 試験片の標線間距離 (mm)
試験片の標線間距離の増加 (mm)
試験結果は,いずれも5個の結果の平均値をもって表す。
9.6 老化性
9.6.1 試験片 試験片は,製品をスライスし,プレス成形によって表面を平滑な板状に仕上げ,直径50
±1mm,厚さ1±0.1mmの円板状で3個作製する。
――――― [JIS K 6773 pdf 6] ―――――
6
K 6773 : 1999
9.6.2 試験装置 試験装置は,次による。
a) 化学はかり 1mgまで測定できるもの。
b) 循環式オーブン 温度を100±1℃に保つことができるもの。
c) 容器 内径約100mm,深さ約120mmの円筒状金属製容器で,ふたには直径約3mmの小孔をもつもの。
d) 金網製かご(以下,かごという。) かごは,JIS Z 8801の付表3呼び寸法355の均等開孔網目をもつ
黄銅又はステンレス鋼製で,内径60mm,深さ6mmの円盤状のふた付きかごのもの。
e) 活性炭 活性炭は,JIS K 1474によって試験を行い,表5の性能をもつもので,粒の直径が約46mm
のものとし,繰り返し使用してはならない。
表5 活性炭の性能
項目 性能
メチレンブルー吸着性能 ml/g100以上
乾燥減量 % 10以下
pH値 610
9.6.3 操作 それぞれの試験片の質量を1mgまで測定する。
3個の試験片それぞれをかごに入れ,ふたをする。容器の底部に約120mlの活性炭を敷き,その上に第
1のかごを置いて約120mlの活性炭で覆い,さらに,第2のかごを置き約120mlの活性炭で覆い,最後に
第3のかごを置いて約120mlの活性炭で覆い容器のふたをする。この容器を循環式オーブンの中に入れ,
100±1℃,24時間加熱する。加熱後オーブンから取り出し,大気中にそのまま放置して室温に戻った後,
試験片を取り出し,試験片に付着した活性炭をはけで除き,試験片の質量を測定する。
質量変化率は,次の式によって算出する。
m1 m0
M=
a 100
m0
ここに, Ma : 質量変化率 (%)
m0 : 試験前の試験片の質量 (g)
m1 : 試験後の試験片の質量 (g)
試験結果は,3個の結果の平均値をもって表す。
9.7 耐薬品性
9.7.1 試験片 9.5.1に規定した形状及び寸法のものとする。
9.7.2 浸せき液 浸せき液は,次による。
a) アルカリ液 JIS K 8574に規定する水酸化カリウム5gと,JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム
5gとを,1lの水に溶かした混液。
b) 食塩水 JIS K 8150に規定する塩化ナトリウム35gを,1lの水に溶かした液。
9.7.3 試験装置 試験装置は,次による。
a) 容器 ふた付きガラス製,容量600mlのもの。
b) 恒温槽 70±2℃に温度を保つことのできるもの。
c) 化学はかり 9.6.2のa)に規定するもの。
d) ノギス,ダイヤルゲージ及び金属製直尺 9.5.2のa),b)及びc)に規定するもの。
e) 試験機 9.5.2のd)に規定するもの。
9.7.4 浸せき液の温度及び浸せき時間 浸せき液の温度及び浸せき時間は,次による。
a) アルカリ液 70±2℃で14日間浸せき。
b) 食塩水 9.1に規定した試験温度で14日間浸せき。
――――― [JIS K 6773 pdf 7] ―――――
7
K 6773 : 1999
9.7.5 操作 それぞれの試験片の質量を測定する。
各容器にアルカリ及び食塩水の浸せき液を,それぞれ500600ml入れ,各浸せき液にそれぞれ3個の
試験片を完全に浸す。そのとき,試験片は相互に,かつ,容器に触れないようにする。
9.7.4のa)又はb)の規定する温度及び浸せき時間に浸せき後,試験片を取り出して表面を水洗し,水をふ
き取り,直ちに質量を測定する。次に9.5.29.5.4によって引張強さ及び引張ひずみを測定する。質量変
化率,引張強さ変化率及び引張ひずみ変化率は,次の式によって算出する。
m1 m0
M=
c 100
m0
ここに, Mc : 質量変化率 (%)
m0 : 浸せき前の試験片の質量 (g)
m1 : 浸せき後の試験片の質量 (g)
' 1
100
ここに, 引張強さ変化率 (%)
浸せき前の引張強さ (MPa) [{kgf/cm2}]
浸せき後の引張強さ (MPa) [{kgf/cm2}]
' 1
100
ここに, 攀 引張ひずみ変化率 (%)
浸せき前の伸び (%)
攀 浸せき後の伸び (%)
ただし, び 攀 侮歟 要な厚さ,幅及び標線間距離は,浸せき前の測定値とする。
試験結果は,いずれも3個の平均値をもって表す。
9.8 柔軟温度
9.8.1 試験片 試験片は,製品を受渡当事者間の協定による条件でプレスするか,又はスライスしてグラ
インダーバフがけによって作製する。試験片は,厚さ約1mmで図2に示す形状のものとする。
図2 柔軟温度試験片
9.8.2 試験装置 試験装置は,次による。
a) 試験機 図3に示すクラッシュベルグ柔軟温度測定器。
b) 温度計 1℃の目盛りをもち,−60℃から0℃まで測定できるもの。
c) タイマー 0.1秒の正確さをもつもの。
d) ノギス スパンを測定するためのもので,9.5.2のa)に規定するもの。
e) ダイヤルゲージ 9.5.2のb)に規定するもの。
――――― [JIS K 6773 pdf 8] ―――――
8
K 6773 : 1999
図3 クラッシュベルグ柔軟温度測定器
9.8.3 操作 試験片の厚さを測定する。
試験片を図3に示すクラッシュベルグ柔軟温度測定器に取り付け,スパンの長さを約40mmとする。ジ
ュワーフラスコにエタノールを満たし,ドライアイスによって液温を−55℃以下に下げる。−55℃になっ
たとき停止ピンを上げ,5秒間トルクを掛け,ねじれ角をトルクプーリの目盛板で読む。プーリをゼロ位
置に戻し,1分間2℃の割合で液温を上昇させ,5℃ごとに3分間放置し,前回同様ねじれ角を読み取る。
各測定温度における剛性率は,次の式によって算出する。
270LM
T= 3
d (10 d)
ここに, T : 剛性率 (MPa) [{kgf/mm2}]
L : 試験片のスパンの長さ (mm) [{mm}]
M : トルク (N・mm) [{kgf・mm}]
d : 試験片の厚さ (mm) [{mm}]
燿 ねじれ角 ( )[{ }]
次に,温度−剛性率曲線を作図し,温度−剛性率曲線からT=310MPa [{31.6kgf/mm2}] のときの温度を求
め,これを柔軟温度とする。
10. 表示
10.1 製品の表示 止水板には,1製品ごとに次の事項を表示する。
a) 種類又はその記号
b) 製造業者名又はその略号
10.2 包装の表示 止水板には,1包装又は1巻ごとに,次の事項を表示する。
a) 種類又はその記号及び寸法
b) 製造年月又はその略号
c) 製造業者名又はその略号
――――― [JIS K 6773 pdf 9] ―――――
9
K 6773 : 1999
関連規格 : JIS K 7114 プラスチックの耐薬品性試験方法
JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方
JIS K 6773(ポリ塩化ビニル止水板)改正原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) ◎ 代 田 忠 代田技術事務所
(委員) ○ 坂 本 浩 行 建設省土木研究所材料施工部化学研究室
○ 細 川 幹 夫 通商産業省基礎産業局化学製品課
○ 岡 林 哲 夫 通商産業省工業技術院標準部繊維化学規格課
○ 川井田 実 日本道路公団技術部道路技術課
◎ 塚 野 隆 財団法人高分子素材センター
○ 高 橋 和 治 清水建設株式会社エンジニアリング本部
○ 石 川 矩 寿 鹿島建設株式会社土木技術工務部
○ 忠 津 徹 日産建設株式会社土木工事本部土木部土木管理課
○ 山 田 惇 人 三井建設株式会社東京土木支店第1営業部
○ 和 田 久 弘 株式会社松田平田第2企画部
◎ 炭 田 仁 シーアイ化成株式会社土木産業資材部
◎ 辻 村 敏 アロン化成株式会社名古屋工場技術部
◎ 神 原 忠 広 積水化学工業株式会社管工機材事業本部技術部
◎ 小 池 喜 嗣 株式会社ブリヂストン工業用品技術開発本部
(事務局) ◎ 北 村 敏 彦 塩ビ止水板協会
備考1. ◎印は本委員会及び分科会委員
2. ○印は本委員会委員
JIS K 6773:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.140 : ゴム及びプラスチック製品 > 83.140.10 : フィルム及びシート
JIS K 6773:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISB7512:2018
- 鋼製巻尺
- JISB7516:2005
- 金属製直尺
- JISK1474:2014
- 活性炭試験方法
- JISK6900:1994
- プラスチック―用語
- JISK7100:1999
- プラスチック―状態調節及び試験のための標準雰囲気
- JISK7112:1999
- プラスチック―非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法
- JISK7161:1994
- プラスチック―引張特性の試験方法 第1部:通則
- JISK7162:1994
- プラスチック―引張特性の試験方法 第2部:型成形,押出成形及び注型プラスチックの試験条件
- JISK7215:1986
- プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8574:2006
- 水酸化カリウム(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8801-1:2019
- 試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい