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図8 試験装置(一例)
(4.8) 試験片間の電位差の加熱時間に伴う変化は,イオングラフィング曲線と呼ばれ,樹脂が未硬化で室
温のとき電位差ゼロを示し,温度上昇に応じて樹脂が軟化及び流動化することによって電位差を生
じ,最大値に達する。その後樹脂が硬化するに従って再び電位差ゼロに戻る。この様子を図6に例
示する。
(4.9) イオングラフィング曲線の変曲点近傍に接線を引き,曲線が接線から離れる点のうち電位差の高い
側の点Aの時間をゲルタイムとする。
(4.10) 試験を3回行って,試験結果を平均する。平均値をもってゲルタイムとし,分,秒を単位として用
いる。
5.4.3 報告 報告には,次の事項を記録する。
(1) 試料の明細
(2) 用いた試験方法
(3) 硬化温度
(4) 試験片3個の試験結果及びその平均値
5.5 水分
5.5.1 試験方法の概要 試験片を気化室に入れ,加熱によって試料中の水分を気化させ,カールフィッシ
ャー法で測定する。
5.5.2 装置及び器具
(1) 自動水分測定装置 自動水分測定装置に気化装置を付けたもの(図9参照)。
(2) ビュレット 0.02mlまで測定が可能なもの。
(3) 裁断用直定規 JIS B 7514(直定規)に規定の長さ500mm以上のもの。
(4) 化学はかり 感量0.001gのもの。
――――― [JIS K 7071 pdf 11] ―――――
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図9 カールフィッシャー試薬を使用する水分測定装置の一例
5.5.3 試薬
(1) メタノール JIS K 8891[メタノール(メチルアルコール)(試薬)]のもの。
(2) カールフィッシャー試薬 JIS K 0068(化学製品の水分試験方法)に規定するもの。
(3) 窒素ガス JIS K 1107(高純度窒素)に規定する1級のもの。
5.5.4 試験片 試験片寸法は,幅が89mmで厚さは試料の厚さとし,質量が約1gとなる長さとする。
5.5.5 操作 試験は,JIS K 0068に準拠し,操作は,直接滴定法による。
(1) 試験片の質量Wを0.001gまで量る。
(2) 気化室温度を150±3℃,窒素ガス流量を毎分約150mlに調整しておく。
(3) 試験片を試料容器に入れ,試料容器ごと気化室に入れる。
(4) 気化後直ちにカールフィッシャー試薬による自動滴定を開始する。
(5) 滴定終了後カールフィッシャー試薬の滴定量を読み取り記録する。
(6) 3個の試験片について,(1)(5)の操作を繰り返す。
5.5.6 計算 水分は,次の式(10)によって小数点以下2けたまで算出する。
S F 103
F0 100 (10)
W
ここに, F0 : 水分 (%)
S : 滴定に要したカールフィッシャー試薬の量 (ml)
F : カールフィッシャー試薬1mlに対応する水の量 (mg)
W : 試験片の質量 (g)
5.5.7 報告 報告には,次の事項を記録する。
(1) 試料の明細
(2) 試験片3個の試験結果及びその平均値
――――― [JIS K 7071 pdf 12] ―――――
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参考 炭素繊維及びエポキシ樹脂からなるプリプレグの
タック試験方法
Testing Methods for Tack of Prepreg, Carbon Fiber and Epoxy Resins
1. 適用範囲 この規格は,炭素繊維及びエポキシ樹脂からなるプリプレグのタック試験方法について規
定する。
備考 タックは,プリプレグとはく離紙,プリプレグと金型及びプリプレグ相互の粘着性をいい,軽
い力で短時間接触したときの粘着力である。現在タックは手指による官能判定によって評価さ
れているが,計量化できないところに問題がある。プリプレグと被着材を接着するときのタッ
ク及びプリプレグに接着している被着材をはがすときのタックは必ずしも同一ではないし,雰
囲気条件の影響,プリプレグのドレープ性(柔軟性)などが関係するので,単一な試験方法で
タックのすべてを評価することは難しい。この参考試験はタックの一面を試験する方法である
が,タックを数値で表現できるところに特徴がある。この試験方法の適用範囲は,使用事例の
集積によって明確にすることができる。
2. 用語の意味
タック プリプレグが軽い力で短時間に被着材に粘着する力。
プリプレグと手指,はく離紙,金型など及びプリプレグ相互のタックがあるうえ,界面の性質と樹脂の
凝集力が混在した性質である。
3. 試験の種類 圧着の方法によって次の方法A及び方法Bの2種類とする。
(1) 方法A(線圧着法) : プリプレグと被着体を線圧着する方法。
(2) 方法B(面圧着法) : プリプレグと被着体を面圧着する方法。
4. 試験片の状態調節並びに試験温度及び湿度
(1) 試験片は,試験前に,原則として,温度23±3℃及び相対湿度50±5%の室内で2時間以上暴露し,状
態調節を行う。
(2) 試験は,温度23±3℃及び相対湿度50±5%の室内で行う。
5. 装置及び器具
(1) 試験機 試験機は,一定速度で上下する支持棒,おもり(質量500g)及び支持棒に連結した荷重計か
ら構成されていること(参考図参照)。被着体とプリプレグが接触すると5N [{510gf}] の力が下にかか
るように支持棒に長孔をあけ,おもりをつるしておくのがよい。
――――― [JIS K 7071 pdf 13] ―――――
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参考図 タック試験装置の一例
(2) 金属板 ステンレス鋼又はアルミニウム合金製で縦100mm,横200mm以上,表面粗さはJIS B 0601
(表面粗さの定義と表示)に規定するRa 3.2とする(△△△仕上げ)。
(3) ローラー ステンレス鋼又はアルミニウム合金製で直径約70mm,幅約15mm,外周面の表面粗さは,
金属板と同等とする。ローラーは回転し,回転軸がおもりに連結している構造が便利である。
(4) 裁断用ナイフ 片刃のものを用いる。
(5) 裁断用定規 JIS B 7514(直定規)に規定の長さ500mm以上のもの。
(6) 両面粘着テープ 試験片と金属板又はローラーの接着,ポリエチレンテレフタレートフィルムと金属
板又はローラーの接着及び(7)ゴムとおもりの接着ができるものを用いる。
(7) ゴム 軟質ポリ塩化ビニルを基材とし,硬さはJIS K 7215(プラスチックのデュロメータ硬さ試験方
法)に規定するHDAで58.5±3のものを用いる。寸法は縦10mm,横10mm,高さ10mmとする。プ
ラスチック字消し用ゴムを用いることができる。
(8) ポリエチレンテレフタレートフィルム 厚さは,約125 いる。
(9) メチルエチルケトン 工業用純度のものを用いる。
6. 試験片 試験片は,プリプレグの幅方向に3か所から採取する。
試験片をローラーにはる場合には,幅10mm,長さ約100mmとする。
試験片を金属板にはる場合には,幅約50mm,長さ約100mmとする。
7. 操作
7.1 方法A(線圧着法)
7.1.1 両面粘着テープを用いて試験片を金属板にはる。
7.1.2 被着材として金属を用いる場合にはローラーをそのまま用いる。被着材としてポリエチレンテレフ
タレートフィルムを用いる場合には,フィルムを幅10mm,長さ約50mmに切り取り,両面粘着フィルム
を用いてローラーの外周面にはる。
――――― [JIS K 7071 pdf 14] ―――――
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7.1.3 ローラーを試験機のおもりの下に取り付ける。
7.1.4 ローラーを毎分30±2mmの速度で下降させ試験片に接触し,有効に荷重が負荷されたところで下
降を停止する。この状態で30秒間保持する。
7.1.5 ローラーを毎分10±2mmの速度で上昇させ,ローラーが試験片から離れるときの力を支持棒に連
結した荷重計を用いて1cNまで測定する。
7.1.6 ローラーを回転して被着材接触部分を新しくする。試験片をはった金属板を移動して接触部分を新
しくする。7.1.4及び7.1.5の操作を行う。このようにして同一試験片について3回試験を行う。
備考 試験片をローラー側にし,被着材を金属板側にしてもよい。
また,金属及びポリエチレンテレフタレートフィルムの代わりに任意の被着材を用いること
ができる。
7.2 方法B(面圧着法)
7.2.1 両面粘着テープを用いて試験片を金属板にはる。
7.2.2 両面粘着テープを用いてゴムをおもりにはる。
7.2.3 ゴムを毎分30±2mmの速度で下降させ試験片に接触し,有効に荷重が負荷されたところで下降を
停止する。この状態で30秒間保持する。
7.2.4 ゴムを毎分10±2mmの速度で上昇させ,ゴムが試験片から離れるときの力を支持棒に連結した荷
重計を用いて1cNまで測定する。
7.2.5 ゴムの接着面をメチルエチルケトンをしみ込ませたガーゼなどで清浄にする。
試験片をはった金属板を移動して接触部分を新しくする。7.2.3及び7.2.4の操作を行う。このようにし
て同一試験片について3回試験を行う。
備考 ゴムは手指の弾力性及び表面特性に似ているので,手指によるタックの判定を模した。
ゴム以外の任意の被着材を両面粘着テープを用いてゴムにはって上述の操作を行えば,任意
の被着材と試験片の間のタックを評価することができる。
8. 報告 報告には,次の事項を記録する。
(1) 試料の明細
(2) 試験温度及び相対湿度
(3) 用いた試験方法
(4) 試験片3個の試験結果及びその平均値
――――― [JIS K 7071 pdf 15] ―――――
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JIS K 7071:1988の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.120 : 強化プラスチック
JIS K 7071:1988の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7514:1977
- 直定規
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISC6402:1995
- 炭素皮膜固定抵抗器
- JISK0068:2001
- 化学製品の水分測定方法
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISK6900:1994
- プラスチック―用語
- JISK7100:1999
- プラスチック―状態調節及び試験のための標準雰囲気
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISR3414:2012
- ガラスクロス
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方