JIS K 7070:1999 繊維強化プラスチックの耐薬品性試験方法

JIS K 7070:1999 規格概要

この規格 K7070は、熱硬化性樹脂を使用した繊維強化プラスチックの液体の耐薬品性試験方法について規定。

JISK7070 規格全文情報

規格番号
JIS K7070 
規格名称
繊維強化プラスチックの耐薬品性試験方法
規格名称英語訳
Testing method for chemical resistance of fiber reinforced plastics
制定年月日
1992年8月1日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

83.120
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
プラスチック I(試験) 2021, プラスチック II(材料) 2021
改訂:履歴
1992-08-01 制定日, 1999-12-20 改正日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS K 7070:1999 PDF [9]
K 7070 : 1999

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人強化プラスチック協会 (JRPS) /財
団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本工
業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。これによってJIS K 7070-1992
は改正され,この規格に置き換えられる。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS K 7070 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 7070 : 1999

繊維強化プラスチックの耐薬品性試験方法

Testing method for chemical resistance of fiber reinforced plastics

1. 適用範囲 この規格は,熱硬化性樹脂を使用した繊維強化プラスチックの液体の耐薬品性試験方法に
ついて規定する。
2. 引用規格
JIS B 7502 外側マイクロメータ
JIS B 7503 0.01mm目盛ダイヤルゲージ
JIS B 7507 ノギス
JIS K 6900 プラスチック−用語
JIS K 7010 繊維強化プラスチック用語
JIS K 7051 ガラス繊維強化プラスチックの試験方法通則
JIS K 7052 ガラス繊維強化プラスチックの繊維含有率測定方法
JIS K 7055 ガラス繊維強化プラスチックの曲げ試験方法
JIS K 7060 ガラス繊維強化プラスチックのバーコル硬さ試験方法
JIS K 7114 プラスチックの耐薬品性試験方法
JIS R 3411 ガラスチョップドストランドマット
3. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 6900によるほか,次のとおりとする。
a) ひび割れ 表層の微細なき裂。
b) 割れ 積層内部に達する深いき裂。
c) はく離 積層の層間に発生するはがれ。
d) 膨れ 表層又は積層内部に発生するあばた状の突出。
e) 損耗 アブレーション(摩耗),エロージョン(侵食)で表層が削られ,損なわれる現象。
f) 白化 積層内部の樹脂と強化材との界面はく離によって強化材が白く見えてくる現象。
g) 膨潤 内容物の浸透によって厚さ(体積)及び質量が増加する現象。
h) 溶出 材料中のある成分が溶け出してくる現象。
i) ピンホール,ピット 積層板の微細な穴又はくぼみ。
j) 崩壊 積層材全体に大きい割れが発生する現象,はく離が積層の全面に及ぶ現象,積層材が大きく損
耗する現象,厚さの増加が30%以上に達する現象,積層材の全体が溶出し又は崩れる現象などのいず

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れかの現象。
k) 保持率 浸せき後の特性値を浸せき前の特性値で除した値を百分率 (%) で表したもの。
l) 変化率 浸せき前後の特性値の増加又は損失を百分率 (%) で表したもの。
4. 試験項目 試験項目は,次のとおりとする。
a) 試験板の外観
b) 試験片の曲げ強さ,曲げ弾性率及びそれらの保持率
c) 試験板のバーコル硬さ及びその保持率
d) 試験板の厚さ及びその変化率
e) 試験板の質量及びその変化率
f) 浸せき試験液の外観
5. 試験の一般条件 試験の一般条件は,JIS K 7051の5.(試験の一般条件)による。
6. 装置及び器具
6.1 浸せき容器 浸せき容器は,ガラス製の瓶,槽又は他の適当な容器を用いる。浸せき容器は,試験
液を入れ,試験板を浸せきできる十分な大きさがあり,かつ,試験液に侵されないふた付きの容器で,揮
発性の試験液又は高温の試験液の場合には還流冷却器付きのものとする。
6.2 恒温装置 恒温装置は,規定する温度に±2℃の精度で保持できるもの。
6.3 バーコル硬さ計 バーコル硬さ計は,JIS K 7060に定める形式A又は形式Bのもの。
6.4 化学天びん 化学天びんは,感量0.1mg以上の精度をもつもの。
6.5 デシケータ デシケータは,乾燥塩化カルシウム(又は適切な乾燥剤)入りのもの。
6.6 電気マッフル炉 電気マッフル炉は,625±20℃に保持できるもの。
6.7 磁器るつぼ 磁器るつぼは,試験片の最大長さに対して約2倍の直径をもち,耐熱性で,試料と反
応しないもの。
6.8 試験機 試験機は,JIS K 7055の4.1(試験機)に規定するもの。
6.9 寸法測定器具 寸法測定器具は,次のものを用いる。
a) マイクロメータ マイクロメータは,試験片の幅及び厚さを測定するためのもので,JIS B 7502に規
定するもの又はこれと同等以上の精度のもの。
b) ノギス ノギスは,試験片の長さ及び支点間距離(スパン)を測定するもので,JIS B 7507に規定す
るノギスの1級で,最小読取り値0.05mmのもの又はこれと同等以上の精度のもの。
c) ダイヤルゲージ ダイヤルゲージは,試験片の幅及び厚さを測定するもので,JIS B 7503に規定する
もの又はこれと同等以上の精度のもの。
7. 試験液 試験液は,次のものを用いる。
a) 試験液の種類,濃度及び温度は,貯槽や容器などに実際に使用する液体と同等のものを用いる。ただ
し,試験液の条件は,受渡当事者間の協定によって定めた条件によってもよい。
b) 試験液は,少なくとも9.のd)に定める各浸せき期間ごとに,新しい液体と交換しなければならない。
特に,試験液が不安定な場合には,浸せき期間にかかわらず頻繁に試験液を交換しなければならない。

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8. 積層板及び試験片
8.1 標準的な積層板の製作 標準的な積層板の大きさは,840×660mmが望ましく,厚さは,3.54.2mm
の範囲とする。図1に示すような対称積層とし,その積層手順は,次のとおりとする。
図1 積層板の耐食層の構成の一例
a) 平らな面に離形フィルム(例えば,厚さ100 度のポリエステルフィルム)を載せ,その上に硬化
剤を配合した樹脂(以下,配合樹脂という。)及びサーフェーシングマットを置く。
b) 次に,JIS R 3411に規定するEM450相当のガラス繊維マット3層及び配合樹脂を置く。
c) さらに,その上に配合樹脂及びサーフェーシングマットを置く。
d) ) c)の各工程で,脱泡用ローラを使用して積層板の含浸脱泡を行う。次に,許容範囲以上にガラス
含有率が増加しないように注意して樹脂を絞り出す。
e) 積層後,注意深く空気を追い出しながら,厚さ100 度のポリエステルフィルムをかぶせる。
f) 8.2 c)の硬さを満足するように,加熱硬化又は室温硬化させる。
8.2 標準的な積層板の性質 7.1の手順で成形した標準的な積層板は,次の一般的性質を満足しなければ
ならない。
a) 表面は滑らかで光沢があること。
b) 樹脂質量含有率は,表層で85%以上,中間層で73±5%であること。
備考1. 表層及び中間層の樹脂含有率を確認するには,標準的な積層板を積層するときと同一の積層
構成で,それぞれを別個に積層し,製作しなければならない。
2. 樹脂質量含有率は,JIS K 7052によって,しゃく熱質量損失からガラス繊維質量含有率を求
めて,決定する。
c) バーコル硬さは,樹脂製造業者の指示する完全硬化した注型板の硬さの90%以上で,JIS K 7060に規
定する形式Aを用いて測定し,硬さが,30以上でなければならない。ただし,不飽和ポリエステル樹
脂及びビニルエステル樹脂以外の樹脂を用いるときは,受渡当事者間の協定による。
8.3 8.1の方法によらない積層構成の積層板の製作 この規格は,8.1によらない積層構成又は成形方法
で製作する積層板についても適用することができる。この場合の積層板は,製品と同一の積層構成及び成
形方法によって製作することが必要である。
なお,この積層板の寸法は,標準的な積層板の寸法と同じにすることが望ましい。
備考1. 積層構成は,厚さ方向の中心線 (Z-Z) に対して対称でなければならない(図2参照)。
2. 8.1の方法によらない積層構成の積層板の一般的性質は,受渡当事者間の協定によるものとす
る。

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図2 8.1の方法によらない積層板の積層構成の一例
8.4 試験板及び試験片 試験板及び試験片は,次のとおりとする。
a) 標準的な積層板の中央部から,図3に示す25×660mmの板を切り出す。この板から25×25mmの試
験片を等間隔に3枚切り取り,樹脂質量含有率測定用の試験片とし,残りをバーコル硬さ測定用の試
験片とする。
図3 試験板及び試験片の切断の方法
b) 標準的な積層板からa)の板を切り取った残りの2枚の板から,図3に示す100×130mmの浸せき試験
用の試験板を5枚以上切り出し,必要であれば上部につり下げ用の穴をあける。
c) 試験板の切断面及びつり下げ用の穴をあけた部分は,滑らかに研磨してパラフィンワックス入り樹脂
を塗布する。この場合,樹脂は積層板と同等以上の性能の樹脂でなければならない。
9. 試験板の浸せき方法 浸せき方法は,次のとおりとする。
a) 浸せき容器内の試験板は,試験板同士又は試験板と容器とが接触しないように注意する。
b) 試験板1枚当たりの試験液は,最少量で1lとし,試験板は,常に完全に浸せきされていなければなら
ない。
c) 浸せき容器を,恒温装置の槽内に入れる。
d) 浸せき期間は,原則として1年間とし,30日,90日,180日,270日及び1年をそれぞれ測定の時期
とする。これら測定時期以外でも,必要かつ十分であれば,劣化する速度を決定するのに必要な間隔
で測定してもよい。
e) 試験板の外観変化の測定,厚さの変化の測定及び質量変化の測定については,曲げ強さ,曲げ弾性率
測定用の試験板とは別の1枚を連続して使用する。
10. 試験方法
10.1 浸せき前の試験 浸せき前の試験は,次のとおり行う。

――――― [JIS K 7070 pdf 5] ―――――

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